ミリオタ舞方のブログだけあって、コメントを寄せてくださる方の中にも戦史や兵器が好きな方がいらっしゃるようで、私としても嬉しい限りです。
で、今日はこんなエピソードを。
けっこう多くの方が元寇はご存知でしょうね。
フビライ率いる元の国が日本へ攻め寄せた戦いですね。
二回やってきましたが、いずれも時期はずれと言っていい台風によって元の艦隊は壊滅的な打撃を受けました。
これによって日本は救われたということで、これを神風と呼ぶようになったようですね。
で、太平洋戦争で神風というと大多数の方が特攻隊を思い浮かべると思います。
私もそうなんですが、でも、こんなエピソードもあったんですよ。
水雷艇「友鶴」の転覆事故及び第四艦隊事件で、大日本帝国海軍は荒天下での艦船の復元性の重要さを身に沁みて知りました。
水雷艇の船体に駆逐艦並みの重武装だった「友鶴」は荒れた海であっという間に転覆。
その後演習中に第四艦隊が台風に遭遇、これまた多数の艦艇が損傷を受けました。
台風によって艦船が被害を受けるということを知った海軍は、この事件をひたすら秘密にしました。
なぜなら、この事件が知られれば、各国とも対策を採ってしまい台風で沈んだりしなくなってしまうからです。
日本の近海までやってきたアメリカ海軍艦船がもしかしたら台風で沈んでくれることを期待したわけですね。
はたして太平洋戦争終盤、アメリカ海軍の大艦隊がフィリピン沖に集結していたときに、台風の直撃を食らいました。
沈没した船はさすがに無かったはずですが、かなりの艦船が被害を受けて修理しなくてはならなくなったそうです。
実はこの損害こそが、アメリカ海軍が太平洋戦争中に被った損害の中で最大のものだったそうですね。
日本の機動部隊の攻撃よりも、特攻隊の体当たりよりも、台風による被害こそが大きかったとは戦争の皮肉をまさに示している気がいたします。
それではまた。
漆黒の戦乙女 さんの投稿:
台風の影響はかなり強いんですね…
自然現象のほうが一番怖いってことなんですかね
10 月 15 日
姫宮 翼 さんの投稿:
知りませんでしたね。こんな事があったなんて。
確かに自然災害はアメリカを直撃した台風等は防げる物でも防いで良いものでも無いのかも知れませんね。
戒めでしょうね。
そう言えば人間魚雷「回天」のドラマがやるみたいですが、どうなんですかね?
後は冬に大和の映画がやるみたいでそれは見に行きたいと思います。
10 月 16 日
空風鈴ハイパー さんの投稿:
「太平洋に神風吹かず」ですね。というより
「神風吹いたが、米の物量が上回った」
というところでしょうか。
まあ自然現象に頼る時点で敗北が決まってたと言えると思うんですが・・・。
当時の「軍船」のような「重装備の艦艇」の悪天候時の性能は酷かったらしいですね。
「積載重量と背水量の限界を超えた重武装」なんてのが多かったみたいですし。
今ほど安全基準なんて物が確立されてなかったからでしょうけど。
戦争のオーバーテクノロジーにはびっくりする事が多い反面、
こういう抜けてる部分というのもよくありますよね。
やはり、人間のする事に完璧はない、ということでしょうか。
10 月 16 日
舞方雅人 さんの投稿:
>漆黒の戦乙女 様
確かに自然の猛威には太刀打ちできませんからねー。
噴火、地震、台風・・・
人間の力ではどうにもなりませんもんね。
>姫宮 翼様
「男たちの大和」は見たい映画ですね。
でもどこまで沖縄特攻を描いてくれるかなぁ。
>空風鈴ハイパー様
戦争のテクノロジーはそれのみに特化していますからね。
違う面をなかなか見られないんでしょうね。
また、安全に固執しては兵器など作れないかもしれないですしね。
10 月 16 日
- 2005/10/15(土) 22:33:04|
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