FC2ブログ

舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

オオカミとコウモリ(前)

久しぶりにSSが一本書きあがりましたので、今日明日の二日間で投下したいと思います。
タイトルは「オオカミとコウモリ」です。
楽しんでいただけると幸いです。

それではどうぞ。


オオカミとコウモリ

『イエロー、そっちは大丈夫?』
ヘルメットの内蔵スピーカーから聞こえてくるピンクの声。
「こっちは大丈夫。クグチューぐらいは私だけで充分」
そう答えて路地に逃げ込むクグチューたちを追っていくイエローダガー。
奴らを逃がしてしまえば、いずれまたどこかで悪事をおこなうに違いないのだ。
非情なようだが、敵は殲滅する。
それが地球を守るアースダガーの一員たる彼女の役目。

「ガブーのクグチューめ、ちょこまかと・・・でも逃がしはしないわよ!」
脇に白いラインの入った、黄色のミニスカート型のダガースーツと呼ばれるバトルスーツで全身を覆い、フルフェイスのヘルメットで頭部をカバーした姿は、まさに特撮番組に出てくるヒロインそのものだが、彼女の所属するアースダガーもまさにその特撮番組に出てくる正義の戦隊と言っていい。
レッド、ブルー、グリーン、イエロー、ピンクの五人の戦士たちが、地球侵略をもくろむ謎の組織ガブーと戦っているのだ。
現実だと言ってもなかなか信じてもらえないに違いない。

近年世界を騒がせている謎の組織ガブー。
最初は新たなテロリストの組織かと思われたものの、まるで動物の着ぐるみを着ているかのようなガブー怪人や、灰色の全身タイツにネズミのような頭と尻尾を持つクグチューと呼ばれる戦闘員が集団で現れ、世界征服を表明するに至っては冗談としか思われなかった。
だが、ガブー怪人やクグチューたちの力はすさまじく、警察力で抑え込むのは不可能と理解されるのにそれほど時間はかからなかった。
各国は軍隊による対応に乗り出したが、それさえも簡単に蹴散らしていくガブー怪人たちに、世界は驚愕し、頭を悩ませることになったのだ。

そんな中、日本では特殊バトルスーツの開発に成功し、アースダガー戦隊を作ることによってガブー怪人たちの阻止に成功していた。
ガブー怪人を五人のコンビネーションで翻弄して倒していくアースダガー戦隊。
これによって各国もそれぞれ自前の戦隊チームを編成し、ようやくガブー怪人に対処する目途が立ってきたという現状だったのだ。

「チュチュ―!」
「チュチュ―!」
お尻から伸びる尻尾を振りながら狭い路地を逃げていく二体のクグチューたち。
頭には大きな丸い耳が付いていて、時々ぴくぴくと動いている。
彼らがかぶり物や着ぐるみを着ているわけではないことが、そのことからもわかる。
「くそっ、こうも動き回られては・・・」
戦闘区域の周辺には警報が出され、一般市民は屋内待機を指示されてはいるものの、こうした狭い路地ではいつ市民と出くわさないとも限らない。
また、塀や生垣の向こうには民家があるわけで、こういう場所では拳銃型の武器「ダガーショット」を撃つわけにもいかなかった。
なんとか追いついて格闘戦に持ち込まねば・・・
次第に焦りを感じてくるイエローダガー。

「チュチュ―!」
「チュチュ―!」
突然クグチューたちの脚が止まる。
行き止まりの路地に入り込んでしまったのだ。
すぐさま戻って違う道に入ろうとしたものの、その前にイエローダガーが立ちはだかる。
「追いつめたわよ。もう逃がさない」
急いでクグチューたちを倒してしまわなくてはならない。
時間がかかれば、どっちかが塀を乗り越えて民家に入ってしまうかもしれないのだ。
そのため、一気に片をつけるべくイエローダガーはクグチューたちに飛び掛かった。
「ヤーッ!」
イエローダガーの手刀がクグチューの喉を砕く。
「チュチュ―!」
もんどりうって倒れるクグチュー。
すかさずもう一体の方には長い足を生かして蹴りを入れる。
「チュチュ―!」
蹴り飛ばされて塀に躰をたたきつけられたクグチューは、これもその場に倒れて動かなくなった。
「ふう・・・」
肩の力を抜いて息を吐くイエローダガー。
どうやらこいつらを逃がさずに済んだようだ。
思わずヘルメットのまま額の汗をぬぐおうとし、気が付いて苦笑する。

「グルルルルル・・・」
「えっ? 誰?」
背後からの唸り声に振り向くイエローダガー。
そこには青白い毛皮に覆われ、耳をぴんと立て、黄色の目をらんらんと輝かせ、牙をむき出して唸る直立したオオカミの姿があった。
「ガブー怪人!」
驚くイエローダガー。
先ほどタイガーガブーというガブー怪人をアースダガーは倒したばかりだったのだ。
これまでのガブーの動向から言って、数日は動きがなくなるはずだった。
それなのにまさかという思いがあったのだ。

「グルルルル・・・俺様はウルフガブー。イエローダガー、よくもクグチューたちを倒してくれたな」
牙をむき出し鋭い爪を向けてくるウルフガブー。
その威圧感に思わず一歩後ずさりしてしまう。
まずい・・・みんなを呼ばなければ・・・
ガブー怪人と一対一では倒すのは難しい。
負けるとまでは言わないものの、やはりチームで当たるのが正しいだろう。
だが、そんな思いをよそにウルフガブーが飛び掛かってくる。
「くっ!」
間一髪のところでウルフガブーの爪を避けるイエローダガー。

「ほう、よく避けたな。俺様の動きについてこられる奴はそうはいない」
振り向いてにらみつけてくるウルフガブー。
「くっ・・・」
奴の言うとおりだ。
一瞬でも気を抜けばあの爪や牙に引き裂かれてしまうだろう。
みんなを呼ぶにはどうしてもそちらに気をとられる。
いったいどうしたら・・・
イエローダガーのヘルメットの中で冷や汗が流れる。

「グルルルル・・・今度はどうかな?」
挑発するかのように笑みを浮かべるウルフガブー。
その鋭い爪がギラリと光る。
勝負は一瞬。
奴が飛び掛かってくるときの一瞬にかけるしかない。
ごくりとつばを飲み込むイエローダガー。
その手のひらにも汗が浮く。
失敗は許されない。
なんとしても・・・

「ガァァァァァッ!」
唸り声をあげて飛び掛かってくるウルフガブー。
「今だ!」
イエローダガーの手が腰のホルスターからダガーショットを抜き、そのまま射撃する。
狭い路地だがやむを得ない。
「グオッ!」
「ガッ!」
お互いに苦悶の声をあげる二人。
イエローダガーを飛び越えて着地したウルフガブーは、その肩の毛皮がちりちりと焦げている。
イエローダガーのほうも右肩に受けた衝撃で思わずダガーショットを落としていた。

「グルルルル・・・なかなかやるな。気に入ったぞ」
「それはどうも」
お互いにまた向き直る二人。
だが、イエローダガーは確実にダメージを受けていた。
衝撃で右手がしびれて、ダガーショットを拾えないのだ。
次に飛び掛かってこられたら・・・
どうしたらいいの・・・

「ガァァァァァッ!」
「グッ!」
飛び掛かってくるウルフガブーに身構えるイエローダガー。
だが、予想された爪による攻撃は来ず、代わりに素早く背後に回ったウルフガブーに羽交い絞めにされてしまう。
「なっ?」
いきなりのことに驚くイエローダガー。
次の瞬間、彼女の首筋に痛みが走る。
「あぐぅ!」
それがウルフガブーに噛みつかれたものだということにイエローダガーは気付く。
そ、そんな・・・
ダガースーツを貫いたというの?
防弾防刃の強化服であるダガースーツを貫くなど、通常では考えられない。
だが、現に彼女は首筋に食い込む牙の痛みを味わってしまっていた。

「グルルルル・・・これでいい」
あっさりとイエローダガーを離すウルフガブー。
がっくりとその場に膝をつくイエローダガー。
か、躰がしびれ・・・る・・・
全身に広がる痛みとしびれ。
立っていることもできないのだ。
「な・・・何を・・・」
「グルルルル・・・俺様のエキスをたっぷり含んだ唾液をお前の中に流し込んでやったのさ」
「だ・・・えき・・・?」
たまらず地面に倒れ込むイエローダガー。
その躰が小刻みに痙攣している。
「そうだ。お前を俺様の眷属にするためにな。喜べ。お前は俺様のものとなる」
「そ・・・んな・・・」
必死に立ち上がろうとするイエローダガー。
だが、すでに目はかすみ、意識も朦朧となってくる。
やがて彼女の意識は闇の中に沈んでいった・・・

ぴくぴくと痙攣するイエローダガーの躰。
やがてその躰に変化が表れてくる。
黄色のダガースーツの脇にある白いラインが黒く染まっていき、ブーツにもこもこと毛が生え始め、つま先がオオカミの足先のように変化する。
お尻からは黄色の毛におおわれたオオカミの尻尾が生え、ぱたぱたと揺れ動く。
「グルルルル・・・ほう、スーツごと変化していくか。面白い」
鼻づらの長いオオカミの口元に笑みを浮かべるウルフガブー。
その間にもイエローダガーの躰は変化し、両手の手袋にも毛が生え、指先からは鋭い爪がのびていく。
フルフェイスのヘルメットにも毛に覆われたオオカミの耳が生え、バイザーの口元のあたりには白い三角の牙のようなマークが描かれる。

「うう・・・ううう・・・アオ・・・アオーーン!」
やがてオオカミのような吠え声をあげ、ゆっくりと起き上がるイエローダガー。
両手両足に毛が生え、尻尾と耳が付いた姿は、まさにオオカミと化したイエローダガーの姿だった。
「グフフフフ・・・どうやら俺様の眷属に生まれ変わったようだな。今日からお前はウルフイエローと名乗るがいい」
「アオーン! それが私の新しい名前なのですね? ありがとうございますウルフガブー様。私はウルフイエロー。ウルフガブー様の忠実な眷属です」
尻尾をぱたぱたと振り、ウルフガブーの足元にひざまずくイエローダガー。
いや、もはや彼女はウルフガブーによって作り出されたウルフイエローだった。

「グルルルル・・・ではお前の力を見せてみろ。そこの民家にいる連中を始末するのだ」
路地脇の一軒を指し示すウルフガブー。
「かしこまりました。うふふふふ・・・アオーン!」
こくりとうなずき、吠え声をあげて民家に飛び込んでいくウルフイエロー。
悲鳴と笑い声が交錯し、やがて両手を血に染めたウルフイエローが戻ってくる。
「三人ほどいましたので皆殺しにしてまいりました。人間を爪で切り裂くのって楽しいです。アオーン!」
「グフフフフ・・・よくやったぞ。完全に俺様の眷属と化したようだな」
「ありがとうございます、ウルフガブー様」
足元にひざまずき、ウルフガブーに頭をなでられ尻尾をぱたぱたと振るウルフイエロー。
「グルルルル・・・ところで人間の姿になることはできるのか?」
「やってみます。アオーン!」
以前と同じように右腕のブレスレットでスーツの解除をするウルフイエロー。
すると、一瞬全身が光に包まれ、アンダースーツ姿の女性の姿が現れた。
だが、その目には冷たい光が宿り、濃いアイシャドウが引かれ、口元にも邪悪な笑みが浮かんでいる。
「どうやら可能なようです、ウルフガブー様」
「グルルルル・・・そのようだな。これはいい・・・いいか、お前はその姿で奴らの元へ戻るのだ。そして俺様からの次の命令を待て。いいな?」
顎に手を当ててうんうんとうなづくウルフガブー。
これはいい手駒が手に入ったと考えたのだ。
「かしこまりました。ウルフガブー様のご命令のままに」
再びひざまずく彼女。
そして立ち上がると、くるりと振り返り、かつての仲間たちの元へと戻っていった。
邪悪な笑みを浮かべたまま・・・

                   ******

「あ、居た居た。おーい! こっちだ!」
「大丈夫? 由梨!」
路地から出たところで、レッドダガーとピンクダガーの二人が駆け寄ってくる。
レッドダガーはほかの二人も手招きして呼んでいるようだ。
真っ先に駆け寄ってきたピンクダガーが、自分もダガースーツを解除する。
茶色のショートカットの似合う、少し幼い感じのする女性だ。
凛として少しきつめの感じのイエローダガーこと辛木由梨(からき ゆり)とは対照的だが、ダガーチームの女性陣は二人きりということもあって仲は良い。
「ええ、大丈夫よ、絵里」
心配そうなピンクダガーこと相園絵里(あいぞの えり)にちらっと眼をやりそう答える由梨。
その目のいつもと違う冷たい感じに絵里は違和感を感じる。
それにいつもこんなに濃いアイシャドウを引いていただろうか・・・
「クグチューたちはどうしたの? 何かあった?」
「倒したわ。何も問題はないわよ」
表情を変えずに歩きだす由梨。
躰にぴったりしたアンダースーツがそのラインを際立たせている。
「お、無事だったな? なんだもう解除したのか? その格好で歩くと男たちには目の毒だぜ」
遅れてやってきたブルーダガーが軽口をたたく。
「やめてよ。もう敵はいないんだしいいでしょ。なんならあなたたちもアンダースーツ姿になれば?」
じろりとブルーダガーを見やる由梨。
思い過ごしだろうか・・・
だが、どことなくいつもと感じが違う・・・
絵里は何となくそう感じるのだった。

迎えの車に乗り込みアースダガーベースへ向かう五人。
その中で由梨はぼんやりと外を見ている。
何となく周囲を拒絶しているようで、絵里はやはり気になった。
ダガーチーム五人のうち、ピンクダガーの絵里とイエローダガーの由梨だけが女性であり、絵里と由梨という名前の語感も似ていることから、二人はユリエリコンビとして知られていた。
絵里にしても由梨は頼りになるメンバーだし、全幅の信頼を寄せている。
逆に由梨に頼ってもらえているかというと・・・
そっちの方はやや心もとないと絵里は思う。
だが、今日の由梨はどうしたのだろう・・・
どうにも違和感がぬぐえないのだ。

「あの路地で惨殺死体が見つかったぞ! 由梨、何か見なかったか?」
今日の戦いのデータをチェックしていたレッドダガーこと熱野厚司(ねつの あつし)が振り返る。
「えっ?」
「聞いてなかったのか? お前がクグチューを追いかけて入ったあの路地で惨殺死体が見つかったんだよ」
上の空のような返事をする由梨に、厚司が繰り返す。
「あ・・・ああ・・・ガブーの怪人が・・・」
何か言いよどむ由梨。
「怪人が? 怪人がいたのか?」
「なんで言わないんだ?」
アンダースーツ姿のブルーダガーこと空田博人(そらた ひろと)と、グリーンダガーこと林原大樹(はやしばら だいき)も振り返る。
まさかあの場に怪人がいたなんて・・・
タイガーガブーだけじゃなかったの?
由梨の言葉に絵里も驚きを隠せなかった。

「すぐに立ち去って行ったし、クグチューたちを相手にしてて報告が後回しになってしまって・・・ごめん」
頭を下げる由梨。
「そうか・・・まあ、次回はすぐに俺たちにも知らせてくれ」
「ああ。奴らが一度に二体以上の怪人を送り込んできたとなると・・・」
「厄介だな・・・」
腕を組んで今後のことを考える大樹や博人。
厚司も今のことをノートPCに打ち込んで報告する。
アースダガーベースに着くまでにも、リーダーはやることはいろいろとあるのだ。

「それで・・・その怪人がやったの?」
「ええ・・・ずたずたに切り裂いて・・・楽しんでいたわ」
「そう・・・」
絵里は由梨の違和感の理由がわかった気がした。
怪人が人間をずたずたに切り裂くところなんて正視に耐えられるものじゃない。
きっとそれで由梨はショックを受けたんだわ・・・
そう自分で納得し、あとで気晴らしに連れ出そうと考える絵里だった。

                   ******

「みんなお疲れ様。第二の怪人が現れていたということは、今後の対応として留意すべきことだけど、とりあえず今のところ動きはないみたい。みんなには準待機態勢で申し訳ないんだけど、それぞれ休息に入ってちょうだい」
アースダガーベースに戻ってきたチームのメンバーを出迎える、アースダガーチーム司令官の遊佐明香(ゆざ めいか)。
まだ三十代の若さでアースダガーチームの指揮を執る有能な女性だ。
個性の強いメンバーをしっかりと把握して取りまとめている。
彼女に敬礼し、それぞれの部屋に引き上げるメンバーたち。
そんな中、絵里は部屋に入ろうとした由梨に声をかける。
「由梨」
「・・・何?」
一瞬にらまれたような感じがしてドキッとする絵里。
だが、すぐにいつもの由梨の表情に戻っていた。
「一息ついたら甘いもの食べに行かない? クレープの美味しい店が雑誌に紹介されていたの」
「・・・いいわ」
ぎこちなく笑みを浮かべる由梨。
やはり目の前で行われた惨殺が堪えているのかもしれない。
それでも気丈にふるまっているのが由梨らしいと絵里は思う。
「それじゃあとで呼びに来るね」
「ええ」
そう言って絵里は手を振って由梨と別れる。
絵里が立ち去ったことで、どことなくホッとしたような顔をする由梨。
そのまま自分の部屋に入ってドアを閉める。

「アオーーーーン!」
自室に入ると由梨は思わず吠え声をあげる。
胸糞の悪い連中と一緒にいたので気分が悪かったのだ。
早くあんな連中は皆殺しにしたい。
由梨は心の底からそう思う。
奴らは偉大なるガブーとウルフガブー様に歯向かう愚かな連中。
ウルフガブー様の命令でなければ、さっさと爪で引き裂いているだろう。
由梨はダガースーツを起動させ、本当の姿に変身する。
黄色い粒子が彼女の躰にまとわりつき、彼女の姿を変えていく。
黒いラインが入った黄色のスーツ。
その足は毛に覆われたオオカミの足。
その手は鋭い爪がとがった毛むくじゃらの手。
お尻からもふさふさした尻尾が生え、ヘルメットにはオオカミの耳がぴんと立つ。
これこそがウルフイエローに生まれ変わった彼女の本当の姿だ。
「アオーン! なんて気持ちがいいのかしら。これこそが本当の私。私はウルフガブー様の眷属、ウルフイエロー」
姿見に映った自分の姿に満足するウルフイエロー。
とりあえずアースダガーベースへの潜入には成功した。
今後のことをウルフガブー様に伺わなくてはならない。
「ウルフガブー様・・・ウルフガブー様・・・」
彼女は心から崇拝するウルフガブーに思念派を送る。
眷属に許された能力だ。
「ウルフガブー様・・・」
まるで愛しい恋人の声を聞きたいかのように、彼女はウルフガブーを呼び続けた。

(グルルルル・・・どうやらうまく忍び込めたようだな?)
「はい、ウルフガブー様。奴らの基地に忍び込みました。途中、奴らの仲間を引き裂きたいのをこらえるのに大変でした」
主からの思念派に思い切り尻尾を振るウルフイエロー。
(グルルルル・・・我慢しろ。近いうちに思い切り暴れさせてやる。だがその前に強敵アースダガーを始末しなくてはならん)
「はい。もちろんです。奴らの仲間だったことなど早く忘れたいですわ。アオーーン!」
(そのためには一人ずつになった時を狙うのだ。できれば外へおびき出し、お前と俺様の二対一になったところで仕留める)
「それならばさっそくいいチャンスがございます。先ほどピンクダガーより一緒に外出しないかと誘われました」
(ほう・・・それはいい。では俺様の元へ連れてくるのだ。いいな?)
「かしこまりましたウルフガブー様。必ずや仰せの通りに。アオーン!」
吠え声をあげて思念派を切るウルフイエロー。
胸のところで構えた爪がきらりと光った。

続く
  1. 2017/09/05(火) 20:38:40|
  2. 改造・機械化系SS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:5
<<オオカミとコウモリ(後) | ホーム | まだ激突しない>>

コメント

首筋に噛みついての眷属化は吸血鬼みたいでロマンがありますね~
タイトルの「コウモリ」が気になります(=゚ω゚=)

後編も楽しみにしてます!( ≧∀≦)ノ
  1. 2017/09/05(火) 21:51:47 |
  2. URL |
  3. IMK #-
  4. [ 編集]

楽しみです

早々に堕ちてますね。
後編が楽しみですね。
  1. 2017/09/05(火) 22:36:55 |
  2. URL |
  3. sen-goku #rFnOs2i6
  4. [ 編集]

戦隊ヒロインの変身=人狼としての変身、しかもスーツベースのデザインになるというのが面白いですね。
ピンクに迫る危機も楽しみです!
  1. 2017/09/05(火) 22:38:10 |
  2. URL |
  3. marsa #.dp7ssrY
  4. [ 編集]

スーツごとデザインが変わっちゃうのがいいですね~

そして堕ち後に殺戮衝動に耐えながら元仲間と絡む辺り。
どんなにイライラしてるんだろうと、心の内を想像しちゃいますね。
  1. 2017/09/05(火) 23:19:13 |
  2. URL |
  3. g-than #-
  4. [ 編集]

皆様コメントありがとうございます

>>IMK様
オオカミ男も噛みついて仲間を増やすという映画とかありますしねー。
コウモリはしっかりと後編に出ますのでよろしくー。(*´ω`)

>>sen-goku様
連鎖堕ちの後編もお楽しみにー。

>>marsa様
スーツが表皮に変化しちゃうという感じにしてみました。
いつもなら中身(人間)だけなんですけど、こういうのも面白いかなーと。

>>g-than様
特撮の着ぐるみ怪人をイメージしたら、異形化したスーツにアクターさんが入るのもいいなーと。
異形化したら精神の変容も当然必要ですよねー。(*´ω`)
  1. 2017/09/06(水) 18:31:26 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://masatomaikata.blog55.fc2.com/tb.php/4629-b73212ac
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

カレンダー

11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

AquariumClock 2

プロフィール

舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

ブログバナー


バナー画像です。 リンク用にご使用くださってもOKです。

カテゴリー

FC2カウンター

オンラインカウンター

現在の閲覧者数:

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

管理人にメールなどを送りたい方はこちらからどうぞ

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

ブログ内検索

RSSフィード

ランキング

ランキングです。 来たついでに押してみてくださいねー。

フリーエリア

SEO対策: SEO対策:洗脳 SEO対策:改造 SEO対策:歴史 SEO対策:軍事

フリーエリア