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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

20万ヒットありがとうございます

本日、おかげさまで20万ヒットに到達いたしました。
これも皆様のご支援の賜物です。
ありきたりで申し訳ありませんが、改めてお礼を申し述べさせていただきます。
どうもありがとうございました。m(__)m

先ほどの時点でのアクセス数です。
ページビュー合計: 200102 今日のページビュー: 773
今週のページビュー: 1709 1 時間以内のページビュー: 75

これからも皆さんのご支援のほどよろしくお願いいたします。

えーと・・・
今日は「帝都奇譚」の4回目を投下いたしますね。
ただ、申し訳ありませんが、前回提示の選択肢の結果をシーンとして出すところまでいきませんでした。
そのため、選択肢の結果についてはまだ表示いたしません。
ご了承下さいませ。
それではー。

4、
「送ってくださってありがとうございました」
摩耶子は屋敷の玄関前まで送ってくれたことに感謝してぺこりと頭を下げた。
「いいえ、こちらこそお付き合いくださってありがとうございました。また明日女学院でお会いいたしましょう」
「お疲れ様でした、鷹司のお嬢様」
わざわざドアから降りて深々と頭を下げる美月。
英国風のメイド姿がさまになっている。
「またお誘い下さい。今日は楽しかったですわ」
摩耶子はにこやかに手を振る。
「行きますよ、美月。小山田、やってちょうだい」
「はい、お嬢様」
自動車の後席から手を振り、にこやかな桜の笑顔を残して走り去っていくのを、摩耶子は見えなくなるまで見送った。
「ふう、楽しかった」
自分の荷物は学生鞄と紙袋がひとつだけ。
桜の買物振りに比べたら慎ましやかなものだったが、それでも摩耶子にとって自分で買ってきたアクセサリーは貴重な財産に思える。
「ただいま戻りました」
玄関を入り、頭を下げている使用人に鞄を渡すと摩耶子は自室へ向かおうとする。
「お嬢様、実光(さねみつ)様がお呼びでございます。どうぞこちらへ」
和服姿の使用人が摩耶子を呼ぶ。
白妙家とは違い鷹司家では使用人は和服姿である。
「お爺様が?」
「はい」
鷹司実光は現当主鷹司昭光の父である。
まだ五十八歳の彼は政界にも太いパイプを持ち、鷹司家の実力者でもあった。
「わかりました」
摩耶子はセーラー服のまま居間へ向かう。

「失礼いたします」
ドアを開けて洋間に入る摩耶子。
「おお、来たか」
羽織袴姿でキセルからタバコの煙がたなびいている実光。
がっしりとした体格はまだまだ精力を感じさせる。
鋭い眼光は、以前の実光を知る人物に言わせるとだいぶ柔らかくなったとのことだったものの、まだまだ鋭さを失ってはいない。
椅子に腰掛けているその実光とは別に、居間にはもう一人の人物がいた。
摩耶子の知らない人物であり、美しく優しそうな女性だった。
最近見かけるようになってきた洋服とスカートを身につけ、ハンドバッグを膝の上においている。
摩耶子よりは年上だろうが、生活じみたところが無く、とらえどころのない感じもさせている。
髪の毛を後ろで束ねて垂らしているところは神社の巫女を思わせた。
「お爺様がお呼びと聞きましたものですから」
「そうじゃ。彼女を紹介しておこうと思ってな」
実光がキセルで彼女を指し示す。
無礼とおもわれても仕方が無いことなのに、その女性はにこやかに微笑んでいた。
「こちらは宮内省に勤める才媛でな。破妖月子(はよう つきこ)さんじゃ」
「破妖月子ですわ。よろしくお願いいたします」
椅子から立ち上がり、優雅に礼をする月子。
その微笑みは見るものを温かくさせる。
「あ、初めまして。鷹司摩耶子です」
摩耶子も頭を下げる。
宮内省に勤めるというからには優秀な方なのだろうけど、そのようなエリート的な感じは感じられないわ・・・
摩耶子はそう思った。
「彼女は帝都の裏の世界に関わりがあってな。なにやらわからんが、お前のことで来られたのだ」
「私のことで?」
摩耶子は驚いた。
この女性が私に何の用があるというのだろう。
「では、かなりお待たせしてしまったのでしょうか? 大変申し訳ございません」
「いえいえ、突然押しかけた私の方が悪いのです。ですが、直接お渡ししたいものがあったものですから」
頭を下げる摩耶子をさえぎり、月子は鞄の中から一つのお守りを取り出した。
西洋の洋服とスカートを身に付けた女性が取り出したものが神社のお守りということで、摩耶子はそのアンバランスさに思わず笑みが浮かんでしまう。
「これは私がこしらえたものです。多少の魔を払う力はあるでしょう。どうか、肌身離さずに持っていてください。いいですね」
「は、はあ・・・」
摩耶子はなにやらよくわからなかったが、とりあえずそのお守りを受け取った。
赤い布で作られたお守り袋は神社名も何も書いてはいない。
でも、持っていると何か心が温かくなるような感じがした。
「いいですね。肌身離さずに持っていてくださいね」
「はい・・・」
茶色の瞳が正面から摩耶子を見つめている。
摩耶子は素直に頷いた。

ガクガクと震えが走る。
できるだけ離れようとするが、座席の狭さがそうさせてくれない。
「次の角を右だ。わかっているだろう?」
「へい、大丈夫でさぁ旦那」
粋な車夫の返事も遠くから聞こえる汽笛のよう・・・
私はなぜこんな男と人力車に乗っているのだろう・・・
特別高等警察というものはそんなにえらいものなの?
私と夫をどうしようというの?
もう警視庁には来たくない。
頼まれても来ないわ。
雛華はそう思いながらも、黙って人力車の座席に座っているしかできなかった。
「ヒッ!」
突然雛華が小さな悲鳴を上げる。
三倉の右手が雛華の太ももに触れたのだ。
「やめてください!」
雛華は三倉をにらみつけた。
「おお、すみませんな先生。ちょっと揺れたんでね。思わず体を支えてしまった」
ニヤニヤしながら手を引っ込める三倉。
相変わらず紙巻きのタバコをくわえ、煙を吐き出している。
いやらしい目つきは雛華の肢体を遠慮なく眺めていた。
「旦那、もうすぐつきますぜ」
「おう、すまんな」
三倉はそう言って正面を向き、タバコの煙を吐き出した。

銀座の一角。
人の通りとざわめきと明るいネオンが昼間を思わせる。
一軒のカフェーの前で人力車は停車した。
銀座のカフェー「フジ」。
上流階級の方々も出入りする有名なカフェーである。
「ご苦労さん」
そう言って三倉は車夫に運賃を払い、雛華に手を差し出す。
「結構です」
雛華は周囲をちらちらと盗み見て、三倉の手をきっぱりと断った。
そうして、知った顔がいないことを確認した上で小走りにフジの玄関へ入り込む。
「おう、まったく嫌われたもんだ・・・ククク・・・」
タバコを道路に落とし、靴で踏みつけて下卑た笑みを浮かべる三倉。
そのまま雛華の後を追うようにフジへ入っていった。

「いらっしゃいませ」
ボーイが二人を出迎える。
「奥の部屋を一つ用意してくれ。店長に三倉だと言えばわかる」
雛華の隣に立つと三倉はそう言ってボーイを下がらせた。
「どうです雛華先生? いい店でしょ? 奥の部屋を今用意させますからね」
「・・・・・・」
相変わらずニヤニヤ笑いながら、三倉は雛華の腰に手を回す。
「ヒッ!」
再び小さな悲鳴を上げる雛華。
「おっと、大きな声を上げないほうがいいですよ雛華先生。白鳳幸一氏が困った状況になりますからねぇ」
「ひ、卑怯者・・・」
雛華は悔しさに歯噛みしながら三倉をにらみつける。
しかしこの男は雛華がここで大声を上げて逃げたとしたら、夫を見逃しはしないだろう。
夫を守るためにはこの場は我慢するしかない・・・
「三倉様、お部屋の準備が整いました。どうぞこちらへ」
「おう、すまんな」
呼びに来たボーイの先導で、二人は部屋に向かい、カフェーの奥へ入っていった。


空風鈴ハイパー さんの投稿:
20万ヒットおめでとうございます。
毎日の更新と、月火の
「週刊舞方大佐のMC並びにMSSS」
楽しみにしてます(笑)。
これからもがっちり続けていってくださいねー。では。
3 月 13 日

舞方雅人 さんの投稿:
>空風鈴ハイパー様
コメントありがとうございます。
こちらこそいつもお世話になっております。
やはり楽しみにしてますと言われるのは嬉しいですね。
これからもできる限り頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。m(__)m
3 月 16 日
  1. 2006/03/13(月) 22:30:20|
  2. 帝都奇譚
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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