映画「男たちの大和」が劇場公開されます。
久々の戦争映画な感じがしますね。
チャンスがあれば見に行きたいものですが、この映画はご存知のように大和を中心とする帝国海軍残存艦艇による沖縄への水上特攻作戦を描いたものです。
よく言われることですが、この時大和を含めた各艦艇は片道燃料だけを積んで出撃したといわれます。
実際はそんなことは無く、死にに行くものには腹いっぱい食わせてやれというので、各艦艇とも満タンにしたというのが実情らしいのですが、計画では片道燃料だけということだったので、燃料搭載を確認した係官が片道分と報告したらしいですね。
では当時日本は本当に燃料が無かったのでしょうか?
実は太平洋戦争の1941年12月から1945年8月までで一番日本の燃料生産が多かったのが1944年から1945年の終戦直前だったんですね。
つまり日本がもっとも燃料が余っていた時期に大和は片道燃料で出撃などという計画で出撃をしなくてはならなかったんですね。
では、その豊富な燃料はどこにあったのか?
もちろん日本本土には有りませんでした。
スマトラやジャワの製油施設に大量に備蓄されていたんですね。
その豊富な燃料をただ日本は本土に運ぶことができなかったんです。
日本は商船の護衛という分野にはほとんど注目していませんでした。
いや、注目しようにも国力の問題で主要戦闘艦にしか建造力を割けなかったというのが実情です。
結果、日本の商船は米軍の潜水艦にいいように沈められてしまいました。
小型の海防艦を増産しても間に合わず、かえって海防艦自身も潜水艦に沈められる有様でした。
油送船も原油や石油を積んだまま次々と沈められ、本土にはほとんど到着しなかったのです。
結局、日本は豊富な石油資源を手中にするべく南方に進出し戦争が始まりましたが、その石油資源を活用することはできなかったのです。
ただ現地であふれている石油とまったく石油の無い日本本土という状況。
手に入れるだけではなく、それをどうやって運ぶかにまで思いが至らなかった日本は、やはり負けるべくして負けてしまったのかもしれませんね。
塵芥 さんの投稿:
公開初日の朝一番から大和観て来ました。たまたま今日が休みだったからなんですが。
とりあえずアレですね。ネタバレはしませんが、邦画にしてはすごかったと思います。
46サンチ砲の発射シーンは燃えました。まあ標的が戦艦ではなく航空機でせっかくの大口径砲の真価があんまり出てなかったのが残念ですけど。まあ史実ですから仕方ないですがね。
で、私は今まで海戦っていうと「海という戦場で船同士が戦う」ってイメージがあったんです。
提督の決断とかの戦闘デモだとまさにそんな感じですからね。でも今回の大和、特に最後の菊水作戦
のあたりはそういう構図ではなく、「船という戦場で人が襲い来る航空機と戦う」という構図で、少し海戦の認識が変わりました。確かに航空機の支援無しでの特攻作戦という特殊な状況下であったとしても、対空機関砲を手動で撃っていた時代ですからね。目の前に敵の航空機が飛んでくるのではたまったものではないです。現代ではそういう状況は起こりえないのでしょうが、昔の戦争の凄まじさを少し垣間見た気がしました。ちなみに片道燃料のくだりですが、手元の資料では大和は満載6300トン中4000トン、護衛の駆逐艦はいずれも満載にしていたらしいですね。
12 月 17 日
姫宮 翼 さんの投稿:
私も一応今年中には見に行きたいと思います。
CMだと結構面白そうですしね。
仮に日本が石油資源を手にしたらあの戦争は勝っていたかと言われればやっぱり負けていたかもしれないと言わざるを得ないと私は思います。
なんでしょう・・・・・・。
何かが足りなくてやっぱり負けたんだと思います。精神的なものや考え方でしょうかね?
12 月 17 日
舞方雅人 さんの投稿:
>塵芥様
「男たちの大和」面白かったようですね。
私も近いうちには見たいです。
戦艦同士の砲撃戦は大和はできませんでしたが、何隻かの日本戦艦はできましたね。
もちろん米軍のレーダー射撃などであまりたいした活躍はできなかったようですが、砲撃戦ができた戦艦は幸せだったんでしょうね。
>姫宮 翼様
資源を手に入れることができても、活用する国力というか民力が無いと国全体の力にはならないということでしょうか。
私も資源だけでは勝てないような気がします。
12 月 18 日
- 2005/12/16(金) 23:06:02|
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