皆様も映像とかで見たことが多いと思いますが、第二次世界大戦中にドイツ軍で多用された手榴弾がStiGr24型柄付き手榴弾です。
「ルパン三世:カリオストロの城」でも、オープニングで黒服の男たちがルパンのフィアットに向かって転がしてきた奴ですね。
手榴弾はもともと第一次世界大戦での塹壕戦用に使われたものですが、使い勝手がいいので現在でも使われている兵器の一つです。
ドイツ軍はこの手榴弾を投げやすいように柄を付けたわけなんですね。
形としては小さな缶詰の下に木製の柄が伸びているといったもので、第一次世界大戦のときからほとんど変わっておりません。
基本的には攻撃型の手榴弾として作られたもので、爆風を主に撒き散らすようになっています。
爆風で敵がひるんだ隙に突撃するというものなんですね。
これに対して物陰から敵に投げつけ、破片を撒き散らすものを防御用手榴弾といいます。
手榴弾にも二種類あるんですね。
弾頭にはTNT火薬が170グラム入っており、総重量は595グラム。
柄の一番下の部分にはキャップがついていて、それをはずすと中に紐がついており、それを引っ張ると発火準備完了となって投げつけるわけです。
爆発までは約4秒から5秒ほど。
投げ返されないように第一次世界大戦時のものよりは時間が短くなっているそうです。
その形状から「ポテトマッシャー」(芋つぶし)と呼ばれ、ベルトやブーツに差し込んで持ち運んでいたようです。
戦争初期にはドイツ軍が攻撃側だったので威力不足とはなりませんでしたが、戦争中盤から攻守が交代すると、防御用に破片効果を増やして欲しいとの要望が出るようになったようです。
そこで弾頭部分に鉄のカバーをはめたりしたものが作られ、破片効果を増やしていたとのこと。
また、手軽な対戦車兵器として、この柄付き手榴弾の弾頭だけを6個用意して、一本の手榴弾の弾頭にくくりつけた結束手榴弾が作られ、敵戦車の履帯を破壊したりするのに使われました。
独特の形のヘルメットとともに、ドイツ兵のイメージを形作る兵器の一つですよね。
ちなみに中国国民党もコピーして使っていたそうで、日本軍は結構痛い目にあったそうです。
それではまた。
- 2008/08/29(金) 19:25:12|
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取っ手の下の紐は真っ直ぐ飛ぶように工夫されたものだったようですね。
- 2008/08/29(金) 21:00:16 |
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- 神代☆焔 #-
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>>神代☆焔様
なるほど、そういう側面もあったのですか。
対戦車手榴弾にはそういうものがあったと聞きましたが、この柄付き手榴弾も同じとは存じませんでした。
- 2008/08/30(土) 20:37:01 |
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- 舞方雅人 #-
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