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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

恐るべき・・・

以前読んだ本なのですが、今また読み返している文庫本がこちら。

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「赤軍大粛清」 ルドルフ・シュトレビンガー著 学研M文庫

1937年6月11日、突如ソ連労農赤軍の重鎮で「赤軍の至宝」とまで謳われたトハチェフスキー元帥が、裁判で国家反逆罪などの罪状に有罪とされ、同じく有罪とされた赤軍の高級将校たちとともに翌日に銃殺処刑されました。

この本は、そのトハチェフスキー元帥の銃殺がスターリンによっておこなわれた赤軍に対する粛清の始まりであるとして、スターリンによる大粛清の“真実”(と思われるもの)を書いたものです。

それにしても権力の維持というのはこれほどのことを人にさせるのか、と言いたくなる凄まじい行いです。
1937年から翌38年までの間に粛清された高級将校は、元帥5名中3名、大将クラス15名中13名、中将クラス85名中62名、少将クラス195名中110名、准将クラス406名中220名、大佐クラスではその四分の三が殺されたといいますから、まさに赤軍は大幅に高級将校を失ったわけです。

この粛清によってもちろん赤軍は大幅に弱体化し、1939年の対フィンランド戦での手痛い損害や、1941年のドイツ軍によるバルバロッサ作戦による大損害も当然と言えば当然と言えるものだったでしょう。
国家の軍事力を大幅に弱めてでも、自己の権力の維持を第一に考えるスターリンの恐ろしさは、背筋が寒くなるほどです。

でも・・・
おそらく人間は、規模の大小はありますが、誰しもやってしまうことなのかもしれませんね。
私も自己保身をやっていないなどとは口が裂けても言えませんし。
自分を脅かす存在は廃除しようと思ってしまうものなのでしょうね。

このスターリンによる粛清で犠牲になった人の数は、大小さまざまな数字があって確定しておりません。
大きな数字になると、独ソ戦で犠牲になった人の数よりも多いとさえ言われます。
恐るべきとしか言いようがありませんね。

そういうことも含め、もう一度この本をじっくり読んでみようかと思います。
それではまた。
  1. 2010/02/07(日) 21:00:05|
  2. 本&マンガなど
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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
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