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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

今日は忙しいクリスマス

今日はクリスマスですね。
私はいつもの通り、一人で過ごすクリスマスです。(笑)

で、今年は特に何をするでもないなぁと思っていたんですが、今朝ふと思いついたネタがありましたので、急遽SSを一本書いてみちゃいました。
タイトルは、「今日は忙しいクリスマス」です。

本当に今朝思いついて、ばばばって書き上げたものなので、短い作品ではありますが、お楽しみいただけましたら幸いです。
それではどうぞ。


今日は忙しいクリスマス

 「ただいまー。さむーい」
 私は予約していたお店から受け取ってきたケーキの箱を、落とさないように気を付けながら、玄関のドアを開ける。
 さすがにこの時期はタイツを穿いていても寒いわ。
 家の中からは料理のいい香りが漂ってくる。
 私は玄関に入って靴を脱ぎ、リビングへと向かった。

 「お帰りなさい。ご苦労様」
 「ただいまー。ケーキ取ってきたよー」
 台所からお母さんの声がして、私はそれに返事をする。
 テーブルにはチキンのもも肉が焼かれたものが用意されていて、否が応でもクリスマス気分を盛り上げてくれる。
 「あれ? チキン用意したんだ? お父さんが買ってくるって言ってなかった?」
 私はケーキの箱をテーブルに置き、コートを脱ぐ。
 「お父さんが買ってくるはずないでしょ。今日だってクリスマスで忘年会だーって言ってたもの。帰りは遅いし、チキンだって忘れているわよ」
 台所からシチューの皿を持ったお母さんが出てきて、テーブルの上に並べていく。
 「ええー? それなのに買ってくるなんて言ってたの?」
 「そうよぉ。いつ買っていつ帰ってくるつもりなのやらねぇ?」
 私もお母さんも苦笑する。
 ホントにもう……
 お父さんって、そういうところあるよねー。

 「さ、お父さんは何時になるかわからないから、先に食べちゃいましょ」
 私がコートをハンガーにかけて戻ってくると、お母さんはもう皿にシチューをよそっているところだった。
 私は急いで手を洗って、テーブルに着く。
 うーん・・・いい香り。
 クリームシチューとチキン。
 これがうちのクリスマスの定番なのよねー。
 美味しそうー。

 ガタン!
 えっ?
 二階で物音?
 思わず私もお母さんも天井を見上げてしまう。
 「今の音、何?」
 「さ、さあ……」
 私はお母さんに首を振るしかない。

 ギシッ……ギシッ……ギシッ……
 えっえっえっ?
 何かが階段を降りてくる?
 嘘でしょ?
 今うちにはお母さんと私しかいないはずなのに?
 ど、泥棒?
 ど、ど、ど、どうしよう……

 私とお母さんは顔を見合わせる。
 足音のようなものはリビングの入り口まで来て……
 私はいつでも警察を呼べるようにテーブルに置いてあったスマホを持つ。
 ど、どうしよう……

 「ほっほっほ……メリークリスマース!」
 「きゃぁーっ!」
 「ひぃーっ!」
 思わず私もお母さんも悲鳴を上げてしまう。
 勢いよくドアを開けて入ってきたのは……
 サ、サンタクロースぅ?
 そこには、まるで絵の中から抜け出してきたかのような、赤い服を着て白いひげを生やした恰幅のいい男性が立っていたのだ。

 「ほっほっほ……驚かせたかな? すまんすまん。なにせ時間が無いのでね」
 サンタクロースは片手を上げて挨拶めいたことをしてくる。
 「だ、誰ですか? で、出てってください! 出て行かないと、け、警察を呼びますよ!」
 お母さんの声が震えている。
 私も、手が震えてしまう。
 サンタの恰好をした強盗?
 本物のサンタな訳が無い……
 「ほっほっほ……無駄じゃよ。ここには結界を張った。最新の機械とは言え、結界を通して通話はできんじゃろ。ん? 女が二人か……男はおらんか……まあいい」
 け、結界?
 いきなりファンタジーな用語?
 結界を張ったって、どういうこと?

 私は警察への電話をかけてみる。
 だが、電波の受信表示は出ているのに、うんともすんとも返事がない。
 「ほっほっほ……無駄じゃと言ったろう?」
 「あ、あなたはいったい……」
 「わしはサンタクロースじゃ。ええい、時間が無いと言っておろう! この際女でも構わんか。わりと世界中でも女サンタはメジャーのようだしな」
 「時間が無いとか、女でも構わんとか、一体何のことですか? お願いですから出てってください」
 お母さんが必死に訴える。
 警察を呼べないなんて……
 どうしたらいいの?

 「黙れ! まずはお前じゃ!」
 「お母さん!」
 「えっ? きゃぁっ!」
 サンタが右手をお母さんに向け、そこから白い光を出す。
 白い光がお母さんを包み込み……
 「えっ? お、お母さん?」
 「フゴッ! フゴッ! わ、私は、いったい?」
 お母さんの着ていたものが一瞬にして変わってしまっていたのだ。
 お母さんは躰にぴったりした茶色の全身タイツのようなものを着せられ、頭からは大きな枝分かれした角が二本伸び、首には鈴の付いた首輪をつけていた。
 両手と両脚はまるで蹄のようになっていて、お尻には小さな尻尾が生えている。
 鼻には赤く丸い球体が付けられ、耳は三角で左右にピンと伸びていた。
 まるで……まるでトナカイをディフォルメしたいやらしい着ぐるみを着せられたみたいで、胸も股間もぴったりと布が張り付いたようにその形をあらわにしているのだ。
 「お母さん・・・」
 私はそれ以上の言葉が出ない。
 いったい何が起こったというの?

 「フゴッ! フゴッ!」
 何があったかわからないような表情で鼻を鳴らしているお母さん。
 なんていうか、おっぱいも躰のラインも布がぴったり張り付いててもろに浮き出ていて……その……なんだか見ているこっちが恥ずかしくなってしまう。
 「ようしよし、お前はトナカイじゃよ。ソリを引くトナカイじゃ」
 「フゴッ! ああ……そうです……私はトナカイでした。ソリを引くトナカイですわ」
 お母さんがとんでもないことを言いだしてしまう。
 「お母さん!」
 「あん……違いますぅ……私はトナカイですよ。お母さんじゃありません」
 赤い鼻を私に向け、笑顔でそう答えるお母さん。
 そんな……
 嘘でしょ……

 「何をしたの? お母さんに何をしたのよ! お母さんを元に戻して!」
 私はサンタに向かって怒鳴りつける。
 「ええい、うるさいやつじゃ。時間が無いというのに。お前はこうじゃ!」
 「ひっ!」
 サンタの右手が私に向く。
 そこから白い光が……

 「あ……れ?」
 私は……
 私はいったい?
 私は自分の恰好を確認する。
 躰にぴったりしたノースリーブの真っ赤なレオタード。
 まるでおへそのくぼみも見えそうなくらいに、私の躰にぴったりフィットしている。
 首のところには白い毛が付いているので暖かい。
 両脚には網タイツと赤いブーツ。
 もちろんブーツの履き口にも白い毛が付いている。
 両手にも二の腕までの赤い長手袋。
 頭にもちゃんと白い毛玉の付いた赤いサンタ帽をかぶっているわ。
 うんうん。
 ちゃーんとサンタクロースよね。

 「ほっほっほ……これでお前たちはサンタクロースとトナカイじゃ。しっかり子供たちにプレゼントを配るんじゃぞ。時間が無いから急ぐんじゃ」
 もう一人のサンタクロースが、私にそう言って外を指さす。
 そうだわ。
 急がなきゃ。
 夜が明ける前に子供たちにプレゼントを配らなきゃね。

 「行くわよ、トナカイ!」
 「フゴッ! はい、サンタさん」
 私はトナカイを連れて二階へ上がる。
 窓の外にはプレゼントを積んだソリが浮いている。
 私はそのソリにトナカイをつなぎ、私も乗り込んでいく。
 「さあ、行くわよ!」
 私が鞭を振るうと、トナカイはソリを引いて空を走り出す。
 待っててね、子供たち。
 今サンタがプレゼントを持っていくからね。
 私は目覚めたときの子供たちの喜ぶ笑顔を思い浮かべながら、トナカイに鞭を入れるのだった。

                   ******

 「やれやれ……これでこのあたりはなんとかなりそうじゃな」
 まったく……
 サンタが世界中の子供たちにプレゼントを配るなど、誰が決めたことやら……
 一人でなどでできるはずが無かろう……
 この国だけでも、もう二、三人は必要じゃな。
 次は誰をサンタにしようか……
 まあ、誰でもいいわい……
 やれ、忙しい……
 ここが終われば次の国にもいかねばな……

END

いかがでしたでしょうか?
よろしければ感想コメントなどいただけますと嬉しいです。

今日はこんなところで。
それではまた。
  1. 2020/12/25(金) 19:30:00|
  2. 異形・魔物化系SS
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舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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