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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

新ユニフォーム決定

いつものごとくのゴキブリさんの続きです。
少々短めですが楽しいでいただければ幸いです。

10、
「うふふふ・・・素直なことはよいことよ。さあ、着てご覧なさい」
「ハーイ」
美沙は紙袋の中のレオタードを取り出しブーツや網タイツも手に取っていく。
「い、板鞍さん」
「サイズは合っていると思うわ。あなたたちのデータはお持ちなはずですから。」
音夢は舌なめずりをするようにして美沙がスカートのホックを外すのを見つめている。
「先生、いくらなんでも変です。レオタードの変更なら私たちよりも先に部長に言われるべきではないでしょうか?」
制服のスカーフを外し上着も脱ぎ始めた美沙から目をそらしながら瑠美はそう言って抗議した。
とにかく何かおかしすぎる。
こんなハイヒールのブーツで新体操ができるはずも無いし、ルール違反に違いない。
「うふふ・・・そうよね。蔭山さんに言うのが先ですわね」
音夢が妖しく笑みを浮かべる。
瑠美は自分の意見が届いたことにホッとした。
「そうです。百原先生や部長とも相談してからでないと決められません」
「心配は要らないわ。このレオタードを着用するように指示されたのは百原先生なの。」
「えっ?」
瑠美は耳を疑った。
百原先生自身がこのレオタードを?
どういうことなの? いったい・・・
「それにね、蔭山さんにはもうお話は通したのよ。入ってらっしゃい、蔭山さん」
『はい、粟崎先生』
ガラッと扉が開かれ、全身を黒で覆った蔭山えみりが入ってくる。
その姿はまさしく音夢と同じレオタードに網タイツ、それとブーツと手袋を身につけていた。
「着心地はどうかしら、蔭山さん?」
机の上で脚を組み直す音夢。
「はい、とても素敵な着心地です。躰が軽くて・・・生まれ変わったようです」
胸元に右手を当ててうっとりとした表情を浮かべるえみり。
「部、部長・・・」
「うふふ・・・香嶋さんも早く着なさい。これは新体操部の新ユニフォームに決まったことなのよ」
愕然とする瑠美にえみりは妖しげな笑みを浮かべてそう言った。
その笑みは普段のえみりからは想像もつかないほどの淫らさを持っていた。
「あ、あああ・・・な、なんなの・・・いったい・・・」
思わずあとずさる瑠美。
彼女は助けを求めるように美沙の方へ目をやった。
「い、板鞍さん・・・」
美沙はすでに網タイツを穿き終えレオタードを身につけていた。
そしてえみりが見せていたようなうっとりするような表情を浮かべていたのだ。
「い、板鞍さん・・・」
瑠美の背中を冷たいものが走る。
この場で彼女は一人ぼっちになってしまったように孤独感に捕らわれた。
「はあ・・・ん・・・これ・・・すごく気持ちいい・・・」
夢遊病のように虚ろな目をしながら美沙はブーツを履いている。
「そうでしょう? これはとても素敵なレオタードなのよ」
「うふふ・・・これで板鞍さんも私たちの仲間ね」
音夢とえみりの笑みがとても邪悪なものに感じる。
仲間という言葉が何かとても不吉なことのように瑠美には思えた。
「躰が軽いわぁ・・・とてもいい気分」
美沙は手袋をつけ腰に赤いサッシュベルトを巻いていく。
最後に首に赤いスカーフを巻いた美沙は、もう瑠美の知っている美沙ではないような感じがした。
「うふふ・・・どう? とてもいい気分でしょ?」
「はい。もうこのレオタード以外着るつもりはありません。新体操部のユニフォームはこれで決まりです」
自分の躰をかき抱くようにして両手を躰に回す美沙。
「うふふ・・・これであとは香嶋さんにも着てもらわなきゃね」
えみりが瑠美用の紙袋を手に取った。
「イ、イヤァァァッ!」
瑠美の悲鳴がこだました。

「それでは失礼します」
体育教官室の前で深々と礼をして三人の少女たちが廊下に現れる。
ところどころに蛍光灯が点いた薄暗い廊下を彼女たちは立ち去っていく。
にこやかな笑みを浮かべて他愛も無いおしゃべりに興じているところは他の女子生徒たちとなんら変わりが無い。
だが、その服装はまったく他の生徒たちとは違っていた。
三人ともが黒の網タイツにレオタード、そしてハイヒールのブーツに手袋をはめ赤のサッシュベルトとスカーフをしていたのだ。
「もう、瑠美ったらあんなに抵抗するんだもの」
「まったくだわ。押さえつけるのに大変だったのですよ」
「すみませんでした。まったく・・・どうしてあんなに抵抗しちゃったのかしら。こんな素敵なレオタードを着るのを拒んでいたなんて・・・」
えみりと美沙に対して申し訳無さそうにうつむく瑠美。
レオタードを着込んだ彼女にとって、これを着たがらなかったというのは愚かなことだったとしか思えない。
「明日が楽しみよね。部員みんなの分も届くんでしょ?」
「ええ、百原先生自らが届けてくださるらしいわ。選ばれた新体操部員たちのためにって」
「うふふ・・・なんか嬉しいな。選ばれた喜びを感じるわ」
えみりと美沙はすっかりこのレオタードが気に入ったようだ。
もちろん瑠美も今はこのレオタード以外を着るつもりなど無い。
学校指定の制服などわずらわしくて動きづらいだけだ。
だが、粟崎先生からは学校を出るときには制服を上から着るように言われている。
ちょっと残念だったが仕方なかった。
彼女たちはそれでも玄関に着くまでは制服を着るつもりは無かった。

「フシューッ、よくやったわ音夢」
入れ替わりに体育教官室に入ってくるゴキブリ女。
「イーッ、お褒めの言葉ありがとうございます」
音夢は無意識に右手を上げて敬礼していた。
変装用クリームのおかげで顔のペイントはごまかしているものの、すでにその顔には赤と緑の色が浮かんでいるはずだ。
「香嶋瑠美にはフェロモンを使わなければならないかと思ったけれど、無理やり着せちゃったわね」
「いけませんでしたでしょうか・・・レオタードさえ着せてしまえばと思いましたので」
少し叱責を恐れるようにビクッとする音夢。
「フシューッ、構わないわ。これで新体操部員は戦闘員に生まれ変わるわね」
「イーッ、彼女たちも光栄に思うでしょう」
「うふふふ・・・明日が楽しみね」
ゴキブリ女は妖しく笑みを浮かべたのだった。
  1. 2005/11/14(月) 21:58:15|
  2. デライトもの
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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
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