FC2ブログ

舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

小さな小さな戦車

昨日ASL-SK3に登場する戦車のことについて触れましたが、その中で装甲の薄い機関銃だけの戦車イタリア軍のL3軽戦車が入っているよと言うことを書きました。

では、そのイタリア軍のL3軽戦車と言うのはどんな戦車だったのでしょうか。

第一次世界大戦で誕生した戦車は、その存在価値を知らしめることに成功しました。
しかし、第一次世界大戦が終結すると、各国は軍備を縮小して経済の建て直しに努めるようになります。
折りしもアメリカで始まった世界恐慌が悪影響を与えたために、戦車のような金のかかる兵器の装備にはどの国も積極的ではありませんでした。

そんな中、英国で小型の履帯式トラクターに機関銃を装備しただけといっていいような超小型の戦車が作られました。
戦車といっても、履帯(キャタピラ)で走る車体に機関銃を前方固定でくっつけて、装甲板で囲んだだけの代物であり、とても戦車と呼べるものではないかもしれませんでした。

しかし、このわずか二人乗りの超小型戦車は、各国がこれから軍を機械化しようとしていた時期に、とりあえず導入して編成や使用法を試行錯誤するにはもってこいと考えられました。
何より安くて数がそろえられるため、部隊としての運用法を学ぶことができるのです。

この超小型戦車は英国のカーデン・ロイド社が製作したので、カーデン・ロイド軽戦車と呼ばれ、第二次世界大戦前は世界各国が購入したりライセンス生産するほどのベストセラー戦車となりました。
日本でも参考的に輸入しております。

このカーデン・ロイドマークⅣをイタリアでライセンス生産した戦車が、このL3軽戦車の前身となりました。
CV29(CVは快速戦車の頭文字)と名付けられたこの軽戦車は、6.5ミリのフィアット機関銃を搭載し、幅広の履帯を装備するなどのイタリア独自の改修がなされたものでしたが、装甲が薄くてドイツ軍の小銃弾にも撃ち抜かれる可能性があることが判明。
全面的な装甲板の厚さの変更を求められてしまいます。

この装甲厚を増したこととエンジンをイタリア製に換装したことでCV29はCV33として生まれ変わり、イタリア陸軍に採用されました。
CV33は初期には6.5ミリの機関銃一丁を前方固定装備でしたが、のちには8ミリ機関銃に強化。
さらには二連装に強化されたタイプが主となりました。

CV33は1935年には車体を若干改良したCV35に変更され、さらには量産性を高めたCV38へと発展します。
これら一連のシリーズが、形式番号の変更によってL3と呼称変更がなされ、L3/33、L3/35、L3/38と呼ばれるようになったのです。

L3軽戦車は小型で扱いやすい車両だったため、イタリア陸軍でもかなりの数が量産されました。
2000両以上も作られたといい、第二次世界大戦にイタリア軍が参戦した時点では、なんとイタリア軍の戦車の75%がこのL3軽戦車で占められていたといいます。

しかし、所詮は機関銃搭載トラクターとでも言うべき存在でしたので、その後の戦争の様相の変化にはついていくことができず、第二次世界大戦中期にはもう戦力とは呼べなくなる代物でした。
「アビシニアで現地人を追い回すのがせいぜい」とロンメルにも皮肉られたとか。

それでも生身の歩兵には充分脅威であり、貧弱な武装しか持たないパルチザン相手には何とか使えるということで、イタリアの降伏後もドイツ軍が接収して警備任務に使ったりしたそうです。

東部戦線でこんな戦車でT-34に出会ったらどうしようもなかっただろうなぁ。

それではまた。
  1. 2008/05/10(土) 19:30:26|
  2. 趣味
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<まだやっていたんですね | ホーム | 大砲の次は戦車>>

コメント

ssが読みずらい。インデックス作ってくれませんか
  1. 2008/05/11(日) 14:08:32 |
  2. URL |
  3. koko #LkZag.iM
  4. [ 編集]

>>koko様
ああー、私もずっと見づらいだろうなとは思いつつそのままにしてきちゃいました。
ブログと言う体裁ですとやっぱりよくないのかなぁ。
何かいい手はありますかね?
それぞれの作品別でカテゴリ分けするのがいいのかなぁ。
  1. 2008/05/11(日) 18:18:54 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

いくら装甲が薄くたって、こっちが生身だとやっぱり怖いですよね。
自家用車に機銃をつけて突っ込んでこられただけで、小生だとパニックになりそうです ^^;
  1. 2008/05/11(日) 19:25:40 |
  2. URL |
  3. うおP #-
  4. [ 編集]

>>うおP様
おっしゃるとおりですね。
鉄板に囲まれているのと生身とではまったく違いますよね。
戦車と向き合うようなことにはなりたくないですよねー。
  1. 2008/05/11(日) 19:36:30 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://masatomaikata.blog55.fc2.com/tb.php/878-89d95186
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

カレンダー

11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

AquariumClock 2

プロフィール

舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

ブログバナー


バナー画像です。 リンク用にご使用くださってもOKです。

カテゴリー

FC2カウンター

オンラインカウンター

現在の閲覧者数:

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

管理人にメールなどを送りたい方はこちらからどうぞ

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

ブログ内検索

RSSフィード

ランキング

ランキングです。 来たついでに押してみてくださいねー。

フリーエリア

SEO対策: SEO対策:洗脳 SEO対策:改造 SEO対策:歴史 SEO対策:軍事

フリーエリア