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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

菜々美洗脳

丸七年連続更新だとか320万ヒット達成とかもろもろの記念にと書いている中編作品がどうもなかなか筆が進んでおりません。

なので、ここらで超短編を一本投下しておこうかと思いまして一本書き上げました。
気分転換にもなりましたのでよかったと思います。

いつものごとくシチュのみの短編ですが、お楽しみいただけましたら幸いです。
それではどうぞ。


 菜々美洗脳

「くそっ! まだ菜々美(ななみ)は見つからないのかよ!」
若い男性が苛立ちから思わず壁を殴りつける。
「落ち着けよ優斗(ゆうと)。今本部が総力を挙げて探索中だ。そのうち見つかる」
その場にいるもう一人の若い男が、相手の苛立ちを押さえようとする。
「そんなこと言って、輝(あきら)、お前は菜々美が心配じゃないのかよ!!」
落ち着いて座っているように見えるもう一人に反発する優斗。
彼にとっては大事な仲間である菜々美がいなくなったのだ。
心配で心配でたまらないのだ。
「バカを言うな! 俺だって菜々美のことは心配だ。だが、俺たちには地球を守ると言う任務がある。菜々美の捜索は本部のみんなが今全力でやってくれているんだ。だから待つしかないんだよ」
輝と呼ばれた男も拳を握り締めている。
彼自身も菜々美が心配でたまらないのだ。
「くそっ! 菜々美・・・どこに行ってしまったんだ・・・」
優斗はもう一度壁に拳を撃ちつけた。

『おい、優斗、輝、今すぐモニターを見てくれ! そっちにも回す』
二人が待機している部屋にスピーカーから声が流れてくる。
すぐに輝がモニターのスイッチを入れた。
「何っ?」
「な、菜々美っ!」
モニターを見た二人の目に飛び込んできたのは、椅子に座らせられて両手両足を拘束された若い女性、菜々美の姿だった。
「どこだ! どこからこの映像が!」
『今本部で解析中だ。わかり次第伝える』
スピーカーから報告が入る。
どうやら本部で映像の発信元を解析中らしい。

『ククククク・・・もうつながっていると思うが、見えているかね、サンナイトの諸君』
ふらりと映像に現れる初老の男。
青白い肌をし、白い頭髪と深い皺が刻まれた顔をしている。
地球を狙うバザーン帝国のゲザドだ。
「ゲザド! 貴様が菜々美をさらったのか!」
「くそっ! 菜々美を返せ!」
輝も優斗も怒りに顔をゆがませる。
懸念していたことではあったが、やはり菜々美は捕らえられてしまっていたのだ。

『ククククク・・・見えているものとして話を続けるが、ご覧の通りピンクナイトの菜々美君は我が手の内にある。この映像を受信していれば発信元の解析もできるだろう。早く助けに来てやりたまえ。クックック・・・』
しわがれた声でそういうと、ゲザドはその手で菜々美のあごを持ち上げる。
『う・・・あ・・・』
何かをされたのか、菜々美の目はどこかうつろで意識もはっきりしていないようだ。
「菜々美!」
「菜々美ぃ!!」
優斗も輝も拳を握り締めてモニターをにらみつける。
一刻も早く菜々美を助けに行きたいが、まだ場所の解析ができていないのだ。

『ククククク・・・さあ菜々美よ。カメラの向こうにいるであろう仲間に何か言ってやれ』
菜々美の顔をカメラに向けさせるゲザド。
『う・・・あ・・・た、助けて・・・優斗ぉ・・・輝ぁ・・・』
うつろな目で助けを求めている菜々美。
その姿に今にもモニターを叩き壊してしまいかねないほど怒りに震えている優斗。
もちろん輝も思いは同じだ。
「くそっ! まだ場所の特定はできないのかよ!」
「本部! どうなんです? 発信元は!!」
『巧妙にジャミングが行なわれている。もう少し待ってくれ』
本部オペレーターの声にも焦りが感じられるがどうしようもない。

『優斗ぉ・・・輝ぁ・・・助けてぇ・・・私が・・・私が私じゃなくなっちゃう・・・』
モニターの向こうで首を振っていやいやをする菜々美。
「何?」
「どういうことだ?」
『ククククク・・・早く助けに来たほうがよいぞ。この女はなかなかにワシの好みだ。ワシが何かせぬうちに助けに来てやったほうが菜々美のためだ。そうだな、菜々美よ』
『ああ・・・・・・はい・・・ゲザド・・・さま・・・』
うつろな表情のままこくりとうなずく菜々美。
「なっ?」
「ゲ、ゲザド! 貴様菜々美に何をした!!」
菜々美の返事にショックを受ける優斗と輝。
あの悪を憎んでいた菜々美があんな返事をするはずがないのだ。
『クックック・・・この女を返してほしければ、早くここまで助けに来ることだな。待っておるぞ。クックック・・・』
ゲザドのしわがれた笑い声とともにモニターの映像がプツリと切れ、モニターの画面が真っ暗になった。
「ま、待てっ!」
優斗が無駄と知りつつもモニターに手を伸ばして消えた菜々美をつかもうとする。
だが、その手はむなしく空をつかむだけだった。

                   ******

「クックック・・・やつらが発信元を突き止めてここへくるまでには早くても一日はかかるだろう。その間にこの女の洗脳を完全に済ませておくとしようか。さあ、菜々美よ、お前が心より忠誠を誓うのは誰だ?」
映像を送っていたカメラを止めたあとで、再び拘束されている菜々美の前に戻るゲザド。
「・・・・・・は・・・い・・・私が・・・忠誠を誓うのは・・・ああ・・・ううっ・・・ゲ、ゲザド様・・・です・・・」
時々苦悶の表情を浮かべながらも、菜々美は目の前の初老の男に忠誠の言葉を述べていく。
彼女の拘束されている椅子自体が、彼女を洗脳する洗脳装置そのものなのだ。
ゲザドは菜々美を洗脳し、忠実な手ごまとして利用しようとしていたのだった。
「そうだ。それでいい。お前はワシの忠実なるしもべ。さあ、主人の肉棒に奉仕するのも大切な仕事だ。しゃぶるがいい」
ズボンから醜悪な肉棒を取り出すゲザド。
隆々とそそり立つそれは太く大きくたくましい。
「う・・・ああ・・・はい・・・ゲザド様・・・」
最初は顔を背けたものの、じょじょに菜々美はその肉棒から目が離せなくなっていき、やがて口を開けてゲザドの肉棒をくわえ込む。
「うむ、そうだ。それでいい。これからじょじょに仕込んでやるからな。楽しみにしているがいい」
「あむ・・・んちゅ・・・ぷあ・・・はい・・・ゲザド様・・・」
うつろな目でゲザドを見上げる菜々美。
その目にはじょじょにゲザドに対する崇拝が浮かび上がってきていた。

                   ******

『ここか? 菜々美が捕らえられているのは?』
『本部の解析の結果ではここに間違いない。どこかにやつらのアジトへの入り口があるはずだ。探すんだ』
『おう』
赤青のヘルメットに同色のバトルスーツ姿と言う優斗と輝の声がモニターから流れてくる。
地下アジトの入り口である廃工場をうろついているレッドナイトとブルーナイト。
捕らわれたピンクナイト菜々美を救出に来たのであろう。
『どこだ? どこが入り口なんだ?』
『本当にここがやつらのアジトの入り口なんだろうな? 違っていたら承知しないぞ』
『文句は俺じゃなく本部に言ってくれ。だが、ここで間違いないはずだ』
どうにも地下アジトへの入り口が見つからずにイラついているらしい。
その様子を見ているゲザドの口元に笑みが浮かぶ。

「ククククク・・・見るがいいナナミよ。やつらは目の前にあるアジトへの入り口すら見つけられないようだ」
ゲザドが背後に控える女のほうを振り返る。
「はい、ゲザド様。なんと愚かな連中でしょう。あのような連中の一員だったなど、思い出すだけでもぞっといたしますわ」
濡れたような真っ赤な口紅を塗った唇に笑みを浮かべ、黒革のボンデージを身にまとい、脚には網タイツにブーツを、背中にはマントを翻す菜々美。
その姿は以前の菜々美とはまったく違う邪悪な妖艶さを漂わせていた。
「ククククク・・・よく似合っているぞ、暗黒の魔女ナナミよ」
「お褒めの言葉光栄でございますゲザド様。私にふさわしい衣装を下さり、ありがとうございました」
スッと跪いて一礼をする菜々美。
ゲザドは跪いた菜々美に近づくと、そのあごを持ち上げて自分に顔を向けさせる。
「ククククク・・・いい顔だ。わが忠実なるしもべナナミよ」
「はい、ゲザド様。私はゲザド様の忠実なるしもべです。どうぞ何なりとご命令を」
額には角のついたサークレットが嵌り、目にはアイシャドウが引かれている。
そしてその眼差しにはゲザドへの崇拝が浮かんでいた。
「うむ。では早速あの者どもを始末してくるがいい。お前には暗黒の力を与えてある。充分やつらに対抗できるだろう」
「お任せくださいませゲザド様。わがバザーン帝国に歯向かう愚か者ども。この私がすぐに始末してまいりますわ」
獲物を前にしたかのように舌なめずりをする菜々美。
いや、すでに彼女はピンクナイト菜々美などではなく、身も心も暗黒の魔女ナナミへと変貌してしまったのだ。
「期待しておるぞ、ナナミよ」
「はい、ゲザド様。うふふふふ・・・」
一礼して立ち上がり、ゲザドに背を向けて部屋を出て行くナナミ。
優斗と輝が絶望に打ちひしがれるのは、間もなくのことだった。

END
  1. 2012/08/28(火) 21:03:17|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:7
<<ヒルデちゃんの破壊力は噂以上でした | ホーム | 一人の人間にとっては小さな一歩だが>>

コメント

久しぶりのSSですが,ツボを抑えた,というか,ツボを外さない相変わらずの手腕,お見事です(^^)/

ご馳走様でしたm(__)m
  1. 2012/08/28(火) 21:31:39 |
  2. URL |
  3. 悪堕ちキッド #-
  4. [ 編集]

SSお疲れ様でした。短いながらも楽しませて頂きました。
  1. 2012/08/28(火) 22:24:54 |
  2. URL |
  3. deadbeet #-
  4. [ 編集]

久しぶりのSS堪能させていただきました。
短いながらも要点を押さえ悪コスも用意…流石です。
執筆お疲れ様でした。
  1. 2012/08/29(水) 04:19:38 |
  2. URL |
  3. 最果ての魔女 #gCIFGOqo
  4. [ 編集]

>>悪堕ちキッド様、deadbeet様、最果ての魔女様
コメントありがとうございます。
久しぶりのSSですが、楽しんでいただけてよかったです。
  1. 2012/08/29(水) 20:29:17 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

>>拍手コメントのGeru様
ゲルショッカーネタもそのうち書きたいですねー。
気長にお待ちくださいませ。
  1. 2012/08/29(水) 20:38:42 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

本作は掲載後すぐに拝読できていたのですが、
感想お送りするのが遅れてしまいました。
自分の趣味からすると、一見些細ながら、下記の部分が特にツボでした。

>「優斗ぉ・・・輝ぁ・・・助けてぇ・・・私が・・・私が私じゃなくなっちゃう・・・』

小品ながら、プロセスをしっかり堪能できる作りなのはさすがだなあと思いました。
もちろん、ギャップの描写も素敵です。
お疲れ様でした。
  1. 2012/10/31(水) 13:22:31 |
  2. URL |
  3. maledict #gR92Clc.
  4. [ 編集]

>>maledict様
自分が自分でなくなるというのは恐怖だと思いますよねー。
それでいながら自分が変わったことに喜びを覚えるような洗脳であってほしいですよね。
  1. 2012/10/31(水) 20:29:09 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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