まずは残念なお知らせを。
楽しいイラストと素敵なSSを掲載していらしたnegitoro様のサイト「doorpics」が閉鎖となってしまいました。
私もずいぶん楽しませていただいたので、閉鎖は非常に残念なのですが、ご都合があらせられるということで、閉鎖を決断なされたそうです。
negitoro様のこれからの新たな出発をお祈りしつつ、これにて私のブログからもリンクをはずさせていただきました。
negitoro様、今までありがとうございました。
またいつかお会いいたしましょう。
さて、昨日までナポレオンのモスクワ遠征について書きましたが、ナポレオンについては、もう少しまとめてまた書いていきますね。
今日はまたロンメル率いるドイツアフリカ軍団のことを少々。
ロンメルの肖像写真を見た人は、おそらく例外なく彼が帽子にゴーグルをかけていたことが印象に残っているのではないでしょうか。
砂漠は人間にとっては苛酷な環境です。
それは目にも同様でした。
砂嵐が吹けば当然目は開けていられなくなりますが、砂嵐でなくても、行軍中の車両の巻き上げる砂埃は兵士たちの目を痛めつけます。
そこでドイツ軍としても、目の保護のためにゴーグルが支給されたようですが、ロンメルのトレードマークのゴーグルは支給されたものではありません。
実は彼のゴーグルは英軍が使っていたものでした。
あるとき彼は、自らの攻撃で占領した英軍陣地を査察中に、そこに置かれていたゴーグルを発見。
そのデザインに惚れ込んだ彼は、即座にそれを我が物としてしまったそうです。
(異説あり。この英軍のゴーグルは砂漠用のものでは無いらしく、アフリカに来る前からロンメルは使っていたという説も)
それ以来彼の帽子には、常にこのゴーグルが乗っかることになりました。
ロンメルはこのゴーグルをかけ、捕獲した英軍の装甲車を指揮車両に使い、英軍の捕獲戦車や捕獲火砲でドイツ軍を維持していたんですね。
補給が滞りがちなドイツアフリカ軍団は、英軍からの捕獲品を使用するほうが、本国からの補給を待つより確実だったのですね。
砂漠で手に入れることが難しいのは、何も武器弾薬だけではありません。
水も手に入れることが難しいものの一つでした。
一人当たりの水の割り当てが厳格に決められる状態では、食器を洗ったり洗濯したりするのに水を使うわけには行きません。
そこで食器も着ている物も、砂でこすって汚れを落としたんだそうです。
アフリカ軍団のコットン製の制服はオリーブグリーンで染められているのですが、砂で擦られるために、カーキ色に退色してしまうのだそうで、ベテラン兵士のカーキ色と新兵のオリーブグリーンの違いが一目瞭然だったそうです。
そのため、新兵は着任するとまず制服を砂でこすってカーキ色に退色させ、ベテランと見分けが付かないようにするのが慣わしだったらしいですね。
水が手に入りづらいと言うことは、食事にも影響します。
ドイツ軍ではパンを焼くためには真水を使わず、地中海の海水でパン生地を練ったそうです。
適度な塩味が付いているので、パンを焼くにはちょうどよかったとか。
ここで笑い話を一つ。
イタリア軍陣地より、ドイツ軍宛てに水の補給を求める電文が届きました。
ドイツ軍指揮官は、乏しい水の蓄えから何とかやりくりして、イタリア軍に水を届けます。
水が届いたイタリア軍は大喜びで、鍋でパスタを茹で、その湯は捨ててしまったとか。
本当だったらドイツ軍は殺意を覚えるでしょうね。
それではまた。
- 2007/02/28(水) 21:31:01|
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ブログの内容とは関係なくて申し訳ないのですが、舞方さんのところにもねぎとろさんからのお知らせが来ましたか!
沙弥香のところにも来ました。
寂しい限りですが、わざわざこういうご連絡を下さるなんて、やはりこの道の方に悪い人はいないんだなぁって、なんかすごく嬉しくなりました。
- 2007/02/28(水) 23:16:21 |
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- 沙弥香 #-
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ドイツという国は、職人の国だと思える話ですね。欧州の中で異質と感じるのは、その地域のほとんどが貴族的な雰囲気であるのに、それを感じさせないところだと思います。かなり美化されているとは思いますが、こういう逸話を聞くたびにあの中では異質なのかな?と感じたりします。
- 2007/02/28(水) 23:19:56 |
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- ALTION #LapiYBeE
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negitoro様のお知らせは突然のことで
私もビックリです。
私生活と創作の両立は難しいことは存じておりますので閉鎖は止む無きことなのでしょう。
ゆっくり休養して頂きたいですよね。
- 2007/03/01(木) 00:01:12 |
- URL |
- g-than #-
- [ 編集]
ほとんど更新後に舞方様のブログは覗いておりますからまたいつかお話の続き聞かせて下さいませ~。
敵の技術を奪ってそれで敵を迎え撃つ。
機械を擬人化させたら
「どうしたの!?お願い目を覚まして」
「しっかりして!」
という声が聞けそうな見事な洗脳悪堕ちシチュですわねw
…機械擬人化&戦争モノでMCSS創れそうですわね…。
イタリア軍のお話は最初聞いたとき吹き出しましたわw
- 2007/03/01(木) 02:59:55 |
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- ジャック #-
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>>沙弥香様
negitoro様の件は残念ですよねー。
でもおっしゃるとおり、きちんと挨拶にこられるあたりすごく礼儀正しいお方だと思います。
いつか戻ってこられるといいですね。
>>ALTION様
言うに足る資源をあまり持たなかったゆえに、加工にて経済力を発展させていたというのが、職人の国たることを促したのかもしれないですねー。
ドイツという統一国家になったのも最近ですから、(西ドイツと東ドイツのことじゃないですよー。プロイセンとかザクセンとかバイエルンとかの領邦国家がということですー)絶対王政が華やかな国とは一線を画しているのかもしれないですねー。
>>g-than様
いろいろと考えた末の決断だったでしょうから、閉鎖という手段もやむを得なかったのでしょうね。
いつか戻ってきてくださることを祈っておりますです。
>>ジャック様
書きたいことは一杯あるんですけど、どこから手を付けていいのかが困るんですよねー。
アウステルリッツにしても、単に戦場の話を書くのか、そこに至る経緯から書くのか、そういったことじゃなくそれに基づいた逸話のようなものを書くべきなのか。
そこらへんがいつも悩みの種です。
面白い逸話でもあれば、それを優先的に絡めるんですけどね。
MCSS書いちゃいました。
楽しんでいただけたかなぁ。(笑)
- 2007/03/01(木) 21:38:17 |
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- 舞方雅人 #-
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