fc2ブログ

舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

牢獄兵

シスターアンナ二回目です。
なかなか進みませんですねぇ。
今日も少しだけですみません。m(__)m

あと、このSS中に出てくる牢獄兵の設定は私が考えたもので、ドラクエ中にはこういった設定はありませんのでご了承下さいませ。

2、
「まあ、一体どうなさったというのですか?」
教会に担ぎこまれてくる三人の男たち。
いずれも唇を紫色に腫れ上がらせている。
毒?
シスターアンナはすぐにその症状を見て取った。
「これは毒?」
「そうなんですよシスター。あいつら・・・毒の沼の中に落とした『ちいさなめだる』を取ってこいとか言いやがって・・・」
彼らを教会に担ぎこんだ男たちが悔しそうに唇を噛んでいる。
魔物たちの嫌がらせなのだ。
「すぐに毒を消しますわ。大丈夫」
シスターアンナはキアリーの呪文を唱える。
僧侶としての神の奇跡の一部なのだ。
次々と男たちへかけていくことでシスターアンナの疲労がかさむ。
しかし、彼女は三人全てにキアリーの呪文を施すと、さらにホイミで治療する。
男たちは見る間に呼吸も落ち着き、顔色も赤みがさしてきた。
「はあはあ・・・これで大丈夫・・・ですわ。後はゆっくりと休ませて上げてください・・・」
「シスターアンナ、大丈夫ですか?」
男たちが心配そうに伺う。
「大丈夫です。ちょっと呪文を使いすぎましたけど、しばらく休めば回復しますわ」
にこやかに笑みを浮かべるシスターアンナ。
その笑みは少しぎこちなかったが、それでも美しさが男たちを魅了した。
「そうですか・・・でも無理しないで下さいね」
「そうですよ。シスターは俺たちの聖女様なんですから」
口々にいう男たち。
「そんなことありませんわ。この町に住む皆さんが信仰を大事にして神を敬うのを、私はほんのちょっとお手伝いしているに過ぎませんわ」
「シスター。どうか気をつけてください。最近奴らはシスターをどうにかしようと画策しているらしいです」
「えっ?」
やはり・・・
シスターアンナはそう思う。
彼らにとって私は目障りな存在ですものね・・・
でも・・・
私には神様がついていてくださるわ・・・
負けるものですか・・・
「俺も聞いたよ。なんでもアクバー自体がシスターを狙っているって聞いた。気を付けてね」
「わかりました。でも、全ては神様の思し召しですわ。皆さんに神のご加護がありますように」
シスターアンナは両手を胸の前で組み合わせ祈りを捧げた。

「ドグマよ、人間どもへの嫌がらせは続いているのか?」
玉座のアクバーがにやりと笑う。
「もちろんです、アクバー様。お言いつけどおりにシスターアンナには手を出してはおりませんが」
ドグマが恭しく頭を下げる。
『魔物のたましい』が届いて数日。
行動を起こそうとしないアクバーにドグマは奇妙なものを感じてはいた。
いつものアクバーであれば欲しいものはすぐに手に入れる。
それが今回に限っては時間をわざと掛けているように思えるのだ。
「ぐふふ・・・ますます人間どもはシスターアンナを頼りにし、シスターアンナは彼らを優しく包み込む・・・か」
「よろしいのですか? 彼女を魔族にするには厄介になりませぬか?」
「心配はいらんドグマよ。『魔物のたましい』には餌が必要なのだ。優しさや愛といった下らぬ感情という餌がな」
ドグマは首をかしげた。
餌?
アイテムに餌が必要とはどういうことだ?
だが、その疑問の答えはまだ得られそうになかった。

「シスターアンナ。アクバー様がお呼びです。すぐに来なさい」
牢獄の町の教会に牢獄兵が三体やってくる。
いつもどおりのお勤めをしていたシスターアンナは静かにうなずくと祈りを捧げて立ち上がった。
「シ、シスターアンナ」
「シスターアンナ」
シスターアンナに憧れて、彼女とともに神に仕えようと申し出てきた少女たちが心配そうに彼女を見る。
「心配は要りません。私の方こそ彼にはお話したいこともありますから」
「シスターアンナ」
「大丈夫。私には神様がそばにいてくださいます。アクバーにもそれはわかるはず。無体なことはしないでしょう」
不安そうにしている少女たちをなだめ、シスターアンナは教会を後にする。

「シ、シスターアンナ!」
「行っちゃだめだ! シスターアンナ!」
「アクバーはあなたを亡き者としようとしているんだ。行っちゃだめだ!」
「シスターアンナ!」
町の人たちが通りにあふれてくる。
みな牢獄兵たちが教会へ入っていったことに不安を感じていたのだ。
「ちきしょう! おい! エリック! 貴様あれほどシスターアンナのことを好きだったんじゃないのか!」
「お願いだよ、メアリー。お母さんの事を思い出しておくれ! シスターを連れて行くのはやめなさい」
何とか牢獄兵たちの前に立ちふさがり、シスターアンナを連れて行くのを阻止しようとする町の人たち。
だが、魂を抜かれてしまい牢獄兵に生まれ変わってしまった友人や家族がシスターアンナを連れて行く。
その光景は町の人々に絶望を感じさせるのに充分すぎるほどだ。
「どきなさい。お前のことなど知らない。私はアクバー様に仕える牢獄兵。命令によりシスターアンナを連れて行く」
ランスでかつての母親を小突きながらシスターアンナを連れて行く牢獄兵。
「皆さん、私は大丈夫ですから。どうか無茶なことはしないで下さい」
「シスターアンナ!」
「シスターアンナ!」
目に涙を浮かべて町の人々はシスターを見送る。
だが、誰も彼女を救おうとする者はいない。
いや、出来ないのだ。
アクバーによって魔物の恐ろしさをいやというほど見せ付けられてきた町の人々は、シスターを救いたくても救うために立ち上がることなど出来なかったのだ。
「今に神様がお遣わしになる勇者様がきっと来ます。それまで耐えてください。皆さん」
「黙って歩け!」
両側から囲まれるようにシスターアンナは連れて行かれる。
それでも彼女は笑みを絶やさずに胸を張って歩いていた。
目指すはアクバーの居館。
私はどうなっても構いません・・・
どうか・・・
神様、どうか町の人々をお救い下さいませ・・・
シスターアンナは胸のクルスを握り締めた。


yukki さんの投稿:
そろそろかなと思い、覗きにきたら更新されてたので興奮しながら読ませていただきました。
次回で、ついに『魔物のたましい』を使うのでしょうか?そう思うと、すごく興奮してきましたw

そういえば、姫宮様がおっしゃっていた聖剣伝説3のリース、ホントに素敵ですよ。
主人公なのに、悪のヒロインって感じがしますし。露出度高いしw
機会があれば、グーグルでイメージ検索することをお奨めしますw

では、次回の更新も楽しみに待たせていただきます。
5 月 17 日

静寂 さんの投稿:
これからシスターはアクバー婦人への階段を昇って(堕ちるから降るかも)いくんですね。
勇者が来るときに街はどうなってるかな~。
住民全員シスターの下僕か、背徳溢れる町になるとか・・・
バッドエンドを思いっきり!!期待します。
5 月 18 日

漆黒の戦乙女 さんの投稿:
勇者が来たときの町の状況…きっと間一髪間に合ったと思ったら実はすでにシスターは…というオチでシスター達に見送られて勇者達が町を後にしてから魔物となったシスターの手によって町が制圧されるという展開がいいなぁと思ってますw完璧リクエストとなってますね(^_^;)

聖剣3のリースはほんといい感じですよwただ物語は普通なので、闇のクラスになったからといってどうというわけでもないんですが、闇クラスの防具の設定はとてもそそられるものが多いんですよね
ぜひ攻略本の基礎知識編を見てもらいたいものです
5 月 18 日

姫宮 翼さんの投稿:
ふふふ、ここで元は人間で知り合いだった牢獄兵が出てくるのは良い感じですねー。
シスターアンナが魔族と化して、街の人間達を襲うところを想像するとワクワクしますね(笑
5 月 18 日

舞方雅人さんの投稿:
>>yukki様
楽しんでいただいているようで何よりです。
『魔物のたましい』はもうすぐですよー。(笑)
聖剣のリースはぐぐってもなかなかそれらしいのが出てこないですー。(T_T)

>>静寂様
勇者ご一行はなんとなんと間に合ってしまいました。(笑)
どうするつもりなんでしょうね、私は。(笑)
バッドエンドはたぶん間違いないと思いますのでご期待を。

>>漆黒の戦乙女様
リクエストのシチュに行くのか?
もしかしたらアクバーは倒されるのか?
そのあたりは私も楽しみですー。(笑)
シスター悪堕ちだけははずさないつもりですのでー。(笑)

>>姫宮 翼様
牢獄兵気に入っていただいて嬉しいですー。
魔族化したシスターアンナは私も楽しみですねー。
きっと思いっきり邪悪だと思いますよー。ww
5 月 18 日
  1. 2006/05/17(水) 21:18:16|
  2. デビルアンナ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<いいところで | ホーム | 魔物のたましい>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://masatomaikata.blog55.fc2.com/tb.php/1465-a902b062
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

カレンダー

08 | 2023/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

時計

プロフィール

舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

ブログバナー


バナー画像です。 リンク用にご使用くださってもOKです。

カテゴリー

FC2カウンター

オンラインカウンター

現在の閲覧者数:

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

管理人にメールなどを送りたい方はこちらからどうぞ

ブログ内検索

RSSフィード

ランキング

ランキングです。 来たついでに押してみてくださいねー。

フリーエリア

SEO対策: SEO対策:洗脳 SEO対策:改造 SEO対策:歴史 SEO対策:軍事

フリーエリア