日本帝国海軍の歴史的大勝利、日本海海戦は皆さんご存知だと思います。
戦艦三笠艦上に陣取った、東郷平八郎司令長官の指揮の下、日本海軍は完勝とも言えるワンサイドゲームで勝利を飾りました。
日本海軍の損失が水雷艇三隻のみに対し、ロシア艦隊はウラジオストックにたどり着いた艦船が三隻のみという惨憺たる有様で、日本海軍に捕獲された艦も五隻に上りました。
その中の戦艦二隻と、旅順港で自沈した戦艦を四隻、合計六隻もの戦艦を日本海軍は浮揚修理して日本軍艦として再就役させました。
壱岐、丹後、相模、周防、肥前、石見の六隻はそうして手に入れた元ロシア戦艦でして、日本海軍は一挙に以前の倍にもなる戦艦群を所有することになったのです。
ところが、日本海軍の目算は一瞬にして外れました。
イギリスで単一巨砲搭載の戦艦ドレッドノートが就役したのです。
この戦艦は統一された巨砲を持って一斉射撃をするという、画期的な戦艦でした。
このドレッドノートが就役したことで、世界は弩級艦の時代に突入し、今までの戦艦は一挙に旧式艦としてその存在価値が大きく減じられることになったのです。
先ほど述べた六隻も、一瞬にして旧式艦となってしまい、せっかく大量の資金と労力を投入して再就役させたものの、ほとんど意味を成さなくなってしまったのです。
結局日本は自前で弩級戦艦を建造し、河内、摂津の二隻をもって完成に至ります。
軍備と言うものは先の見通しのなかなか立てづらいものですが、六隻もの戦艦がほとんど無駄に終わってしまうと言うのも悲劇と言うべきかもしれませんね。
それではまた。
静寂 さんの投稿:
静寂は歴史が好きです。最近は舞方さんの書かれる軍事ネタは大好きです。
ぜひとも続けてください。
軍備というものは秒単位で変わっていくものです。なので予測して準備することはおそらく不可能です。相手がよほど戦力に自信をもっていれば別ですが。
たいてい、戦争が始まってからの補給+新兵器が常です。
日本海海戦は1945/08/15の玉音放送まで、海軍に非常に影響を与えた勝利なので結構好きだな。
男達のYAMATOって映画が公開予定(されたかな?)ですが、ここからやってほしいと節に願う静寂でした。
1 月 19 日
舞方雅人 さんの投稿:
>静寂様
これからもできる限り続けて行く予定ですよー。
軍備は確かに予測は難しいですよね。
企画から完成までかなりの時間が必要で、その間に世界の状況がどう代わるかわかりませんからね。
男たちのYAMATOは公開中ですよ。
日本海海戦は残念ながら無いようですが。
1 月 20 日
- 2006/01/18(水) 22:55:55|
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