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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

ナイロン獣になって

今日は日本ハムファイターズの優勝パレードがありましたね。
札幌市中心部はたくさんの人手だったようです。
TVも道内各局が中継しておりました。

で、私はそれを見ながらちまちまとSSを書いておりまして・・・
何とか完成しましたので投下いたします。

タイトルは「ナイロン獣になって」
あの「クリムゾン」の外伝的SSとなります。
どちらかというと後日談というよりは前日譚寄りな話です。
お楽しみいただければ幸いです。


ナイロン獣になって

「あいたたたた・・・」
俺は痛む背中をさすりながら立ち上がる。
何が起こったんだいったい?
俺は周囲を見渡してみる。
暗い地下室のようだ。
上を見ると、穴がぽっかりと開いている。
ハハァ、どうやら俺はあの穴から落ちたらしいな。
やれやれ、ツキがない時というものはとことんツキがないものらしい。
それにしてもずいぶん分厚いコンクリートの天井らしいのに、あんな穴が開いているなんてなぁ。
天井の瓦礫が床に落ちていたおかげで、それほど落下せずにすんだということらしいが、よくも背中を打ったぐらいですんだものだ。

それにしても・・・
ここから出ることはできるのか?
あの天井の穴には瓦礫に上がってもちょっと手が届きそうもないし・・・
ほかに出口がなければこんなところで朽ち果てることにもなりかねない・・・

まあ・・・それもいいか。
職場をクビになった上、運の悪いことに住んでいた家がナイローンだかなんだかの破壊工作で破壊され、住む場所も家財道具一式も失った俺だ。
どこか潜り込めるところはないかとこの廃工場に来たのが運の尽きって訳か。
数ヵ月後、骨になった俺を誰かが見つけるというのも悪くはない。
はあ・・・

それにしても背中も痛いが腹が減った。
朝から何も食ってないしなぁ。
まさにホームレスじゃん俺。
とにかく出口を探してみるか。
俺はうす暗がりの中をゆっくりとうろついてみる。
幸い屋根が抜けているせいか、うっすらとだが太陽の光が入ってくる。
おかげでそれほど動くのに苦労はしなくてすむ。
ここは意外と結構広い地下室らしい。
何があったのかは知らないが、結構いろいろな機器類の残骸のようなものが転がっている。
もしかして何かここで爆発みたいなことでもあったのかな?
だから天井にも穴が開いていたのかも・・・

おかしいぞ。
壁伝いに一周してみたが、どこにも出口らしいものがない。
この場所を使っていた連中はどうやって出入りしていたんだ?
もしかして隠し扉みたいなものがあるというのか?
そもそも工場に地下室というのもおかしな話かもしれない。

もしかして瓦礫の陰に入り口が?
俺はそう思い、壁際の瓦礫をいくつか動かしてみる。
とはいえ、人一人の力で動かせる瓦礫などたかが知れている。
壁に入り口らしいものがないかどうか見えればいい。
なかったらそこはあきらめて・・・
ああ・・・やっぱり・・・
ドアらしきものが瓦礫の陰に埋もれている。
これじゃ俺の力では動かすのは無理そうだ。
困ったなぁ・・・
ほかに出口は・・・
ん?
なんか落ちてる?
俺は瓦礫と壁の隙間に何か布のようなものが挟まっていることに気が付いた。
コンクリートと機械だけと思っていたので、何かその布が妙に新鮮に感じる。
それに、その布が白と黒の縞模様だったこともこの場にはそぐわないような気がしたのだ。

「よっ・・・ん・・・」
俺は瓦礫の隙間に手を差し入れて、何とかその布切れを引っ張り出そうとする。
かろうじて指先に触れたその布は、すべすべした手触りで、なんだかナイロンのタイツみたいだ。
何でそんなものがこんなところに?

俺は何とかその布を指で挟んで手繰り寄せ、ぐっと握って引っ張り出す。
どうやらどこにも引っかかってなかったらしく、布はあっさりと俺の手元にやってきた。
「なんだぁ?」
俺は思わず声を上げた。
布は結構な大きさのもので、白と黒の縞模様の柄になっている。
しかも頭や手足の付いた形をしていたのだ。
もしかしてこれは全身タイツ?
TVなんかでお笑い芸人が着たりするやつか?
それが何でこんなところに?

俺はハッとした。
全身タイツと言えば、最近噂になっている連中がいるじゃないか。
ナイローンとかいう連中だ。
実際に見たことはないが、全員全身タイツを着た特撮に出てくるような連中で、力も強く銃弾も跳ね返すらしい。
そんな連中があちこちで暴れまわり、大きな被害が出ているという。
実のところ俺がここでこんな目にあったのだって、家がナイローンの破壊工作で壊されてしまったからだし、会社をクビになったのだってやつらのせいで取引先が倒産したからという側面もあるのだ。
畜生!

いや、待て待て待て。
この縞模様の全身タイツがナイローンと関係あるかどうかなんてわからないじゃないか。
縞模様というか、これは動物のシマウマ模様というべきか。
ナイローンの連中はベージュ色一色だというじゃないか。
きっとここで人目を隠れて全身タイツを着て楽しんでいたやつが、何かのきっかけであわてて隠していったものに違いないんじゃ?

それにしても手触りがいいなぁ。
これを着たら気持ちよさそうだなぁ。
すごくすべすべで触っているだけでも気持ちいいもんなぁ。
俺は床にシマウマ柄の全身タイツを広げ、眺めてみる。
背中に切込みがあって、ここから躰を入れるらしい。
ファスナーじゃないんだな。
マジックテープみたいな感じもしないし、どうやって止めるのかな。
着てみたいなぁ。
気持ちよさそうだなぁ。
少しだけならいいかな?
どうせ取りに来るなんてしないだろうし・・・
見つけたからには俺が着たっていいよな・・・

だめだ!
もう我慢できない!
着る!
俺は意を決してシマウマ柄の全身タイツを着ることにした。
こんな気持ちよさそうなの着ないでいるなんてできないよ。
俺は上着もズボンも脱いで下着だけの姿になる。
そして俺は一瞬ためらったものの、下着も脱いで素っ裸になると、シマウマ柄の全身タイツを手に取って、背中の切れ目から脚を入れてみた。

「うひゃぁ!」
俺は思わず声を出してしまった。
それだけ脚に密着してきた全身タイツの吸い付き具合が気持ちよかったのだ。
これが全身に広がると思うと、俺はどうなってしまうのだろう。
だがもう止められない。
いや、止めるつもりなんてさらさらない。
俺は両脚を差し込むと、腰の上までたくし上げ、そのまま躰に密着させるようにして袖に腕を通す。
そして肩まで袖を通すと、手袋状になっている指先をなじませる。
この時点で俺はもうこの全身タイツの虜になっていた。
この世の中にこんなに気持ちいいものがあったのか。
俺の躰にピッタリフィットし、適度な締め付けが運動不足の躰を押さえつけてくれる。
なんだか力もみなぎってくるみたいだ。
股間のチンポのふくらみもくっきりと力強く見えてしまう。
俺は思わず苦笑すると、そのまま頭にマスク部分をかぶっていく。
こちらもまるで肌に吸い付くように密着し、頭をすっぽりと覆ってくれる。
視界が閉ざされて外が見えづらくなるが、そんなことはどうでもいい。
呼吸だって息苦しいのは最初だけで、呼吸そのものが気にならなくなる。
背中の開口部はいつの間にか閉じたようで、俺は完全に全身をタイツに覆われた。

ああ・・・あああ・・・
なんてこった・・・なんてこった・・・
これはただの全身タイツなんかじゃない。
これこそが・・・これこそがナイローンのナイローンスキンなんだ・・・
すべてがわかった・・・俺はナイローンスキンを身につけたんだ。
うおお!
うおおお!
すばらしい!
すばらしい!
これがナイローンスキン。
俺はナイローンスキンを身に着けたんだ!
最高だ!
最高だ!
もう俺の全身はナイローンスキンに覆われた。
俺はもうナイローンスキンに包まれたんだ。
なんてすばらしいんだ。
ナイローン!
ナイローン!

ナイローンスキンが密着する。
もう俺の躰から離れることはない。
俺の皮膚がナイローンスキンになったのだ。
グフフフフ・・・
グフフフフフ・・・
力がみなぎってくる。
俺はもうナイローンの一員だ。
ナイロン獣ゼブラだ。
俺はナイロン獣のゼブラとなったのだ。
グフフフフフフ・・・

俺は両足先と両手をひづめ状に変化させる。
ナイロン獣となった俺には自分の躰を一部変化させるなどたやすいこと。
俺は瓦礫の一部をひづめとなった手で殴りつける。
先ほどまではびくともしなかった瓦礫がいとも簡単にぶち抜ける。
グフフフフフ・・・
最高じゃないか。
地上にうろつく下等な人間どもをこのひづめでつぶしていく。
考えただけで興奮する。
それにだ。
ベージュがほしい。
俺の手足となって働き、俺と躰をすり合わせるベージュが必要だ。
ナイロン獣の性欲発散はベージュと躰をすり合わせることで行われる。
下等な人間のように性器を重ねるようなやり方ではなく、躰をすり合わせてその快感に身をゆだねるのだ。
見れば俺の股間ももう先ほどのようなふくらみは消え、のっぺりとしたものになっている。
必要なくなって吸収されたのだ。
当然だ。
俺はもう人間などではないのだから。
俺はナイロン獣ゼブラとなったのだ。

                   ******

グフフフフ・・・
俺の目の前に人間の女が横たわっている。
先ほどまで俺は天井の穴から抜け出し、暴れまわってきたのだ。
人間のときはとても手が届きそうもなかった天井の穴。
今の俺はちょっとジャンプしただけで通り抜けることができる。
戻る時だってあのときのように無様に転げ落ちることはない。
俺の両脚がしっかりと躰を支えてくれるのだ。
だからこうしてこの女を抱きかかえていても飛び降りることができた。

下等な人間の女。
何人か人間どもをぶち殺した俺は、目の前で腰を抜かしていたこの女を連れてきた。
必死に抵抗し、この女と一緒にいた男も俺に立ち向かってきたが無駄なことだ。
俺は男の脳天をひづめで叩き割り、脳を撒き散らしてやった。
それを見た女は気を失ったので、そのまま連れてきたのだ。
この女をどうするのか。
決まっている。
ナイローンスキンを着せるのだ。
俺にはわかる。
ここにはナイローンスキンがまだ三つある。
そのいずれもが着てもらうことを待っているのだ。
中身を用意してやればナイローンスキンは目覚め、中身をナイローンスキンと同化する。
新たなナイローンの仲間が出来上がるのだ。
この女もすぐにナイローンスキンと一体になる喜びを知ることになるだろう。

俺は瓦礫をひっくり返すと、下敷きになっていた一枚の布を取り上げる。
もちろんそれはベージュ色をした全身タイツだ。
今まで瓦礫の下で眠っていたものだ。
俺はそれを手に女のところへと戻っていく。

ここはどうやら偉大なる暗黒帝国ナイローンの拠点だったのだろう。
それをあの連中、ANファイターだとか言う連中が破壊したのだ。
そのときかろうじてこのゼブラのナイローンスキンと三枚のベージュのナイローンスキンだけが瓦礫の下敷きになって残ったのだ。
グフフフフ・・・
いいではないか。
ならば三体のベージュを作れる。
俺の部下としてかわいがってやろう。
ほかのナイローンの仲間たちがどうなったのかはわからんが、いずれ会うこともあるだろう。
それまで三体のベージュとともに人間どもをぶち殺して楽しめばいい。
それこそが偉大なるナイローンに貢献することにもなるはずだ。

「う・・・」
女の目蓋がピクリと震える。
どうやら眼を覚ますらしい。
ちょうどいい。
ナイローンのベージュとしての喜びを感じてもらうことにしよう。

                   ******

「ナイローン! ナイローン! あああ・・・」
俺に躰をこすり付けて快感をむさぼるベージュ色の女。
先ほどまで必死に嫌がっていたのに、ナイローンスキンを着せられたとたんに身も心も完全にベージュになってしまったようだ。
ナイローンの女戦闘員であるベージュ。
ショーウィンドウで見かける無貌のマネキンのように目も鼻も口も消え去ったのっぺらぼうの女だ。
先ほどまでは下等な人間の女だったが、こうしてベージュとなった今は俺にとってもかわいいメス。
おかげでこうして俺も性欲を吐き出すことができるというもの。
俺はベージュの躰を愛しむように撫でさする。
お互いのナイローンスキンが擦れあってとても気持ちがいい。
ナイロン獣にはベージュが不可欠な理由がここにあるのだ。

「どうだ? ナイローンのベージュになった気分は?」
「はい・・・とても気持ちがいいです。私はもう人間なんかじゃありません。ナイローンの一員ベージュです。ナイロン獣ゼブラ様のしもべですぅ」
快楽にあえぎながら答えるベージュ。
その顔はつるっとしてまったく凹凸のない卵のようだ。
鏡を見たわけではないが、もちろんナイロン獣である俺も同じだろう。
だが、だからこそ俺たちは全身で周囲のことを感じることができる。
以前の下等な人間だったころのように眼や耳や口のような不便な器官に頼る必要はない。
その気になれば俺たちは指先で音を聞くことだってできるのだ。

「ナイローン! ナイローン!」
気持ちよさに声を上げ続けているベージュ。
お互いにさすりあうことで俺も気持ちがいい。
あと二人、ベージュを作って楽しむとしよう。
グフフフフフ・・・

                   ******

「グフフフフ・・・よくやったぞ」
俺はひと暴れしたあとでそばに戻ってきたベージュの頭をなでてやる。
「ナイローン! ゼブラ様のご命令どおりに人間どもを殺してまいりました」
右手を挙げてナイローンの敬礼をしようとしたものの、俺に頭をなでられたことでそのまましなだれかかってくるベージュ。
俺もそうだが、こいつももう人間どもを殺すのは何のためらいもない。
もっとも俺はそのうえに楽しさを感じているのだがな。
「もう一人二人ベージュを増やすぞ。付いて来い」
「ナイローン! ゼブラ様のご命令のままに」
俺はベージュを連れて歩き出す。
夜ともなれば人通りも少ない。
誰かに出会えば始末してしまえばいい。
警察だろうが防衛隊だろうが俺たちにかなうはずがない。
唯一の気がかりはANファイターとやらだが、まあ、そのときはそのときだ。

「ここだ・・・」
俺は一軒の家の前で立ち止まる。
グフフフフフ・・・
あの女をベージュにしてやるのだ・・・
俺はベージュを従えてその家の玄関に向かう。
ここは以前俺が人間だったときの上司の家だ。
いけ好かない奴で、上には媚びへつらい、下には無理難題を押し付けるような奴だった。
だが、そんな男なのになぜか奥さんは美人で優しそうで素敵だった。
俺は何かのときに奥さんを見て、どうしてこの人があんな奴の奥さんなのかと思ったものだ。
グフフフフフ・・・
やつから奥さんを奪ってやるのも面白い。

家には明かりが点いている。
さすがに夜の11時ともなれば、残業が多いあの会社でも帰宅しているだろう。
もっとも、仕事を部下に押し付けて帰ってきたのかもしれないがな。
俺のほかにも何人かクビになったようだから、押し付ける部下も少なくなっただろうが・・・

俺は右手をひづめに変化させると、そのままドアを打ち破る。
ドアノブのところを破壊したので、俺はそのままドアを開けて入り込む。
ご立派な一軒家を建てたようだが、俺たちナイロン獣には鍵など無意味でしかない。
俺はそのままズカズカと上がりこむ。
もちろん背後にはベージュが付き従っている。
かわいいやつだ。

「何か音がしたな・・・」
奴の声だ。
どうやらこっちへくるらしいな。
グフフフフフ・・・
俺はリビングのドアを開けて玄関のほうに顔を出してきた奴をそのまま殴り飛ばす。
もちろん軽くだ。
俺が本気で殴れば下等な人間などあっという間に肉塊になってしまうからな。

「きゃあぁぁぁぁ!」
「ひぃぃぃぃ!」
ドターンと奴がリビング内に倒れこんだ音と二つの悲鳴が上がる。
ん?
悲鳴が二つだと?
俺はゆっくりとリビングに入る。
するとそこには、床にだらしなくひっくり返った奴と、あまりのことに眼を丸くしている二人の女がいた。
なるほど。
そりゃあ、奥さんがいれば娘だっていておかしくはないな。
年のころは中学生か高校生ぐらいか。
奥さんに似て美人の部類かもしれないが、俺たちナイローンにとって顔の造作などは意味がない。
まあ、この二人をベージュにするのも悪くはないな。

「な、なんなんですか、あなたたちは? い、今すぐ出て行かないと警察を・・・」
突然現れた俺たちを見て震えながら奥さんがそういう。
名前はなんと言ったかな・・・
まあ、名前などどうでもいいか。
どうせベージュになってしまえば名前など意味はなくなる。
「う・・・うう・・・」
床に倒れたままうめき声を出す男。
こいつの名前も思い出せんな。
それもどうでもいいか。
下等な人間の名前など知ったことではない。
「あ、あなた・・・あなた!」
「パパ! パパ大丈夫?」
二人が男のそばに寄る。
パパ・・・パパか・・・
グフフフフフ・・・
こんなだらしない下等な奴の娘だったことなどすぐに忘れさせてやるさ。
さて・・・

俺は背後にいるベージュに命じて娘を捕らえさせる。
「ひっ、いやっ! こないで!」
「む、娘には手を出さないで!」
娘をかばおうとする奥さんを、俺はたやすく捕まえる。
人間の動きを封じるなど簡単なことだ。
さて、二人にはナイローンスキンを着せてやろう。

                   ******

「はあ・・・ん・・・ナ・・・ナイ・・・ナイローン・・・ナイローン!」
両手で全身を愛撫していくベージュ色の女。
グフフフフ・・・
どうやらもう一体も完成したようだな。
「さあ、起きるのだ」
「はい・・・」
俺の命令に従いゆっくりと起き上がるベージュ。
先ほどまでマスクの下で盛り上がっていた鼻や耳、少しくぼんでいた目の部分、そういったものがすっかり消え去り、頭部がまっさらな卵形に変化している。
完全にナイローンの女戦闘員ベージュに変貌した証しだ。
「お前は何物だ?」
「ナイローン! 私は偉大なるナイローンのベージュです。どうぞ何なりとご命令を。ナイローン!」
形よく膨らんだ胸の双丘を誇らしげに張り、右手を挙げて敬礼をするベージュ。
グフフフフ・・・
それでいい。

「ナイローン! うふふ・・・これでママも私たちベージュの仲間ね」
一足先にベージュとなった娘がうれしそうに母親の変貌を見つめている。
「ナイローン! ママって何のことかしら? アタシはあなたのママなんかじゃないわよ。私たちはベージュ同士。親子じゃなく仲間でしょ?」
「うふふ・・・そうね。私たちはナイローンのベージュ同士。仲間よね。ナイローン!」
「もちろんよぉ。アタシたちは仲間。仲良くしましょうねぇ。ナイローン!」
今までの親子という意識は失せ、ベージュ同士としてしか認識していないということか。
グフフフフ・・・
かわいい奴らだ。
俺は新たなベージュ二人を抱き寄せ、その躰を撫でさすってやった。
「ああ・・・気持ちいい!」
「ナイローン! ナイローン! ゼブラ様ぁ・・・ゼブラ様ぁ・・・」
躰をくねらせて快感に震える二人のベージュ。
おっと、もう一人もかわいがってやらなくてはな。
俺は黙って付き従っていたもう一人も抱き寄せ、かわいがってやるのだった。

「う・・・うう・・・」
グフフフ・・・
女どもにナイローンスキンを着せようとしたとき、眼を覚まして暴れだしたので、再び伸してやった奴がまた眼を覚ましたか。
「ほら、お前の夫が眼を覚ました様だぞ」
俺はベージュの顔を男のほうに向けてやる。
「ああん・・・何のことですか、ゼブラ様? あの下等な人間が私と何か関係が?」
意味がわからないという感じで男を見るベージュ。
グフフフフ・・・
もうこいつは身も心も完全なるベージュだからな。
目の前の奴が愛した夫だなどとはもう感じないのだ。
「うう・・・幸香(さちか)・・・美緒(みお)・・・」
男がようやく躰を起こそうとしている。
さっきの一撃はホントに軽くやったのだがな。
人間というのはもろいものだ。

「男が何かわめいているようだ。お前たちで黙らせて来い」
「「ナイローン! かしこまりました、ゼブラ様」」
俺に促されて新たなベージュたちが立ち上がる。
熟れた肉付きのいいベージュと、ちょっと小柄でかわいらしいベージュの二人。
ベージュは作りようによってはまったく完全にスタイルから何から統一することもできるようだが、今回俺は元の躰のラインを生かすように作ってみたのだ。
こうして並んだ姿を見ると、俺の選択は間違ってなかったと思う。
グフフフフ・・・

「幸香・・・美緒・・・グフッ!」
そばにやってきたベージュたちを見上げた男だったが、いきなりその腹に蹴りが入れられる。
「お黙り、下等な人間」
「ゼブラ様がお前のことをうるさいって言っているの。二度と口を聞けなくしてあげる」
「や・・・やめ・・・ガハッ」
まったくためらいを見せずに男を蹴り飛ばす小柄なベージュ。
グフフフフ・・・
もと娘に蹴飛ばされる気分はどんなものかな。
「た、助けて・・・」
「お黙り! 死になさい」
二人のベージュが男を押さえつけて首をねじ切る。
血を撒き散らして男が倒れるのを見て、二人は俺のところに戻ってきた。
「「ナイローン! ゼブラ様、ご命令通りに男を始末いたしました」」
「グフフフフ・・・よくやった。もうここに用はない。引き上げるぞ」
「「「かしこまりました。ナイローン!」」」

『ふむ・・・新たなゼブラが出来上がったということか』
あの部屋に戻って三人をかわいがってやろうと思った俺の頭に声が響く。
この声は?
俺は瞬時に理解した。
この声こそ俺が従うべき存在。
偉大なる紫の存在。
コマンダーパープル様。

『ゼブラよ。聞こえるか?』
「コ、コマンダーパープル様! はい、聞こえます」
俺は聞こえてきたお声に返事する。
『ナイロン獣ゼブラよ。新たな誕生おめでとう。ベージュも作り出したようではないか』
「はい。ナイローンスキンが残っておりましたので、それを使い三体ほど作りました」
『見事だ。ベージュたちを連れて我が元に来るがいい』
「かしこまりました、コマンダーパープル様」
俺は中空に一礼し、三人のベージュを抱き寄せる。
「コマンダーパープル様がお呼びだ。あの方の元へ行くぞ」
「「「ナイローン! かしこまりました。お供いたします、ゼブラ様」」」
声を合わせていっせいに右手を上げるベージュたち。
俺は三人のかわいいベージュたちを抱き、そのまま闇の空間へと身を投じる。
コマンダーパープル様が道を開いてくださったのだ。
グフフフフ・・・
これから俺はコマンダーパープル様の下で働くのだ。
ナイロン獣としてなんと光栄なことだろう。
俺は自分をナイロン獣にしてくれたナイローンスキンに心から感謝するのだった。

END
  1. 2016/11/20(日) 21:07:47|
  2. クリムゾン
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
<<ようこそ糸井選手 | ホーム | 牛飯うまかった>>

コメント

とてもツボりました
私も人生一発逆転したいw
  1. 2016/11/21(月) 05:56:39 |
  2. URL |
  3. にゃ! #-
  4. [ 編集]

>>にゃ! 様
私もナイロン獣になってベージュを従えたいですー。
(*´ω`)
  1. 2016/11/21(月) 20:57:49 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

楽しみました

待ってました!
男性がナイロンを気持ちよさそうと思うことがあるんだな、と思いはしたんですが、全体的にいい作品でした。
ナイロンを着て自分でも気付かぬうちに思考がガラッと変わっているのにそこに違和感なく行動している様子が個人的に大変ツボでした。

私もいずれは悪堕ち関係を書きたいと思っていますので見習って頑張ります。
  1. 2016/11/26(土) 13:54:15 |
  2. URL |
  3. 伊東美紅 #-
  4. [ 編集]

>>伊東美紅様
コメントありがとうございます。
防寒用の男性用タイツを穿いたことありますが、結構気持ちいいんですよね。
女性の方もストッキングやタイツ、水着とかのナイロン衣類って気持ちいいのかなって聞いてみたいところなんですが、残念ながら聞く相手がいないという。(笑)

思考の変化はやはり悪堕ちには欠かせないかなーと感じます。
一人称で書くことが多いのもそのせいですね。
作品是非がんばってください。
楽しみにいたしております。
  1. 2016/11/26(土) 21:09:36 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

ブリーチの虚
555のオルフェノク
ウィザードのファントム
牙狼のホラー
アマゾンズのアマゾン
ガオガイガーのゾンダー
怪人になるのは若い美少女

女性の意識が肉体の変化による快楽に影響されて徐々に女怪人の意識になるのがいい

変身は仮面ライダーシン並のグロテスク変化を望む

仲間を増やす能力があればなおよし

女だけの世界
男も無理矢理女性化させられる
  1. 2016/11/28(月) 05:32:45 |
  2. URL |
  3. 名無しですー #-
  4. [ 編集]

>>名無しですー様
意識変化はやはりほしいですよね。
男の女性化は個人的に悩ましいところです。
  1. 2016/11/28(月) 21:15:50 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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