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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

アメリカ南北戦争概略その24

1月以来動きのなかったテネシー方面でしたが、北軍のローズクランズ少将は、頃は良しと見てついに1863年6月下旬、軍勢を動かします。

対峙していたのは南軍ブラッグ将軍麾下の軍勢でしたが、ブラッグは兵力の少なさもあり、ローズクランズの動きに翻弄されてしまいます。

テネシー川沿いのチャタヌーガという町にまで後退したブラッグでしたが、ローズクランズの北軍はチャタヌーガの西でテネシー川を渡河します。
このままでは背後に回られると考えたブラッグはチャタヌーガを放棄。
さらに南下してラファイエットという町まで後退しました。

ローズクランズは南軍が士気阻喪して逃げているものと思い、トマス、マクック、クリッテンデンの三個軍団を追撃に派遣します。
彼らはブラッグの軍勢を囲みこむように展開し、部隊間がかなり広がった状況で追撃を始めました。
1863年9月下旬のことでした。

しかし、ブラッグのところには着々と援軍が到着し始めておりました。
周辺地域の守備軍などが合流したのを皮切りに、ゲティスバーグでの敗戦後、リーによってこの方面の増援として送られた南軍きっての知将ロングストリートの先遣部隊までも合流を果たしていたのです。

これによりブラッグの手持ちは六万にまで増えました。
ローズクランズの北軍全部隊と互角の兵力となったのです。
しかも北軍はブラッグの軍勢を囲むために、三方に分かれて進軍しています。
各個撃破の絶好のチャンスでした。

まずブラッグが目標としたのは、ほんの目と鼻の先まで迫っていた北軍トマスの軍団でした。
この軍団は突出していましたし、他の北軍部隊は離れすぎていたので、各個撃破の格好の餌食となるはずだったのです。

しかし、そうはなりませんでした。
南軍内部の不協和音がもはや戦闘を不利にする作用しかもたらさなくなっていたのです。

ブラッグは指揮命令に一貫性がない男だったといわれます。
朝令暮改的な命令は軍勢の行動を阻害し、各下級指揮官を混乱させる役にしか立ちませんでした。
そのため、トマスの軍団を攻撃せよとの命令も、下級指揮官は素直に受け取ることができず、連絡と確認に時間が費やされることとなったのです。

北軍トマス軍団は自身が突出しすぎたことを警戒し、他の北軍部隊と連携を取れるように後退を始めました。
南軍の好機は去ったのです。

しかし、ブラッグは今度はチカモーガ川の西側に位置するクリッテンデンの軍団に狙いを定めます。
クリッテンデンの軍団も単独で小さな町にいるため、どうにか各個撃破が可能でした。
しかし、攻撃準備にまたも時間がかかっているうちにトマスとマクックが合流してしまいます。

こうなると、もはや双方の軍勢の正面きっての衝突しかなくなります。
9月19日20日の両日、南軍と北軍はラファイエット街道を挟んで激戦を繰り広げました。
「チカモーガの戦い」です。

この戦いではさすがのロングストリートが、北軍マクックとクリッテンデンの軍団を蹴散らし、司令官ローズクランズも後退を余儀なくされました。
トマスの軍団だけが整然と後退しましたが、結局北軍は戦場から離脱。
チャタヌーガまで退却を強いられました。

この一連の戦闘で北軍は一万六千、南軍は一万八千を失います。
戦場に残ったのは南軍であり、南軍にとっては久々の勝ちいくさでしたが、ブラッグは詰めを誤ります。
南軍は追撃をしませんでした。

ロングストリートや各下級指揮官が進言したように、この時追撃していれば、北軍ローズクランズ隊はひとたまりもなかったと言われます。
しかし、ブラッグは南北戦争中に幾人もの指揮官が感じたように、自軍の損害が大きく感じたのでしょう。
彼は部隊の再編に時間を費やしました。
翌日には追撃が可能であったといい、ロングストリートも追撃を主張しましたが、ブラッグはとどまりました。
南軍にとっては、これから数ヶ月の間幾つものチャンスを見逃していく第一歩となりました。

その25へ
  1. 2007/04/13(金) 20:14:07|
  2. アメリカ南北戦争概略
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