fc2ブログ

舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

ブティックの中

ついにプレーオフの相手が決まりましたね。

先手を取られながらも逆転で二勝を手にしたソフトバンク。
勢いはありそうです。

日本ハムがんばれー。

さて、今日はホーリードールを少し投下します。
着々と増え始めるビースト。
紗希ちゃんと明日美ちゃんはどうなるのか・・・

16、
「はう~・・・お腹空いたよう」
休み時間にはお決まりの紗希のセリフだ。
「紗希ちゃんは相変わらずですわね」
明日美がニコニコと微笑んでいる。
「う~・・・朝しっかり食べているのになぁ」
紗希は机に突っ伏してでろーんと伸びている。
「紗希ちゃんは食べ盛りだもんね」
雪菜がそばにやってくる。
それにつれてクラスメイトも紗希の机の回りにやってきた。
「いっつも元気だもんね、紗希ちゃんは」
「そういえば昨日の事故すごかったよねー」
「そうそう、すごかったよねー」
「おかげで見たいドラマが潰れちゃったよー」
四人の少女たちが口々にしゃべり始める。
「バス事故にガス漏れ。ひどいことになったよね」
「そういえばさ・・・」
雪菜がにこっと微笑む。
「紗希ちゃんと明日美ちゃんって・・・バス事故の現場に居なかった?」
「え?」
紗希が顔を上げる。
「私、あのバス事故の現場に居たの。その時紗希ちゃんと明日美ちゃんを見たような気がするんだけど」
意味ありげに妖しく微笑む雪菜。
「え?」
「うそ?」
「大丈夫だったの?」
クラスメイトたちも驚き思わず口に手を当てている。
「私・・・たち?」
紗希と明日美は顔を見合わせた。
「私は大丈夫だったわ。うふふ・・・紗希ちゃんと明日美ちゃんはどうだったの?」
「えーと・・・私たちは本屋に居たよ」
「ええ。その通りですわ」
紗希も明日美も不思議そうな顔をする。
バス事故は街の中心部だ。
そんなところに行くわけがない。
「そっかー、私の見間違いかな・・・」
雪菜は首をかしげた。
もとより彼女にも確信があるわけではない。
だが、あの現場に現れた光の手駒はこの二人に似過ぎていた。
せっかく作り上げたドーベルビーストを葬り去った光の手駒。
八つ裂きにしたいぐらいに憎たらしい。
クス・・・
二人を替わりに引き裂いても面白いかもね・・・
もしかしたら、光の手駒は二人を基に作られたのかもしれない。
それならば二人が知らないのも無理は無い。
少しの間様子を見よう。
もし、紗希ちゃんと明日美ちゃんが光の手駒なら・・・
真っ先に切り裂いてあげる・・・
くすくす・・・
雪菜はその瞬間を想像して笑みを浮かべていた。

「いらっしゃいませー」
一軒のブティックに若い女性が入ってくる。
パステルグリーンのスーツを着こなした美しい女性だ。
茶色の長い髪がつややかで同色の瞳が印象的だ。
彼女にはどういった服が似合うかしら・・・
すぐに店のオーナーは脳裏でシミュレーションを開始する。
最近はブティックを訪れる客も少なくなってしまった。
彼女の店も経営は苦しい。
だからこそ的確なアドバイスと非凡なセンスをアピールすることで、顧客を掴んでいかなくてはならないのだ。
パートで雇った若い娘がお客のほうへすぐに行く。
でも、このお客に対しては彼女では役者不足だわ。
オーナーはそう判断すると、すぐに彼女にこう言った。
「智ちゃん、私がお相手するわ」
「あ、はい。オーナー」
若いパートを下がらせて、彼女はお客のそばへ行く。
「いらっしゃいませ。これからの季節のお召し物でしたら、こちらなどはいかがでしょう」
早速彼女は売り込みを開始する。
センスのよい価格の張るものをさりげなく薦めて行くのだ。
もちろんお客の自尊心をくすぐることも忘れない。
「お客様は素敵なセンスをお持ちのようですから、こちらならお客様のお目にもかなうかと」
「うふふ・・・そうね」
うんうん・・・
掴みは悪くない。
若いようだけど、最近の娘はカードで買ってくれるから、少々値が張っても大丈夫。
月当たりにするとこの程度ですよと言えばいいのだ。
「あっちの方が好みだけど、あなたも悪くないわね」
「えっ?」
彼女は何を言っているの?
あっちって・・・智ちゃん?
どういうこと?
「うふふ・・・あなたの闇はどんなのかしら? わたしの可愛いビーストになってくれるかしらね?」
オーナーの顔を覗き込んでくるスーツの女性。
「あ、あの・・・お客様?」
「うふふ・・・少しおとなしくしててね」
オーナーの肩を掴む女性。
「えっ?」
軽くつかまれた感じだったのだが、まったく身動きできなくなる。
「お、オーナー」
店員の若い女性が思わず声を上げる。
「うふふ・・・あなたも少しおとなしくしていなさい」
パステルグリーンのスーツの女性がすっと左手を彼女に向ける。
すると彼女はそのまま意識を失ってしまうのだった。
「あ、智ちゃん・・・」
「うふふ・・・私はレディアルファ。闇の女なの。うふふふ・・・」
パステルグリーンのスーツの女性はオーナーの肩をつかんだまま妖艶に笑っている。
その足元からオーラのように漆黒の闇が立ち昇り、彼女の躰を包んで行く。
やがて・・・
闇が晴れると、そこには漆黒の全身を覆うボディスーツに身を包んだ美しい女性の姿が現れた。
「あ・・・あなたは一体・・・」
「ふふ・・・言ったでしょ。私はレディアルファ。闇に仕える闇の女」
「レディ・・・アルファ・・・」
両肩をつかまれたオーナーはまったく身動きができない。
目の前の女性の黒く塗られた唇の艶めかしさだけが目に入る。
「ああ・・・」
「うふふ・・・さあ、あなたの闇を解放しなさい。この世界を闇に包むのよ」
柔らかな感触が彼女の唇に押し付けられる。
それがこのレディアルファという女の唇であることに気がついたときには、彼女の口の中には甘い液体が流れてきていたのだった。

「あ・・・ああ・・・あ・・・」
のどの奥へ流れ落ちる液体。
とても甘い・・・
躰が痺れる・・・
力が抜ける・・・
彼女は何か夢を見るような気分だった。
34年間の人生。
それが今無意味なものになっていく。
躰が熱い・・・
胸が焼けるようだ・・・
声がでない・・・
助けて・・・
誰か助けて・・・
怖い・・・
怖い怖い怖い・・・
私は・・・
私は・・・
誰?
あれは誰?
ああ、そうだわ・・・
私が最初に勤めた服飾店の店長だわ・・・
センスの無いけばけばしいだけの女・・・
宝石と洋服を身につけるに値しない女・・・
色の取り合わせを無視したセンスには反吐が出る・・・
なぜ?
なぜ私があなたに合わせなけりゃならないの?
なぜ私がセンスの無い服装をしなくちゃいけないの?
引き立て役?
私が引き立て役?
あなたのために?
あなたなんかのために?
いやよ・・・
そんなのはいや・・・
色が欲しい・・・
とりどりの色が欲しい・・・
さまざまな色を身につけて輝きたい・・・
色が・・・いろいろな色が・・・

オーナーの躰がガクガクと震える。
ビキビキと皮膚が変化する音が聞こえる。
開けた口から舌が飛び出ている。
「あ・・・あああ・・・」
眼球が飛び出し、メガネを押し上げて行く。
顔色がじょじょに緑色になり、皮膚がうろこ状に硬くなっていく。
「あがああああっ」
叫び声を上げて着ている服を引き裂いていく。
素肌は全て緑色に染まり、スカートからは太い尻尾が現れてくる。
額からは二本の角が突き出してきて、メガネは突き出した眼球に押されて床に落ちた。
「ゲゲ・・・ゲ・・・」
左右に広がった口からは牙が覗き、飛び出していた舌は床まで届く長さとなる。
わずらわしそうにスカートを引き裂いた彼女はその変化した肉体をあらわにした。
「くすくす・・・あなたはカメレオンなのね? カメレオンビーストってわけか」
少し下がって彼女の変化の様子を見ていたレディアルファの前で、今、かつてこの店のオーナーだった女性は醜いカメレオンへと変化し終わった。
「ゲゲ・・・ゲ・・・」
両手を掲げて鋭い爪をかざすカメレオンビースト。
「うふふ・・・可愛い娘。さあ、暴れなさい。飢えを満たしなさい。街に恐怖を振りまきなさい」
緑色のうろこ状の皮膚をそっと優しく撫でるレディアルファ。
「ゲゲ・・・カシコマリ・・・マシタ・・・」
長い舌をシュルルルと出し入れしながら左右の目をきょろきょろと動かしている。
その目が床に倒れている若い女に注がれた。
「ゲゲ・・・ゲ・・・」
「うふふ・・・いいわよ。たっぷりと飢えを満たしなさい、カメレオンビースト」
レディアルファの冷たい笑みが店の鏡に映っていた。
  1. 2006/10/09(月) 22:14:39|
  2. ホーリードール
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:5
<<中日優勝 | ホーム | 勝負は明日に・・・>>

コメント

日本ハムとソフトバンク。両チームとも投手陣がいいので、かなり緊迫した試合になりそうですね。
第1戦はダルビッシュと新垣でしょうか?まずは1勝。日ハム、ファイト!

ホーリードールは闇の軍勢が少しずつ動き始めましたね。雪菜はホーリードールの正体に感づきだしましたし。前回と今回のビーストがどのように攻めるのか今後が楽しみです。
  1. 2006/10/10(火) 12:39:48 |
  2. URL |
  3. metchy #-
  4. [ 編集]

洗脳強化されたドールズはほぼ記憶の齟齬があっても無視してそうな感じですね
ビースト2体との戦いはいかに…と言っても圧倒するかな
  1. 2006/10/10(火) 22:06:36 |
  2. URL |
  3. 漆黒の戦乙女 #c4EIgJbw
  4. [ 編集]

>>metchy様
どっちが勝っても不思議ではないですよね。
日ハムがんばれー。

闇側の勢力増加に対して、二人のドールはどう出るか。
楽しみにして下さいませー。

>>漆黒の戦乙女様
記憶の齟齬は無視でしょうね。
二人とビーストの戦いはお楽しみにー。
  1. 2006/10/11(水) 20:52:49 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

カメレオンですか。カメレオンの敵は厄介そうですね。

舞方さんならカメレオン独特の戦法を見せてくれると期待して待たせてもらいますね。
  1. 2006/10/11(水) 21:11:44 |
  2. URL |
  3. 姫宮 翼 #mQop/nM.
  4. [ 編集]

>>姫宮 翼様
やはりカメレオンですからね。
色を変えて姿をくらませ・・・は定番でしょう。
あとは舌を伸ばしての攻撃かな。
ドールが苦戦するような攻撃をしたいものです。
  1. 2006/10/12(木) 21:40:50 |
  2. URL |
  3. 舞方雅人 #-
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://masatomaikata.blog55.fc2.com/tb.php/125-826c8e0a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

カレンダー

01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -

時計

プロフィール

舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

ブログバナー


バナー画像です。 リンク用にご使用くださってもOKです。

カテゴリー

FC2カウンター

オンラインカウンター

現在の閲覧者数:

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

管理人にメールなどを送りたい方はこちらからどうぞ

ブログ内検索

RSSフィード

ランキング

ランキングです。 来たついでに押してみてくださいねー。

フリーエリア

SEO対策: SEO対策:洗脳 SEO対策:改造 SEO対策:歴史 SEO対策:軍事

フリーエリア