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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

SSの投下です

こんばんは。
夕べは酔っ払い状態ですみませんでした。m(__)m
今日は久し振りにSSの投下です。
最後へ向かって一直線と行きたいですね。

32、
黒々とした太いホースのようなもの。
その先端は亀の頭のようにも見え、縦に裂け目が入っている。
亀の首の辺りはくびれ、えらが張ったようにも見える。
キシャーという声でも出しそうな縦の裂け目からは粘ついた液体が涎のごとく糸を引いている。
それは以前インターネットで見たことがある男の人の股間にあるモノを思わせた。
それが何本も弘子の周囲には延びてきて、うねうねと上下動を繰り返す。
不気味この上ないはずなのに、由紀美はそれを見てうっとりと頬を上気させていた。
「ああん・・・ご主人様の触手・・・素敵ぃ」
「触手・・・?」
弘子は悲鳴を上げることさえできなくなっていた。
触手・・・と呼ばれたそのホースが弘子の顔の辺りまでやってきたからだ。
まるで臭いでも嗅ぐように三本の触手が弘子の顔のそばをうねうねと蠢く。
顔をそむけ、歯がガチガチ鳴るのを必死でこらえる弘子。
もう恐怖で気が狂ってしまった方がどんなに楽だろうかとさえ思う。
「うふふ・・・弘子ちゃんもすぐにご主人様のしもべになれるわ。そうしたら二人で一緒に精気を吸いまくりましょうね」
由紀美の優しいキスがかえって弘子の恐怖を煽る。
私もこの触手をご主人様と呼んでしまうのだろうか・・・
私も由紀美ちゃんと一緒にあそこからうねうねと触手を出す化け物になってしまうのだろうか・・・
いやだいやだ・・・
そんなのはいやだ・・・
誰か・・・
誰か助けて・・・
誰か・・・
汀さん・・・
お願い・・・助けて・・・

ぴたりと触手の動きが止まる。
まるで凍りついたように動きが止まる。
それはしもべである由紀美にとっても意外なことだったらしく、不思議そうな表情を浮かべていた。
「ご、ご主人様、どうなされましたか?」
由紀美が不安そうに尋ねる。
触手はそのままするすると弘子から離れはじめた。
「ご、ご主人様?」
由紀美も弘子を押さえつけた手を離し、ふらふらと触手のあとを追う。
だが、由紀美はすぐにびくんと体を硬直させた。
「あ・・・はい・・・え?・・・まさか・・・はい・・・かしこまりました、ご主人様」
由紀美は宙に向かいつぶやくようにそう言うと弘子の方へ向き直った。
「弘子ちゃん、私ちょっと校舎に戻らなければならないの。少しの間ここでおとなしくしていてね」
由紀美は笑みを浮かべると弘子のそばに跪き、そっと頬を撫でるとふっと息を吹きかける。
それはキスをする仕草にも見え、弘子は再び闇の中に引きずり込まれていった。

目の前で青白い炎が燃え盛る。
それはかつて人間であったモノ。
東倉郁海と呼ばれ、生徒たちから慕われた女教師の最後の姿・・・
壁に背を付け、床にへたり込みその炎をぼんやりと眺めている。
浄化せずにすむのならばこれほど良いことは無いのだろう・・・
だが、取り憑かれただけでなく、同化してしまった以上は浄化せねばならない。
大元を倒しても、同化されてしまった人間は新たな魔物として人間の脅威となってしまうのだ。
「ふう・・・さすがだったわよ・・・郁海センセ・・・」
汀が腰を下ろしている床には血だまりができている。
右腕は切り裂かれもはやぶらぶらだし、脇腹もすっぱりと抉られている。
皮のツナギはすぱすぱと切り裂かれ、あちこちから血が流れている。
汀はぼんやりとしながら左手で呪符を取り出し、呪文を唱えた。
かろうじて傷がふさがっていき、血が止まる。
「クッ・・・血が流れすぎね・・・」
ふらふらと立ち上がる汀。
もう一戦やれと言われてもこの状態ではきついだろう。
一度撤退し、仲間を呼んだほうがいいかもしれない・・・
到着までに数日かかり、その間に再び同化した人間を作られてしまうがやむを得ないか・・・
「侮ったつもりは無いんだけど・・・ここまで強力とはね・・・」
汀が自嘲気味に笑う。
その能力の高さゆえに自由行動を許されている退魔師の一人だが、これでは形無しだ。
「弘子ちゃんを呼びに行かなきゃ・・・」
ふらふらと階段の入り口へ向かう汀。
太陽がまぶしい。
霞む目にその入り口に誰かが立っているのが映った。
「あなた・・・確か・・・」

「こんにちは。退魔師さん」
そこに立っていたのは由紀美だった。
「弘子ちゃんと一緒に居たんじゃなかったのかしら?」
汀は臍を噛んだ。
何のことは無い。
私は守るべき存在をむざむざと差し出していたのだ。
うかつなことでは済まされない。
「ええ、つい先ほどまでご主人様と一緒の場所で・・・」
「すでに同化されていたとはね・・・異質な存在を感知できなかったはずだわ」
「ふふん・・・退魔師ともあろう方が・・・かしらね」
小悪魔的な笑みを浮かべる由紀美。
汀は左手に妖刀の柄を握り、由紀美をにらみつける。
「それにしてもすごいわ・・・ご主人様のしもべを何人も・・・とても人間とは思えない」
「お褒めいただいて光栄ね。ついでにご主人様の場所を教えてくれないかしら?」
「ええ、今から案内するわ。ご主人様があなたをお連れするようにとおっしゃっているの」
「えっ?」
返事を期待していた汀ではなかったが、驚いたことに期待以上の答えを由紀美は返してきた。
「ご主人様がお呼びなのよ。あなたを連れて来なさいってね」
「そう・・・いよいよ直接お会いできるってわけね」
ぶらぶらになった右手に汀は顔をしかめる。
この状態で直接対決は心もとないが、弘子を見捨てるわけには行かない。
何とかするしかない。
「さあ、来て下さい。ご主人様がお待ちかねですわ」
くるりと背を向けて階段を下って行く由紀美。
汀は覚悟を決めそのあとに続いた。


姫宮 翼 さんの投稿:
お久しぶりです。
ちょっと、入院していたものでこれなかったんです。
SS読ませていただきました。いよいよクライマックスですね。
わたしは、「ご主人様」のところへ踏み込むのかと思いましたが案内になるとは驚きました。
そう言えば、この作品とは別の物も何かご思案なさっているのでしょうか?
SSの続きや日記のネタなどを楽しみにしています。
それでは、また
9 月 27 日

沙弥香 さんの投稿:
舞方さま、SS投下、お疲れ様です!

いよいよ物語が加速してきましたね!
最後はどうなっちゃうんでしょう?
汀さんのほかにも正義のヒロインは登場するのでしょうか?
いろいろ楽しみです。
これからも頑張ってください!

沙弥香
9 月 27 日

舞方雅人 さんの投稿:
>姫宮 翼様
入院していたということは退院されたんですよね?
おめでとうございました。
SSはいよいよ最終段階です。
長いことお付き合いさせてしまいましたね。
今後に関してはまだ未定ですが、次も何かを書くつもりです。
応援よろしくお願いいたします。m(__)m

>沙弥香様
汀は正義のヒロインという感じはしないかもしれないですね。ww
これ以上のキャラは出すつもりはないですのでご容赦を。
汀と弘子がどうなるのか・・・その目で確かめてくださいね。
9 月 27 日
  1. 2005/09/26(月) 22:06:10|
  2. 退魔師
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
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舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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