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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

ダブルスターSS風リプレイ

先日、ふと思いたって、かつてGDW社より発売され、日本語訳を付けてホビージャパンで輸入されましたSFゲーム、「ダブルスター」のソロプレイをやってみましたので、SS風味のリプレイを書いてみました。
ダブルスター箱 (ダブルスター箱絵)

「ダブルスター」につきましては、こちら「2011年1月9日の記事」にも書きましたが、簡単に言うと地球を発した移民船団があり、アラビア人系の移民団と中国人系の移民団が二連星にたどり着いて、お互いに戦争を始めてしまうという設定のゲームです。
ジャンプやワープといったものがないので、双方の宇宙艦隊がちまちまとマップ上を動いて同じヘクスに入ったら艦隊戦が起こります。

リプレイでどんな雰囲気のゲームか多少なりとも伝わるといいのですが・・・

                    ******

「第四艦隊全艦発進完了。第一、第二、第三艦隊も同じく発進完了とのことです」
「了解。このまま“困(コン)”の軌道の内側を通り、“姤(コウ)”星系へ向かうわ。軌道内航行中は訓練を絶やさぬこと。いいわね」
私は副官の報告にうなずくと、今後の行動の指示を出す。
まさか本当に戦争になるというのだろうか?
“姤”の連中、本気でわが“晋(チン)”に戦争を仕掛けてくるというの?

私は宋麗華。
宋家の跡取り娘として宇宙軍に入隊し、親の七光りの影響も大きいのだろうが、現在は准将の階級を与えられている。
今回私は、第四宇宙艦隊を率いて“姤”星系へ向かい、わが“晋”に対して圧力をかけてきている“姤”に対し、“晋”としての力を見せ付ける役目を与えられた。
これはあくまでもわが“晋”に対する“姤”の威圧に対する示威行動であって、決して戦争を起こそうというものではないという。
しかし、それならば艦隊に対地攻撃用のロボット戦闘機を配備し、艦隊も四つも編成して“姤”に向かう必要があるのだろうか・・・

わが艦隊は私の乗る旗艦「重慶」を中核に、戦艦、巡洋戦艦、巡洋艦など11隻からなっている。
ほかにも同様の編成の艦隊が三つあり、これはわが“晋”星系の全宇宙戦力といってもよい。
こんなに戦力を“姤”に向けて、本当に戦争にならずにすむのだろうか。

戦争になってほしくないという願いもむなしく、“姤”星系のアラブ人たちはわが“晋”に対して攻撃を仕掛けてきた。
彼らはいつもそうだ。
この星系に最初にたどり着き安定した星系を手に入れただけでは飽き足らず、今度はわが星系の資源に手を伸ばそうとする。
そのくせ我らが人口過剰で苦しんでいるというのに、移民を受け入れようとはまったくしない。
これでは戦争になるのも致し方ないというしかない。

「司令部より通信が入りました。“大有(ターヨウ)”に“姤”のロボット戦闘機群が襲来し、迎撃網を突破して地上で次々と自爆。幸い重要施設や工業施設は無事でしたが、約一千万人の死者が発生したとのことです・・・」
副官の報告に私は手にしたチューブを握りつぶす。
なんてこと・・・
一千万もの住民が殺されたというの?
“姤”の連中、赦せないわ。

「宋司令、“旅(リュ)”が、“旅”が動いてます!」
センサーで周囲を観測していた兵が驚きの声を上げる。
スクリーンに映し出された小型惑星“旅”は、一部から火を噴出し、確かに動いていた。
「司令部からの報告では“旅”には動力装置が取り付けられたとのことでした。おそらくそれが作動して軌道から離れたんだと思います」
「軌道から離れた? まさか本気であの作戦を行うというの?」
研究はされていた。
確かに研究はされていたけど、まさか本気で小型惑星“旅”を移動させ、“姤”星系のどれかにぶつけようとするなんて・・・
だが、“旅”は確実に“姤”星系に向けて移動していた。

「第三艦隊より入電! 我、敵と遭遇、被害甚大なるも敵を撃破せり」
「第二艦隊からも入電です! 敵艦隊と遭遇、救援を請う」
次々と入ってくる味方艦隊の悲報。
こちらが四個艦隊を繰り出したのに対し、敵は三個艦隊で迎撃してきたのだ。
そのため艦隊を編成する宇宙船の数は一個艦隊あたりでは敵のほうがやや多い。
陣形を組むには艦数が多いほうが有利なので、どうしてもこちらが不利になってしまうのだ。

「敵艦隊接近!」
「全艦戦闘態勢に入れ!」
私はスクリーンを凝視する。
近づいてくるアラブ人たちの艦隊。
旗艦を中心に円筒形陣形を組んでいる。
「こちらも円筒形陣形を組め」
私の命令にすぐさま艦隊が反応し、旗艦を中心とした円筒形陣形が組まれる。
第四艦隊と第二艦隊の遭遇戦 (宋司令の第四艦隊に第二艦隊が接触)

だが、やはり艦数で相手が有利だ。
しかもこちらは戦艦が一隻、巡洋戦艦が一隻なのに対し、向こうは戦艦が二隻いる。
攻撃力でもこちらの不利は免れなかった。

「まずは戦艦をしとめる! 撃て!」
艦隊の全艦の主砲から発せられたビームが敵艦隊の中核に位置する戦艦に向かう。
次の瞬間敵艦隊からもビームが我が艦隊を貫いた。
「敵戦艦撃沈!」
「戦艦「旅順」轟沈! 生存者なし!」
宇宙艦隊戦なんてこんなものだ。
相手も一瞬で沈むが、こちらも一撃で屠られる。

「二隻目の敵戦艦を撃沈しました!」
「巡洋戦艦「南林」轟沈! 応答なし!」
「敵巡洋艦撃沈!」
「巡洋艦「陽江」沈没!」
クッ・・・こちらが一隻沈めれば相手も一隻沈めてくる。
これでは艦数に劣る我が方が不利・・・
やむをえないか・・・
「後退する。第一艦隊と合流を目指す。戦場から離脱せよ!」
「了解しました」

こうして艦数の半減した我が第四艦隊は戦場を離脱。
すでに艦隊戦を行っていた第一艦隊の残存戦力と合流することにした。
今回の戦争はひどいものだ。
我が“晋”の宇宙艦隊はほぼ壊滅したといっていいだろう。
各艦隊に一隻ずつあった戦艦、巡洋戦艦は全滅し、巡洋艦もほとんど失ってしまった。
わずかに“姤”の首都星“アル・アヘル”を爆撃したことで二千七百万の住民を失わせたが、全般的には我が方が不利な状況といえるはず・・・

「宋司令、あれを!」
副官がスクリーンに映る“姤”の第三惑星“アル・ムミト”を指差して息を呑む。
「何だ?」
“アル・ムミト”の地表から巨大なきのこ雲が立ち上っている。
宇宙空間にまで見えるきのこ雲って・・・
まさか?
「“旅”が“アル・ムミト”に激突しました! おそらく大陸ひとつが消し飛び、一億人は死んだと思われます」
そ、そんな・・・
一億人が一瞬にして?
なんて恐ろしいことを私たちはしてしまったのだろう・・・
アル・ムミトに激突する旅 (アル・ムミトに激突する旅。この後地上マップからユニットが消し飛んでいく)

                    ******

今回のリプレイは中国側星系“晋”の女性艦隊司令の視点で書いてみました。
文中“晋”は中国側の星系で、“姤”はアラブ側星系の中国側の呼び名です。
この時点で双方ともほぼ戦力を失い膠着状態になったので停戦といたしました。
アラブ側も中国側も戦力をすり減らし、人口が多少減っただけ(アラブ系14億→13億:中国系12.6億→12.5億)で何の益ももたらさないまま停戦となったことで、今後数年かけて戦力を回復し、また戦争をするのでしょう。

小惑星を地表に落とすのはすさまじいですね。
落ちた地点は何も残さず消し飛びますし、隣接地域も多少のダメージを受けますから。

今回ソロプレイしたことで、だいぶルール等も飲み込めました。
今度は対人戦をやってみたいものですね。

今日はこれにて。
それではまた。

(1/18 0:18修正 人口の単位を間違って一桁多く書いてました。修正しました)
  1. 2012/01/17(火) 21:00:00|
  2. ウォーゲーム
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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
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