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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

ドイツ製じゃないのよ

第二次世界大戦において、英軍は旅団本部以上の上級指揮部隊用の移動指揮車両の開発に取り組みました。
装甲指揮車を使うことで、機動戦である砂漠での戦いなどでの部隊の指揮運用の柔軟性を高めようとしたのです。

開発に携わったのは英国の車両メーカーAEC社でした。
AEC社は、砲兵用に大砲牽引車である「マタドール」牽引車を製作しており、そのシャーシをベースにした武装装甲車なども製作しておりました。
当然開発期間の短縮などを考え、この装甲指揮車もこのマタドール牽引車のシャーシを使うことが決まります。

マタドールは四輪駆動の大型牽引車であるため、武装装甲車にするときにはシャーシを途中で切断して前後をくっつけて全長を短くするという荒業を使いましたが、車内容積を広くしなくてはならない装甲指揮車ではそんなことは必要ありません。

また避弾経始などを考慮して複雑な外形にする必要も少ないため、単純な箱型の車体にすることができ、それもまた車内容積を広くすることに役立ちました。

すると、結局出来上がった形は大型バスに装甲を施したようなものになりました。

左右には大型の扉がついて乗り降りがしやすく、車内にはL字型のテーブルに椅子が三脚設けられておりました。
椅子は写真などを見ると、革張りの座り心地のよさそうなもので、さすが高級指揮官用移動指揮車という趣です。
この革張り椅子にもしっかりシートベルトがついているのはさすがでしょうか。

ほかには指揮車として必要な無線機と操作員用の椅子が二脚。
あとはドライバーとナビゲーターが乗るようです。

車体側面には巻き取り式の天幕が用意され、引き伸ばして足をつければ、すぐに日陰を用意することもできました。

こうして完成した装甲指揮車は、「AECドチェスター装甲指揮車」と名付けられ、英軍に採用されました。
終戦までに265両が作られ、英軍部隊で使われましたが、このドチェスター装甲指揮車は英軍とは違う場所で有名になってしまいます。

それは、砂漠の戦いでこの装甲指揮車を捕獲したドイツ軍が、ロンメル将軍の使用する指揮車にしたことで、そちらの方で知られることになったからでした。

マンモス Mammoth.jpg

ドイツ軍は捕獲した装甲指揮車のうちの一両を「マンモス」と名付け運用します。
マンモスはロンメル将軍の愛車として知られるようになり、ドチェスター装甲指揮車は英軍でよりもドイツ軍の車両として有名になってしまったのでした。

私自身も車両の形が形でしたので、ドイツ軍がどこかのバスを現地改造して指揮車にしているのだと昔は思っていたものです。
英軍の車両だったと知ったのは、かなりあとになってからでした。

ロンメル将軍のトレードマークのゴーグルといい、このドチェスター装甲指揮車といい、ロンメル将軍には英軍製品が付き物なんですね。

それではまた。
  1. 2009/12/10(木) 21:59:35|
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(まいかた まさと)と読みます。
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