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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

美少女ロボの不具合は……

今日は超短編SSを一本投下します。
タイトルは「美少女ロボの不具合は……」です。

いつもと逆の流れで、すでに昨晩のうちにpixivには投下してしまったので、お読みになった方も多いかもしれませんが、そこはご容赦を。

なんだかロボ娘ネタSSを突発的に書きたくなったので、3時間ほどでがーーーーっと書き上げた作品です。
貧乏平社員の青年が格安で手に入れた美少女ロボットには、安さゆえの不具合が……

お楽しみいただけましたらうれしいです。
それではどうぞ。


美少女ロボの不具合は……

 「お帰りなさいませ、剛志(つよし)様」
 居間に入ったオレを、にこやかな笑顔で出迎えてくれるミチカ。
 オレ好みにメイド服を着こんで、オレの帰りを待っててくれているかわいい美少女ロボだ。
 美少女と言ってもだいたい女子高生くらいの外見年齢をしており、もちろん夜の機能だってしっかりある。
 ああ……
 なんてすばらしいんだ。

 「ただいま」
 オレがカバンを差し出すと、ミチカはそれを受け取りいつもの置き場所に置いてくれる。
 脱いだスーツもしわを伸ばしてハンガーにかけてくれる。
 うーん……最高だぁ。
 さすがヒトガタロボ社の誇る高級美少女ロボットだよ。
 家事機能も充分備わっているし、もちろん夜はむちゃくちゃエッチで奥底から搾り取られるくらいだ。
 ただ食事と寝るだけだった一人暮らしのオレの部屋が、ぱあっと明るくなったのは気分だけとばかりは言えないよなぁ。

 「剛志様、お先にお風呂になさいますか? それともお食事でしょうか?」
 メイド服の白エプロンに手を添えるようにして、オレのそばで控えているミチカ。
 ミチカという名前はオレが付けたものだけど、彼女はそれを当然のように受け入れ、オレのために尽くしてくれるのだ。
 こんな高性能な美少女ロボ、当然のごとく価格はとても高額で、安くても一体100万円は下らない。
 高ランクのものであれば500万を超えるものもあるともいう。
 とてもオレなんかが買える代物ではないのだが……

 「先に風呂にするよ」
 「かしこまりました。それではお躰を洗わさせていただきます」
 そう言ってミチカは服を脱ぎ始める。
 オレ好みのエロい黒下着があらわになり、それだけでオレは股間が固くなる。
 やべぇ……
 風呂で一発抜いちゃうかも……

 貧乏平社員のオレがミチカを手に入れられたのには、当然わけがある。
 ミチカはわずか2万円で売られていたのだ。
 信じられないだろ?
 ヒトガタロボ社の美少女ロボが、たったの2万円だぜ?
 オレだって、最初は面食らったさ。
 でも理由があった。

 ミチカはどうも動作保証のできないジャンク品なのだそうだ。
 もちろん中古の美少女ロボが売買されるということはある。
 だが、そういう場合は以前の持ち主の入力したデータなどはまっさらにして売られるものだし、動作保証が付かないということはめったにない。
 ところがミチカはボディはまっさらの新品らしい。
 それがなぜ動作保証できないのか?
 どうもAIに問題があるという話だった。

 「剛志様、湯加減はいかがですか?」
 オレの好み通りにスクール水着に着替えて入ってくるミチカ。
 貧乏なオレだが、さすがに美少女ロボを裸で使うつもりはないので、最低限の衣服とかはそろえるしかない。
 であれば、好みの服を着せたくなるのは当然で、こうしてメイド服だの黒下着だのスクール水着だのを着せているというわけ。
 まったくいやがりもせずにこういう服を着てくれるのだから、美少女ロボ万歳だ。

 「それではお躰を洗わさせていただきます」
 オレが湯船から上がると、スクール水着姿のミチカがオレの躰を洗ってくれる。
 その力加減は絶妙で、本当に気持ちがいい。
 「剛志様、ご奉仕モードに移行いたしましょうか?」
 「うーん……そうだな、そうしてもらおうか」
 「はい、かしこまりました」
 背後からオレの躰を洗っていたミチカは、オレの前に回り込むと、かがみこんでオレのチンポをしゃぶり始める。
 うはぁ……
 たまんねぇ……
 ミチカの口は最高だ……
 これが2万で手に入ったなんて……
 正規AIではないため、不具合が起こるかもしれないとディーラーは言っていたけど……
 それがあの程度のことならそれほど大きな問題でもないし、いい買い物だった気がするなぁ……

                   ******

 「剛志様、ビールをご用意いたしましょうか?」
 「う……ううう……くぅ……今日はいいや」
 うう……たかだか350缶一本と言えども、今は我慢我慢。
 ミチカを買ったうえに、衣装だのも買っちゃったし、これから電気代もかかるしなぁ。
 晩酌は二日に一回とかにして、節約しなくちゃ。
 とはいえ、ミチカのいる生活のためなら、このぐらいの我慢は何でもない。

 ミチカの家事機能はホントたいしたもので、料理も掃除も洗濯も一通りのことはこなしてくれる。
 そのうえかわいいし、夜の方もばっちりとなれば、そりゃあ価格も高くなろうというもの。
 何度も言うようだけど、それが2万で手に入ったのは本当に奇跡みたいなものだ。
 それも、正規ディーラー品だぞ。
 まあ、安すぎるという気がしないでもないが、製造時にトラブルがあったために動作保証のないジャンク品としてでよければということだったので、オレはもう即OKしたものさ。
 あの日、噂の美少女ロボとやらがどんなものかと、ヒトガタロボ社のショールームに行ってみて良かったぜ。

 「ごちそうさま、美味しかったよ」
 オレはミチカの作ってくれた夕食をきれいに平らげる。
 たった数日で、ミチカはオレの好みをある程度把握してくれ、味付けもオレ好みになっている。
 肉料理が多いのは、オレが買ってくる食材がそっちに偏っているからだろう。
 なんというか、やっぱりまだ美少女ロボに財布を持たせて買い物をさせるというのは恥ずかしい。
 いや、命じればやってくれるのはわかっているんだけどね。

 「それはよかったです。ありがとうございます」
 ミチカが笑顔で立ち上がり、オレの食べた後の食器を片付け始める。
 ミチカ自身は充電した電池で動くので、一緒に食事をすることはない。
 でも、一緒にいてくれるだけでいいんだよなぁ。
 かわいい美少女といっしょの食事はいいものだ。

 台所からカチャカチャと食器を洗う音がしてくる。
 食器洗い機なんて言うしゃれたものは家には無いので、ミチカが洗ってくれるのだ。
 ありがたいなぁ。

 やがて食器を洗う音が消え、ミチカが居間に戻ってくる。
 「剛志様、食後のコーヒーでもお淹れいたしましょうか?」
 「ああ、いや、いいよ。こっちに来て一緒にいてくれないか?」
 うん、やっぱり美少女は愛でるに限る。
 「かしこま……り……キュ……ガガ……」
 ん?
 ここ数日起こってなかったけど、来ちゃったかな?

 「ピ……あああ……おお……オレハ……オレハ……シダ……スケ……」
 ああ、始まっちゃったか。
 ミチカが2万円であった最大の理由。
 それがこれらしい。

 「ヒトガタ……の……ボット……性能……ヒミツ……脳を……って……」
 なんでも、ミチカには間違って女性向きのイケメンロボット用のAIだかが組み込まれてしまったらしい。
 本来なら全消去されるか交換されるはずだったのだが、どこをどう間違えたのか、そのまま完成品としてできてしまったという。
 なので、ほんの時たまそのイケメンAIの記憶というか動作が出てしまうんだとか。
 美少女ロボットが男言葉で突然しゃべり始めるなんて、不具合も甚だしいのだが、それでもよければジャンク品として2万で売るということだったので、俺はこうしてミチカを手に入れることができたというわけ。
 まあ、最悪実費になるとはいえ、完全におかしくなってしまった場合はディーラーに持ち込めば修理できないというものでもないだろうしな。

 「このじじ……オオヤケニ……オレハ……ツカマッテ……ダレカ……ジジツヲ……」
 やれやれ。
 いつまでもこうしてイケメンAI状態にしておくわけにもいかない。
 こういう時の対処も教わっている。
 俺は立ち上がると、ミチカの背後に行って、首筋にあるボタンを押す。
 「ピッ……再起動します。よろしいですか?」
 「いいよ。再起動して」
 「かしこまりました」

 「再起動完了しました。剛志様、ご命令を」
 数分でミチカは元の通りのミチカになる。
 キラキラしたカメラアイがオレを崇拝するような感じで見つめてくる。
 やっぱり美少女ロボはこうじゃなくちゃ。
 それにしてもほんとに笑顔がかわいいなぁ。

 「うん、こっちに来てそばにいてほしい」
 「かしこまりました、剛志様」
 オレは隣にミチカを座らせ、そっと肩に手を置く。
 さっきのようなことが、週に一回ほどは起きちゃうけど、それ以外は全く問題が無い。
 ミチカは最高の美少女ロボだ。
 オレはそう思い、彼女をぐっと引き寄せた。

END

いかがでしたでしょうか?
今日はこんなところで。
それではまた。
  1. 2021/06/03(木) 19:00:00|
  2. 怪人化・機械化系SS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

お疲れ様でした。これを3時間でとは、すごい…!

前半と後半の落差がいいですねー。
羨ましい、と思って読んでたら…そういうことかあ!
捕まってどう改造されたのかも気になりますな。
しかも中身は♂みたいで(笑)
主人公も楽観的に対応してるけどもし気づいたら、って想像しちゃいますね。
  1. 2021/06/03(木) 20:06:09 |
  2. URL |
  3. くろにゃん #rC5TICeA
  4. [ 編集]

・・・・・これ最終的にディーラーに修理を依頼して
事の詳細を話したら自分が・・・・・・・・・
ってオチになりそうな気が・・・・・・・
  1. 2021/06/03(木) 23:13:11 |
  2. URL |
  3. あぼぼ #-
  4. [ 編集]

機密隠蔽の為にロボットにされてしまったんですね~。
もしこの不具合が続く内に剛志が事実を知ってしまったら、
剛志もロボットにされてしまうんでしょうね。

もしかしたらわざとこの手の不具合のあるロボットを安く売って、
事実を知ってしまった人間をロボットに変えると言う手口で、
ロボットの素体を調達しているのでは・・・とか想像してしまいます。
  1. 2021/06/04(金) 03:27:14 |
  2. URL |
  3. MAIZOUR=KUIH #gCIFGOqo
  4. [ 編集]

皆様コメントありがとうごございます

>>くろにゃん様
お久しぶりです。
中身は考えてはいけません。(笑)
美少女なのです。(笑)
まあ、剛志君は単なる不具合と思っているみたいですから、たぶん大丈夫でしょう。(笑)

>>あぼぼ様
まあ、ミチカの言葉を信じて真実を探ろうとかしたりしたら、もう一体美少女ロボができるかもしれませんねー。
(*´ω`)

>>MAIZOUR=KUIH様
その視点はなかったー。
確かにこんなべらべらしゃべる状態のまま売るのはどうよって感じですよねー。
引っかかった男を次々と美少女ロボにしているのかも。
(*´ω`)
  1. 2021/06/04(金) 18:54:37 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
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