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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

密着する贈り物

昨日、他サイト様にSSが掲載されたことを告知いたしましたが、それでふと、かつて全身タイツ愛好サイトの「-Polyphonic Mind Girl-」様にSSを投稿させていただきましたことを思い出しました。

残念ながら、その後「-Polyphonic Mind Girl-」様は閉鎖されてしまわれたようで、現在では見ることがかないません。
私がお送りしましたSSも拝見することができなくなっている状態です。

そういうことで、他サイト様に掲載していただきましたSS作品ではありますが、当ブログのほうに再度掲載させていただこうと思います。

なので、厳密には再掲載と言うことになりますが、どうかご了承くださいませ。


密着する贈り物

「ハア・・・ハア・・・」
息が切れる。
脚ももう限界。
ハイヒールを履いているから走りづらいことこの上ない。
今考えれば脱いじゃえばよかったのかもしれないけど、あの時はとてもそんなことを考えるような余裕はなかった。

「ハア・・・ハア・・・」
私はビルの壁に手を付いて脚を止める。
もうだめ・・・
もう走れない・・・
でも・・・
ここまで来れば大丈夫よ・・・ね・・・

「ハア・・・ハア・・・」
私は息を整えつつ壁に背中をもたれかける。
走ってきた方向を見るが、夜の通りは静かで時折車が走っていくだけ。
後を追ってくる気配はない。
「ハア・・・ハア・・・ふう・・・」
私はようやく一息つくと、額の汗をハンカチでぬぐった。

いったいあれはなんだったんだろう・・・
闇に溶け込むような青い衣装。
あれは紛れもなくすべすべの全身タイツ。
しかも着ているのは女性だった。
胸の膨らみ、腰のくびれ、間違いない。
夜だけど、あのスタイルは見間違えようがない。
そんな全身タイツの女性たちが二人の男性を襲っていたのだ。
殴ったり蹴られたりして男の人たちは声も立てずに倒れていた。
それを見て私は思わず・・・

私はもう一度走ってきた通りを見る。
夜の闇が辺りを覆い、表通りの車のライトが時々ちらつくだけ。
「ハア・・・」
私は思わず安堵のため息を付く。
よかった。
何とか逃げ切れたみたい。
思わず悲鳴を上げちゃって、全身タイツの女性たちがこっちを見たときにはぞっとした。
全員が目だけを出したマスク越しにその目を私に向けてきたのだ。
私はすぐにその場を逃げ出していた。

「ハア・・・」
それにしても何なのよあれ・・・
何かの撮影とも思えない。
男の人たちはぐったりしてて、もしかしたら死んじゃったのかもしれない。
殺人?
もしかしてとんでもないものを見てしまったのかも・・・
どうしよう・・・
とりあえず警察に言ったほうがいいのかな・・・
でも、これ以上関わり合いになりたくないし・・・

「えっ?」
ふと気がつくと、私の左右から人影が近づいていた。
うそ・・・
私は背筋に冷たいものが走るのを感じる。
近づいてくるのは、全身をつややかなナイロンの光沢に輝く青い全身タイツに身を包んだ女たちだったのだ。
頭のてっぺんから足の先までを完全に包み込み、唯一露出しているのは目だけという女性たち。
その目が冷ややかに私を見つめている。
「いやぁぁぁぁっ!」
私は思わず悲鳴を上げてしまう。
逃げたくても左右両側から二人ずつ近づいてくるので逃げようがない。
背中はビルの壁だし、正面の建物も入り口にはシャッターが下りている。
どうしたらいいの・・・

「あなた・・・見たわね?」
全身タイツの女性の一人が、マスクの奥からくぐもった声で訊いてきた。
私は反射的に首を振り、そのこと自体が間違いだったことに気がついた。
相手は何を見たか訊いてきたわけではない。
なのに、首を振ってしまったら、それは私が彼女たちの行為を見てしまったと白状しているようなものなのだ。

「うふふふ・・・やっぱり見たのね」
質問を発した女性がほかの全身タイツの女性たちとうなずきあう。
「いいわ。本当なら生かしておかないところだけど、私たちはもう数人仲間が必要なの。あなたにも仲間になってもらうわ」
「ええっ?」
私はぞっとした。
私も彼女たちと同じように全身タイツの異様な女になれということなの?
そんなのいやよ。

「いや! いやです!」
私はきっぱりとそういって何とか逃げ出そうとした。
でも、彼女たちが道をふさいでしまって逃げられない。
どうしよう・・・
どうして今日に限って誰も通りかからないの?

「無駄よ。逃げられはしないわ。さあ、捕まえるのよ」
全身タイツの女性たちが迫ってくる。
「いやぁっ!」
私は声を限りに叫び、手にしたハンドバッグを振り回して、何とか逃げ出そうと試みた。
でも、彼女たちは意に介することなく私の両手を取り押さえてしまう。
「いやぁっ! 助けてぇ! 誰かぁっ! わむっ」
ナイロンのすべすべした手が私の口を覆ってくる。
身をよじって必死にもがいてもどうにもならない。
どうして?
どうして私がこんな目に遭わなくちゃならないの?

私の周囲が突然暗くなる。
夜の暗さではない。
まるで闇に覆われたかのよう。
躰が宙に放り出される。
何?
何なのいったい?

「うふふふふ・・・怖がることはないわ。ここは私たちの世界。ここから私たちは自由に出入りすることができるの。逃げたあなたを追うのなど簡単だったのよ」
私の口から手が離される。
まるで柔らかなベッドに寝かされたような感じ。
ふわふわして足元がおぼつかない。
立っているのか寝ているのかすらわからないわ。

「わ、私をどうするつもりなの?」
「言ったでしょ。私たちの仲間になってもらうって。今からこれを着せてあげる。私たちからのプレゼントよ」
いつの間にか全身タイツの女性はその手にたたまれた全身タイツを持っていた。
青い光沢がつややかで闇の中でも輝いて見える。
「お願い、赦して。あなたたちのことは誰にも言わない。だから私を家に帰して!」
私は必死に頼み込む。
「それは無理。あなたはもう私たちの仲間になるしかないの。怖がることはないわ。とても気持ちいいことなのよ」
「いやっ! いやぁっ!」
私は首を振って叫んだけど無駄だった。
全身タイツの女性たちは、二人が私の両腕を押さえつけ、もう一人が私の服を切り裂いていく。
手袋の先の鋭い爪が、まるでナイフのように私の服を切っていくのを、私は泣きながら見ているしかなかった。

靴を脱がされ、服を切り裂かれ、下着もすべて取り去られる。
胸も股間もむき出しにされ、私は少しでも隠そうとして身をよじる。
でも、両腕を押さえられているのでどうしようもない。

「さあ、これを着せてあげるわ」
一人がたたまれた全身タイツを広げて持ち上げる。
だらんと垂れ下がった全身タイツはまるで人間の抜け殻のよう。
「いやぁ・・・お願い、赦してぇ」
私は泣きながら首を振る。
でも、彼女たちはお構いなしに私を押さえつけた。

脚をじたばたさせても、一人がすごい力で押さえつけてくる。
ついに私の左足に全身タイツが穿かせられた。
その瞬間、私の躰にまるで電流が走ったかのような衝撃が走った。
え・・・?
うそ・・・
何これ?
全身タイツってこんなに気持ちがいいものなの?

すべすべした感触が私の脚を覆っていく。
左足から始まって右足へ。
つま先からかかとを通ってふくらはぎから太ももへ。
まるで優しく愛撫されているかのようなとても気持ちのいい肌触り。
締め付けられているようで、すべてがやさしく包み込まれるような心地よさ。
いつしか私は抵抗するのをやめていた。

「うふふふ・・・この全身タイツは気持ちいいでしょ?」
「はい・・・気持ちいいです」
私はぼうっとしながら答えていく。
なんだろう・・・
何も考えられないわ。

「それでいいのよ。この全身タイツに包まれてすべてをゆだねるの。そうすればあなたもこの快楽を一生味わうことができるわ」
一生・・・?
この気持ちよさが一生?
なんて素敵なのかしら。
ああ・・・全身タイツは最高。
こんな気持ちいいものだったなんて知らなかったわ。

全身タイツはやがて私の下腹部を覆い、胸の辺りまで引き上げられる。
そして掴まれていた右腕と左腕が袖に通されていく。
ああ・・・
気持ちいいわぁ。
私はもう抵抗など考えられもしなかった。
ただただこの気持ちよさに包まれていたかった。

「あとはマスクをかぶって胸元のファスナーを閉じるだけ。そうすればあなたはもう私たちの仲間。いいわね?」
「はい・・・お願いします」
私はいつしか彼女たちの仲間になることに喜びを感じていた。
全身タイツに包まれ、みんなとともに行動する。
なんて素敵で気持ちよさそうなことだろう。

「うふふ・・・いい娘ね。あなたはもう全身タイツの虜。これからは私たちとともに“大いなる声”の言うとおりにすればいい」
「はい・・・私は全身タイツの虜です。"大いなる声”に従います」
私がそういうと、私の頭には背中からすっぽりとマスクがかぶせられた。
目だけが覗くマスク。
鼻も口も耳も髪の毛ももう必要ない。
目だけがマスクから覗いていればいいのだ。

そして胸元のファスナーが閉じられる。
私のすべてが全身タイツに包まれる。
なんてすばらしいんだろう。
もう私は全身タイツの一部に過ぎない。
もうこの全身タイツこそが私の皮膚なのよ。

「うふふふ・・・これで完成よ。気分はどう?」
「ええ、最高ですわ。これで私はみんなの仲間。これからは“大いなる声”の言うとおりにいたします」
私は立ち上がると、あらためて自分の姿を見下ろした。
青い全身タイツに包まれた躰はとてもすばらしい。
これならば何でもできる。
そう・・・
私たちは“大いなる声”に従う女戦闘員。
“大いなる声”の命ずるままに生きていくの。
一生をこの気持ちよさに包まれながら。
私はなんて幸せなんだろう。

END
  1. 2013/02/19(火) 21:05:16|
  2. 怪人化・機械化系SS
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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