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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

片腕の戦士

ローネフェルトの続きですー。

ちょっとだけですけど、お楽しみいただければ幸いです。

前方で輝くいくつもの爆発光。
モビルスーツも艦船もそれぞれ人が乗っている。
あの光は死の光。
敵も味方も次々と死んでいっているということだ・・・
『お姉様ぁ、来ますわぁ』
その口調にホッとしている私がいる。
いつものアヤメだ。
この激戦の中でも自分を見失ってはいない。
少しは成長したのだろうか・・・
私は少し微笑んだ。
「アヤメ、パット、行くわよ!」
『『了解!』』
私は15を獲物に向けた。

黄色いビームの刃が装甲板を切り裂いていく。
06のヒートホークですら切り裂ける装甲だ。
15のビームサーベルに貫かれればひとたまりも無い。
ボールのパイロットは痛みを感じる暇もなく蒸発したに違いない。
すり抜けた私の背後で爆発するボール。
私は油断なく周囲の敵に切り込んで行く。
ロケット弾を装備したシールドはとっくに弾を失っている。
私の持っている飛び道具はあと一本のシュツルムファウストのみ。
戻ったらマシンガンを装備しなければ。
『うわー!』
『おかあさーん!』
通信機からは相変わらず叫び声が飛び込んでくる。
でも切るわけには行かない。
命令も同じ周波数で入ってくるのだ。
『くそったれー!』
「!」
聞き覚えのある声?
私はモノアイに周囲を走査させる。
ミノフスキー粒子下で通信が明瞭に聞こえる範囲は広くない。
遠くないところにいるはず・・・
私は苦笑した。
こんなときだというのに・・・
声しか知らない一人の男を捜しているなんてね。

ビームの直撃を受けて爆発する連邦のジム。
居た。
何となく温かいものを感じる。
絶対零度の冷酷な戦場で戦友の存在はなんと温かく感じるものか・・・
「うふふ・・・まだ片手なのね」
私の目の前に映し出されているのはMS-14ゲルググ。
しかも見慣れた片手の無い奴だ。
ヒル・ウエストエイト中尉。
生きていたんだわ。
『へへへっ、ここが見せ場だって言うのに見せる彼女がそばに居ないってか・・・』
相変わらずの軽口。
彼特有のリズムなのだろう。
パイロットにはいろいろなへんな癖を持つ者が結構多い。
中には戦闘の間中般若心経を唱えるものもいるというわ。
要は戦闘の最中に自己を律する手段の一つなのだ。
彼の場合はある意味それが独り言になっているのでしょう。
「ここに居るわよ、ウエストエイト中尉」
私は苦笑しながら声をかける。
『え? 今なんと?』
14のモノアイがこちらを認める。
『パープルのモビルスーツ・・・は、ははは・・・』
「久し振りね、中尉」
だが、突然14はビームライフルをこちらに向けた。
「えっ?」
14の指が動き引き金が引かれる。
オレンジ色のビームが一瞬にして私の15の脇を通り、私の背後に迫っていたジムを吹き飛ばす。
ウエストエイト中尉を認めて一瞬直進してしまった私を狙ってきたのだろう。
『ふふふ・・・油断ですよ。大尉殿』
「ダンケ。中尉」
私は右手の親指を上げる。
『よっしゃー! これで死ねなくなったぞー! 見てろ連邦めー!』
ウエストエイト中尉の14が右手をたかだかと上げた。

『何言ってるんですか~!』
パットの声が割り込んでくる。
『ええ?』
『お姉さまは男には渡さないわ!』
アヤメも怒鳴り込んでくる。
『えええ?』
困惑するウエストエイト中尉。
私は笑ってしまった。
これでは私にはボーイフレンドは作れそうに無いわね。
私は接近してきたMP-02Aのそばに行くと、こちらへ呼び寄せた。
少しでも戦力を集中し、局所的優勢を作り出すしかない。
一体連邦にはどれだけの戦力があるのか・・・
あの光は何かを変えることができたのか?
『こちらローエングリン! 船体破損がひどく戦闘続行不能! 戦場を離脱する』
『司令部! 司令部応答を! 司令部聞こえますか?』
『なんだ? 何でキシリア閣下が指揮を取られているんだ?』
『おい! 誰でもいいから指揮を取ってくれ!』
なんだ?
何かあったのかしら?
私は思わず要塞を振り返った。
  1. 2006/09/04(月) 21:13:57|
  2. ガンダムSS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
<<戦車? 装甲車? 牽引車? | ホーム | まったく違うんだなぁ>>

コメント

キシリアが指揮を執っているということは、そろそろ撤退戦に移行していきますね。

それにしても、ゲルググのパイロットくんは個性的でいいですなw
  1. 2006/09/04(月) 22:21:23 |
  2. URL |
  3. 静寂 #8U7KPG92
  4. [ 編集]

お姉さまのガードはとても固いですねw
かなり混乱状態にあることが分かる状況ですよね、このときにはドロス・ドロワ両空母が墜ちてデラーズ艦隊は撤退しているころかな(ハチサンの小説の序章部のあたりにこのときの状況があったので)
ローネさんたちは投降か逃走か…

ギレンのベリーイージーより楽なセーブデータ、すごいことになりました
V作戦終了より先にマグネットコーティング技術が完成してガンダム完成より先にG-3ガンダムが完成しちゃいました
そしてオデッサより前ころにはグレイファントムが完成しているし、ア・バオア・クー攻略前後にアルビオンが完成しているというものすごい速い展開になっちゃいました
第1部終了前に技術レベルも20に到達しちゃいましたし…何よりジムⅡが強いです、グラナダで敵に囲まれてもちゃんと生き残ってたりと反則レベルでした
  1. 2006/09/05(火) 21:01:44 |
  2. URL |
  3. 漆黒の戦乙女 #c4EIgJbw
  4. [ 編集]

こんばんはー

>>静寂様
そう言ってくださると書いたほうも嬉しいです。
ウエストエイト中尉にはモデルが居るので、そのモデルがいいということでしょう。
生き残ってくれるといいんですが。(笑)

>>漆黒の戦乙女様
デラーズの離脱は次あたりで描写するつもりです。
ローネフェルトには最後の闘いが待っていると思いますので、しっかり書いてやりたいですね。

ギレンの野望はすごいことになってますねー。
ジムⅡは量産機としてはかなりの高性能ですから、使いやすいですよ。
まあ、ネモやマラサイあたりのほうが上ですけどね。
  1. 2006/09/05(火) 21:40:07 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
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