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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

学校直行

最初にお詫びを。

どうやらコメントはいただけなかったようなんですが、メッセやメールで選択肢をいただいておりまして、その中では一番が多く支持されました。

そのため今回は一番の選択肢を選んだ摩耶子ということでストーリーを進めました。

良ければコメントをいただければと思いますが、コメントしづらいようでしたらメールでも結構ですので、よろしくお願いしますねー。m(__)m

今回作中に登場人物といたしまして、FX_MC様の白妙 桜と上坂 美月のお二人、それと妄想狐様よりいただきました白鳳 雛華の三人を登場させていただきました。
キャラの投稿ありがとうございました。

では続きです。

2、
ルート1、そろそろ学校へ行かなくちゃ。

「大変興味深いお話だとは思うのですが、私はそろそろ学校へ行かなければなりませんので、これにて失礼いたしますわ。灯さん、お仕事頑張って下さいませ」
摩耶子は丁寧に深々とお辞儀をする。
挨拶は基本中の基本であり、鷹司家の令嬢として恥じないようにしなくてはならない。
「ありがとう摩耶子ちゃん。この事件の真実は私が掴んで見せるわ」
灯がにこやかに微笑む。
摩耶子のこの言葉が彼女の運命を決してしまったことに、今はまだ二人とも気がついてはいない。
「それではまた。ごきげんよう皆様」
摩耶子は長い漆黒の黒髪をなびかせてくるりと向きを変える。
鞄を手にして歩き始める摩耶子は、まさにお嬢様と呼ぶに相応しく見えることだろう。
灯はそんな摩耶子を見送り、助野とともにその場をあとにした。

「いけないいけない、遅れちゃう」
二人の前では優雅に別れた摩耶子だったが、やはり相当に時間を失ってしまっていることは確かだった。
やむなく摩耶子は革靴を履いていることをいいことに小走りに走り出す。
スカートが翻り、はしたないにもほどがあるが、今日だけは許してもらうしかないだろう。
「はあはあ・・・」
息が切れ、それでも校門が見えてきたとき、ようやく摩耶子は安堵の思いを抱くことができた。
どうやら遅刻はしないで済みそうだわ。
摩耶子は足を緩め、息を整えるべく歩き始める。
淑女たるものが息を切らして校門を駆け込むなどということがあってはならないのだ。
「ふう・・・」
摩耶子の周囲に他の女学生たちの姿も多くなってくる。
紺色のセーラー服に身を包んだ彼女たちは、帝都の新時代の象徴でもあり、周囲の人々の耳目を集める存在なのだ。
このセーラー服を穢すような行為は厳として慎まなければならない。
摩耶子はそう言い聞かせてきた。

鷹司摩耶子(たかつかさ まやこ)。
丙安時代より連綿と続く公家の名門鷹司家。
その傍流とはいえ摩耶子もまたその鷹司家の一員であり、伯爵鷹司昭光の長女としてそれなりの教育を受けるべくこの白鳳女学院へ通っている。
将来をかわした許嫁こそまだ居ないものの、卒業とともに父の薦める縁談を受け入れ、良妻賢母となるのが夢だった。

女生徒たちのざわめきを破るかのようにエンジン音が響いてくる。
黒塗りの一台の自動車が通りをやってきたのだ。
自動車はクラクションを鳴らして校門の前に止まると、お仕着せの洋服を着た運転手が颯爽と降りてきて後席のドアを開ける。
「ご苦労様」
運転手にそう声をかけ、後席から降り立つ一人の女学生。
すらっとした西洋人風のプロポーションをし、切れ長の目は深い知性を感じさせる。
その髪は摩耶子と同じように長い黒髪で、惜しげもなく風に晒している。
「美月、鞄を」
「はい、桜様」
後席の奥から少女が鞄を差し出す。
黒革の鞄はつややかに朝日に映え、桜と呼ばれた女学生はそれを無言で受け取った。
女学生の名前は白妙桜(しろたえ さくら)。
摩耶子の同級生である。
「行ってらっしゃいませ、お嬢様」
「行ってらっしゃいませ、桜様」
運転手と、後席から降りてきた少女はそれぞれ恭しく一礼をして桜を見送る。
「行ってまいりますわ。後は頼みますわよ」
「「はい」」
運転手と少女の声が見事にハモる。
摩耶子はその光景をほほえましく見ていた。
「おはようございます、桜さん」
摩耶子は近づいていき声をかけた。
「あら、摩耶子さん。おはようございます」
にこやかに頭を下げる桜。
名門白妙家のお嬢様だが、物腰は柔らかだ。
公家出身の鷹司家とは違い、武家出身の白妙家は江渡時代には大名家だった家柄だ。
晴岡四万八千石の大名家白妙家は現在は華族に列せられ、子爵家として遇されている。
その武家としての矜持からか、桜も薙刀を嗜み、その腕前は侮れない。
「今日は遅いんじゃありません? いつもはもう教室に入っていらっしゃるでしょう?」
「ええ、今日は知り合いとお会いしたものですから。ところでそちらのお嬢様は?」
摩耶子は桜のそばに立っている少女に目を向けた。
「え? ああ、私付きのメイドで上坂美月(こうさか みつき)といいますわ。美月、ご挨拶なさい。こちらは鷹司家の摩耶子さんですわよ」
桜が摩耶子を紹介する。
「はい、初めまして摩耶子様。私は上坂美月と申します。桜様のお世話をさせていただいておりますので、これからよろしくお願いいたします」
ショートカットの小柄な少女がぺこりとお辞儀する。
「ええ、こちらこそ初めまして。よろしくね」
摩耶子もお辞儀をして挨拶を返す。
「さて、行きましょうか摩耶子さん」
「ええ、桜さん」
摩耶子は桜に頷くと二人は校門をくぐって校舎に入っていった。

「これが一昨日まで生きていた人間だというのですか?」
ひんやりとした地下室に女性の声が響く。
彼女が驚くのも無理は無い。
目の前の寝台に寝かされている遺体はまさにミイラそのものだったからだ。
「持ち物からも間違いありません。カフェー旭屋の女給で下原梅子19歳です」
黒い制服を身につけた巡査がメモを読み上げる。
「19歳? これが?」
メガネの奥の目が再び見開かれる。
白衣を身にまとい、髪を後ろでまとめた彼女は恐る恐る遺体に手を触れる。
遺体とは言え、かさかさになりまったく水分を失ったような皮膚は、とても19歳の若い女性のものとは思えなかった。
「で、先生の見立てはどうなんです? こいつはね、アカに繋がりがあるかも知れんのです。それで俺たちが内偵を進めていたんですがね」
遺体を安置した地下室だというのに遠慮なくタバコをふかしている中年の男。
その煙が彼女に不快感を感じさせる。
彼女の名は白鳳雛華(はくほう ひなか)。
その苗字が示すように白鳳女学院の創業者たる白鳳源次郎(はくほう げんじろう)の孫の一人、白鳳幸一(はくほう こういち)の妻である。
夫の白鳳幸一は白鳳女学院の理事長を務めており、彼女も普段は白鳳女学院で教鞭をとっているが、帝都医科大学に特例で入学を認められるほどの才媛であり、正式な医師免許を持っていることから、こうして監察医まがいのことをすることもあるのだった。
もちろん、依頼の半分はこの才媛に対するやっかみであり、変死体を見せ付けては、この才女が悲鳴を上げるのを楽しみにするというまことに厄介なものでもあったのだが・・・
「アカに?」
この娘が共産主義者だというの?
でも、そのこととこの変死とは結びつかないわ。
「ああ、こいつの店に出入りしている連中にアカの手先が居るとみているんだがね。こいつはその連絡役を努めていたと思われるんだ」
ふうーっとタバコの煙を吐き出す男。
「白鳳先生、こちらは警視庁特別高等警察の三倉警部補です。この遺体に不審を抱かれまして」
「三倉誠一(みくら せいいち)です。よろしく、先生」
三倉警部補が笑みを浮かべながら手を差し出してくる。
その好色そうないやらしい笑みに雛華はぞっとしたものを感じた。
「白鳳幸一の妻、雛華でございます。よろしく」
雛華はわざと幸一の妻であることをあからさまに言い立てて三倉の矛先をかわす。
「あははは、こりゃ嫌われましたかな?」
執念深いヘビのような鋭い目で雛華を見てくる三倉。
「まあ、そりゃいいとしてだ。アカどもが口封じをしたってことは?」
「共産主義者だからと言って人間をミイラにするなんてできるはずがありませんわ」
雛華は首を振った。
いくら共産主義者でもできることではないだろう。
それにしてもいったい何が起こったというのだろうか・・・
今日は学校を休まなきゃならないようね・・・
雛華はこの遺体の検査に取り掛かることにした。

「はあ・・・」
私が馬鹿でした・・・
助兵衛さんは結局たいした情報は持っていなかった・・・
灯は結局ミルクホールでカフェをおごらされる羽目になっただけだった。
そのあと社へ出社し、近況報告をしたあとデスクにも追い払われるようにあしらわれ、自室で一眠りを終えたところだった。
「う~・・・落ち込んじゃうなぁ・・・でもしっかりしないと」
両の頬をパシパシと叩きながら、灯は自分に気合を入れる。
「さて、取材だ取材」
灯は顔を洗い、化粧をして身支度をする。
時間は午後の4時。
特に抱えた事件があるわけでもない灯は言ってみれば遊撃隊だ。
前もって下調べをし、事件性が高くなれば他の記者の出番となる。
今回もそのはずだった。
「今日は港の方をもう一回探ってみようかしら。第一と第二の変死体はあそこで発見されたものね」
灯はそうつぶやくと自室をあとにした。

「ふう・・・今日は白鳳先生はついにお顔を見せられませんでしたね」
「そうですわね。また警視庁のお手伝いではないでしょうか」
三越デパートの表玄関から顔を出す摩耶子と桜。
学校が終わったあと摩耶子は桜に連れられて日本橋の三越デパートまでやって来ていたのだ。
自動車でわざわざ連れてきてもらい、美月を従えてのショッピングは気恥ずかしくも楽しいものだった。
鷹司家は伯爵家ではあるが、財力は白妙家のほうがあるかもしれない。
摩耶子はそんなことを考えながら、桜が次々と洋服や手袋などを買って行くのを一緒に付き合っていた。
桜は羽でも生えているかのようにあちこちの売り場へと飛び回り、そのあとを摩耶子と美月が追いかけるという図式が展開し、その時にいろいろとおしゃべりしたことで、美月とも打ち解けて話すようになっていた。
美月は桜のためにかいがいしく立ち回り、桜の買ったものを両手に抱え手がふさがっているにもかかわらず、さらに桜の買うものを受け取ろうとするので、摩耶子のほうが見かねるぐらいであった。
三人、正確には二人のお嬢様と一人の使用人は三越でのショッピングを楽しんで、今出てきたところだったのだ。
「ああ、満足ですわ。思いのほか安く買えましたもの」
「良かったわね、桜さん」
胸に手を置いて満足そうな微笑みを浮かべている桜を見ると摩耶子も気持ちが暖かくなる。
「今日はお付き合いいただいてありがとう。お屋敷までお送りいたしますわね」
桜が三越前に停車している自動車に摩耶子を誘う。
「ありがとう桜さん」
摩耶子もその誘いを受け入れようと思った。
そのとき、摩耶子の視界にバッグを抱えて小走りに通りを通り過ぎる灯の姿が入ってくる。
どうやら朝の一件で手掛かりを追っているようだ。

摩耶子は・・・

1、「ありがとう桜さん」
  自動車で屋敷に送ってもらう。

2、「すみません桜さん、私ちょっと用事がありまして・・・」
  朝の事件のことが何となく気になるので灯を追う。

3、「すみません桜さん、私ちょっと用事がありまして・・・」
  灯を追うわけではないが、日本橋界隈をもう少し楽しみたい。

4、「すみません桜さん、私、実は学院に忘れ物をしてしまいまして・・・」
  自動車で学院まで乗せて行ってもらう。

以上四つの選択肢以外でも結構です。
よければ送って下さいませ。m(__)m

メールアドレスは以下の通りです。
masatomaikata¥hotmail.com
¥の部分を@にしてお送り下さいませ。


g-than さんの投稿:
大正ロマンなホラー物を期待してしまいますね。
これからも楽しみにしております。
ここは2番が王道っぽいかなと思いますね。
学校へ行ったものの、やはり朝の事は気に掛かるものです。
追いかけましょう~
3 月 7 日

FX_MC さんの投稿:
そーですねー、やっぱここは2番でしょう。
小鳥遊さんをミイラ死体ほったらかしのバカ吸血鬼にみすみすくれてやるのはもったいないです。
美女美少女を従えるのは、吸血衝動に振り回される出来損ないではなく、知的な闇の貴族でなくては。
ここは早期に介入して、ダークヒロイン・マヤコへのフラグを立てるのです。
3 月 7 日

FX_MC さんの投稿:
そして投稿キャラの美月。
健気でかぁいいですね(親バカ)。台詞ひとつしかないのに。
美月のご主人様という投げやりな設定しかなかった桜さまも、
立派なお嬢様キャラになって。
これは二人で冥府魔道に落ちるのが楽しみですw
3 月 7 日

妄想狐 さんの投稿:
 白鳳雛華、早速登場させていただきとても嬉しいです。
 妄想狐的選択はやはり1番ですね、淑女たるものお友達の買
い物にお付き合いするだけならいざ知らず、好奇心だけで寄り道
するなんてもっての他でしょう(笑)
 今日のところはこのままお屋敷に帰っていただいて、その間に灯
は人知れず・・・な目に遭うというのは如何でしょうか?
 ベタ過ぎでしょうか?
3 月 7 日

OZ さんの投稿:
こんばんは。
私も初めは1番で人知れず…
と思っていたのですが、FX_MC様のコメントを見て
序盤にあっさり吸血鬼は退魔師に倒されてしまったが
しかし、摩耶子は既に…という展開を夢見て2番を推します。
吸血鬼摩耶子の配下ルートに入れたら素敵です…(笑)
3 月 7 日

OZ さんの投稿:
そういえば、まだキャラクターの受付は継続しているのでしょうか?
とりあえず、退魔師陣のキャラクターを1人…

名前  神薙 零(かんなぎ れい)
年齢  18歳
職業  退魔師(月子と共に修行した仲?)
性格  おっとりとして穏やかな性格を装っている。
     本質的には抜け目なく慎重。やや慎重が過ぎて積極性が低いのが欠点。
     共に修行し、自分にはない強さを持っている月子に恋心と無意識の嫉妬心を持つ。
設定  破妖家傍流の神薙家の跡取りの娘
     式神を使った攪乱・情報伝達と霊力を込めた霊符による結界・攻撃が得意。
     ただ本人の体力・戦闘能力は低くバックアップ向き。
     帝都の怪異に係わる組織に所属。
備考  企画にかかわる皆様と舞方様の意向次第ですが続編等があるなら
     破妖家に係わる形で登場を希望。

まだ受け入れが可能で参加出来そうならこの娘さんもよろしくお願いしますね。
長文になってしまい申し訳ないです(汗)。
3 月 7 日

姫宮 翼さんの投稿:
普通の人間が、カラカラのミイラをすぐさま作れるはずありませんものね。
消すなら人知れず殺してしまうのが良さそうですし。
桜さん、薙刀の心得があるのですか。面白そうです。吸血鬼に立ち向かうのもなかなか燃えますね。

今回の選択肢は3番にしてみようと思います。
3 月 7 日

舞方雅人 さんの投稿:
>g-than様
コメントありがとうございます。
今回はご要望通り二番で行くことになりました。
これからもよろしくですー。

>FX_MC様
ありがとうございます。
今回は二番でした。
ダークヒロイン・マヤコ・・・いい響きですねぇ。
美月も喜んでもらえてよかったです。

>妄想狐様
いきなりの雛華さんのピンチですみません。
残念ながら今回は二番とさせていただきましたが、当時の少女としてはさっさと帰らないとだめですよね。(笑)

>OZ様
新キャラ投稿ありがとうございます。
登場させられるかどうかは現時点では不明ですが、チャンスがあれば登場させたいと思います。
二番とはなりましたが、お考えとは違ったかも。ww

>姫宮 翼様
薙刀で吸血鬼と戦う桜さんも見て見たいですね。
今回は残念ながら二番となりましたが、コメント投票ありがとうございました。
3 月 8 日
  1. 2006/03/06(月) 22:05:56|
  2. 帝都奇譚
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
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