時間が欲しー。
思わずそう叫んでしまいたくなりますね。
借りているDVDも見なくちゃならないし、やりかけのエロゲーはやらなきゃならないし、そして何よりSSを書きたいし。
ということでとにかく書きたいSSを書くことにしました。
思ったほど書くことができませんでしたが、ゴキブリさんの続きです。
よろしかったら目を通してやって下さいませ。
6、
うつろな表情で自分を見上げている麻理香を見ていたゴキブリ女は、えもいわれぬ感情が沸き起こってくるのを止められなかった。
そう・・・人間を支配する喜び・・・
その感覚の虜になっていたのである。
「フシューッ、さあ、私の足をお舐め」
そう言ってゴキブリ女は自分の脚を麻理香の前に出す。
「はい、ゴキブリ女様」
麻理香は躊躇いもせずに恭しく這い蹲るとぺろぺろと舌で彼女の硬質な輝きを放つつま先を舐め始めた。
そのうっとりした表情はなまめかしい。
ああ・・・なんて素敵なの・・・
ゴキブリ女はその状況に酔いしれる。
そうよ・・・人間どもは私たちが支配してやるのよ。
私たち暗黒結社デライトが支配するの。
ああ・・・私はなんて幸運なのかしら・・・デライトによって改造を受けることができたなんて・・・
そうよ、私は暗黒結社デライトのゴキブリ女。
こんなことをしていられないわ。
ゴキブリ女は表情を引き締めると麻理香から足を引き離す。
「フシューッ、もういいわ。来なさい」
「はい」
麻理香も立ち上がるとふらふらとゴキブリ女のあとに続いた。
ああ・・・私ったらなんて恩知らずなことを・・・一刻も早く戻らなきゃ・・・
ゴキブリ女は首元に手を当てるとスイッチを押す。
パルスカラーには通信装置としての機能も持っているのだ。
「フシューッ、こちらはゴキブリ女。蜘蛛女、近くに居ますか?」
『シュシューッ、ええ、すぐ近くに居るわよ。どうしたの?』
すぐにゴキブリ女の頭の中に蜘蛛女の声が響く。
振動によって音声を伝えるこの装置は音を出さないため潜入行動などに支障をきたすことは無い。
「フシューッ、人間を一人連れてアジトへ行きたいのですが許可願いますか?」
『お待ちなさい。今確認を取るわ・・・OKよ。すぐに迎えに行くわ』
「お願いします」
ゴキブリ女は麻理香を連れて玄関先で待つ。
程なく黒塗りのワンボックス車がやってきてドアを開けた。
「シュシューッ、素敵よ、ゴキブリ女」
ワンボックス車の後部は向かい合わせに座ることができ、蜘蛛女の前にはゴキブリ女と夢遊病者のような麻理香が座っていた。
「フシューッ、ありがとうございます、私もこの躰はとても気に入りましたわ」
ゴキブリ女が妖しく微笑む。
「改造してもらってよかったでしょ?」
「フシューッ、ええ、あんなに改造を拒否していたなんて馬鹿みたいでした」
そう言ってゴキブリ女は改造された躰を愛しむように両手でかき抱く。
「シュシューッ、この女はどうしたの?」
「フシューッ、私のフェロモンの実験ですわ。戦闘員にできそうかなと思ったものですから連れてきました」
「そう、女性警官を操るとはなかなかやるわね」
蜘蛛女もくすくすと忍び笑いを漏らす。
「イーッ、間もなくアジトに到着いたします」
助手席のF91が振り向いた。
「シュシューッ、わかったわ」
蜘蛛女がうなずいた。
ひんやりとしたデライトのアジト内。
その中央にあるホールにゴキブリ女はやってきていた。
奥の壁には髑髏のレリーフが飾られ、その前には赤と緑の服装をしたデライト極東担当幹部のチャン・ザ・マジシャンが立っている。
ゴキブリ女はその前に跪くと頭を下げた。
「フシューッ、お赦し下さいませ、チャン・ザ・マジシャン様」
「クククク・・・お帰りなさい、ゴキブリ女。よく戻りましたね」
白く塗られた顔に不気味な笑みを浮かべるチャン・ザ・マジシャン。
その顔を見上げたゴキブリ女はとても気持ちが安らぐことに気がついた。
私は・・・私はどうしてここから出て行ったりしたのかしら・・・
こここそが私の居場所。
もう二度と出て行ったりはしないわ・・・
「申し訳ありません、勝手なことをいたしました。これからはチャン・ザ・マジシャン様の命令に心から服従いたします。何なりとご命令を」
「クククク、けっこうですね。早速あなたにはやってもらいたいことがあるんですよ」
そっとチャン・ザ・マジシャンはゴキブリ女の肩に手を置く。
その手が肩に触れたとき、ゴキブリ女は嬉しくて涙が出そうになった。
ああ・・・私は・・・私はこの方のためならば何でもできるわ・・・
「はい、何なりとお命じ下さい」
「クククク・・・」
チャン・ザ・マジシャンが不気味な笑い声を上げた。
「百原先生どうしちゃったのかなぁ・・・」
もう暗くなった窓の外をふと眺める粟崎音夢(あわさき ねむ)。
私立鷺ノ宮学園の女性体育教師の一人である。
小柄で華奢な体格で、茶色の髪と丸みを帯びた顔が実際よりずいぶん幼く感じさせるため、生徒から友達感覚で声を掛けられることが多い。
いつもは百原鈴美が新体操部の面倒を見ているが、今日は連絡も無しで休んでいたのだ。
そのため彼女が新体操部に顔を出したのだが、もちろん彼女に新体操のコーチができるわけは無い。
結局香嶋と板鞍が仕切る形で練習が行なわれたのだ。
まあ、二人とも実力は折り紙付きだし、後輩も慕っているようだから任せておいてもいいだろう。
風邪だとしても明日には連絡があるだろうし、百原先生がこのまま来なくなるわけじゃないだろうから。
音夢はそう思って日誌の記入を終えると帰り支度を始める。
今日は予定外の新体操部の面倒を見たので普段より遅くなっていた。
すでに校内に人は少なく、体育教官室には彼女しかいない。
「さて・・・と」
鞄を持って立ち上がる音夢。
机の上を振り返って忘れ物が無いか確認する。
そして再び向き直ると扉へ向かった。
コンコンとノックの音がしたとき、音夢はびっくりした。
「えっ? ど、どなた?」
思わず手にした鞄を取り落とすところだったのを隠すように平静を装う。
『フシューッ、うふふ、いてくれたのね、粟崎先生』
「えっ? 百原先生? 百原先生ですか?」
扉の向こうからした声はいつも聞き慣れていた声だった。
『うふふふふふ・・・』
何が楽しいのか、百原先生は笑っている。
そして扉が開かれる。
そこに立っていた姿を見て粟崎音夢は悲鳴を上げた。
grendy さんの投稿:
記事の内容とは関係ないんですが、こちらに書かせて頂きます~。
リンクありがとうございました!これからもお互いに頑張っていきましょう!
10 月 31 日
姫宮 翼 さんの投稿:
音夢って聞いてあるギャルゲーを思い出してしまいました。
この先生も犠牲者であり、また新しい素体の一人になるわけですね。
うーん、文章力も高くていいですね。
私は結構「それ」や「そして」等を使いすぎる傾向があるんですよ。
ここら辺を改善できればもうちょっと高くなると思うんですが・・・・・・。
やっぱりゴキブリ女さんは機敏なんでしょうね。ゴキブリ+新体操ですから動きもトリッキーなんだと勝手に思ってしまいます。
以降の展開に期待しつつそれではこの辺で。
11 月 1 日
舞方雅人 さんの投稿:
>grendy様
いえいえこちらこそ。
お互いに続けて行きましょうね。
継続こそ力なりといいますからね。
>姫宮 翼様
文章に関しては私も以前はそんな感じでしたよ。
「」のセリフばかりが続いてみたりとかですね。
でも、そのあたりは気を付ければかなり改善できますよ。
何よりも書く回数を増やすことだと私は思っております。
頑張ってくださいね。
11 月 1 日
- 2005/10/31(月) 21:32:11|
- デライトもの
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