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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

あのお方の肝いり

久々のローネフェルトです。

ブリュメルにも新型が配備されるようですよ。

ではではー。

『アマリア・ローネフェルト大尉。君には引き続き軽巡洋艦ブリュメルのモビルスーツ隊指揮官の任についてもらうことになった』
『ハッ。謹んで承ります』
私は先ほどの司令部での命令を思い出していた。
リーザの手回しが効いたのか、私はブリュメルに配属が決まった。
アヤメやパトリシアについても問題なく私の配下に決まった。
あとはモビルスーツの手配だけど、これはリーザがやってくれると言っていたので任せてある。
もっとも、ソロモン目指して敵が向かっているという情報だから、今あるザクだけってことにもなりかねないけど・・・
ブリュメルの格納庫にあるのは09R、06FZ、06F2、それと損傷したYMS-11か・・・
戦力としては遜色ないけれど、統一が取れていないのがネックだわね。
せめて09Rで統一できれば・・・
それがかなわぬなら06FZで統一したいものだわね。

「ふう・・・」
ブリュメルの通路で私はリーザと出会う。
浮かない顔をしているわ。
一体どうしたというのだろう。
「リーザ・・・何かあったの?」
私が声をかけるとリーザは顔を上げる。
「あ、マリー。心配しないで、なんでもないわ」
まるで無理に微笑んでいるかのよう。
どうしたのかしら・・・
「ほんとに? 顔色が悪いわ。風邪でも引いたんじゃない?」
「大丈夫よ。そうじゃないわ・・・」
リーザは首を振る。
「マリー。モビルスーツのことだけど・・・」
「ええ」
「期待していいわよ。いい機体を回してもらえることになったから」
リーザはそう言って私の脇を通り過ぎていく。
「いい機体?」
「ええ、そうよ。装備課に話をつけてきたわ。」
私の脇を通り過ぎるリーザの躰が汗臭い。
「装備課に?」
「ええ、ばっちりよ」
「あなた・・・まさか・・・」
「その先は言わないで・・・シャワーを浴びてくるわ」
振り向きもせずに部屋へ向かうリーザ。
私は何も言えなかった。

「大尉殿! 大変です大尉殿!」
ブリュメルの自室で、ベッドに寝転がり本を読んでいた私のところへパトリシアが入ってくる。
「どうしたの? ノイマン准尉」
私はベッドの下に座っているアヤメの肩に置いていた手を持ち上げて、上半身を起こした。
「ああ! ミナヅキ少尉殿、抜け駆けはひどいですよ!」
「ふふん・・・関係ないですわぁ。お姉さまは私のものですぅ」
「冗談じゃないです! 大尉殿・・・お姉さまはあなただけのものじゃないです!」
顔を真っ赤にして怒っているパトリシア。
ふう・・・
アヤメだけじゃなくなったんだったわね・・・
「それで? 何が大変なの? パトリシア」
私はあえてパトリシアと名前を呼ぶ。
「あ、すみません。モビルスーツが搬出されているんです。格納庫から」
「えっ? どういうこと?」
私は起きだして上着を羽織る。
モビルスーツが搬出されるなんてどういうことなのかしら。
「とにかく来て下さい」
パトリシアが部屋から飛び出し、私はそのあとに続いた。

『オーライオーライ!』
『06F2の搬出は次だ! 順番を守れっ!』
ハンガーデッキは相変わらずの喧騒に包まれている。
その中でYMS-11が05、いわゆる旧ザクによって艦の外へ搬出されていく。
「モビルスーツを搬出ってどういうことなの?」
ハンガーデッキの責任者に私は声をかける。
「あ、小隊長。どうもこうもリックドム以外を全て搬出することになりまして」
頭をかく整備長。
「だからどうしてなの?」
「モビルスーツの入れ替えです。なんか新型がまわされてきたらしいですよ」
「新型?」
私は港内へ目をやった。
いくつかのモビルスーツが並んでいるが、新型なんて・・・
あれは?
真っ白いザク?
宇宙港の片隅に整列しているモビルスーツの中に真っ白なザクがある。
普通の06Fじゃないわ・・・
06R-1?
噂の白狼?
エースパイロットだわ。

『オーライ、よーし!』
私はその声に我にかえる。
一台のモビルスーツが搬入されてくるところだったのだ。
嘘・・・
見たことも無い機体。
ザクでもドムでもない機体だわ・・・
鈍い銀色に輝く機体。
まるで中世の鎧を着せたような外見。
円形のシールドはとげとげがいかめしい。
「あれは・・・あれは一体何なの?」
私は整備長に聞いてみた。
「試作品ですよ。ツィマッドが押し付けてきたんです。次期主力機のコンペに負けた機体らしいんですが、グラナダのマ・クベ大佐が肝いりで開発したとかで負けると思わなかったらしくてすでに数機生産してしまったらしいんです」
「また・・・試作品?」
「YMS-15、ギャンって言うそうです。一機しか無いってんで部隊運用が出来ないからこっちに押し付けてきたんですよ」
頭部がとんがったヘルメットのような頭。
十字に切れ込んだモノアイの可動範囲。
それにしてもまた試作機とは・・・
「武器は何? バズーカ? マシンガン?」
「ああ、シールド見てくださいよ。あのとげとげがロケット弾なんですよ」
私は唖然とした。
シールドで敵弾を受けようものなら、誘爆はまぬがれないのでは?
「ゆ、誘爆の危険性は?」
「ええ、ですから敵に出会ったらまずは全弾ぶち込んじゃってください」
私は頭を抱えた。
こんな機体アヤメにもパットにも渡せないわ。
私が乗るわよ。
まったく・・・
「ああ、心配しなくていいですよ」
「えっ?」
「ツィマッドから部品だけは大量に来ていますから。存分に壊してください」
私は苦笑するしか出来なかった。
姫宮 翼
やっぱり二人で争奪戦始まりましたねー。
白いザクってシン・マツナガでしたっけ?まさか後々ジョニーやガトーや出てくるんでしょうか?そうなると楽しみですねー。
にしてもここでギャンとは……。
あの頭は何?と最初思いましたから(苦笑
4月21日 19:39

FX
ひでー。アクトザクの次はギャン、いやがらせかw
ゲルググなんざ乗らないまま、最後はケンプファーかガリバルディまで行っちゃいそうですね。
逆にドラッツェとかでGMと戦わされる最貧戦線も燃えるかもしれません。

ローネフェルトさんの明日はどっちだ!
4月21日 22:38

漆黒の戦乙女
二人の争奪戦、なんだかほほえましい感じもしますね~w
そしてリーザさん、がんばっている模様で…
そして送られたのはギャン、いやまずいでしょ盾にミサイルなんて
飛び道具ほぼない機体でなんてきついでしょうに…
4月22日 8:21

舞方雅人
>姫宮 翼様
二人はこれからも仲良くお姉様争奪を繰り広げそうですね。ww
シン・マツナガ始めガトーあたりも出したいところです。
チョイ役ですけどね。

>FX様
作者の嫌がらせかも。(笑)
ゲルググはきっとソロモン防衛に必要でしょうからまわってこない可能性が高いと思うんですよね。
個人的には高機動型ゲルググあたりを回してあげたいんですが・・・
ギャンは強くなったグフですからね。
女王様には相応しいのかも。(笑)

>漆黒の戦乙女様
リーザさんが体を張った結果がギャンでは報われていないかも。ww
二人の援護の下で果敢に接近戦を挑むローネフェルトというのも絵にはなりそうです。
4月23日 12:45
  1. 2006/04/20(木) 22:25:15|
  2. ガンダムSS
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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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