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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

ジャブロー攻略戦終結

長くかかりましたけど、これでひとまずローネフェルトにとってのジャブロー攻略は終結です。

アドラーが予想以上にヘタレなキャラになってしまったのが自分でも驚きでした。
あと、意外なほどアヤメ・ミナヅキ少尉に対する声援が多かったですね。

個人的にはアヤメは単なるアドラーと一緒のいやな奴という位置づけだったのですが、書いているうちにどんどん自己主張してしまい、意外な結末になってしまいました。

中身に関してはどうかお読みいただければと思います。

「居た・・・」
敵モビルスーツのほかに戦車やミサイルホバーが数機。
重装甲の07C3だけがあちこち傷だらけになりながらも耐えている。
その足元には破壊された07A。
イ中尉の機体だろう。
まさかあの男は重装甲の07C3に乗っていながら07Aのイ中尉を盾にしたというの?
赦せない・・・
ミナヅキ少尉には悪いけど、私は少佐を赦せない・・・
『来るな。来るなぁっ!』
「少佐! あなたって人はっ!」
私はザクバズーカを発射する。
同時にハンドマシンガンを発射して、ホバー機動を開始する。
ザクバズーカのHEATは連邦のモビルスーツの背中を直撃し、そのモビルスーツは炎を上げて吹き飛んだ。
ハンドマシンガンの弾はミサイルホバーや戦車を蹴散らしていく。
「どけぇっ!」
私は再び位置を変えてザクバズーカを撃ち込んだ。
敵モビルスーツは一斉にこちらを向く。
少佐の07C3を囲みつつあった敵モビルスーツは、私という新たな敵に対するために態勢を整えざるをえない。
その一瞬の隙を私は突く。
HEATが敵モビルスーツの右腕をその保持するビーム砲ごと吹き飛ばした。
敵パイロットは戦う意思をなくしたらしい。
ハッチを開放して脱出していく。
これで二機。
あとは・・・
『中尉殿! 四機そちらへ行きます。気をつけて!』
ルッグンから状況が伝えられる。
四機も周囲に向かってくるということか・・・
少しミナヅキ少尉にも手伝ってもらわないとならないかも・・・

『ご主人さまぁっ!』
敵モビルスーツたちの前に飛び出していく一台の青いモビルスーツ。
「ミナヅキ少尉!」
私は思わず叫ぶ。
なんて無茶。
敵は確かに動揺しているが、それは一時のこと。
戦力はあちらが上なのだし、姿を現してしまえば狙われる。
少佐に目が行っている状態でこちらが背後をかく乱できれば最高なのだけど・・・
「ミナヅキ少尉! 下がって!」
『ご主人様に手出しするなぁっ!』
ヒートロッドを振り回し、敵モビルスーツ群に踊りこんでいく07B。
「ミナヅキ少尉!」
ええい、できるだけ援護するしかないわね。
私は07Hをホバーで滑らせて、ザクバズーカを発射する。
ミナヅキ少尉に向かおうとしていた連邦のモビルスーツがそれを見て間一髪のところで回避していく。
命中はしなかったが仕方ない。
『誰か! 誰か俺を護ってくれぇっ!』
『ご主人様。アヤメです、ご主人様!』
ハンドマシンガンをめくら撃ちにしているアドラー少佐。
周りが見えていないのか?
『アヤメェ! 俺のそばに居てくれぇ! アヤメェ!』
『ご主人様!』
ミナヅキ少尉の07Bは巧みな操縦で敵のモビルスーツをかわしながら少佐の07C3へ近づいていく。
少佐はこちらに背を向けて敵モビルスーツに向かって弾をばら撒いているだけ。
ぶざまなものだわ。
あれでは牽制にもなりはしない。
そのうちに弾が切れてしまうだけでしょうに・・・
でも、この分ならミナヅキ少尉がうまく少佐の背後に回ってくれそうね。
今回の戦いのことはこれが終わったらしかるべき報告はさせてもらうつもりだけど、とりあえずは生き延びることが先決だものね。

「ミナヅキ少尉、アドラー少佐を確保して!」
『ご主人様!』
『来るなぁっ! 俺に寄るんじゃないっ!』
アドラー少佐の声が響く。
まさか・・・
すでに敵味方の区別もつかないほどの恐慌を?
いけない!
「ミナヅキ少尉! 下がって!」
『ご主人様ぁっ!』
『うわぁっ! 来るなぁっ!』
ただマシンガンの弾をばら撒くに過ぎない少佐の07C3が背後の気配に振り向く。
少佐を援護するために背後から近寄っていたミナヅキ少尉の07Bが、振り向いた07C3の磨き上げた正面に写りこむ。
『ご主人様ぁっ!』
『来るなぁっ!』
「ミナヅキ少尉!」
私の目前で07C3のハンドマシンガンがうなりを上げる。
至近距離で発射されたマシンガンの弾は07Bの装甲を撃ち抜いていく。
『えっ?』
間の抜けたようなミナヅキ少尉の声・・・
「アヤメェッ!」
私はザクバズーカの残弾をすべて撃ち出し、敵モビルスーツを牽制する。
敵は一瞬ひるみ、数秒の時間が生じる。
私はその隙を突いて一気に07Hを走らせた。
「アヤメェ!」
『ご・・・しゅじ・・・ん・・・』
各所から火花を吹き散らす07B。
そのままどうっと倒れこむ。
『うわぁっ! 来るな来るなぁっ!』
錯乱しマシンガンを撃ちまくるアドラー。
が、やがてその弾も尽きる。
『ひ、ひあああ・・・誰か、誰かいないのかぁっ! アヤメはどこだぁっ!』
「あんたが、あんたが撃ったんでしょうが!」
私は二本目のザクバズーカを発射して、敵モビルスーツを撃破する。
『うわぁぁぁぁぁ! 来るなぁっ!』
弾の切れたハンドマシンガンをただ振り回している07C3。
この男は実戦での極限状況を知らなかったのか?
それとも・・・薬物でもやっていたのか・・・
弾の尽きた07C3は二機の敵モビルスーツの砲撃を受けて行く。
いくら装甲の厚い07C3といえども、接近されてのビーム砲では防げない。
あちこちの装甲を切り裂かれていく07C3。
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ』
アドラー少佐の悲鳴が上がる。
「クッ」
いまさら助けることもできないし、現状ではこちらも手一杯。
それに・・・
私は倒れている07Bへ機体を寄せる。
ミナヅキ少尉・・・
できれば生きていて欲しい。
私は二本目のザクバズーカも残弾をすべて撃ちつくす。
狙って撃ったものではないので牽制になればいい。
『キシリア閣下ぁっ!』
すでに満身創痍となった07C3が倒れこむ。
吹き上がる炎。
これで残るは私のみ。

敵モビルスーツは勝利を確信して迫ってくる。
アドラー少佐の07C3を倒した敵も私の方へ向かってくる。
ここでこれ以上抵抗しても勝てる見込みは無い。
ここを突破して収容地点へ向かうことももはや不可能。
どうする・・・
もはや脱出するのみだけど・・・
私は肩に掛けたザクマシンガンを手にして、巨大な樹木を背にする。
仕方ない・・・
「ルッグン06。マイカタ軍曹。援護をお願いします」
『了解。ですがどうします?』
「発光弾をお持ち?」
『めくらましですか? 持っていますが』
私は安堵した。

私は道具箱からガムテープを取り出し、トリガーボタンを押したままにできるように貼り付ける。
操縦を自動にセットして、ホバーで突進できるようにする。
あとは・・・
「マイカタ軍曹。無理して上空の援護をしてもらい感謝いたします。もうひと働きだけお願いしますね」
『了解です。10秒後に発光弾を投下しますのでご注意を』
「了解」
私は脱出の準備を整えた。

『5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・投下』
上空を行くルッグン06より発光弾が投下される。
私はスクリーンを遮断してヘルメットのバイザーを下ろす。
「よし」
私はトリガーボタンを押してガムテープを貼る。
そして07Hを自動操縦にしてハッチを開けた。
「うっ」
強烈な光がバイザー越しでも目を焼いてくる。
この分では連邦のモビルスーツもモニターを潰されて少しの間は目が見えないだろう。
私は間もなくダッシュを開始する07Hからウインチのワイヤーで地面に降りる。
白い光が収束して行くのを感じながら、私は07Bへ走って行く。
「あうっ」
思わず足元をすくわれそうになるホバーの風圧。
巨体を滑らせて行くファンの風はものすごい。
私が降りた07Hは自動操縦のまま走り出す。
しかもザクマシンガンを撒き散らしながら。
もちろんこんなトリックは時間稼ぎにしかならないし、ザクマシンガンはすぐに弾切れになるだろう。
でもその間に私はルッグンに拾ってもらえる。
私はまだあちこちから煙を吹いている07Bに飛びついた。

敵のモビルスーツは誰も乗っていない07Hに目を奪われた。
高速で弾をばら撒きながら走って行く07Hを、戦場を離脱する行為と見たのだろう。
すべての敵モビルスーツが走り去る07Hを追いかけ始めたのだ。
私はその隙に07Bのハッチを緊急開放する。
「ミナヅキ少尉。しっかりしなさい」
コクピットでぐったりしているミナヅキ少尉。
とりあえず血が飛び散っている様子は無い。
私はパトリシアを思い出しながらシートからベルトを外して少尉を抱きかかえる。
「ごしゅじん・・・さま・・・」
かすかな声がヘルメットを通じて聞こえてくる。
よかった・・・
まだ生きている。
私はホッとした。

眼下に広がる広大なジャングル。
私はミナヅキ少尉を抱きかかえてルッグンの予備シートについていた。
第239モビルスーツ中隊は全滅。
アドラー少佐も戦死。
他にもイ中尉、ルムンバ少尉、ブラウスキー中尉が戦死した。
この戦いで私たちは任務を果たせたのかしら・・・
敵の戦力を引き付けることができたのかしら・・・
「ジャブローに降下した部隊にも撤収命令が出たようです」
機長席のマイカタ軍曹が振り向く。
「撤収命令?」
「ええ、ジャブロー攻略は失敗です。数が少なすぎでしたね」
数が少ない・・・いや、敵が多すぎるのよ。
いつの間にか連邦はモビルスーツを大量に配備している。
これからは私たちにとって辛い戦争になりそうだわ・・・
「捨てないで・・・私を捨てないで・・・ご主人様・・・」
虚ろにつぶやいているミナヅキ少尉。
肋骨が数本ひびが入っているようで、しきりに胸を痛がっている。
私は少尉の髪の毛を梳きながら、そっと優しく抱きしめる。
「ん・・・あ・・・中尉・・・どの・・・」
うっすらと目を開けるミナヅキ少尉。
「今は帰還中よ。安心して眠っていなさい」
私はそう言って目をつぶらせる。
「は・・・い・・・中尉・・・どの・・・」
ホッとしたように微笑む少尉。
「どうか・・・私・・・を・・・拾って・・・」
そのまますっと眠りにつく。
「部下に好かれているんですね。中尉殿は」
マイカタ軍曹の隣で機器を操作している伍長がそう言う。
「ふふふ・・・そうかもしれないわね」
私は苦笑した。
姫宮 翼
本当にアドラー少佐がヘタレ状態ですね。いきなり敵に包囲されればパニック状態になるでしょうがこれはちょっと異常ですね。ローネフェルト中尉が言っている様に薬物使っていそうですね。それにしても、よく少佐になれましたよね・・・・・・。こんなヘタレで(苦笑夜の操縦テクニックが巧みだったのか、誰かに取り入ったかは分かりませんが死ぬ瞬間にキシリアの名前を叫んでいるところが気になりますね。こうしてどんどんジオン側は女性パイロットが増えていくと言うわけですね。舞方さん、ルッグンの操縦は一体どこで覚えました?(笑
1月10日 19:25

漆黒の戦乙女
ジャブローから何とか脱出できたようですねなんだか少佐ってガンダム戦記とかコロニーの落ちた地でノ小説に出てきたグール隊とかマッチモニードに関係がありそうな感じですね…両方ともキシリア配下の特殊部隊って感じでけっこういかれているような印象ありましたしついでにSEEDのアズラエルのような感じも、今まで負けたこととかなかったのかな? ミナヅキ少尉…ツンデレの見本みたいな感じですねw助けてくれる人を無条件で信じてしまいそうな印象が…可愛いんですけどねw ふと思ったんですが、ジオンで最高クラスのMSって何が当てはまるんでしょうね?入りそうなのはケンプファー、ガルバルディα、ゲルググM、ゲルググJ、とかですかねでもどれもこれも地上で投入されたという話を聞いた覚えってない様な気もしますね…ゲルググは上記の小説で(戦記は漫画ですが)一機ずつ投入されていたからありかなぁ…とも思えますがローネフェルトさんたちの次の乗機、かなり気になりますねw
1月11日 23:07

舞方雅人
>姫宮 翼様
アドラー少佐についてはいろいろとあるのですが、ローネフェルトの一人称であるため書くことができない部分がありました。これについてはいずれ書けるかもしれません。キシリア貴下としていろいろあるのですよ。彼も。(笑)

>漆黒の戦乙女様
アドラーはイかれた人物であることは否定しませんよー。今まで負けたことは無かった・・・というほど戦場にも出てはいないんですけどね。ローネフェルトの次の戦場は・・・まあ、ご期待下さい。(笑)あと搭乗するモビルスーツは何がいいでしょうねぇ。
1月11日 23:38

漆黒の戦乙女
搭乗するモビルスーツは、やはり次はドムでしょうかねちゃんとしたホバーを味わってもらって、ホバーの機体に搭乗し続けるか二足歩行に戻るか…なんていう感じもいいかもしれないですねw
1月13日 0:12

舞方雅人
>漆黒の戦乙女様
ドムもいいですね。基本は量産されて誰でも乗れるモビルスーツがいいんですが、何となくマニアックな極少数生産の機体に乗せるというのも楽しそうです。特にジオンは戦争後半は試作機や極少数生産機の宝庫ですから、ローネフェルトにもいろいろ回せそうですね。連邦から捕獲したGMに乗せるというのも、末期ジオンらしいかも。(笑)
1月13日 23:17
  1. 2006/01/10(火) 18:44:27|
  2. ガンダムSS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<砲塔が回らない? そんなバカな! | ホーム | ルッグン偵察機>>

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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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