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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

私は蛮獣人アリクイ (再掲)

昨日に引き続きまして、マーチン・シン様に送らせていただきましたSSが、リンク先が消えてしまいましたので、ブログの方で公開したいと思います。

タイトルは「私は蛮獣人アリクイ」です。
すでにお読みの方が大半とは思いますが、またお楽しみいただけましたら幸いです。


私は蛮獣人アリクイ

「早く! 教授と“秘宝”を安全な場所に!」
背後で同僚たちが護衛対象である教授を部屋から連れ出すのを見て、彼女は多少安堵するとともに、襲撃してきた相手に改めて向き直る。
黒革の手袋をはめた両手をグッと握りしめ、いつでも格闘に入れるように準備する。
動きを阻害しないよう男性同僚たちと同じ黒いスーツ姿だが、その柔らかなラインは逆に彼女を女性らしくみせていた。

襲撃してきたのは三人。
護衛対象が狙われている可能性は高いという情報は得ていたものの、まさかこんな変な連中が襲ってくるとは予想外だった。
中央の一人はつばの広い帽子を目深にかぶり、裾の長いコートの襟を立てて顔を隠すようにしているが、その躰つきはがっしりと肩幅が広く、いかにも筋肉で覆われているという雰囲気だ。
それよりも奇妙なのはそのコートの男の左右に立つ男たちだ。
まるで何かテレビの特撮番組からでも出てきたかのような、黒い全身タイツに覆面をかぶった男たち。
覆面にはヘビか何かが牙をむきだしたような模様が付いており、その模様の目がそのままかぶった男の目の位置と合うようになっているようだ。
どういう理由か、赤く輝く目がまるでそのヘビの目であるかのように見えて不気味この上ない。
いったいこいつらは何者なのか?

「グゲゲゲ・・・女、邪魔をするな。そこをどけ」
太く重々しい声がコートの男から発せられる。
腹に響いてくる声で、気弱な者ならその声を聞いただけでも恐れおののいてしまうかもしれない。
しかし、彼女にはそうはいかない。
「残念ね。黙ってここを通すほど私はおとなしくはないわよ」
挑発するかのようにニヤッと笑みを浮かべてみせる。
これで彼女に向かってきてくれた方が、護衛対象が逃げる時間を稼げるというものなのだ。

「グゲゲゲ・・・愚かな女だ」
クイッと顎をしゃくって左右の男たちに指示を送るコートの男。
「ジャーッ!」
「ジャーッ!」
奇妙な声を上げて左右の黒ずくめの男たちが彼女の両脇を通り過ぎようとする。
「なっ、行かせるか!」
彼女は自分を無視して護衛対象を追いかけようとする二人を、素早く躰をずらして迎撃する。
すれ違おうとする相手に強烈な蹴りをたたき込み、もう一人には顔面に拳を入れる。
幸い追いかけることを重点にしていたのか、相手が武器を手にしていないのは救いだ。
どうせ正体がバレないようにどこぞで手に入れたコスプレ衣装を着込んだのだろうが、覆面なんかしていると視界が狭くなりかねないわよ。
床に倒れた男たちを目の隅で確認し、視線はコートの男から外さない。

「グフフフ・・・やるではないか。ジャラジャラ兵の動きに追従できるとは大したもの。俺が相手してやろう」
コートの男から低い笑い声が響く。
ただの相手ではない。
おそらくかなりの強敵だわ。
桐川美愛(きりかわ みあ)はそう思う。
警備会社で重要人物等の護衛任務を主としてこなしてきた彼女には、相手の力量を瞬時に推し量ることには慣れていた。
この男とはきつい戦いになる。
美愛はそう感じ、その前に二人を倒していて正解だと思った。

「そんな・・・」
だが、美愛の思いはすぐに外れる。
気を失わせたはずの男たちが、すぐに起き上がってしまったのだ。
大の男でもしばらくは起き上がれないような一撃を与えたはずにもかかわらずである。
しかもまずいことに、倒した二人の位置がやや後ろになってしまい、ちょうど男たちの作る三角形の中心に美愛が位置するような感じになってしまう。
倒された男たちも、先に美愛を片付けようというのか、どこからか取り出した剣のようなものを手にしていた。
まずい・・・
この位置では集中攻撃を受けてしまう。
攻撃をかわしていくことは可能だろうが、そうなれば防戦一方に追い込まれてしまうことは間違いない。
何とかしなくては・・・

しかし、美愛は意外な言葉を耳にした。
「グフフフ・・・ジャラジャラ兵がそう簡単に人間に倒されるはずがなかろう。だが、まあいい。こいつらには“シュガンの瞳”を追わせるとしよう。行け!」
「ジャーッ!」
「ジャーッ!」
コートの男の命に従い、くるりと向きを変えてすぐに駆けだしていくジャラジャラ兵たち。
美愛を無視して、目標を追うことを優先させたのだ。
その動きは美愛に受けたダメージなど、まったく負っていないかのようである。
「ま、待ちなさい!」
部屋を出ていくジャラジャラ兵を止めようとする美愛。
だが、その前にコートの男が声をかける。
「どうした? お前の相手は俺だぞ」
「くっ!」
美愛は歯噛みする。
まさかあの一撃を受けてすぐさま立ち上がれる相手がいるとは思わなかった。
だが、今彼らを追おうと背中を見せれば、確実にコートの男の一撃を食らってしまう。
そのためにも追うわけにはいかない。
何とかみんなに逃げ切ってもらうことを祈るしかない。

「グゲゲゲゲ・・・」
「えっ?」
美愛の前でコートの男がゆっくりと帽子とコートを脱いでいく。
「そんな・・・」
美愛は驚いた。
コートの下から出てきたのは人間の躰などではなかったのだ。
まるでアメリカンフットボールのプロテクターがそのまま肉体になったかのようなシルエット。
しかも、その表面は灰色っぽいうろこに覆われ、胸や腹部も骨のような形の外皮で覆われている。
顔はおよそ人間とは似ても似つかず、鋭いギザギザの歯がむき出しになった口や鋭い目、尖った耳が動物のような顔立ちを作っている。
両手両足はがっしりと頑丈そうで、特に両手は鋭い爪のような指が突き出たハンマーのように巨大で力強そうだった。

「ば・・けもの・・・」
美愛の受けた第一印象はまさにそれだった。
こいつは人間ではない。
何か違う別の生き物だ。
どうしてこんなものがここにいるというのか?
私は夢でも見ているのだろうか?

「グフフフフ・・・俺はヤーバン一族の蛮獣人アルマジロだ。まあ、お前らから見れば化け物呼ばわりしたくもなるというものか」
ギザギザの歯をむき出した口で笑う蛮獣人アルマジロ。
その名の通り、彼はアルマジロの力を身に付けた蛮獣人であり、硬さには自信がある。
力だって目の前の人間の女など物の数ではないだろう。
だが、こうして立ち向かってくるというのは面白い。

「ヤーバン一族・・・」
その一族のことは耳にしたことはある。
今回護衛するのは“シュガンの瞳”と呼ばれる秘宝という。
その秘宝はさらなる秘宝につながるものとして、立花(たちばな)教授が分析を進めていたものだ。
だが、それを狙う連中がいるとのことで、今回美愛のいる警備会社に護衛が依頼されていた。
その連中とやらがこんな特撮番組から抜け出てきたような奴らだったなんて・・・

しかし、美愛は依頼主からヤーバン一族という名を聞いたわけではなかった。
あくまで依頼主からは、“シュガンの瞳”を狙う連中がいるということだけ。
おそらくは依頼主もヤーバン一族とやらのことは知らなかったのかもしれない。
美愛がその一族の名前を知ったのは、別の人物の口からだったのだ。

カオルはあの時・・・ヤーバン一族と言っていた・・・
友人の姿が脳裏に浮かぶ。
総合格闘技で名を馳せた美愛は、一時期国内大会ではかなりの上位を誇っていた。
そんな時、同じように剣道で名を知らしめていたのが蜂谷カオル(はちや かおる)であり、二人はほどなく知り合って友情を深めたのだ。

その後お互いに進む道は離れてしまい、美愛はこうして格闘技を人のために生かせる警備という道に進み、カオルは人を導く教職へと進んでいった。
お互いのそれぞれの仕事で忙しくなかなか会うチャンスもなかったが、先日偶然街中で会うことができ、少しだけ話をすることができたのだ。
だが、久しぶりにあったカオルは人が変わったように冷たい笑みを浮かべていた。
親しげに話しかけた美愛に対し、まるっきりそっけない態度で終始したうえで彼女はこう言った。
「私はヤーバン一族なの。気安く話しかけないでくれる?」
そう言って立ち去る彼女に美愛は唖然としたのだった。

カオルは・・・まさか・・・こいつらの?
そんな疑問が頭をよぎる。
「どうした? かかってこないのか?」
蛮獣人アルマジロの野太い声にハッと我に返る美愛。
いけない。
こんな時にあの事を思い出してしまうなんて。
とにかく今はこの場を切り抜けなくては。

倒す必要はないのだ。
護衛対象が無事に脱出できればそれでいい。
そのための時間を稼ぐ。
できれば五分。
追っていかれた連中のことは気がかりだが、そっちはほかの連中が何とかしてくれるだろう。
何も護衛は彼女一人ではないのだから。

美愛はスッと腰から伸縮式の警戒棒を取り出す。
相手は化け物だ。
こちらも相応の武器がないとダメだろう。
まずは脚を・・・

「はあっ!」
気合を口にして蛮獣人アルマジロの懐に飛び込み、警戒棒を振るう美愛。
その一撃がその太ももに命中する。
普通であれば相当のダメージが行くはずの一撃だ。

「がはぁっ!」
美愛は何が起こったのか一瞬わからなかった。
背中をしたたかに壁に打ち付けたことで、ようやく自分が相手に殴り飛ばされたのだということに気付く。
なんてこと・・・
あいつはあの一撃をものともしなかったというの?

ほう・・・
蛮獣人アルマジロは意外に思う。
確かに今の女の一撃は結構重たいものだった。
太ももを狙ってくるとはただ者ではない。
しかし、しょせんは人間の一撃。
金属の棒を持っているとはいえ、蛮獣人の躰にそうダメージが及ぶものではない。
ましてや外皮の硬さでは並みの蛮獣人とは違うのだ。
彼の外皮を傷つけることができるものなどそうありはしない。
彼はアルマジロの蛮獣人なのだから。
だが、それでもなおこの女の一撃は重く、彼を感心させたうえに、彼の一撃を食らってもまだ意識を失いはしなかったのだ。
この人間の女は・・・悪くない・・・
彼はそう思った。

「くっ」
よろめきつつも壁から離れ、再び態勢を整える美愛。
どこか弱点はないのか?
あの化け物にどこか弱点は・・・
怖い・・・
確かに怖い・・・
相手は人間じゃない・・・
そのことを美愛は感じ取っている。
まるで着ぐるみを着ているかのように見える相手だが、あの姿は本当の獣人なのだ。
こんなものがこの世にいたなんて・・・
でも・・・

「負けるかぁっ!」
姿勢を低くして滑り込むように相手の脚を狙いに行く。
振り下ろされる巨大なハンマーのような拳を間一髪で避け、警戒棒の柄の方で相手の膝頭を打ち付ける。
普段ならばやらない攻撃だが、この際遠慮はしていられない。
「グオッ?」
思わず躰をよろめかせる蛮獣人アルマジロ。
美愛は躰を回転させ、続けざまの一撃を見舞う。
渾身の蹴りがアルマジロの巨体に打ち込まれた。
はずだった。

「な・・・」
美愛の脚は蛮獣人アルマジロの腕によって止められていた。
「グゲゲゲ・・・やるではないか。気に入ったぞ」
「ガハッ!」
そのまま脚をすくい上げられるように跳ね飛ばされ、床に落ちたところにハンマーのような拳が打ち下ろされる。
美愛の口から血反吐が飛び散り、目の前が赤くなる。
同僚と連絡を取るイヤホンもどこかに飛んでしまっていた。
遠くなりそうな意識を必死で持ちこたえる美愛を、襟首をつかんで持ち上げる蛮獣人アルマジロ。
「気に入ったぞ。俺にここまで正面切って戦う人間がいたとはな。女、名はなんという?」
「グ・・・ふ・・・だ、誰が・・・お前などに・・・」
血の混じったつばを吐きかける美愛。
だが、躰は大きなダメージを受けてしまったようで、意識をつなぎとめるのが精いっぱいだ。

「ジャーッ! 蛮獣人アルマジロ様、申し訳ありません。“シュガンの瞳”と立花教授に逃げられてしまいました」
「何?」
足音が響き、教授を追っていったはずの二体のジャラジャラ兵が部屋に戻ってくる。
どうやら護衛対象はうまく逃げ出せたようだ。
「よか・・・た・・・」
ホッと安堵する美愛。
最低限の任務は果たせたらしい。
これでこいつに殺されて・・・も・・・

「ふん」
気を失ったらしいボディガードの女を脇に抱え込む蛮獣人アルマジロ。
「引き上げるぞ。ソヤ様にご報告せねばならん。だが、こいつは気に入った。ソヤ様に頼んで俺の物にさせてもらうとしよう。グフフフフ」
今回は“シュガンの瞳”を手に入れることには失敗した。
だが、そのようなものはいつでも奪うことができるだろう。
それよりも・・・
アルマジロは脇に抱えた女を見る。
この女、人間などにしておくには惜しい。
俺の女に・・・
グフフフフ・・・

                   ******

闇・・・
漆黒の闇・・・
上も下も右も左もわからなくなるような闇・・・
美愛がいるのはそんな闇の中だった。

「こ・・・こは?」
もしかして自分は死んでしまったのだろうか?
ここは死後の世界なのではないだろうか?
そんなことをふと思う。
だが、躰のあちこちが痛むことが、まだ死んだわけではなさそうだと感じさせてくれる。
であれば、ここはいったい?
私はどこにいるのだろう?

「ふふふふふ・・・」
笑い声が聞こえる。
艶のある女性の声。
冷たさを感じる声だ。
どこから聞こえてくるのだろうと美愛が思った時、闇の中から女性の姿が現れる。
「!」
美愛は息をのむ。
美しい女性。
だが、同時に恐ろしさと、異質さを感じさせる女性だ。
黒いレオタードのような衣装を身につけ、脚には目の細かい網タイツのようなものを穿いている。
片方の太ももにはリングを嵌めており、膝から下は黒いブーツが覆っている。
両手は二の腕まである黒い長手袋を着けていて、背丈ほどもあるような杖を右手に持っていた。
灰色の髪に覆われた頭部には角のようなものが左右に生え、額には第三の目ともいう感じの赤い宝石の付いたサークレットが飾っている。
彼女の目もサークレットの宝石同様に赤く輝き、口元には笑みを浮かべて美愛を見下ろすように立っていた。

「ふふふふふ・・・どうやらお前はアルマジロに気に入られたらしいねぇ」
妖艶な美女がそう言って笑う。
「アルマジロ? 気に?」
美愛の脳裏に気を失う前の光景がよみがえる。
確かあの怪物は蛮獣人アルマジロと言っていたはず。
あの怪物が私を気に入った?
どういうことなの?

「アルマジロは、お前を蛮獣人にしてパートナーにしてほしいと言っているよ。お前に惚れたそうな」
くすくすと笑っている美女。
「なっ?」
彼女は何を言っているの?
私をあの化け物のパートナーに?
「ふっ!」
ふざけるなと言って起き上がろうとした美愛だったが、起き上がるべき地面がないことに気が付く。
寝かされていたように思えたのも、単に彼女との位置関係からそう見えただけらしい。
つまり美愛の躰は闇の中で浮いており、起きるも立ち上がるもできる状態ではないのだ。

「ソ、ソヤ様、べ、別に惚れたというわけでは・・・」
闇の中にもう一体の姿が現れる。
蛮獣人アルマジロと言っていたあの化け物だ。
彼もまた頭を斜め下にしたような奇妙な位置関係で闇の中に浮かんでいる。
「オホホホホ・・・よいではないか。この女が欲しいのであろう? わざわざ蛮獣人にしてまで」
口元に手の甲をあてて笑う大魔女・ソヤ。
まさか蛮獣人が人間の女を欲しいと言ってくるなど思いもしなかったことだが、この女なら蛮獣人となれば充分に役に立ってくれそうだ。
それに、蛮獣人同士のつがいというのも悪くはない。

「ふざけないで! 誰があんたのものになど!」
美愛が思い切り首を振る。
冗談じゃない。
彼女にだって想う人はいるのだ。
まだ打ち明けてこそいないものの、いつかはと機会をうかがっているところなのだ。
こんな化け物の慰み者になどされてたまるものか。

「オホホホホ・・・勇ましいわね。蛮獣人になる素養は充分にあるわ。心配いらないわよ。蛮獣人になる時、ちゃんと心もアルマジロのことを好きになるように作り変えてあげるから」
すうっと美愛に近づき、その手で美愛の頬を撫でるソヤ。
「本当ですか、ソヤ様? ありがとうございます」
ソヤの言葉に思わずアルマジロは頭を下げる。
この女が我が物になるのだ。
こんなうれしいことはない。

「やめて! 絶対にお前たちの思い通りになどなるものか!」
ソヤの手を弾き飛ばす美愛。
何をするつもりかわからないし、ここからどうやって抜け出せばいいのかもわからないが、とにかく何とかしなくては。
でも、どうやって・・・
どうしたらいいの?

「オホホホホ・・・その気持ち、脱皮が終わっても同じセリフを言えたなら大したもの」
ソヤが杖を美愛に向ける。
「偉大なる魔人ジャーラー様よ、この女を素とし、新たなる蛮獣人を生み出させたまえ!」
その声に応えるかのように、闇の中に唸り声が響く。
すると、闇の中から黒い布のようなものが美愛の躰に巻き付き始めた。
「えっ? 何これ?」
美愛は手足に絡まってくる黒い包帯とも黒い反物ともいうようなものを振りほどこうとする。
だが、もがけばもがくほどに黒い布は巻き付いてくるのだ。
「い、いやっ! いやっ!」
じたばたともがく美愛に、黒い布はどんどんどんどん巻き付いていく。
手に、脚に、胸に、頭に、どんどん巻き付いてくるのだ。

えっ?
美愛は驚く。
服を着ていたはずなのに、下着を身に着けていたはずなのに、靴を履いていたはずなのに、それらがすべて消え去り、黒い布がじかに肌を覆っていくのだ。
それはすべすべしてまるでナイロンのような肌触り。
強くもなく弱くもなく適度な締め付けで彼女の躰を覆ってくる。
嘘・・・そんな・・・気持ちいい・・・
躰に巻き付いてくる布が密着し、彼女の躰を包み込んでいく。
ひんやりとした、それでいて温かい感触。
すべてを包み込んでくれる安心感。
自分の皮膚が置き換わっていく。
この黒い布が美愛の躰を作り替えていくのだ。

い・・・や・・・
だんだんと美愛の動きが止まってくる。
闇の中に大の字になり、全身が包まれていくのを受け入れていく。
黒い布はまるで美愛の躰を全身タイツのように包んでいく。
何重にも巻き付いたことでやや厚みのあったものが、薄皮一枚のように彼女の躰に貼り付いていく。
手の指も、胸のふくらみも、おへそのくぼみも、股間の性器さえもぴったりと貼り付いた布に浮き出てくる。
まるで美愛の皮膚が黒い布に置き換わったかのようだ。
髪も目も鼻も口も布に覆われ、ただその凹凸だけが浮き出ている。
そこにいるのは美愛の形をした黒い人形のようだった。

気持ちいい・・・
美愛の抵抗はすでに失われていた。
肌を包み込む布の気持ちよさ。
まるで母親の胎内にいるかのような安心感。
彼女は作り変えられる。
美愛はそのことを喜ばしくさえ感じていた。

やがて、美愛の躰にさらなる変化が起き始める。
両肩の肩幅が広がって、筋肉の塊のようながっしりした肩になっていく。
両腕ももともと筋肉質だった腕がより太く強靭になっていく。
五本の指も太く長くなっていき、硬く鋭い爪のように変化する。
太もももがっちりと太くなり、足は頑丈な靴のような形に変わっていく。
胴体も腹部を硬い皮が覆い、さらにその上から骨のような硬いパーツが形成される。
肩、両腕、ひざ下は動物のような茶色の毛が覆い、彼女を獣人へと変えていく。
それらの変化が起こるたびに、美愛はとてつもない快感を感じていた。

気持ちいい・・・
力がどんどんみなぎってくる。
躰がどんどん変わっていく。
気持ちいい・・・
生まれ変わることがこんなに気持ちいいことだったなんて・・・
人間じゃなくなることがこんなに素晴らしいことだったなんて・・・
ああ・・・
ジャーラー様・・・
偉大なるジャーラー様・・・
あああああ・・・
なんてすばらしいのかしら・・・
私は脱皮する。
人という皮を捨て、蛮獣人としての皮に置き換わる。
ジャーラー様にお仕えする蛮獣人。
私は蛮獣人になるんだわ・・・
ああ・・・
気持ちいい・・・

変化は顔にも及んでいく。
彼女の両耳は尖った獣のようになり、緑色の両目が開かれる。
鼻の部分は大きく細長い口吻となり、それとは別に覆われていた口が再び作られる。
首元も白い獣の毛が覆い、頭頂からの白い二筋のラインも鼻で一筋となって口吻の先端へとのびていく。
美愛の躰は獣の強さと人間の女性らしいラインとが一つになった美しい蛮獣人へと変わっていった。

「ふふふ・・・」
変化を終えた美愛の腰に、ソヤがベルトを巻き付ける。
バックルにヤーバン一族の紋章の付いたベルトだ。
これこそヤーバン一族の一員である証である。
美愛は今、ヤーバン一族の一員となったのだ。

ギンと緑色の目が光る。
「クイィィィィィィィ!」
両手をやや持ち上げ、胸を張るようにして思い切り鳴き声を上げる。
脱皮の終わった後の歓喜の声。
新たなる蛮獣人が誕生した産声だ。

「おお・・・」
思わず目を見張る蛮獣人アルマジロ。
先ほどまでは人間だったあの女が、今では美しさと力強さを見せつける蛮獣人に生まれ変わったのだ。
なんと素晴らしい。
この蛮獣人のメスが自分のパートナーになってくれるのだろうか・・・

「オホホホホ・・・ジャーラー様はお前を新たな蛮獣人として生まれ変わらせたもうた。さあ、お前が何者かジャーラー様にお見せなさい」
新たな蛮獣人の誕生に高笑いをするソヤ。
これはなかなか強そうな蛮獣人ではないか。

「クイィィィィ! アタシは蛮獣人アリクイですわ。偉大なる魔人ジャーラー様、大魔女・ソヤ様、アタシをこのような素晴らしい躰に脱皮させていただき、ありがとうございます。クイィィィィ!」
闇の奥のジャーラーとその前に立つソヤに一礼する蛮獣人アリクイ。
その口元に笑みが浮かぶ。

「オホホホホ・・・それでいい。今日からお前はヤーバン一族の蛮獣人。我が一族のために働きなさい。オホホホホ・・・」
「はい、ソヤ様。アタシはヤーバン一族の蛮獣人アリクイ。どうぞ何なりとご命令を。クイィィィィ!」
美愛の心は完全に歪んでしまっていた。
彼女はもはや桐川美愛などと言う人間ではない。
ヤーバン一族の蛮獣人アリクイへと生まれ変わったのだ。

「うふふふふ・・・お前には蛮獣人アルマジロとともに、“シュガンの瞳”を奪ってくることを命じる。いいな」
「クイィィィィ! お任せくださいませソヤ様。必ずやアタシが蛮獣人アルマジロとともに“シュガンの瞳”を奪ってまいります」
四つの鋭い爪を持つ両手を見せつけるようにかざし一礼する蛮獣人アリクイ。
この爪で邪魔するものは切り裂くのだ。
今からそれが楽しみでならない。

「オホホホホ・・・頼んだわよ。ほら、さっきから後ろでパートナーの挨拶を待ち焦がれているやつがいるわ。行って挨拶でもしてきたら?」
杖でアリクイの背後を指し示すソヤ。
振り向くと、そこにはじっと立ったまま彼女の方を見つめている蛮獣人アルマジロの姿があった。
「クイィィィィ! はい、ソヤ様。ふふふ・・・」
アリクイは細長い舌でぺろりと唇を舐める。
そして、ゆっくりとその身をアルマジロの元へと運んでいった。

ゆっくりとやってくる蛮獣人アリクイの姿。
見れば見るほど美しい。
人間だった時には感じなかったが、これほど美しい蛮獣人になるとは思いもしなかった。
なんだかドキドキしてしまう蛮獣人アルマジロ。
自分から望み、お願いしたことではあったが、本当に彼女は俺のパートナーになってくれるのか?
多少の不安がアルマジロを襲う。
だが、彼の前にやってきた蛮獣人アリクイは、にっこりと笑顔を見せた。
「初めまして。アタシはヤーバン一族の蛮獣人アリクイ。あなたのおかげでアタシはこのように蛮獣人として脱皮することができましたわ。お礼を言います」
スッと右手を差し出すアリクイ。
「お、おう・・・よろしくな。俺は蛮獣人アルマジロだ」
やや戸惑いながらも右手を出すアルマジロ。
二人の蛮獣人はがっちりと握手のように爪同士を絡ませる。
爪同士がカシッと小さく音を立てた。

アリクイもドキドキしていた。
見れば見るほどたくましい。
がっしりした躰はまるで鎧に覆われているかのよう。
鋭い爪は自分のものと同様で親しみを感じてしまう。
太い腕は彼女の躰すら軽々と支えてくれそう。
どうして彼のことを化け物などと言ってしまったのか。
人間だったからなのだ。
人間だったから蛮獣人アルマジロの魅力に気が付かなかったのだ。
でも今は違う。
今はアタシも蛮獣人。
彼と同じ蛮獣人同士なのだ。
パートナーになれるなんてすごくうれしい。

「これからは俺と一緒にジャーラー様やソヤ様のために働いてくれるか?」
アルマジロが不安そうに尋ねる。
何を言っているのだろう?
そんなこと当然のことじゃない。
アリクイがほほ笑む。
「ええ、もちろん。蛮獣人同士ですもの。それよりも・・・」
アリクイはそっと彼に躰を預け、その顔に手を這わせる。
「堅苦しい挨拶はもういいわ。蛮獣人同士、もっと親睦を深めあいましょ」
「そうだな・・・ふふふ・・・そうしよう」
アルマジロは、かわいいアリクイを抱え上げた。

                   ******

「ガフッ!」
屈強そうな男性が壁にたたきつけられる。
そのままずるずると床に崩れ落ち、動かなくなる。
おそらくもう生きてはいないだろう。
なんていう力だ・・・

「さ、佐々木(ささき)君・・・」
「立花教授、ここは私が食い止めます。早く逃げて!」
黒いスーツに伸縮式の警戒棒を持った男が、背後の白衣の男性を逃がそうとする。
その手には大事そうに箱が抱えられており、その中に“シュガンの瞳”が入っていることは間違いない。

「わ、わかった・・・」
箱を抱えて逃げ出していく白衣の男。
その後ろ姿を見ながら、蛮獣人アリクイはくすっと小さく笑う。
無駄なことを・・・
前回そうやって逃げることができたからと言って、今回も逃げられるとは限らないのに。
アタシが一人で来ているとでも思っているのかしら。
それに・・・
目の前で必死に立ちはだかる男を見る。
バカな男だ。
アタシが桐川美愛という以前の名前で連絡を取り、立花教授と“シュガンの瞳”の行方を聞いたら、あっさりと教えてくれたわ。
桐川君、無事でよかった・・・ですって?
アタシが桐川美愛のままでいると思っている愚か者だわ。

「くそっ! 化け物め!」
「クイィィィィ! 失礼な男ね。アタシは化け物なんかじゃないわ。ヤーバン一族の蛮獣人アリクイよ」
お前たちこそひ弱な人間のくせに・・・
アリクイはそう思う。
事実、彼女に立ち向かってきたガードマン二人は、彼女の爪の一撃であっさりと死んでしまったではないか。
物足りないにもほどがある。

「桐川君の名をかたったのはお前だな。彼女はどうした? まさか・・・」
「ふふふふ・・・桐川美愛などもういないわ。アタシは蛮獣人アリクイとして脱皮したのよ。クイィィィィィ!」
高らかに鳴き声を上げる蛮獣人アリクイ。
そう・・・アタシは蛮獣人アリクイ。
人間なんかじゃないわ。

「くっそぉ!」
伸縮式の警戒棒を振るってくる男。
アリクイはそれを正面から左手の爪で受け止め、右手の爪をたたき込む。
「グハッ!」
彼女の爪は深々と男の腹をえぐり、血を噴出させる。
他愛ないわ・・・
どうっと床に倒れる男。
それをアリクイは踏みつける。
腹立たしいことこの上ない。
以前の自分は確かに人間だったことがある。
その時にこんな男のことを憧れに感じていたなんて・・・
アタシは愚かで馬鹿でどうしようもなかった・・・
人間だったなんて・・・
人間だったなんて・・・
人間だったなんて・・・
思いだしたくもないわっ!
ぐしゃりと男の顔が踏みつぶされる。
それを見て、アリクイはほんの少しだけ気が晴れた。

                  ******

「クイィィィィ!」
ひとしきり高らかに鳴き声を上げる蛮獣人アリクイ。
ここはビルの屋上。
下を見ても、どうやら外に逃げ出していく人間はいない。
部屋から逃げた立花教授と“シュガンの瞳”も、待ち伏せている蛮獣人アルマジロが確保したということだ。
「うふふ・・・」
当然だわとアリクイは思う。
人間たちがアタシたち蛮獣人から逃れられるはずがない。
まして、蛮獣人アルマジロが待ち伏せているのだ。
突破できるはずなどないではないか。

“シュガンの瞳”をソヤ様に持ち帰れば、きっと喜んでいただけるだろう。
お褒めの言葉もいただけるかもしれない。
そうしたら、アルマジロと一緒に祝杯を上げよう。
二人で今晩もまた・・・
うふふふふ・・・
思わず昨晩のことを思い出すアリクイ。
それだけで躰は熱くなり、股間がじんわりと濡れてくる。
アルマジロの太いペニスが欲しくなる。
昨晩二人は激しく交わったのだった。
蛮獣人同士の交尾。
それはとてつもない快楽。
純粋に楽しむためだけの交尾ができるのだ。
人間では味わえなかった快楽に、二人は酔いしれたのだった。

「誰?」
背後に気配を感じて振り返る。
立っていたのは一人の人間の女性。
その姿には見覚えがある。
「カオル・・・」
かつて友人だった女性、蜂谷カオルだ。
どうして彼女がこのようなところにいるのか?

スッと両手の爪をかざす蛮獣人アリクイ。
見られたからには生かしておくわけにはいかない。
ヤーバン一族のことはできるだけ秘密にしておかなくてはならないのだ。
今はまだ人間どもに知られるわけには・・・
残念だけど、運がなかったわね・・・

シュッと鋭く爪を繰り出す。
蛮獣人となった今は、以前の美愛とは比べ物にならない素早さと強さがある。
人間など一撃で・・・
「えっ?」
だが、アリクイの一撃はかわされていた。
まるで一瞬で立っている場所を変えたかのよう。
しかも、その姿は消えている。
どこ?

「クキキキキ・・・」
甲高い笑い声が頭上から響く。
上?
アリクイが見上げると、夜空に舞っている一体の蛮獣人の姿があった。
「蛮獣人・・・」
「クキキキキ・・・擬態くらい見抜いてほしいわね、同じヤーバン一族の蛮獣人同士なんだから」
ふわりと屋上に着地するその姿は、先ほどまでの蜂谷カオルとは全く違う。
右手にレイピアのような長い針を輝かせ、黒と黄色を主体とした外骨格が躰を覆っている。
背中には薄い翅が広がり、頭部にはゴーグルのような複眼と額から左右に伸びる触角が付いていた。

「クキキキキ・・・言ったでしょ、私はヤーバン一族なのって。私は蛮獣人スズメバチ」
ほほ笑みながら自己紹介する蜂の姿の蛮獣人。
「クイィィィィ! なぁんだ、そういうことだったのね。悪かったわ。アタシは擬態なんてできるって思わなかったから」
仲間だと判って戦闘態勢を解くアリクイ。
あそこまで完璧に人間に擬態できる蛮獣人がいるとは思っていなかったのだ。
せいぜいコートや帽子で人間ぽくふるまうものとばかり。

「無理もないわね。私やガメレオンのような蛮獣人の方が特殊だし。私はソヤ様に特殊タイプとして作られたの」
くすっと笑うスズメバチ。
彼女の言うとおり、大半の蛮獣人は人間に擬態することなどほとんどないのだ。
スズメバチやガメレオンの方が珍しいのである。
「でも、うれしいわ。あなたが蛮獣人に選ばれたと知って挨拶に来たのよ。これからは蛮獣人同士よろしくね」
「ありがとう。アタシは蛮獣人アリクイ。こちらこそよろしく」
二体のメスの蛮獣人たちが針と爪を合わせて音を鳴らす。
見るものが見れば美しい二体の蛮獣人たちだ。

「下では無事に“シュガンの瞳”を確保したみたいよ。あなたのパートナーなんでしょ、彼?」
「ええ。アタシにはもったいないくらいのパートナーだわ」
スズメバチの言葉にうなずくアリクイ。
「まあ、ご馳走様。早速任務成功でよかったわね」
「ありがとう。あなたの方は何を?」
「私は城北アカデミーで非常勤講師として潜入行動しているわ。働きバチもすでに何人か・・・クフフフ」
意味ありげに笑うスズメバチ。
「城北アカデミー?」
高名な学校だ。
「ええ・・・あそこの優秀な頭脳を持つ女たちを働きバチとして支配し、いずれ全国に広めていくというわけ。でも、気がかりが一つ」
「気がかり?」
スズメバチのような蛮獣人に気がかりとは?
「ええ・・・あそこにはガイア・フォースの関係者がいるらしいわ」
「ガイア・フォース!」
ガイア・フォースと言えばヤーバン一族に敵対し、魔人ジャーラー様の復活を阻止しようとたくらむ連中だ。
名前を聞くだけで怒りがこみあげてくる。

「ねえ、スズメバチ。ガイア・フォースが邪魔するようならアタシたちが排除するわ。だからすぐに言ってね」
ぐっと両手に力を籠めるアリクイ。
アタシとアルマジロのコンビならどんな相手にも負けるはずはない。
ガイア・フォースだろうとヤーバン一族の邪魔するものは排除するのみだ。
「ええ、その時はお願いするわね。頼りにしているわ、アリクイ」
「任せて頂戴。クイィィィィ!」
アリクイは高らかに鳴き、スズメバチとともに夜の闇へと消えていった。

END

いかがでしたでしょうか。

今日はこれにて。
それではまた。
  1. 2021/01/10(日) 21:00:00|
  2. 改造・機械化系SS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

昨日のSSと合わせて読ませていただきました(* ॑꒳ ॑* )
どちらも最初は人間からの『脱皮』を恐れていたのに快楽堕ちからジャラジャラ兵や蛮獣人に変わってしまい、人間であった頃の記憶はあれど容赦なく人間を殺してしまう悪堕ちっぷりが良いですねぇ(๑´ㅂ`๑)ムッハー

どちらもガイア・フォースとの繋がりがあるみたいですが、このままガイア・フォースのメンバーも堕ちていくのではと妄想が捗ります(//∇//)

ごちそうさまでしたw
  1. 2021/01/10(日) 21:29:18 |
  2. URL |
  3. IMK #-
  4. [ 編集]

>>IMK様
コメントありがとうございます。
やっぱりビフォーアフターのギャップがいいですよねー。
ガイア・フォースは今後マーチンさんがどう展開していくのか、気になりますね。
  1. 2021/01/11(月) 20:59:52 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
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