昨日まで書き綴ってきたガンダムネタじゃないですが、OVA「08MS小隊」でもオープニングに出てきたジャングルボートはまさしくこれを基にしたものでしょう。
ベトナム戦争で投入された米軍の兵器はたくさん有りますが、代表的な兵器を上げろといわれれば、M113APC・UH-1輸送ヘリコプター・F-4ファントム戦闘機・そしてこのPBR(パトロールボート・リバー)あたりではないでしょうか。
映画「地獄の黙示録」では主人公が目的地へ行くのに便乗して川をさかのぼります。
あまつさえUH-1に吊るされたりしてなかなか存在感をアピールすることも忘れません。
当時アメリカには徴兵制度がありました。
目端の利く若者は危険性の少ない(と思われる)軍に志願して、死なないようにと考えます。
志願者が多かったのは空軍だったそうです。
パイロットでなければ、後方の拠点で整備などに携わることで危険性は少なかったのです。
次に多かったのは海軍でした。
トンキン湾もベトナム海軍というものがほとんど存在しなかったこともあり安全性は高かったのです。
徴兵される若者は海兵と陸軍が引き受けました。
最前線を担当するのはこういった若者たちでした。
でも、安全と思われていた海軍もメコン川を担当するブラウンウォーターネイビーは、陸軍や海兵隊とまったく同じ苦労を味わうことになったのです。
プラスチックで作られたモーターボートですが、12・7ミリの機関銃を前後に持ち、ウォータージェット推進で浅いところも何のその。
屋根の上になべを伏せたようなレーダーを持ち、星条旗を誇らしげに掲げる姿はまさしく軍艦といった感じなのですが、残念なことに装甲はなく、乗組員もむき出しのまま。
暑さと湿度で汗だくの中、防弾ジャケットに身を包んで行きかうボートを臨検しなくてはなりません。
ベトコンはいつ現れるかわからず、岸からRPGを撃ち込まれたり、手榴弾を投げ込まれたりということもあったそうです。
きっとPBR乗り組みを命じられた兵士たちはおのれの境遇を嘆いたのかもしれないなぁ。
姫宮 翼 さんの投稿:
陸軍・・・・・・。
考えてみると一番死にやすい気がします。実際はそうでもないんでしょうが。
ベトナムでの陸軍はベトコンとの戦闘で肉体的以上に精神的ダメージを受けて今でも後遺症に苦しんでいるそうですね。
しかし、星条旗掲げて搭乗員丸出しなんて・・・・・・敵に撃ってくれって言っている様な気がしますね。
装甲板でもつければ多少はどうにかなったと思うんですが。
11 月 27 日
舞方雅人 さんの投稿:
>姫宮 翼様
ベトナム戦争での陸軍及び海兵隊員は、いつ・どこから敵がでてくるのかわからないという状況が精神を蝕んでいったんですよね。
実際、敵の姿が無いにもかかわらず、以前に敵が仕掛けたブービートラップに引っかかって戦死傷する方々が戦死傷全体の約二割近くまでいったそうです。
そりゃ精神的に参っちゃうってものですよね。
PBRは後半は銃座などの人が居るところには多少の防弾板は張ったみたいですが、船体自身が無装甲なのでRPGに狙われたらひとたまりもなかったみたいですね。
11 月 28 日
- 2005/11/26(土) 22:36:46|
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