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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

魔リングエンドBバージョン

皆様すでにご存知とは思いますが、沙弥香様のサイト「沙弥香の脳内妄想」にて、沙弥香様の作品の二次創作SSを掲載させていただきました。

沙弥香様が快くこちらでの掲載もお許しいただきましたので、今回掲載させていただきます。

なお、大元となりました「魔リング」につきましては、「沙弥香の脳内妄想」3月5日から3月15日まで四回に渡って掲載されておりますので、ぜひぜひそちらもお楽しみいただければと思います。

沙弥香様、このたびはありがとうございました。

1.
香山まどか(こうやま まどか) ―
彼女は光の世界の神々が造り給うた正義の指輪、「エンジェルリング」のパワーで指輪の戦士、「アゼリアピンク」に変身する。
「ムーブ・オン!」
可憐だが力強い彼女の声が響く。
これがまどかの変身の掛け声だ。
閃光が煌めき、まどかの全身を包みこむ。
指輪に秘められた神々しい力が、彼女の着ている衣服を、しなやかで、かつ強靭な「アゼリア・スーツ」に変化させる。
そのいでたちは、スモークのかかったアイシールドを備えたうなじから額まですっぽりと覆うヘルメット。
中央に銀色のラインが走るジャケット、両サイドに銀色のラインが描かれたボトムスーツ。
そしてロンググローブにロングブーツ。
そのどれもが明るいピンク色に彩られ、彼女の引き締まった健康的なボディをしっかりとガードする。
彼女は、日夜、闇の世界の悪魔たちが造り上げた「魔リング」を持つ魔獣戦隊と戦い、地上の平和を守ってくれているのだ。
「アゼリア・ショォォォット!!」
指輪に秘められたパワーが無数の細かい光の弾丸となって魔獣を打ち抜く。
「ギャァァァァ!!!」
魔獣は断末魔の叫び声を上げてその場に倒れこむ。
あとはお決まりの大爆発である。

ドドーンッ・・・!!!

魔獣は耳を劈く爆発音とともに木っ端微塵に吹き飛び、跡形もなく消え去る。
「やったわ・・・」
魔獣を倒した後は愛車「アゼリア・クルーザー」というオートバイに乗り込み、颯爽と去ってゆく。
その正体は決して人に知られることはないのだ。

我々の地上世界を征服しようと、闇世界から次々と送り込まれる魔獣たち。
その姿は地球上の動植物が人間と合体したような造形だ。
ある物は哺乳類、両生類、爬虫類に至るまでの動物たちと。
またある者はウツボカズラやハエトリ草、モウセンゴケのような食虫植物からバラのようなトゲをもつものまでの植物類。
そしてまたある者はムカデやサソリ、蜘蛛やカマキリなどの昆虫類と人間がそれぞれ合体したような姿というわけだ。
魔獣たちは人間のように二本足で歩行し、まさに人間と他の生物の合成体のようであった。
彼らはいずれも、闇の世界の悪魔たち造られた証である「魔リング」を指に嵌めている。
悪魔の指輪「魔リング」の力によって作られた魔物たちなのである。
もちろん、ベースになった生物の特徴を最大限に生かし、それぞれが破壊活動に有利な特殊能力を持ち合わせている。

しかし、そんな恐ろしい力を持った魔獣たちも、アゼリアピンクに変身したまどかの敵ではなかった。
やはり正義の光パワーは悪の闇の力に勝るのだ。

 ************************

「ブニュニュニュニュ!!!!」
奇怪な鳴き声とともに、またしても魔獣が現れた!
まどかの出番である。
「ムーブ・オン!」
閃光の中から姿を現すアゼリアピンク。
魔獣の前に立ちはだかる。
「地上の平和を脅かす魔獣ども!このアゼリアピンクがいる限り、お前たちの好きにはさせないわッ!」
颯爽と前口上を述べ、ファイティングポーズをとるアゼリアピンク。
(ン・・・?なんなのかしら?この魔獣は?)
目の前の魔獣を見て、まどかはヘルメットの中で目を丸くした。
これまでの魔獣たちはその姿形からベースとなる生物がわかり、さらにある程度その能力が予測できた。
しかし、その魔獣は違った。
その魔獣はいつものものとはタイプが異なり、ベースとなる地球上の生物が全く想像できないのだ。
確かに四肢を持つ人間型をしてはいるが、全身がブヨブヨでところどころがドクンドクンと脈打っている。
(なんだかとても弱そうだけど・・・いけないわ、油断は禁物ね)
寸分の隙も窺わせず、まどかは魔獣に飛びかかる。
「アゼリア・キーック!!」
「アゼリア・パーンチッ!!」
まどかのキックとパンチが炸裂する。
コンクリートの壁など厚さ1mあってもぶち壊せる破壊力だ。
しかし、そのパワーも魔人のブヨブヨした体に吸収されてしまう。
「くっ・・・なんなの、こいつは・・・?」
まったく効き目がない様子にまどかは困惑する。
「アゼリアマシンガンパーンチッ!!!」
「アゼリアマシンガンキーック!!!」
打撃技を連続で繰り出すが効果がない。
次第に、まどかの表情に焦りが見え始める。
「オホホホホッ!!お前の技など、この”ヴァギナー・イヴィル”がぜーんぶ吸い取ってくれるわ!」
脳味噌にキリキリと響くような甲高い声で、自信満々に名乗りを上げる魔獣。
「その声は・・・?女?・・・初めてのタイプだわね・・・」
今までの魔獣といえば、全て人間の男性がさまざまな生物と合体したような造形だった。
改めて見れば、確かにこの魔獣「ヴァギナーイヴィル」は女性らしいフォルムをしている。
声を聞くまで意識をしていなかったためにその造形には気がつけなかったのだが・・・
「アゼリア・ショォォォット!!」
まどかは打撃系の技は諦め、必殺のエネルギー放出系の技を早々と繰り出した。
「ウグゥ・・・・!!!」
腹部にアゼリアショットの直撃を受け、苦悶の表情を浮かべる魔獣ヴァギナーイヴィル。
命中したところを両手で押さえている。
「・・・やったか・・・?」
怯む敵を見ながらも、ファイティングポーズは崩さない。
相手が爆裂するまでは油断は出来ないのだ。

2.
「・・・なッ!?」
まどかが驚いたのも無理はない。
「くッ・・・ふぅぅぅ・・・オホホホホ!危なかったわ・・・」
ブズブズと音を立てて煙を上げてはいるが、ヴァギナーイヴィルの腹部は少し焦げただけだった。
「ばかな・・・あれをまとも喰らっても大丈夫だなんてっ!」
「オホホホホ!お腹いっぱいで消化不良を起こすところだったわ!」
(エ、エネルギー吸収能力!?)
魔獣ヴァギナーイヴィルは、まどかの放った必殺アゼリアショットの光球すらも、そのブヨブヨの体の中に取り込んでしまったのだ。
恐るべしヴァギナーイヴィルの能力である。
(まずい・・・かくなる上はあの必殺技を・・・
 でも、それにはもう少しエネルギーの充填が必要だわ・・・)
まどかが強い理由の一つに、光のエネルギーを利用しているところにある。
昼の間、太陽が昇ってさえいれば、たとえ雲が垂れ込めて雨が降っていたとしても、光のエネルギーを吸収し、自らの戦闘エネルギーに変換することができるのだ。
アゼリアショットが破られた今、さらなる必殺技を繰り出すには、もう少し太陽エネルギーを吸収し力を蓄えておく必要があった。
(時間稼ぎをしなければ・・・)

ブニョッ・・・!
ブニョニョニョッ!!!

はッ・・・!?
持久戦に持ち込もうとした矢先、突然、ヴァギナーイヴィルが反撃に転じたのだ。
なんと彼女は、ブニョブニョの自分の体を自ら引き千切っては投げ、引き千切っては投げつけてくる。
「なッ・・・なんなの、こいつはッ・・・?」
千切られた肉片の一つがまどかの指輪をとらえる。
(え・・・?)
「きゃぁぁぁ!!!」
突然のことに思わず悲鳴を上げるまどか。
どういうわけか、変身が解けてしまったのだ。
(ま、まずい・・・これは、いったい・・・?)
見ると、まどかの右手に肉片の一部がこびりつき、エンジェルリングにベットリと貼り付いている。
(ま、まさか・・・こいつ・・・指輪から変身エネルギーを吸い取っている・・・?!)
まどかはこびりついた肉片を振り払う。
肉片はビチャっという音を立てて地面に落ちる。
アゼリアピンクでいる間はそれだけでもエネルギーを急激に消耗する。
アゼリアショットを放ったあとのただでさえ残り少ないエネルギーが、ヴァギナーイヴィルが放った肉片によって吸収されてしまったのだろう。
エネルギーが激減すると変身時の姿を維持できず、アゼリアピンクはまどかに戻ってしまうのだ。
「オーホッホッホッホ! これでお前はアゼリアピンクではなくなったわ」
高笑いするヴァギナーイヴィル。
(まずい・・・やられる・・・)
まどかの姿である以上、アゼリアピンクの能力は使えない。
このままではヴァギナーイヴィルにいいように嬲り殺されてしまうだろう。
何とか時間を稼いで、再度光のエネルギーが充填されるまで耐えなくてはならない。
まどかはエネルギーを失ったふらつく躰でどうにか立ち上がると、ヴァギナーイヴィルから距離をとる。
少しでも遠ざかって相手の動きに対応できる時間を作らねば。
「オホホホホ! もはや立っているのがやっとのようね。でも安心なさい。とどめを刺すなんてことはしないわ。逃げるなら逃げていいわよ。オホホホホ!」
勝ち誇った笑いをあげるヴァギナーイヴィル。
だが、その余裕があとで自分の首を締めるのだ。
まどかはそう考え、ここはいったん引くことにする。
このままでは勝負にならないし、自分が倒されることは、この世界が闇で包まれてしまうことを意味するからだ。
(この借りは必ず返すわ・・・私を見逃したことを後悔することね)
唇を噛み締めながらアゼリア・クルーザーに跨るまどか。
悔しさにぎりぎりと歯噛みしながら、彼女はその場を走り去った。

3.
(どうしたのだろう・・・何か変だわ・・・)
霞む目を瞬きしながらまどかはエネルギーが回復しないことに不安を覚えていた。
いつもならまどかに戻ってしまえば消費エネルギーが少ないために、日常生活に支障の無いぐらいまでならば瞬時に回復すると言っていい。
しかし今日は違う。
よほど奪われたエネルギーが多かったのか、さっきから躰がふらふらしたままなのだ。
(まずいわ・・・このままじゃ事故を起こしちゃう)
まどかはアゼリア・クルーザーを繁華街の駐車スペースに乗り入れた。
光のエネルギーを失っている今、アゼリア・クルーザーもただの250ccのバイクに過ぎない。
まどかはどこかで休むために、ふらつく躰でバイクを降りる。
(そういえばヘルメットを被っていなかったんだわ)
そんな基本的なことすら忘れているほど衰弱しているというのだろうか。
いつもの癖でヘルメットをしまおうとして、収納スペースに入ったままのヘルメットを見たまどかは苦笑した。
(いけないいけない・・・しっかりしなきゃ・・・こんなところを魔獣に襲われたらたまらないわ)
頭を振って意識をはっきりさせると、まどかは休めそうな場所を探して駐車スペースを後にする。

「ちょ、ちょっと! 大丈夫ですか?」
(あれ?)
気がつくとまどかは思い切り地面に倒れこんでいた。
とっさの受身を取ったのか、怪我らしい怪我はしていなかったのだが、ふらふら歩いていてどうやら目の前のこの男性にぶつかってしまったらしい。
「あ、ご、ごめんなさい」
アゼリアピンクに変身する前のパンツスーツ姿で転がっているまどかは慌てて起き上がろうとする。
「さ、どうぞ」
すっと差し出される手に、まどかは一瞬どきっとした。
「あ、ありがとうございます」
まどかは男の手を取ると引き上げられるままに立ち上がる。
「ふらふらしていると危ないよ。飲みすぎたんじゃないの?」
そういう男も少しお酒が入っているよう。
顔が赤いのはそのせいか?
三十代半ばぐらいだろうか。
結構いい男と言えないことも無い。
「そんなことは無いんですけど・・・どうもすみません」
「いやいや。気にすることは無いよ」
頭を下げたまどかに男はにこやかに笑ってくる。
「それでは失礼します。どうもすみませんでした」
まどかはそう言って足を踏み出しかけたが、やはりまだふらついてしまう。
「おっとっと・・・」
男が思わず手を差し伸べる。
「危ないなぁ。えーと、もし迷惑でなければ送って行こうか?」
「え?」
その言葉にまどかは戸惑う。
(男の人に送ってもらうなんて・・・)
そう思うまどかだったが、口から出た言葉は彼女の予想もしないものだった。
「お願い・・・できますか?」
「喜んで」
男は嬉しそうにそう言うと、まどかと一緒に歩き出した。

(いい感じの人だわ・・・)
強引なそぶりもなく適度に距離をとってくれるこの名も知らぬ男性に、まどかは心地よいものを感じる。
(彼ならばちょっと遊んでもいいかもしれない)
いつものまどかならば考えもしなかったであろう思い。
それがまどかの中で急速に膨れ上がって行くのを、まどかは不思議にすら思わなかった。
そっと彼のそばに寄り添い、自ら彼の腕に自分の腕を絡めて行く。
男は最初戸惑ったようだったものの、すぐにまどかの腕を自らも絡め取った。
「気分がすぐれないようなら・・・どこかで休もうか?」
あからさまな男の誘い。
だが、まどかはうなずく。
彼が欲しかった。
この何か飢えたような渇きを癒して欲しかったのだ。
「あそこがいいかな?」
歓楽街の中でも派手なネオンが輝くあたり。
その中の一軒のラブホテルが目に入る。
まどかは彼の赴くままにそのラブホテルに入っていった。

「いい部屋だね・・・」
男はそう言って上着をハンガーにかける。
まどかは何か頭がぼうっとして、彼の言葉も良くわからない。
(何だろう・・・私・・・どうかしちゃったのかしら・・・)
ヴァギナーイヴィルと戦ってから何かがおかしい。
だが何がおかしいのかわからない。
ただベッドに腰を下ろして彼を待つ。
彼ならばこの渇きを癒してくれるはず。
(彼が欲しい・・・)
(彼の・・・が欲しい・・・)
無意識に舌なめずりをするまどか。
ピンク色の舌が艶めかしく唇の上を這っていく。
「大丈夫かい? 本当に」
男はまどかの隣に腰を下ろした。
ほんとに休むだけならたまったものではない。
「ねえ・・・」
「ん?」
「ちょうだい」
まどかがそう言って男の方を見る。
その目は何か潤んでいて、男に火をつけるのに充分だ。
「ああ、すぐに食べさせてやるよ」
男はそう言ってまどかの唇を味わおうと顔を寄せる。
だが、まどかはついと躰を沈め、そのまま床にへたり込む。
そして男の前に躰をずらすと、そのまま男のズボンのファスナーを下ろし始めた。
「おいおい、シャワーも浴びていないのにしゃぶってくれるのか?」
男は驚いたが、まどかはもうシャワーなどどうでもよかった。
カチャカチャとベルトを外し、ズボンのホックをはずしてトランクスをむき出しにすると、そのトランクスもズボンと一緒に引き下ろす。
そして、すでに屹立している男のモノを、その唇でくわえ込んだ。
(ああ・・・)
ジュプジュプと唾液をまぶし、舌を絡めるようにして男のサオを嘗め回すまどか。
その表情に淫らな喜びが浮かぶ。
(美味しい・・・美味しいわ・・・男の人のチンポがこんなに美味しかったなんて・・・)
むさぼるように男のサオをくわえ込み、頭を上下させていくまどか。
男はただその気持ちよさにオウオウとしか声も出ない。
「はあん・・・はああん・・・」
袋を愛撫し、舌を這わせて再びサオをくわえ込む。
付き合ったことのある彼氏にすらしたことの無いような濃厚なフェラチオで、男のモノははちきれんばかりにたぎっていく。
「う・・・で、でるっ」
とたんにまどかの口の中にネットリとした液体がほとばしる。
(あ・・・美味しい・・・)
かつて一度もそのように思ったことなど無い白濁液を、まどかはまるで甘美な液体であるかのように舌で転がしていく。
(美味しい・・・精液がこんなに美味しいものだったなんて・・・美味しいわ)
くちゅくちゅと唾液と混ぜ合わせ、充分に味わった上で飲み干していく。
その顔にはこれ以上無い喜悦が浮かんでいた。
「飲んでくれたのかい? 嬉しいな」
「あん・・・だってこんなに美味しいんですもの。精液って最高の飲み物だわ」
うっとりとまどかは舌で唇を舐める。
だがまだ乾きは満たされてはいない。
飲み込んだ精液がまどかの躰に染み渡る。
だがまだまだ足りないのだ。
(ああ・・・精液がエネルギーとなって私の躰を駆け巡るわ・・・でもまだ・・・まだ足りない・・・)
まどかは自らも服を脱ぎ、男をベッドの上に押し倒す。
そして再び硬さを増してきた男のモノを、自らの股間に擦り付けるようにして楽しみ、ゆっくりと男の上に跨った。

4.
シャワールームに水音が響く。
まどかは気分がよかった。
まるで生まれ変わったような気分だ。
(セックスがこんなに気持ちよかったなんて・・・)
それほど経験が多いわけではないが、先ほどのセックスは今までのとはまるで違ったのだ。
彼女の躰がまるでグニャグニャになったかのように、男のモノに吸い付き締め上げて搾り取ったとでもいうような密着具合だったのだ。
(あの人のはとても気持ちよかったわ・・・うふふ・・・いっぱいもらっちゃったわね・・・躰中に染み渡ってエネルギーも満タンよ)
下腹部を押さえてたっぷり受け取った男の精液に満足する。
今ならアゼリアピンクに変身することもできそうだ。
そう思ったまどかは、右手に輝くエンジェルリングに念を込める。
「ムーブ・オン」
その瞬間、まどかの躰を漆黒の闇が覆う。
(えっ?)
いつもならピンク色の輝きが彼女を覆い、ピンクと銀に彩られたアゼリアスーツに包まれるのだ。
しかし彼女を覆ったのは漆黒の闇。
なんだかよくわからないが、いつもとは違う。
(な、何が起こったの?)
まどかはいぶかしく思ったものの、闇に包まれるとすごく気持ちよくなってくる。
(あ・・・何・・・これ・・・)
いつもの変身は瞬時に行なわれるのだが、今回は時間がかかる。
まるでじわじわと闇が躰に纏わり付いてくる感じだ。
それにともなってなんともいえない心地よさが躰の内側から沸き起こってくる。
躰が闇と絡み合い、それぞれが一体となってまどかの躰を構成して行くような感じ。
そんな感じが広がり、まどかは何も考えられなくなっていた。

「えっ?」
意識が飛んだのはほんの一瞬だったのかもしれない。
流れ出るシャワーの音がまどかの意識を呼び戻す。
(いけないいけない・・・出しっぱなしだったわ)
シャワーから離れて変身していたので、お湯を被ってはいなかったが、シャワールームは湯気で真っ白だ。
まどかは手を伸ばしてシャワーのコックをひねる。
(え?)
シャワーのコックに伸びた手は真っ黒だった。
(え?)
まどかは驚いて自分の姿を見下ろしてみる。
「ええっ?」
思わずまどかは声を上げる。
彼女の姿はまったく想像もしていない姿になっていたのだ。

まどかの格好はいつもの健康的なピンクのアゼリアスーツではなく、真っ黒の光沢のあるハイネックのレオタード姿だった。
しかもヘソの部分を中心に腹部が大きくくりぬかれ、胸元にも大胆なカットが施されている。
乳房の谷間も露わな、あと少しで乳首までもが見えるかと思えるほどだ。
脚は黒の網タイツを穿いており、同じく黒のエナメルのブーツに肘まである黒のロンググローブ。
そのいでたちは、どう見ても正義の戦士などという格好ではなく、悪の女幹部の様相を呈していた。
「ど、どういうこと?」
鏡の湯気をふき取り、自分の姿を確認するまどか。
その目にはアイシャドウが引かれ、唇には黒の口紅が乗せられている。
妖艶な笑みはこれが自分なのかと思えるほどに色っぽい。
「こ、これが・・・私?」
まどかは唖然とした。
アゼリアピンクに変身したはずなのに、これはいったいどういうことなのか?
(私はいったいどうしちゃったの?)
考えてもわかるはずが無い。
もしかしたらあのヴァギナーイヴィルの肉片が何かの作用を起こしたのかもしれない。
でも・・・
でも、そんなことはどうでもよかった。
(これが私・・・うふふ・・・素敵・・・)
鏡の中からまどかを見つめる顔は美しかった。
漆黒のボンデージレオタードもすごくよく似合っている。
二の腕までのロンググローブも、太ももを覆う網タイツも膝までのロングブーツも全てがあつらえたかのようにまどかにピッタリだった。
そう、これ以外の姿はまどかにとっては意味が無い姿なのだ。
この姿こそが彼女の本当の姿なのだ。
「これが・・・私・・・うふふふふふふふ」
まどかは妖しく笑い続けていた。

寝ていた男が目を覚ます。
まさに搾り尽くされたと言っていいかもしれない。
それほど先ほどのセックスは凄まじかった。
あんな女は始めてだ。
できればこの一回だけじゃなく、これからもお付き合いしたいものだ。
そんなことを考えているとシャワー室の扉が開く。
二回戦も悪くない。
そう思った男はくわえたタバコをもう少しで落とすところだった。
シャワー室から現れたまどかはまさに妖艶な漆黒の魔女と言っていいようないでたちだったのだ。
「そ、その姿は?」
「うふふ・・・どうかしら? 美しいでしょ? 私、この姿がとても気に入ったの」
まどかがロンググローブに包まれた右手の人差し指を唇に当てる。
「ああ、似合うよ・・・」
男は早くも股間のモノをそそり立たせる。
先ほどたっぷり出したというのに、まだまだ出し足りないかのようだ。
まどかも男の上のシーツが持ち上がっていることに気がつく。
それが何かすごく嬉しく感じると同時に、まどかの中にむくむくとわきあがってくる感情があった。
(ああん・・・美味しそう・・・)
舌なめずりをするまどか。
ベッドの上にいる男はまさに獲物。
まどかにとっては餌なのだ。
「うふふ・・・あなたって美味しそう。食べちゃいたいわぁ」
まどかはゆっくりと男のベッドに近づいていく。
男は至福の瞬間をベッドの上で待ち望んだ。

「うふふ・・・」
まどかは妖艶な笑みを浮かべて男の上に跨る。
そして男の上に覆いかぶさるように男を抱きかかえた。
「おいおい、確かに似合うけど、服着たまんまか?」
男は苦笑しながら、上に被さるように来るまどかを抱きかかえようと、両脇から手を伸ばす。
だが、その手は彼女を抱きかかえることはできなかった。
まどかの躰がまるでゼリーのようにぶよぶよと波打ち始めたのである。
「う、うわぁっ! な、なんだ?」
男は驚きの声を上げたが、その間にもまどかの躰はまるでアメーバのようにうねうねと広がって行く。
「うふ・・・うふふ・・・」
頭部から流れる漆黒の髪の毛も、躰を覆っていた黒いボンデージレオタードも、身につけていた黒いロンググローブもブーツも、みんなみんなうねうねと真っ黒なゼリーのように変化して行く。
その中でまどかの美しい顔だけがそのままで笑みを浮かべているのだ。
「う、うわぁっ! た、助けてくれぇっ!」
男は必死にもがくものの、ぶよぶよしたゼリー状のまどかの躰はなんなく男を包み込んで行く。
まるで底なし沼に引き込まれるかのように、男の顔も黒いゼリーに飲み込まれて見えなくなる。
「うふふ・・・気持ちいいわぁ・・・私の躰・・・なんて素敵なのかしら・・・」
まどかは自分の躰の変化に気がついていた。
だが、それはもはや彼女にとっては当たり前のことだった。
今の彼女はただ男を溶かして吸収するだけしか考えていなかった。
「ジュルジュル・・・うふふふ・・・どうかしら、私の躰は? あなたは私に包まれて溶けていくの・・・私がちゃんと食べてあげる」
まどかはうっとりと快感に包まれながら消化液を分泌する。
まどかの躰に包まれながらももがいていた男は、やがて動きが静かになる。
そして・・・まどかの躰が再び人間の姿を取り戻した時、男の痕跡は何も残ってはいなかった。
「はあん・・・美味しかったわぁ。人間を食べるのって最高。もう人間以外なんて食べたく無いわぁ。エネルギーも充分。今まで光のエネルギーなんかに頼っていたのがバカみたい」
まどかは黒いロンググローブに包まれた指先を舐め、妖しく微笑む。

「オホホホホ」
突然部屋に笑い声が響く。
「誰?」
瞬時に身構えるまどか。
アゼリアピンクとして戦っていたのは伊達ではない。
やがて部屋が暗闇に包まれると、片隅の闇の中からぶよぶよした人型の影が立ち上がる。
「オホホホホホ! 人間を食べるなんてねぇ。言ったでしょう。もうお前はアゼリアピンクなどではなくなったのよ」
姿を現したのはヴァギナーイヴィルだ。
「ヴァギナーイヴィル・・・」
身構えたまどかだったが、目の前に現れたのがヴァギナーイヴィルだとわかると、急速に敵愾心が薄れて行くのを感じる。
いや、それどころか彼女に跪き、その声に従いたくなりすらしたのだ。
(あ・・・ど、どうして? 私はいったい?)
「オホホホホ。どうしてかわかるかい? お前が嵌めているリング。それが答えさ」
「エンジェルリング?」
まどかの右手に光るリング。
思わずまどかはそれを見る。
(あ・・・)
まどかの指に嵌まっていたエンジェルリングは変化していた。
祈りを捧げる天使の姿が浮き彫りされていたはずなのに、今の彼女の指に嵌まっているのはいやらしい笑いをした背中にコウモリの羽根を生やした悪魔の女性の姿だったのだ。
(これは・・・魔リング)
そう、今彼女の指に嵌まっているのは、今まで彼女が倒してきた魔獣が嵌めていた魔リングなのだ。
「オホホホホ。わかったかい? お前のエンジェルリングは私の肉片で魔リングへと変貌したのさ。その魔リングを嵌めて変身をしたお前はもう・・・オホホホホ」
ヴァギナーイヴィルの高笑いが響く。
(ああ・・・そうだったの・・・うふふふ・・・なんて素敵・・・これが魔リング・・・すごく素敵だわぁ)
まどかの表情がうっとりとしたものになる。
「私は・・・もう・・・」
顔を上げるまどか。
その顔には邪悪な笑みが浮かんでいた。
「オホホホホ。そう、お前はもはやアゼリアピンクでは無い。闇の魔獣ブラックアメーバとなったのよ」
(ああ・・・そう・・・そうよ・・・私はブラックアメーバ・・・闇の魔獣ブラックアメーバなんだわ)
まどかはもはやそのことを喜んでいた。
アゼリアピンクなどという存在は消え去った。
ここにいるのは闇の魅力に取り付かれ、邪悪な喜びに身を浸す魔獣だ。
「私は・・・ブラックアメーバ。うふふふ・・・私は闇の魔獣ブラックアメーバですわ」
「オホホホホ。どうやら身も心も闇に染まったようね。そう、お前は闇の魔獣ブラックアメーバ。これからは闇の世界のために働くのよ」
ヴァギナーイヴィルが満足そうにうなずく。
「ジュルジュル・・・はい、ヴァギナーイヴィル様。私は闇の魔獣ブラックアメーバ。これからは人間どもをたっぷりと食べ、この世界を闇で覆い尽くしてやりますわ。うふふふふふ」
まどかは口元に手の甲を当てて笑い、これからの邪悪な行為に喜びを感じて躰を震わせた。
  1. 2007/03/18(日) 21:02:41|
  2. 異形・魔物化系SS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<パンツァーグルッペクライスト | ホーム | アメリカ南北戦争概略その11>>

コメント

このたびはどうもありがとうございました。
ステキな2次創作で、すっかり舞方テイストに染まっておりますね~
なんか、沙弥香のSSが洗脳されたみたいでとっても「萌え」ですわww
これからもよろしくお願いいたします。
  1. 2007/03/18(日) 21:32:25 |
  2. URL |
  3. 沙弥香 #-
  4. [ 編集]

>>沙弥香様
こちらこそ楽しませていただきました。
これからもよろしくお願いいたします。
  1. 2007/03/19(月) 20:28:48 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

文よく読みました.
低俗になったヒロインのコスチュウムと違う仲間を引き入れる場面が
すごく気に入ります.
私は本当にこういう話が好きです.
こんな低俗になったヒロインの話がよく出たらと思います.


私が資格証を勉強しようと学院を調べていて
こちらをよく立ち寄ることができなかったです.
4月になってブルログをまた作成することができるようです.
申し訳ありません....
  1. 2007/03/21(水) 00:13:53 |
  2. URL |
  3. ベルクルド #-
  4. [ 編集]

>>ベルクルド様
お久し振りです。
楽しんでいただけて何よりでした。
また遊びに来て下さいませー。
  1. 2007/03/21(水) 00:35:19 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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