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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

河童に奪われた母

お正月以降創作意欲が下がったのと、いろいろと精神的に創作向きの状況にならなかったためにしばらく間が空いてしまいましたが、今日はSSを一本投下いたします。

タイトルは「河童に奪われた母」です。
タイトルを一見してわかるように寝取られSSですので、そういうのがお好きでない方はご注意ください。

それではどうぞ。


河童に奪われた母

お婆ちゃんの家に来てからママの様子が何だか変な気がする。
なんだかときどきぼうっとしたような表情をしているし、ボクの言うことにも上の空で聞いていたりするし、時々ボクのことが誰だったか思い出そうとしているような気さえする。
いったいどうしちゃったんだろう・・・

今ボクはママと一緒にお婆ちゃんの家に来ている。
夏休みだし、お盆はパパの方のお爺ちゃんの家に行くことになっているから、ちょっと早いけどママの方のお婆ちゃんの家に来たのだ。
考えてみたら当たり前のことなんだけど、パパとママにもパパとママに当たる人がいて、ボクにはお爺ちゃんとお婆ちゃんが二人ずつもいるのだ。
そのうちママのパパはボクが生まれる前に死んでしまったそうで、ママの子供のころの家には今はお婆ちゃんが一人で住んでいるらしい。
裏には畑があって、伯父さんも時々顔を出すそうだからお婆ちゃん一人で生活するのは問題ないそうだけど、パパの方のお婆ちゃんと比べると、確かに元気そう。

ここの近くには山や林があって、林の中には沼もあるんだけど、その沼には近づいちゃダメなんだって。
なんでもその沼には昔から河童が住んでいて、子供や女の人に悪さをするらしく、この付近の人は近づかないようにしているんだとか。
ママは、きっと子供が沼に遊びに行って溺れたりしないようにするためなんでしょうねと言って笑っていたから、たぶん河童なんていないんだろう。
実際こっそり行ってみたけど、とてもきれいな場所で、ちょうどお日様が水面に当たってキラキラしてた。
思わず泳ぎたくなっちゃったけど、ちょうど探しに来たママに見つかって怒られちゃったんだよね。
やっぱり今でも近づいちゃダメみたい。
確かに柵とかないし、すぐに深くなっていそうだったから危ないのかもしれないけど・・・

そういえばあの時ママはちょっとキョロキョロしていたっけ。
なんか誰かに見られているような気がするって言ってた。
河童かもねって言ったら、まさかって笑っていたけど・・・

「お盆には敬一(けいいち)も帰ってくるそうだよ」
「兄さんが? 残念。会いたかったな」
ママとお婆ちゃんが話をしている。
あれ?
ママの首筋、赤くなってる・・・
髪もなんだかしっとりしている感じだし・・・
どうしたんだろ?
朝シャワーでも浴びたのかな?

「あんたはあちらの実家にも行くんでしょ?」
「うん。正樹(まさき)さんのお休みがお盆しか取れないし。やはり顔を出さないと」
「そうだねぇ。あちらさんに顔を出すのも大事だからね」
「兄さんには母さんからよろしく言っておいて」
「そうするよ」
ママはお婆ちゃんのことお母さんって呼ぶんだな。
なんだかちょっと変な気持ちだ。

「それじゃお婆ちゃんはちょっと畑に行ってくるね。健(たける)ちゃん、このあたりは何にもないからつまらないでしょ?」
「大丈夫だよ。ゲームボーイとかも持ってきてるし」
「そうかい。最近はどこでもゲームができるね。それじゃ行ってくるね」
お婆ちゃんが身支度して出かけていく。
裏の畑に行くようだ。
ボクも来た時に見せてもらったけど、キュウリやトマトやナスなんかが作られている。
キュウリがあんなふうになっているなんて面白いよね。
ママはあんまり野菜が好きじゃないから見ようとしなかったけど、どうしようかな、また見せてもらおうかな?

                   ******

結局ボクはお婆ちゃんに付いて畑に行ってきた。
そしてキュウリやトマトの収穫のお手伝いというか、もぐのを少し手伝ってきた。
お婆ちゃんは上手だねって褒めてくれたけど、正直お世辞なんだと思う。
でも、自分でもいだトマトやキュウリはとても美味しそうで、戻って食べるのが楽しみだ。
ママはなんだか寝不足だったみたいで、少し横になると言っていた。
風邪とかじゃないみたいで大丈夫そうだけど、そんなに夜更かししていたのかな?
なんだかこっちに来てから変だよね。

「ただいまぁ」
ボクはいつもとは違うお婆ちゃんの家の玄関を入り、台所に行って手を洗う。
取ってきたトマトやキュウリも洗わなきゃ。
「お帰りなさい」
ママも起きてきたのか台所に入ってきた。
「ただいま。見て、こんなに取ってきたんだよ」
ボクは籠に入ったトマトやキュウリをママに見せる。
「あら、美味しそうね。一本ちょうだい」
「えっ?」
ボクが驚いていると、ママはまだ洗ってもいないキュウリを一本つかみ取り、そのままポリポリと食べ始める。
「えっ? ママキュウリは嫌いなんじゃ?」
確かボクには、健はパパに似たからキュウリ食べられていいわよねって言ってたよね。
ママはどうもこのキュウリの青臭いにおいが苦手だって・・・
「ん・・・そうだったかしら? 美味しいわ。もう一本ちょうだい」
そういうとママは一本どころか三本まとめて持っていく。
「それまだ洗ってないよ」
「いいわ、別に」
ポリポリと音を立てながらキュウリを食べるママ。
なんだかいつものママと違うような・・・
どうしちゃったんだろう・・・
ママ・・・

「そうだ・・・健、泳ぎに行きましょう」
「えっ?」
「どうせ午後は暇なんでしょ? ここはちょっと離れたところに町営のプールがあるの。行きましょ」
なんだか急にうきうきしているママ。
泳ぎに行こうなんてどうしたんだろう。
いつもならボクが誘っても、友達と一緒のほうが楽しいわよとか言って来てくれないことの方が多いのに。
「ね。いいでしょ? 健が行かないならママ一人でも行っちゃうけど」
「い、行くよ。行く」
ボクは慌てて部屋に海パンを取りに行こうとする。
「あらあら、お昼食べなくていいの?」
「た、食べるよー! うーん・・・」
「あははは・・・慌てちゃってダメねぇ。そんなんじゃダメよぉ」
ボクはなんだかママが笑いながら何か言っているのを聞きながら、海パンを取りに行った。

                   ******

「ふう・・・疲れたぁ」
お婆ちゃんの作ってくれた晩御飯のカレーを食べた後、部屋に戻ったボクはもうぐったりだった。
ママがあんなに泳ぎが上手だなんて思わなかった。
それにずいぶん長く水に潜っていられるのでびっくりだ。
どうやったらそんなに長い間水に潜っていられるのって聞いたけど、そういえばいつの間にかできたわってなんだか不思議そうに自分の手を見つめていたっけ。
それにずっと水の中に入りっぱなしで、泳いでいる方が気持ちよさそうにしてた。
プールの閉館ぎりぎりまでいるんだもん、こっちが疲れちゃった。
あ・・・
ダメだ・・・
ご飯食べて床に横になったら、もう目が開けていられないや・・・
ねむ・・・い・・・

あ・・・れ・・・?
いつのまにか寝ちゃっていたのかな?
もう真っ暗だ・・・
毛布がかかってる。
ママがかけてくれたのかな?
ママは?
いない?
トイレにでも行ったのかな?
一緒の部屋で寝ているはずなのに・・・
布団は敷いてあるけど・・・
ボクもトイレに行きたくなったし、行ってみようか。

あれ?
トイレは真っ暗だ。
誰もいないや。
てっきりママが入っているんじゃないかと思ったんだけど・・・
どこに行ったんだろう・・・

ボクはとりあえずおしっこをして部屋に戻る。
やはりママはいない。
なんだかボクは急に不安になってしまう。
ママはどこに行ったのだろう?
もしかして・・・もう帰ってこなくなったんじゃ?
そんなの嫌だよ!

ペシャ・・・
えっ?
なんだろう、今の音。
何かの水音?
ボクが不思議に思い耳を澄ますと、ひたひたと廊下を歩く音がする。
その音が近づいて・・・
「わぁっ!」
ボクは思わず声を上げてしまった。
いきなりふすまがすうっと開いて、ママが入ってきたからだ。
「あら? 目が覚めていたの?」
「マ、ママ・・・どこに行ってたの?」
ボクはドキドキする心臓を抑えてママに聞く。
「ん・・・トイレよ」
「えっ? いなかったよ?」
「・・・・・・どこだっていいでしょ。早く寝なさい」
なんだかママの目がボクをにらんでいるようだ。
それに、髪の毛がびしょぬれじゃないか。
「ママ、髪が濡れて・・・」
「いいから早く寝なさい。子供がいつまでも夜更かししているものじゃないわ」
そう言ってママは服のまま布団にもぐりこんでしまう。
ボクは仕方なく自分も布団に入って目をつぶる。
ママはいったいどうしちゃったんだろう・・・

「ん・・・あ・・・あん・・・はい・・・」
ん?
ママの声?
何か言ってる?
「ああ・・・沼の水の味・・・うふ・・・あの子の精液のにおい・・・はふぅ・・・気持ちいい・・・」
ママが布団の中でごそごそしている。
何をしているんだろう?
ボクはそっと目を開けて、ママのほうを見る。
暗いからよくわからないけど、濡れた髪の毛がママの顔にかかっているみたいだ。
「はい・・・私は・・・私はもう・・・私はあなたのママですぅ・・・」
何を言っているんだろう?
ママは目が覚めているのかな?
「あ・・・はぁぁぁ・・・い、イく・・・あふ・・・」
えっ?
またどこかへ行っちゃうの?
「ママ?」
ボクは思わずママに呼びかける。
でも、ママから返事はなく、すうすうという寝息が聞こえてくる。
なんだ・・・
寝言だったのかな?
マンガなんかで寝言って知っていたけど、これがそうなのかな?
ママも寝言を言うんだ・・・
あはは・・・

                   ******

うーん・・・なんだか夜中の変な時間に起きたせいか眠いや。
でももう朝だから起きなきゃ。
ママはもう起きたみたい。
ボクも起きよう。

「おはよう」
「ああ、おはよう」
「おはよう」
ボクが居間に行くと、お婆ちゃんとママがいた。
ママは朝からポリポリとキュウリを食べている。
それになんだか顔色もいつもとちょっと違う感じだ。
髪も濡れている。
「ママ・・・今朝も髪が濡れているの?」
「えっ? ああ、これ? なんかね、髪が乾くのがいやなのよ。だからシャワーでちょっとね」
「もう、だから健ちゃんにも言われたでしょ。ちゃんと髪を乾かしなさい」
お婆ちゃんがボクの分の朝食を用意してくれながら、ママに言う。
「ええ? いやよ。髪が乾いたら死んじゃうわ」
「えっ?」
「えっ?」
ボクとお婆ちゃんが顔を見合わせる。
髪が乾いたら死んじゃう?
どういうこと?

「優香(ゆか)、あんたまさか沼に行ったんじゃ・・・」
お婆ちゃんが驚いている。
沼って・・・あの沼?
「さあ・・・どうだったかしら・・・どうだっていいでしょ。ごちそうさま」
ママはそう言って席を立ってしまう。
そして置いてあったキュウリをわしづかみにして持って行ってしまう。
「ママ・・・」
「ああ・・・どうしよう・・・あの娘まさか・・・」
「お婆ちゃん?」
何だろう?
お婆ちゃんが慌てている。
どうしたんだろう?

「健ちゃん。いい? ママのそばにいてちょうだい。目を離しちゃだめよ」
「あ・・・う、うん」
ボクはうなずく。
「お婆ちゃんちょっと住職様と相談してくるから。いいわね、ママから目を離さないでね」
「はい」
住職様って、お坊さんのことだっけ?
お婆ちゃんは慌てたようにあたふたと出かけてしまう。
ボクは朝食を食べ終えると、ママのところへ行こうと思って部屋に戻った。

あれ?
ママがいない?
てっきり部屋に戻ったんだと思っていたんだけど・・・
ボクは慌ててママを呼びながらお婆ちゃんの家の中を探してみる。
お婆ちゃんからママから目を離さないでって言われていたのに・・・
「ママ! ママ!」
ボクは仏間やらトイレ、押し入れのふすまも開いて中を見る。
でもママはどこにもいない。
どうしよう・・・
ママはどこへ行っちゃったんだろう・・・

もしかして畑?
キュウリが食べたくて畑に行ったのかも。
ボクはそう思い、急いで靴を履いて外に出る。
そして裏の畑に行ってみる。
でも・・・
ママはいない。
畑にもいなかった。
ママ・・・
どこへ行ったの?

沼・・・
ママはもしかしたら沼に行ったのかもしれない。
沼にいるのかも。
ボクは急いで沼の方へと駆け出した。

「あ、いた」
ボクは思わず声を上げる。
沼にまでやってきたボクは、沼で泳いでいるママを見つけたのだ。
しかもママは水着も着ないで裸で泳いでいる。
なんだかボクは見てはいけないものを見たような気になって、ついママに声をかけるのをためらってしまった。

「ケケケ・・・」
ハッと気が付くと、ボクの後ろにそいつはいた。
頭のてっぺんが平らになっていて、そこが濡れている。
鋭い目でボクを見つめる顔には、黄色みががったくちばしのような口がある。
躰はアマガエルのようなヌメッとした緑色の肌に覆われ、手の指の間には水かきが付いていた。
背中には亀の甲羅のようなものを背負っていて、お腹の部分はやや白みがかって他とは色が違っていた。
背丈はボクと同じぐらい。

「か・・・河童?」
絵本で見た河童にそっくりだ。
まさか本当に河童がいるなんて・・・
「ケケケ・・・お前、あのメスの子供か? あのメスを取り返しに来たのか?」
「マ、ママのこと?」
「ケケケ・・・あのメスはもうオイラのお母ちゃんになるんだ。もうオイラのものだからな」
えっ?
ママが河童のお母さんになるだって?
「だ、ダメだよ! ママはボクのママなんだから!」
ボクは思い切り首を振る。
冗談じゃない!
ママを河童になんか取られてたまるもんか!

「ケケケケ・・・ちょうどいいや。お前の尻子玉をもらおう。お前の尻子玉を食わせれば、あのメスは完全に河童のメスになるんだ」
「ふ、ふざけるな!」
尻子玉が何だか知らないけど、ママを河童になんかさせるもんか!
「よし、じゃあ、オイラが勝ったらもらうことにする。行くぞ! はっけよい! ケケケケ・・・」
「えっ?」
ボクが驚く間もなく、河童は両手を一瞬地面に着き、ボクめがけて突っ込んでくる。
あ、これは相撲だとボクが気が付いた時には、ボクはもう思い切り河童に投げ飛ばされてしまっていた。
「あ・・・ぐぅ・・・」
ボクは背中から地面にたたきつけられ、痛みで一瞬息ができなくなる。
「よし。オイラの勝ちだな。お前の尻子玉をいただくよ。ケケケ・・・」
「ひぎゃぁっ!」
ショックで動けなくなっていたボクは、くるんと地面にうつぶせにされると、あっという間にズボンを降ろされてお尻の穴に手を突っ込まれてしまう。
そしてその手がボクの中から何かを奪い取ってしまう。
あ・・・
急激に力が抜けていく・・・
頭もぼうっとして、何も考えられなくなっていく・・・
ボクは・・・いったい・・・

「ケケケ・・・見ろ。こいつがお前の尻子玉さ」
河童がボクに手にしたきれいな小さな赤いガラス玉のようなものを見せてくる。
あれが・・・ボクの・・・尻子玉?
「こいつをあのメスに食べさせれば、あのメスは完全に河童になる。オイラのお母ちゃんになるんだ。ケケケケ・・・」
「や・・・め・・・」
ダメだ・・・力が出ないよ・・・
「ケケケ・・・いやなこった。オイラそのために三日もかけてあのメスに精を注ぎ込んできたんだからな。すでにもう半分は河童になっているさ」
「マ・・・ママ・・・」
そんな・・・
ママが河童になっちゃうなんて・・・
そんなの嫌だよ・・・
「お前はそこであのメスがオイラの母ちゃんになるのを見ているんだな。あとで会わせてやるよ。ケケケケ・・・」
「ま・・・て・・・」
ボクは必死で手を伸ばしたけど、河童は笑いながら沼へと戻っていってしまう。
くそ・・・躰が・・・動けぇ・・・

「あ・・・いたぁ。もう・・・昼間だから出てきてくれないかと思ったわ」
沼の方からママの声がする。
ボクは必死の思いで躰を動かし、沼のほうが見られるように向きを変える。
ママ・・・
ボクの目の前で裸のママが河童とキスをしている。
そんな・・・
ママ・・・

「ケケケ・・・昼間から会いに来るなんてどうしたんだ?」
「あん・・・だってぇ、躰が乾くし、沼で泳いでいる方が気持ちいいんですもの。それにあなたにも会えるし」
「ケケケ・・・やっとオイラのお母ちゃんになる気になったみたいだな」
「あん・・・ええ・・・私はもうあなたのもの。あなたのママになります」
ママが河童の躰を抱き寄せる。
いやだ・・・
いやだいやだいやだ!
「や・・・め・・・ろ・・・」
力が出ないせいで声も思うように出せない。
悔しい悔しい悔しい・・・
ママ・・・
ボクはここにいるよ・・・
ボクのところに戻ってきてよー!

「ケケケ・・・この唇は誰のものだい?」
「んん・・・ぷはぁ・・・もちろんあなたのものよ」
「ケケケ・・・このおっぱいは誰のものだい?」
「あん・・・もう・・・あなたのものよぉ」
「ケケケ・・・それじゃここは?」
「ひゃん・・・あなたのものです。ああ・・・おねがい・・・入れて・・・」
ボクは思わず目をつぶる。
あんなママは見たくない。
あんなの・・・
あんなのママじゃない・・・
ボクのママは・・・
ボクのママは・・・

「ケケケ・・・それじゃその前にこれを食べるんだ」
「えっ? これは何?」
えっ?
もしかして?
ボクが目を開けると、河童がママにあの赤いガラス玉を渡すところだった。
「それは尻子玉さ。美味しいよ。ケケケケ・・・」
「尻子玉? 綺麗・・・いただきます」
「だ・・・め・・・マ・・・マ・・・」
ボクは必死に止めようと叫ぶけど、ママはボクの尻子玉を口に入れてしまう。
「んふ・・・飴玉みたい。美味しい」
あ・・・
そんな・・・
ボクの尻子玉が・・・
食べられちゃった・・・

「ケケケケ・・・美味しいだろう?」
「ええ、とっても。美味しいわ」
「それじゃ、たっぷり可愛がってあげる。行こうかお母ちゃん。ケケケケ・・・」
「はい。行きましょ。ケケケケ・・・」
ママが笑って水の中に潜っていく。
そのあとで、河童がこっちをちらっと見て、同じように潜っていく。
ボクはそれを見て、意識が遠くなっていった・・・

                   ******

「うっ・・・」
なんだ?
冷たいっ!
ボクは思わず目を開ける。
どうやら水が顔にかかったみたいだ。
「ん・・・目が覚めた、健ちゃん? ケケケケ・・・」
ママの声がする。
ママがいたずらしてボクに水をかけたのかな?
「マ、ママ?」
ボクは声のする方に顔を向ける。
なんだかまだ力が全然入らない・・・
「ブッブー! ざーんねんでしたー! アタシはもうあなたのママじゃありませーん。ケケケケ・・・」
「えっ?」
驚いたボクの目に映ったのは、以前とは全く違ったママの姿だった。
「どうぉ? 見てぇ、この姿。素敵でょう? アタシは河童になったのよぉ。ケケケケケ・・・」
笑いながらくるりと一回転してみせるママ。
その姿はあの河童と同じように、頭のてっぺんが平らで濡れた黒髪をたらし、カエルのような緑色の肌が全身を覆っていた。
顔には黄色みがかったくちばしが付いてて、両手の指の間には水かきもある。
背中には楕円形の亀の甲羅のようなものがあり、おっぱいからお腹の部分だけはやや白い。
それはいつも見慣れていたママの面影を色濃く残した河童だった。

「そんな・・・」
呆然とするボクの前で、あの河童がママのところにやってくる。
ちょうどボクとママが並んだら、あのぐらいの身長差だろう。
「ケケケケ・・・お前の尻子玉でこいつは完全に河童になった。もうこいつはオイラのお母ちゃんだ」
そう言って河童がママに抱き着いていく。
「あん・・・もう・・・甘えん坊ねぇ。アタシのことはママって呼んでほしいわぁ。その方が母親って気がするの。ケケケ・・・」
子供を抱き寄せるように河童を抱き寄せて頬擦りするママ。
そんな・・・
ひどすぎる・・・

「ケケケ・・・なんか呼び慣れないけどお母ちゃんがそういうならママって呼ぶよ」
「うふ・・・ありがと。うれしいわ。ケケケ・・・」
にこやかにほほ笑んでいる河童のママ。
「やめろー! ママを・・・ママを返せ!」
畜生・・・躰が・・・躰が動けば・・・
「ケケケ・・・いやなこった。こいつはもうオイラのママだ。そうだろ、ママ?」
「ええ、もちろんよぉ。残念ね、健ちゃん。アタシはもうこの子のママなの。もうあなたのママじゃないのよ。ケケケケケ・・・」
まるでボクに見せつけるかのように河童を抱き寄せるママ。
ボクは涙が止まらない。
畜生・・・

カチッと音を立ててくちばしを合わせる二人。
「ケケケ・・・このママのくちばしは誰のもの?」
「もちろんあなたのものよぉ。ケケケケ・・・」
「それじゃ、このママのおっぱいは?」
「もちろんあなたのものに決まっているわぁ。たっぷり揉んでちょうだいね。ケケケ・・・」
ゆさゆさと揺れるおっぱいが河童の手で揉まれている。
「ケケケケ・・・それじゃママのここもオイラのものかな?」
「あん・・・その通りよぉ。ここにあなたの太いのを入れてもらいたいわぁ。そしてあなたの弟や妹をたくさん産むの。最高だわぁ。ケケケケケ・・・」
「やめろぉぉぉぉぉぉ!」
いやだぁいやだぁ!
そんなママなんて見たくないーー!

「ケケケケ・・・うるさい子ねぇ。いい? アタシはもうあなたとは何の関係もないの。もう少ししたら動けるようになるから、おとなしく戻りなさい。二度と沼には来ちゃだめよ。もし来たら・・・」
ママがボクを怒ったようににらみつけてくる。
「アタシがあなたを殺すから。ケケケケケ・・・」
ママが高笑いしている。
ボクを殺す?
ママが?
嘘でしょ・・・?

「ケケケケ・・・そういうこった。お前は運がいいぜ。普通は尻子玉を抜くと死んじゃうんだ。お前は子供だから命が強かったのかもな」
「ママを・・・ママを返して・・・」
ボクは必死で河童に手を伸ばす。
ママを返せ・・・
「ケケケケ・・・じゃあな。行こう、ママ」
「ええ。それじゃね、健ちゃん。アタシのことはもう忘れるのよ。アタシはこの子のママなんだから。ケケケケケ・・・」
河童と手をつなぎ水の中へと入っていくママ。
ボクが何度ママと呼んでも、ママはもうこっちを振り返らなかった・・・

                   ******
                   ******

「それで・・・どうなったの?」
心配そうに俺の顔を覗き込んでくる彼女。
なんというか・・・かわいいんだが、この笑顔はどこかで見たような気もする・・・
「どうというか・・・俺は婆ちゃんと住職さんに沼の近くで倒れているところを見つけられ、病院に連れていかれてしばらく入院したよ」
「お母さんは?」
「それっきりだった・・・消防団とか警察の方たちが沼をさらってくれたけど、河童も母も出てこなかったよ」
そう・・・あの日以来俺は母と会っていない・・・
「ふーん・・・」
プールサイドに腰かけるようにして水に浸けた足をパシャパシャさせている彼女。
健康維持と体力維持を兼ねてジムのプールで泳いでいたら、いつの間にか俺は彼女と知り合い、仲良くなっていた。
今日も俺は彼女と二人で会社帰りのジムのプールで運動がてらデートみたいなもの。
なんというか彼女かわいいんだけど、なんで俺こんな話をしたんだっけ?

「そっかー。ごめんね、つらい話させちゃって。健君のご両親にご挨拶しなきゃって思ってたから」
「えっ? それって?」
「うん。先日の話、ちゃんとご両親にご挨拶してお返事しようと思ったんだけど・・・」
俺は何ともうれしくなる。
さっきまで母との別れを思い出し、少し気分が落ち込んでいたんだけど、そんなのどこかに吹き飛んでった。
「じゃ、じゃあ」
「はい。お受けします。よろしくね、健君」
俺の方を見て力強くうなずいてくれる彼女。
やった!
俺は思わず心の中でガッツポーズをとる。
「それじゃ、俺の方こそ君のご両親に挨拶に行かなくちゃ。さっきも言った通り、俺の方は父さんももう死んじゃってるし挨拶する人なんていないから」
「ええ、そうね。今度の週末にでも行きましょ。その沼に」
ケケッと笑う彼女。
「えっ?」
沼?
沼って・・・あの?

「アタシも久しぶりだわ。ママとお兄ちゃんに会うの。あ、ママは健君のママでもあるんだっけ? ケケ・・・」
そう言ってプールに入って泳ぎ出す彼女。
「アタシね・・・ママとお兄ちゃんの娘なの。これからもよろしくね、健君。アタシはもうあなたのものよ。ケケケ・・・」
トプンと水の中に潜っていく彼女。
ああ・・・そうか・・・
彼女の笑顔はママに似ていたんだ・・・
彼女がキュウリサンドが好きなのも、泳ぎが得意なのも当然か・・・
ははは・・・
おそらく沼にもどれば、彼女も河童の姿に戻るのだろう。
すると俺は、ママの義理の息子になるってことになるのかな?
あははははは・・・
まあ、それも悪くないか・・・

END
  1. 2018/03/10(土) 20:36:42|
  2. 異形・魔物化系SS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
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コメント

ま、まさかの種違い近親婚……!?
意外なオチにびっくりです!
また、繰り返しのセリフがとても印象的に感じました!
やっぱ舞方さんの文章はエロくて最高ですね……!
  1. 2018/03/10(土) 23:12:07 |
  2. URL |
  3. 暁ユウ #-
  4. [ 編集]

NTR独特のどう足掻いても取り戻せない無力感が刺さるなぁ~と楽しんでおりましたが、そういうエンディングで来ましたか。
これはハッピーエンドだ(笑)
  1. 2018/03/10(土) 23:53:22 |
  2. URL |
  3. g-than #-
  4. [ 編集]

これもある種のハッピーエンドなんですかね( ´∀`)
尻子玉を食べたら完全に河童になるという設定が良かったですねー(*゚∀゚)=3
健くんの尻子玉を食べたママから産まれたから娘が健くんと結ばれる?というのも面白いですね( ´∀` )b
  1. 2018/03/11(日) 01:52:30 |
  2. URL |
  3. IMK #-
  4. [ 編集]

大変な状況での執筆お疲れ様です。
あえて実際に変えられている所を見せない事で、
読み手の想像をよりかき立てられる感じになっていますね。
最後の彼女との会話は雪女の話を彷彿とさせられました。
  1. 2018/03/11(日) 06:28:55 |
  2. URL |
  3. MAIZOUR=KUIH #gCIFGOqo
  4. [ 編集]

感想です

河童化もいいですね!
黄桜のCMの様な色っぽい女河童を想像しました。
まさかのハッピーエンド?とは!
子供も河童化する方向は、舞方さんには珍しい終わり方ですね。
  1. 2018/03/11(日) 09:28:34 |
  2. URL |
  3. sen-goku #rFnOs2i6
  4. [ 編集]

皆さまコメントありがとうございました

>>暁ユウ様
自分自身もびっくりなオチになってしまいました。
セリフの繰り返しは健君に見せつけるためでもあったんですよねー。
エロいと言ってくださりありがとうございますー。

>>g-than様
寝取られはやはりその焦燥感というか絶望感が醍醐味ですよね。
ただ、今回は健君にも幸せなエンドでもいいよなと思いまして。(*'▽')

>>IMK様
Wikipediaを拝見して尻子玉と相撲とキュウリは使おうと最初から決めておりました。
最後の決め手に尻子玉を食わせるというのは、自分でもいいアイデアかなーと思いましたです。(笑)
娘さんとの出会いは偶然ではないかもしれませんねぇ。

>>MAIZOUR=KUIH様
健君の一人称でしたので、完全に変化するときは沼の中だから見られないだろうなぁとは思ってましたが、そこがまあいいかなと。(*´ω`)
雪女は確かにそうですよねー。

>>sen-goku様
まさにまさにあの清酒「黄桜」のCMに登場した河童美女がイメージにいいですよねー。
今回は健君にも幸せになってもらおうかなと思いましたのですー。(*'▽')
  1. 2018/03/11(日) 19:49:59 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

お久しぶりです、遅くなりましたが読ませていただきました
大変な中の執筆本当にお疲れ様でした、読めて感謝!

うーん、妖怪伝奇と現代の悪堕ちがこれほど合うとは目から鱗
そういえば娘が妖怪になる昔話もありますもんねえ

徐々に河童に変わっていく母親、堪能しました
うんうん河童といえばやっぱりキュウリですよね(笑)
相撲、尻子玉も定番で上手く逸話と絡めてるなと感心
尻子玉食べて完堕ちとは新しい、なるほどこういう解釈
祖母の反応的に昔から河童の嫁にされた娘っ子が何人もいたんだろうなあ

ラストはまさかの展開で、上にも書かれてますが雪女みたいでいいですねぇ
河童であり妹でもあるという二重の驚き
まあ本人が幸せそうなんでなによりです(^ω^)
どうなるかワクワクですねー
  1. 2018/03/13(火) 16:04:57 |
  2. URL |
  3. くろにゃん #pPSiK00E
  4. [ 編集]

>>くろにゃん様
うおお!
コメントありがとうございますー。
最近お姿が拝見できなくて、もしかしたら事故やご病気かと心配しておりました。
お元気そうで何よりです。(*'▽')

今回の話は、以前より妄想はしていたのですが、今一つハマってこなかったのですけど、今回尻子玉を食べさせて河童にというのを思いついてからカチッとハマったような感じでした。
最後に関しては奪われて終わりじゃ健君も浮かばれないなぁと思い、そういえば河童となった母が生んだ子と結ばれてもいいのかなと思って、急遽思いついたものでした。
でも、いい感じで物語を締めくくってくれたように思いますです。
  1. 2018/03/13(火) 19:25:01 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

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AquariumClock 2

プロフィール

舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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