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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

クリミア戦争(2)

エカチェリーナ二世による治世が終わると、その子パーヴェル一世が皇帝位を継ぎました。
パーヴェル一世はロマノフ王朝における帝位継承権を明確にするという法律を定めたぐらいで、さしたる業績を上げることはありませんでした。

1789年、フランスで世に言う「フランス革命」が起こり、ブルボン王朝が滅亡。
これにより欧州各国は革命の自国への波及を恐れ、フランス共和国との戦争に入ります。
ロシアもオーストリア、イギリス、トルコとともに対仏同盟に参加。
北イタリアに出兵したり、黒海艦隊を地中海に派遣するなどしてフランスと戦いました。

ところが1799年になると、フランスでナポレオン・ボナパルトがクーデターで総裁政府を打倒し、フランス共和国の第一執政となりました。
このクーデターによりパーヴェル一世はナポレオンの支配するフランスとは共同歩調を取ることが可能と考えたのか、対仏同盟を離脱し、逆に反英同盟をフランスとの間に結びます。
そしてまたしてもオスマン・トルコに対する戦争や、さらにはインド征服までも考えるようになり、臣下の不評を買うようになってしまいました。

1801年、ロシアで再びクーデターが発生。
パーヴェル一世は暗殺され、息子のアレクサンドル一世が即位します。
アレクサンドル一世は、フランス革命後の欧州での戦乱状態からロシアを遠ざけようとしましたが、この時代にはロシアの動向は欧州に影響を与えるまでになってしまっていたので、英仏などがロシアを自陣営に引き込むべく動くことになります。

この時期、欧州は良くも悪くもナポレオンのフランスを中心に歴史が動くことになりますが、ロシアはこの時期にグルジアやアゼルバイジャンなどを手に入れ、オスマン・トルコとも再び小競り合いを繰り返して、バルカン半島にも影響力を持つようになります。
さらにはカフカスにも手を伸ばし、中近東に影響力を持つ英国と対立し始めるようになりました。

そしてついにフランスとの直接対決となり、ナポレオンのフランス軍のロシア遠征を迎え撃ちます。
ロシアの国土の広大さや奥深さ、それに冬と焦土作戦などによりナポレオンの遠征軍は崩壊。
その後フランスはこの損害からついに立ち直ることはできませんでした。

1814年にはパリが占領されナポレオンは退位。
翌年にエルバ島を脱出したナポレオンにより一時混乱するものの、最終的にはウィーン会議によってナポレオン後の欧州体制が決定します。
欧州はとりあえずの落ち着きを取り戻すかに見えました。

1825年、皇帝アレクサンドル一世は48歳という若さで世を去ります。
長じた子がおらず、帝位継承がどうなるのか危ぶまれましたが、二人の弟のうち年下のニコライに帝位を継がせることを遺書に残しておりました。

この遺書に基づき、ニコライ一世がロシア帝位に就くことになるのですが、兄を差し置くことにためらいのあったニコライ一世は、正式に兄のコンスタンチンが帝位辞退を申し出るまで即位を断ります。
コンスタンチン自身はもともと帝位になど興味がなかったこともあり、ニコライの帝位継承はすんなり決まるはずだったのですが、ここで皇帝専制や農奴制などに反抗する青年貴族たちの反乱、いわゆる「デカブリストの乱」というのが発生します。

ニコライ一世は即位の日に流血の事態になることを避けようとしましたが、説得は失敗。
ついに実力で反乱を鎮圧せざるを得なくなりました。
このことはニコライ一世の強圧的な面を示すものとして広まり、彼自身にもある種のトラウマになったといいます。
このニコライ一世がクリミア戦争時のロシア皇帝でした。

ニコライ一世が皇帝となったロシアは、ピョートル大帝時代からの念願である対外進出路のさらなる確保を目指しました。
しかし、バルト海は確かに便利な位置にはあるものの、冬には凍結する上に出口である北海を英国海軍が押さえております。
中部の陸路はやはり新たにできたポーランドなどいくつもの国があって、進出路には向きません。
結局やはりロシアの目指すのは黒海の完全支配と、黒海の出口であるボスポラス及びダーダネルス両海峡の支配権獲得でした。
そしてその相手となるオスマン・トルコは、かつての勢力はなく組みしやすい相手と思われたのでした。

(3)へ

ちょっとロシア側の流れだけを取り上げてしまいましたが、なぜクリミアで戦うことになったのかを示すのに、ある程度のロシア史を紹介したほうがいいかなと思いました。
ロシアはとにかく黒海の支配と出口が欲しかったのだとおわかりいただければと思います。
  1. 2009/03/31(火) 20:54:25|
  2. クリミア戦争
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