まだ維新の記憶も薄れていない、明治19年12月3日。
一隻の帝国海軍の巡洋艦がシンガポール港を出港しました。
目的地は日本本土。
その名を「畝傍」と言いました。
畝傍は日本帝国海軍が巡洋艦戦力を増強するために外国に発注した防護巡洋艦の一隻でした。
明治16年度計画で防護巡洋艦を三隻取得することにした日本は、その発注にあたって見積もりを取りました。
その結果、二隻を英国に、一隻をフランスに発注します。
英国の二隻はのちに「浪速」「高千穂」となり、日露戦争にも参加します。
フランスで完成した残りの一隻が畝傍であり、当時のフランスの技術の粋を集めて建造されました。
排水量3600トン。
最大速力は18・5ノット。
長距離航海用に帆装をまだ残しており、植民地警備を主としたフランス海軍の影響が色濃く出た巡洋艦でした。
畝傍は明治19年10月に竣工。
フランス人艦長の下日本に向けて回航の途につきます。
航海は順調に進み、シンガポールまでは何事もなく到着します。
しかし、12月3日に日本へ向けて出発した畝傍は、ついに日本へは到着しませんでした。
シンガポールを出港したあと、忽然と行方不明となってしまったのです。
最新鋭の巡洋艦が到着しないと言う事態に、日本帝国海軍は血眼になって捜索しましたが、ついに破片一つ発見できずに捜索は終了します。
明治20年、畝傍は亡失と認定。
帝国海軍籍より除籍されました。
畝傍の喪失は以後いろいろな仮説が立てられましたが、火災、または波浪によって沈没したのではないかと言われています。
バーミューダトライアングルでの航空機や船舶の喪失と同じように、畝傍の喪失もまたミステリーであり、もしかしたら異次元に迷い込んだのかもしれませんね。
それではまた。
妄想狐 さんの投稿:
日本海軍史の中で必ず出てくる謎の一つが畝傍亡失事件ですね。
突発的に発生した巨大三角波で船体がへし折れて瞬時に沈没したとか、当時石炭焚きだったため煙突から出た火の粉が、帆走用の帆布に燃え移って大火災になって沈没したとか、はたまた設計ミスでトップヘビーだったから転覆しただとか・・・憶測は多数出ていますね。
ついでにこの畝傍の建造費のうち、未払いだった半金で同じフランスに今度は水雷砲艦『千島』を発注・・・しかしこの『千島』も回航中に商船と衝突して沈没すると言う悲劇に見舞われています。
どうやらフランス製軍艦は日本海軍と相性が良くなかったようですね。
もしかしたらドラマ『神はサイコロを振らない』のようにある日突然、姿を現したり・・・と言うのは妄想の世界ですね(笑)
1 月 26 日
漆黒の戦乙女 さんの投稿:
バミューダの消失というと、一部スパロボではそこが地底世界と地上を結ぶゲートがある場所で、消えた船舶とかは底に召喚されているという設定になっている作品がありますね
バミューダ以外にもそのゲートがある場所はいくつかあるみたいですが
で、その地底世界では王制とかが敷かれていて、ちゃんと邪神も存在しているんですよw
邪神の信徒になると、自分では疑問を感じないけど邪神の為に動くという感じでMCっぽい物があるんですよね~w
本当に自分では異常を感じていないのがすごいなぁと思えるかもしれないですね
1 月 26 日
舞方雅人 さんの投稿:
>妄想狐様
明治以降の日本海軍でフランス製軍艦が活躍したという話はあまり聞きませんね。
畝傍がアジアの海賊だかに乗っ取られ、インドシナで武装勢力の武器として使われた小説がありましたね。
なんというタイトルだったかなぁ。
>漆黒の戦乙女様
洗脳と言うのは、まさしく自分で考えて行動しているのに、それを都合よくコントロールされているような状態のことを言うのではないでしょうか。
だとすると、まさしく洗脳と言えるでしょうね。
スパロボは洗脳ネタは結構豊富ならしいですよね。
1 月 26 日
- 2006/01/25(水) 22:18:18|
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