今日は7月最後の31日で、プロ野球ではこの日が今年の各球団のトレード最終日でした。
この最終日に、日本ハムはなんと中継ぎで活躍中の谷元投手を中日に金銭トレードすることが発表されました。
いやぁ、驚きましたね。
日ハムのことですから、主力選手のトレードもある意味当たり前とは思っておりましたけど、谷元投手がトレードとは思いませんでした。
まだシーズン途中ですからねぇ。
とはいえ、今年はもう上位進出はほぼ望みがなくなっており、来季へ向けての始動は早い方がいいという観点から言えば、中継ぎとしての適性等の見極めからも若手投手が使われるようになるのは見えてますし、そうなりますと枠の関係で二軍落ちさせなくてはならないとか考えましたら、他球団で活躍してもらった方が谷元投手のためにもいいのではないかとの判断があったのかなとも思います。
谷元投手はまだまだ働き盛りではありますので、きっと中日で活躍してくれることでしょう。
寂しいものではありますが、日本ハムという球団はこういう球団だよなぁとも思いますので。
一方で、元ハムで活躍されました稲葉氏の侍J監督就任も今日発表となりました。
こちらは正直なところあんまりやってほしくはなかったのですが、他に適当な方もいなかったのかなぁとも思います。
オリンピックやWBCという日の丸を背負って勝負するチームの監督というのは、そりゃあもう大変な重圧だと思います。
バッシングもあるでしょうし、とてもきついと思いますけど、決まった以上は頑張ってほしいです。
個人的には侍Jよりも中田君を何とかしてやってほしいところですが。(笑)
明日からは8月。
プロ野球も残りが少なくなってきました。
最後まで頑張ってほしいですね。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/31(月) 19:14:44|
- スポーツ
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昨晩はVSQLを使用してちゃいさんと「Squad Leader」の対戦。

シナリオ1の入れ替え戦です。
今回は私が攻撃側のソ連軍、ちゃいさんが防御側の独軍を担当しました。

こちらが初期配置。
ちゃいさん独軍はF5の建物の三個分隊を二個一個に分け、指揮官と二個分隊をスタックさせて建物の奥側になるF6に配置。
この配置はスタック火力が大きくなる半面、H5の分隊にソ連軍の火力が集中してしまうので、私はあんまりやらない配置ですね。
とはいえ、このF5の建物の独軍を蹴散らすのに、序盤のソ連軍は手間取ります。
なんと予想外に628分隊を四個分隊も失う始末。
これはかなりヤバいなぁと内心負けを覚悟するぐらいでした。

しかし、そう簡単に終われません。
ソ連軍は628分隊を犠牲覚悟で全力投入に切り替え、F5の制圧に成功。
この時ちゃいさんは混乱して裏返った分隊の回復のために9-2指揮官を一時的にI7から移動させており、これが運命の分かれ道となりました。
ソ連軍の射撃でI7に残った分隊が大混乱。
この時9-2指揮官がI7にいれば、この混乱は起きなかったかもしれず、ほんのちょっとしたことが大きく状況を動かすSquad Leaderらしい状況となりました。

結局このI7の混乱が最後まで尾を引いてしまい、独軍は分隊数を大幅に減らしてしまうことに。
ソ連軍にはまだ半数ほどの628分隊が残っており、守り切れないと判断したちゃいさんの投了にて幕となりました。
いやぁ、序盤は損失の大きさに結構やばいなぁと冷や汗をかきましたが、中盤で盛り返せてよかったです。
何よりI7の9-2指揮官の一時的不在が大きかったですね。
指揮官が移動していなければ、まだまだ粘れた可能性が高かっただけに、ほんとにちょっとしたことが勝負のあやになるものだなぁと思いました。
ちゃいさん、今回も対戦どうもありがとうございました。
またよろしくお願いします。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/30(日) 18:28:01|
- ウォーゲーム
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今日は父の入所している施設の夏祭りでした。
ということで、私も妹とお邪魔することに。
昨日は小雨交じりの天気でしたが、幸い今日は晴れまして、お祭りにはいい日より。
開始早々本物のよさこいソーランの踊りを見せていただけるなど盛り上がり、非常に安い価格で露天の食べ物が提供されるなどいいお祭り。
私も父とノンアルコールの冷えたビールで乾杯です。
父にしてみれば、ノンアルコールとはいえ久しぶりのビールだったようで、美味しいと飲んでおりました。
カラオケやクイズなんかもあり、楽しい時間でしたが、後半は父はやや飽きた様子。
それでも14時までいい時間を過ごしました。
施設に皆さま、本当にありがとうございました。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/29(土) 18:44:58|
- 日常
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今日はあいにくの小雨交じりの天候でしたが、技能訓練の時のクラスメートと大通りのビヤガーデンで楽しいひと時を過ごしました。

ビールとおつまみでカンパーイ!
飲みながら食べながらあーだこーだとおしゃべりに花が咲きます。

意外と食べ物もそこそこ量があってお腹いっぱいになるまで食べることができました。
もう少し天気が良くて気温も高ければビール日和だったんですけどねー。
やや肌寒い感じで、何より雨交じりのために湿気が。
広げた乾き物がすぐに湿気ちゃうぐらいでした。(>_<)
それでもなんだかんだと飲んで食って楽しかったです。
誘っていただきありがとうございました。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/28(金) 20:52:15|
- 日常
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先日到着した仮面ライダーのDVDで、およそ何十年ぶりかに「死神博士恐怖の正体?」の回を見ることができました。
いやぁ、ほんと何十年ぶりですかねぇ。
昔はよくアニメも特撮もTVで再放送が行われてきましたけど、全く行われなくなってしまいましたねぇ。
円盤売らなきゃならないからなんでしょうねぇ。
この話、唐突に藤兵衛さんの親友が出てきて、しかもショッカーのトレーナーという存在。
藤兵衛さんにショッカーの怪人トレーナーになれと誘いますけど、当然拒否。
しかし、引き受けなければイカデビルは仮面ライダーと戦わないから、仮面ライダーが助けに来ることはない。
助けに来てほしければイカデビルが仮面ライダーと戦うようトレーナーを引き受けろと言う変な条件を出してくる。
これはこのままおやっさんが拒否し続けてくれれば、イカデビルは仮面ライダーと戦わなかったので平和だったのかも。(笑)
まあ、そうもいかないので藤兵衛さんはトレーナーをやるんですけど、生身のおやっさんなのに、怪人のタックルを受け止めてそんなんでライダーが倒せるかってどやしつける。
まあ、ショッカーの見る目は確かだわ。
怪人よりおやっさんのほうが強い。(笑)
で、仮面ライダーとイカデビルは戦いますけど、その前段階で死神博士が現れる。

そしてマントで躰を隠して、次の瞬間には・・・

イカデビルに。
もうね、これ以降いくつかのオマージュ作品パロ作品では敵の博士はイカと決定づけてしまいましたよねー。(笑)
ちなみにイカデビル、肩のところに巻き貝がいくつかへばりついているんですよねー。(笑)
まあ、いかにトレーニングを受けたとはいえ、仮面ライダーに勝てるはずもなく、イカデビルは負けますけど、懐かしく拝見いたしました。
そのあとでギラーコオロギの回も見まして、残りは四話。
シオマネキングの回まで入っているので見るのが楽しみです。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/27(木) 20:37:57|
- 映画&TVなど
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12周年記念SS週間を展開している間に、プロ野球は順調に試合をこなしてきておりましたが、阪神がついに横浜に並ばれてしまいました。(>_<)アウー
なんというか今年も順調にずるずると落ちていきそうで嫌ですねぇ。
何とか食い止めてほしいところです。
一方の日本ハムは、相変わらず連敗したりして浮上はもう望めない状況でしょうか。
それでも今日は帯広でのロッテ戦に4-2で勝利し、北海道移転後1000勝目を達成いたしました。
ヽ(´▽`)ノワァイ
今日は代打の矢野選手が逆転タイムリーを打ち、大谷選手が場外ホームランを打つなど活躍したようです。
大谷選手は復帰後初ホームランですかー。
そして中田選手は・・・うーん、今日も蚊帳の外で四タコです。
つらいなー。
ともあれ、2004年に北海道に移転してから今年で14年目。
それで1000勝って結構すごい気がします。
おめでとうございます。
今年も残りは60試合ほど。
両チームとも頑張ってほしいところですね。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/26(水) 20:21:36|
- スポーツ
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先日投下しました12周年記念SSの一つ「サキュバスに堕ちる女たち」でもご紹介させていただきましたが、pixivでハニーセレクトを使用した素敵な作品を投稿なされていらっしゃいますmarsa様(
https://www.pixiv.net/member.php?id=375450)より、今作「サキュバスに堕ちる女たち」に登場しました母親と女性教師を、ハニーセレクトでデザインしてくださったものを送っていただくことができました。
ヽ(´▽`)ノワァイ

まずは母親。
何となく素朴な感じでいいですよね。
ところが・・・

黒下着姿で欲望に満ちた目で迫ってきます。
なんともエロい。

ついに淫魔化してしまった姿。
この姿で息子も夫も吸い尽くしてしまったんですねー。

最後はもうご主人様の眷属と化したボンデージ姿。
やはりこういう淫魔にはボンデージが似合います。
青肌や角、背中の蝙蝠の翼、最高ですね。
(゚∀゚)=3ムッハー

たまたま公園を通ってしまった女性教師。
メガネがなかなか似合ってます。
襲いたくなりますね。(笑)

淫魔に襲われてしまったところ。
精液を浴びて快楽の真っ最中。
もはや後戻りはできません。

こうして彼女も淫魔の仲間に。
学校で男子生徒を襲うのが楽しみで仕方ない様子。
こちらもエロくて素晴らしい。
marsa様、このたびは本当にありがとうございました。
素敵な作品をいただきまして感無量です。
この二人の今後も見たくなりますね。
本当にエロ素晴らしい!
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/25(火) 20:22:14|
- Special Thanks
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昨日でSS週間は終わりと思ったかな?
だが、もうちょっとだけ続くんじゃ。
ということで、12周年記念SS週間も今日が最後となります。
タイトルは「女怪人を造ロット」です。
この作品はツイッター等でお世話になっておりますTAOむらさき様が制作なされましたスロット、「女怪人を造ロット」(
https://slot-maker.com/slot/6381/)が面白かったので、これに基づいて作ってみました。
お楽しみいただけましたら幸いです。
それではどうぞ。
女怪人を造ロット
「いらっしゃいませ。どのようなお花をお求めですか?」
にこやかに入ってきた客に笑顔で挨拶する女性店員。
だが、入ってきた客はこの夏空にコート姿で帽子を目深にかぶっているという怪しい格好で、しかも並べられたとりどりの花々には目もくれず、彼女の方ばかりを見つめている。
「あ、あの・・・」
さすがに彼女も戸惑いを隠せない。
「ふむ・・・いい肉付きだな」
「えっ?」
「それに健康そうだ。ようやく目当てのものが見つかったか・・・」
「あ、あの・・・お花のこと・・・ですよね?」
店員は男が花を一切見ていないことに気が付いてはいたが、無理やりにそう話を持っていく。
「いや、お前のことだ。健康そうでその上いい肉付きをしている」
「や、やめてください。単に太っているだけです」
彼女は男の態度にとてつもなく不快感を感じたものの、まだ相手に何かされたわけでもなく、お客として花を買ってくれる可能性もあるため、強く出ることはできなかった。
「いや、肉付きのいい胸とお尻だが、腰はきちんと括れている。いわゆる豊満な女性というべきだろう」
「やめてください。いい加減にしてくれませんか? お花を買わないなら出て行ってください」
なおも続けてきた男性に、さすがに彼女もこれ以上はと意を決する。
どのみち彼女をからかいに来たに違いないのだ。
彼女にとって自分のスタイルは決して好みではなかったのだから。
「いや、お前に決めた。喜ぶがいい。お前は選ばれたのだ。我が組織のコンピューターに」
男がにやりと笑う。
「えっ?」
男が指を鳴らすと、突然どこから現れたのか、黒い全身タイツに身を包んだ男たちが四五人店内に入ってくる。
「ひっ!」
「この女だ。連れて行け!」
「キキーッ!」
コートの男の命令に従い彼女を捕まえる全身タイツの男たち。
「いやっ! いやぁっ!」
彼女の叫びもむなしく、すぐに店先に一台のワンボックスカーが現れ、彼女を無理やり押し込んでしまう。
そしてコートの男もワンボックスに乗り込むと、そのままいずこかへ走り去る。
この日、花屋の女性店員が一人、忽然と姿を消した・・・
******
「は、放して! 私をどうするつもりなの?」
「は、放して―!」
「お願いです。家に帰して・・・」
裸で牢に入れられた三人の女性たち。
一人は先ほどさらわれてきた花屋の店員である。
女性たちはあまりのことに涙を浮かべ、躰を抱えて震えている。
「黙れ! お前たちは我が組織のコンピューターによって、女怪人の素体に選ばれたのだ。光栄に思うがいい!」
泣き叫ぶ彼女たちのところへコートの男がやってきて怒鳴りつける。
その顔には目当ての素体が手に入った満足そうな笑みが浮かんでいた。
「なんなんですかそれって!」
「私はただの主婦です。そんなのに選ばれるなんて何かの間違いです」
「黙れと言っている! お前たちを見つけるのに、どれだけ苦労したかわかっているのか? 見ろ!」
男の指さす先には大きなモニターがあり、そこには三段のパネルが並んでいて、文字がちらちらと目まぐるしく変化していた。
「これは“女怪人を造ロット”というものでな、我が組織はこれに基づいて女怪人の素体を選んでいるのだ。まずはお前」
男が一番年上と思われる女性を指さす。
「お前が選ばれた理由はこれだ」
男がモニターの前のボタンを押すと、モニターの文字が停止して文字列が現れる。

そこには、“清楚な” “熟女を” “毒蛾女に” と表示されていた。
「どうだ? お前は清楚な熟女だ。だからお前はこれから改造を受け、我が組織の女怪人毒蛾女となるのだ。うわはははは・・・」
「そんな・・・清楚な熟女って・・・私じゃなくても・・・」
「うるさい、黙れ! それからそこのお前!」
次に男は真ん中にいた元気そうな女性を指さす。
「お前には苦労させられたぞ! 見ろ!」
男がボタンを押すと、また画面の文字列が替わる。

“臭いフェチの” “OLを” “毒蜘蛛女に”
その画面を見た時、彼女は青ざめた。
「同僚に隠れてこっそりと靴の臭いを嗅いでいただろう? お前のような女性を見つけるのは本当に苦労したぞ」
「な、なんですか、そのあまりにもピンポイントな・・・」
「黙れ! だから言っただろう! 組織のコンピュータが選び出すことに間違いはないのだ。お前は毒蜘蛛女にしてやろう」
「い、いやぁ! いやよぉ! いっそ殺してぇ!」
がっくりとうなだれるOL。
まさかこんなところで性癖をばらされてしまうとは・・・
「最後にお前!」
男は最後に先ほど拉致してきた店員を指さす。
するとモニターの文字がまた変化し、“豊満な” “花屋さんを” “毒キノコ女に” と表示される。

「そんな・・・」
それで男が妙に肉付きにこだわっていた理由がわかった彼女だったが、もはやそんなことはどうでもいいほどの絶望感しか彼女にはない。
「うわはははは。お前は毒キノコ女となるのだ。これ以上ない毒々しい毒キノコを用意してやろう」
「ああ・・・いやぁ・・・」
絶望のあまり床に伏して泣き出す店員。
だが、男はそんな三人の姿を、不敵な笑みを浮かべながらただ見下ろしていた。
******
手術台からゆっくりと起き上がる異形の姿。
頭と思われる部分には毒々しい赤い大きな傘が開き、ひだひだから白い胞子が舞い落ちる。
全体のフォルムは柔らかな女性のようであり、大きく豊かな胸が二つぷるんと揺れていた。
「ケケケケケ・・・」
人間のままの唇に笑みが浮かび、奇妙な笑い声が漏れてくる。
その姿にコート姿の男は満足そうにうなずいた。
「うむ、毒キノコ女よ。生まれ変わった気分はどうかな?」
「ケケケケケ・・・最高の気分ですわ。私は毒キノコ女。偉大なる組織に心からの忠誠を誓います。ケケケケケ・・・」
コートの男にひざまずいて一礼する毒キノコ女。
以前、花屋で笑顔を見せ花を売っていたあの女性店員とはとても思えない。
「キシュシュシュシュ・・・これで全員の改造が終わったわね」
「ヒュヒュヒュヒュヒュ・・・おめでとう毒キノコ女。これで私たちは全員が女怪人に生まれ変わったわ」
コートの男の後ろから姿を現す二人の異形の女たち。
全身を黒い毛におおわれ、両脇に四本の脚が蠢いている毒蜘蛛女と、茶色の毛に覆われ背中に極彩色の翅を広げる毒蛾女だ。
「ケケケケケ・・・ありがとう毒蛾女、それに毒蜘蛛女も。二人と同じ仲間になれてうれしいわ。ケケケケケ・・・」
「キシュシュシュシュ・・・私たちはみな毒をもつ者同士ね。私は毒液を」
「ヒュヒュヒュヒュヒュ・・・私は毒鱗粉を」
「ケケケケケ・・・私は毒の胞子をそれぞれ人間に吹きかけるのね」
三体の女怪人たちが皆妖しい笑みを浮かべている。
「それにしても、こんなに素敵な躰に生まれ変われるなんて思わなかったわ」
「ヒュヒュヒュヒュヒュ・・・まったくね。あんなに嫌がっていた過去の私がバカみたい」
「ケケケケケ・・・これからは三人で組織のために働きましょうね」
「ええ、もちろんよ。キシュシュシュシュ・・・」
「組織のためなら何でもするわぁ」
「ケケケケケ・・・私たち、仲良くやれそうね。ケケケケケ・・・」
三人の女怪人たちの楽しそうな会話に、あらためて深い満足感を感じるコートの男であった。
END
いかがでしたでしょうか?
これでブログ開設12周年記念のSS週間はすべて終了しました。
手持ちをすべて吐き出してしまいましたので、しばらくは新作を作るまでお時間をいただくかと思います。
なるべく早く新作を書いて皆様に公開できるようにいたしますので、今後とも当ブログ「舞方雅人の趣味の世界」を、どうぞよろしくお願いいたします。
それではまた。
- 2017/07/24(月) 20:08:29|
- 怪人化・機械化系SS
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ブログ開設12周年記念SS週間も今日で七日目となりました。
中編が四日間で一本。
そして短編が今日を含めて三本連続投下となりました。
今日のタイトルは「サキュバスに堕ちる女たち」です。
まさにタイトル通りの作品ですので、さらさらっと読んでいただければと思います。
それではどうぞ。
サキュバスに堕ちる女たち
「遅くなってしまったわ・・・ヒロちゃんきっとお腹を空かせてるわね」
暗くなった夜道を急ぐ一人の女性。
タイトスカートのビジネススーツに身を包み、肩からはバッグを、手には食材の入った買い物袋を提げている。
自宅では子供が腹を空かせて待っているのだ。
自然と足取りが早くなるのは仕方がない。
いつもならこんな時間にはもう家で夕食の支度をしているはずだった。
今日に限って会議に駆り出され、しかもそれが長引くという最悪の状況。
途中で家に電話をかけ、子供には伝えてはいたものの、きっと一人で留守番は心細かったに違いない。
夫が早く帰っていればいいが、いつもの状況だと望み薄だろう。
彼とて決して好きで残業をしているわけではないはず。
定時に退社できるなど、今の社会では難しいのだ。
「こっちを・・・」
そこは家への近道。
公園を抜けて行けば外周を回るよりははるかに近い。
だが、自然公園でもあるその場所は、昼間こそ木々が木陰をもたらし人々が安らぐものの、夜は街灯の明かりが遮られ、闇が濃くなってしまう。
自然と人々も夜には公園に近づかなくなり、女性の一人歩きにはやや難があるところでもあった。
だが、背に腹は代えられない。
一刻も早く家に帰って子供を安心させたい。
その思いが彼女の脚を公園へと向けていた。
公園の中ほどまでは遊歩道も明るく、人気が少ないことを除けば何もない。
むしろ喧騒が薄れて静かになり、これはこれでホッとする人もいるであろう。
落ち着いて空を見れば星空も見え、天体観測が好きな者にはいい場所かもしれない。
だが、さらに足を進めていた彼女の前に、一人の男が現れた。
それは突然だった。
まるで空中から現れたかのよう。
もちろんおそらくは木陰になった闇の中に紛れていたのだろうが。
男はラフなTシャツにジーンズという格好だったが、それほど怪しい感じはしない。
むしろちょっと遅い時間に散歩がてら公園を通ってコンビニにでも行くような感じだ。
いや、実際そうなのかもしれない。
だから、男の姿を見た時に息をのんだ彼女だったが、ことさら騒ぎ立てることもなくやり過ごそうとしたのだった。
男が何事もなく脇を通り過ぎようとしたとき、彼女は男がこう口にしたのを聞く。
「いい女だな。我が物にふさわしい」
「えっ?」
その言葉に彼女は反射的に振り向いてしまう。
「あ・・・」
彼女のほうを向いていた男の目が赤く光り、彼女はその場から動けなくなってしまった。
なんで?
動けない・・・
た、助けて・・・
悲鳴を上げたくても上げられない。
そんな彼女に男はゆっくりと近づいてくる。
「そう怖がるな。お前はこれからとても楽しい暮らしを送ることになるのだ」
い、いや・・・
来ないで・・・
来ないでぇ!
心の中で必死に叫ぶ。
だが、躰は自由にならず、男にゆっくりと服を脱がされていく。
いやぁっ!
あん・・・あん・・・あん・・・ああん・・・
ピストンされるたびに躰を快感が走る。
犯されているというのになんという気持ちよさ。
夫とのセックスでは考えられない快感。
彼女はもう犯されていることも忘れ、彼の躰にしがみつく。
すでに躰は自由になっているというのに、逃げることも助けを呼ぶことも考えられない。
それどころかもっともっと犯してほしいと彼女は望む。
目の前の男の姿が変化し、青い肌に赤い目、牙の覗く口、背中にはコウモリのような翼が広がっているというのに、彼女にはまったく見えていないかのようだ。
「クククク・・・思った通りいいマンコだ。キュウキュウと締め付けてくる。いい淫魔になる素養があるぞ」
「ああ・・・淫魔?」
「そうだ。俺は淫魔。そしてお前もそうなるのだ」
「ああ・・・そんな・・・」
彼女は力なく首を振っていやいやをする。
だが、もはや心からの拒絶ではなくなっていた。
「ああん・・・あん・・・ああん・・・イく・・・イくぅ・・・イっちゃうぅ・・・」
「イけ。イって淫魔になってしまえ」
「ああああああああああ・・・ん」
全身を快楽にゆだねて絶頂を迎える彼女。
その様子に男は先が二つに割れた舌を出してぺろりと唇を舐めた。
気が付くと彼女は公園に一人でいた。
脱がされた着衣を身に着け、買い物袋やバッグを拾う。
そして何事もなかったかのように歩き出す。
その顔には妖しい笑みが浮かび、時々舌で唇を舐めるのだった。
******
「ただいまぁ」
自宅の玄関を開けると、すぐに少年がやってくる。
「お帰りなさい」
まるで飛びついてきそうなぐらいの勢いだ。
きっとかなり一人で待っていたのだろう。
「ごめんねぇ。今日ママかなり遅くなっちゃった」
「ボクちゃんと留守番できたよ」
目に涙をいっぱい溜めながらも、必死に泣かないようにしている少年。
いつもより帰りが遅い母をずいぶんと心配していたのだろう。
「えらいわぁ、ヒロちゃん。ご褒美にいいことしてあげる。うふふふ・・・」
妖しい目で少年を見下ろし、舌なめずりをする母。
少年はその様子にどこか不安を覚える。
「い、いいよ、ママ。それよりお腹が空いた」
時間的に言っていつもなら夕食を終えている時間だ。
少年の訴えはもっともなものだったが、母は荷物を床に下ろすと、そのまま少年の前にしゃがみ込む。
「うふふふ・・・実はママもとってもお腹ペコペコなの。あなたじゃちょっと物足りなさそうだけど、まずはあなたで味見するわね」
「な、なに? ママ、そこは汚いよ・・・」
いきなりズボンのチャックを開けられ、おちんちんを取り出される少年。
その小さなものを欲望に濡れた目で見つめる母。
「うふふふ・・・まだまだ未熟ねぇ。でもおいしそう。大丈夫よヒロちゃん。おちんちんは汚くなんかないの。それどころかママの大好物なのよぉ」
そう言って少年のおちんちんを口にくわえる母。
「マ、ママ、やめてぇ」
未知の体験といつもの母とは違うことにショックを受ける少年だったが、彼女の舌の動きにすぐに躰が反応してしまう。
「んふふふ・・・んちゅ・・・んむ・・・んちゅ・・・」
優しく、激しく、少年のおちんちんを口内で愛撫する母。
その目がだんだんと赤く輝きはじめる。
「マ、ママ?」
「んちゅ・・・くちゅ・・・んむ・・・」
少年は母から離れようとするが、なぜか躰が離れてくれない。
それどころか、躰の中から何かが出てこようとすることに恐ろしさを感じていた。
「ママ、なんか出ちゃう・・・出ちゃうよぉ・・・あああああ・・・」
「んむ・・・んぐ・・・ぷふぅ・・・うふふふ・・・美味しい」
少年の出した精液をおいしそうに飲み干す母。
「マ、ママァ・・・」
思わず床にへたり込んでしまう少年。
いきなりおちんちんをしゃぶられたうえ、何か出てしまったのだから当然かもしれない。
「あらら・・・だめよ、ヒロちゃん。あなたにはもっともっと出してもらうんだから。ママこれっぽっちじゃ全然足りないわぁ」
ジュルリと舌なめずりをする母。
その目は赤く輝き、肌の色が濃い青に染まっている。
「マ、ママ・・・いったい?」
母親の変貌に恐怖を覚える少年。
「クフフフフ・・・なんだかいい気持ち・・・もっともっと男のエキスがほしいわぁ」
「や、やだ・・・やだぁ・・・」
お尻をついたままの姿勢で何とか後ずさる少年。
だが、母はそれを逃がそうとはしない。
「だめよぉ、ヒロちゃん。逃がしはしないわぁ。キヒヒヒヒ・・・」
爪が長くなった手で少年の肩を抑え込む母。
そしてそのまま少年にキスをする。
「あ・・・」
途端に目がとろんとなってしまう少年。
「キヒヒヒヒ・・・一番搾りだけじゃなく、二番絞りもいただくわね。キヒヒヒヒ・・・」
そのまま再度むき出しになった少年のおちんちんをくわえ込む。
出したばかりのおちんちんは、再び彼女の口内で硬くなっていくのだった。
******
「お帰りなさい。あなたぁ」
うるんだような目で夫の帰りを出迎える妻。
先ほどまで少年に見せていた母親の顔とはまた違うのはいつものことだが、今日はより一層違った表情を浮かべている。
まさに女という表情に、帰ってきた夫も戸惑った。
「ただいま。どうしたんだい? なんだか今日はいつもとは雰囲気が違うね」
「だってぇ・・・ずっとあなたの帰りを待っていたんですもの」
人差し指を口にくわえておねだりをする妻。
「おいおい、いきなりどうしたんだ? 弘樹(ひろき)はどうした?」
「ううーん・・・疲れたのかお風呂場で転がってるわ。萎びちゃったみたい」
「えっ?」
驚いて風呂場の方へ行こうとする夫。
だが、妻がその腕を取って引き寄せる。
そして空いた方の手で彼の股間をさすり始めた。
「いいじゃない、あの子のことなんかぁ。それよりもぉ・・・私これが欲しくてたまらないのぉ・・・いいでしょ」
「おい、どうしたんだ? いつものお前らしくないぞ」
掴まれた腕を振りほどこうとする夫。
「ん、もう・・・うるさい男ね。死んだガキのことなんかどうでもいいじゃない。えい!」
振りほどこうとする夫を強い力で引き寄せ、いきなりキスをする妻。
「なっ?」
突然のことに驚く夫だったが、やがてその目がとろんとなってしまう。
「クフフフフ・・・お前のエキスもたっぷりといただくわね。キヒヒヒヒ・・・」
先が二つに割れた舌で舌なめずりをする妻。
その肌の色がみるみる青く染まっていく。
「う・・・あ・・・」
「キヒヒヒヒ・・・どう、あなたぁ? アタシ淫魔になっちゃったのよぉ。すてきでょ? おチンポ勃っちゃうでしょぉ? キヒヒヒヒ・・・」
ばさりと服を脱ぐ妻。
そこにはみだらな黒い下着を身に着け、背中からコウモリを翼を生やした女の姿があった。
「キヒヒヒヒ・・・以前あなたにもらった下着よぉ。前はいやらしくて着ける気にならなかったけど、今のアタシにはふさわしい衣装だわぁ。キヒヒヒヒ・・・」
妖しい笑みを浮かべて笑う女淫魔。
「ああ・・・あああ・・・」
夫はその姿にうっとりと見惚れ、ズボンの前をはちきれんばかりにする。
「キヒヒヒヒ・・・さあ、たっぷりと吸い取ってあげる。あの子よりは長持ちしてよね。キヒヒヒヒ・・・」
女淫魔はそういうと、夫だった男のズボンを爪が長く伸びた指先で下ろしていった。
******
「ああん・・・もう終わりぃ? だらしない男ね。やっぱりあのガキの父親ということかしら・・・キヒヒヒヒ・・・」
萎びて床に転がっている男の死体を見下ろし笑う女淫魔。
「ああん・・・まだまだ男のエキスが欲しいわ。もっともっと・・・」
自分の胸を揉みしだき、先が二つに割れた舌で唇を舐める。
「キヒヒヒヒ・・・まだまだ男を漁ってこなきゃ・・・」
女淫魔はそう言うと、窓を開けて飛び立った。
******
「えっ? 何?」
公園の奥から聞こえてくる喘ぎ声のようなもの。
まさかとは思うが、夜の公園で・・・その・・・“あれ”をやっている人がいるということなのだろうか?
帰宅途中のこんな時間帯に公園なんか通るんじゃなかったとは思ったものの、なんとなく気になってしまう。
それに・・・
もしかしたらうちの学校の生徒かもしれない・・・
教師である彼女にはそれが一番気がかりである。
高校生というまだ未熟な精神は、時に肉体の快楽を求めてしまう可能性があるのだ。
それを教え諭し、導くのも教師の仕事ではないだろうか。
ともかく状況の確認だけでも・・・
彼女は音のする方へと足を向けてしまった。
「ひっ」
その場の光景に思わず息をのむ彼女。
そこには真っ青な肌で黒い下着を身に着け、背中からコウモリの翼を生やした女が、男の上にまたがって腰を振っていたのだ。
思わず振り返って逃げ出そうとした彼女だったが、その前に別の男が立ちはだかる。
「ひぃっ!」
「ククククク・・・のぞき見とはよくないな。何なら一緒に混じったらどうだ?」
「い、いえ・・・結構、結構です」
そう言って逃げようとするが、なぜか足が動かない。
それどころか、男の赤い目を見ていると、なんだか躰が熱くなってくるようだ。
「キヒヒヒヒ・・・ご主人様ではありませんか」
男から離れ、青い肌の女が立ち上がる。
男はしわしわに萎びていて、すでに生きていないようだ。
「クククク・・・淫魔になった気分はどうだ?」
「はい。最高の気分ですわぁ。もっともっと男たちのエキスを味わいたいですぅ。キヒヒヒヒ・・・」
「ひぃーっ!」
彼女の目の前で男のほうも青い肌に変色していく。
背中からはシャツを突き破るようにしてコウモリの翼が生えてきた。
「どうも人間の服は合わないな。まあいい。女、お前にも快感を与えてやろう」
「い、いや・・・いやですぅ!」
大声をあげて逃げ出したいのに、躰がいうことを聞いてくれない。
それどころか彼に抱かれたいとすら思ってしまうのだ。
「キヒヒヒヒ・・・淫魔はいいわよぉ。大好きなセックスを存分に味わえるわぁ。あなたも淫魔になりなさい。キヒヒヒヒ・・・」
彼女の背後から躰を押さえつけてくる女淫魔。
その二つに割れた舌先が、彼女のうなじをぺろりと舐める。
「クククク・・・さあ、たっぷりと楽しむがいい」
「ああ・・・あああ・・・」
彼女の意識は闇に飲み込まれた。
******
「うふふふふ・・・」
真っ赤な舌で唇を舐める女。
先ほどまでとは全く違う欲望にうるんだ目。
そこには以前の彼女とは全く違う彼女がいる。
「キヒヒヒヒ・・・ご主人様に抱いてもらって気持ちよかったでしょ?」
「はい、とっても・・・うふふふ・・・これからは男のエキスをたっぷりと味わいたいですわぁ」
自分の豊かな胸を両手でもてあそぶ彼女。
「クククク・・・すぐにお前も男のザーメンなしではいられない淫魔になる。楽しみにしていろ」
「はい。うふふふ・・・明日の学校が楽しみ。男子生徒のエキスをいっぱいいただきますわ。うふふふふ・・・」
「あら、いいわね。アタシも一人二人もらおうかしら。キヒヒヒヒ・・・」
「ええ、いいわよ。二人で生徒たちをいっぱい食べましょうね。うふふふ・・・」
顔を見合わせて妖しい笑みを浮かべる女教師と女淫魔。
いや、すでに彼女たちは女淫魔同士なのだ。
その様子に、二人を変えた男の淫魔はにやりとほくそ笑むのだった。
END
今回の作品は、いつも素敵な作品をpixivに投下していらっしゃいますmarsa様
https://www.pixiv.net/member.php?id=375450の作品に影響を受けて書きました。
特に新任教師
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=62260018シリーズや、改宗の村
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=62882446シリーズに登場する青肌の淫魔が素晴らしかったので、作中の淫魔のベースとさせていただきました。
marsa様、勝手にイメージとして使わせていただきすみません。
ありがとうございました。
- 2017/07/23(日) 20:13:56|
- 異形・魔物化系SS
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ブログ開設12周年記念SS週間も今日が6日目。
昨日に引き続き短編SSを一本投下いたします。
タイトルは「ペンライト催眠」です。
まあ、これでもかってぐらいにありふれたストーリーですけど、お楽しみいただければ幸いです。
それではどうぞ。
ペンライト催眠
「あなたねぇ・・・こんなところに呼び出して何のつもり? そもそもあなただと知っていたら来なかったわよ!」
制服姿で腕組みをしてこちらをにらみつけてくる学級委員長。
メガネの奥の冷たい目がぞくぞくするほどたまらない。
なんとか偽の手紙で校舎裏に来てもらったけど、やはり呼び出したのがボクだと知って猛烈に怒っている。
まあ、クラスで嫌われているボクだからしょうがないね。
でも、今からこいつをボクの言いなりにするんだ。
ボクはポケットからペンライトを取り出した。
「ちょっと、聞いてるの? って、なによそれ?」
ボクが取り出したペンライトに目をやる委員長。
いいよー。
もうすでにボクの術中にはまったね。
「はあ? 催眠をかける? あんたバカじゃないの? 催眠なんてお笑い芸の一つでしょ? あんなのかかったふりしてるに決まってるじゃない!」
彼女はボクのいうことを頭から信じてない。
でもね、もう君はボクの支配下に納まったんだよ。
「はあ? 上着を脱げですって? もしかして催眠にかかったとでも思ってるの? 残念でした。私はもうさっきから上着を脱ぐことに決めていたの。催眠なんかかかってないに決まってるでしょ!」
そう言いながらも上着を脱ぎ捨てる委員長。
いいねぇ。
「ふふん、残念でした。上着を脱いだらスカートも脱ぐのは当たり前じゃない。上着を脱ぐって決めていたんだから、スカートも当然脱ぐわよ。どう? これでも私が催眠術にかかっているとでも?」
委員長はボクが命じたとおりにさっさとスカートも脱いでしまう。
腰に手を当てて怒っているけど、立ち去ろうともしないし、今の格好を変だとも思ってないようだ。
校則通りにタイツを穿く女子が少ない中、さすがに委員長だからなのか彼女は黒タイツを穿いている。
穿いているパンツがうっすら見えるのがエロいなぁ。
「ふふん、何バカなこと言ってるの? 上着もスカートも脱いだらエロいポーズをとるなんて当たり前でしょ? やっぱりあんたおかしいんじゃない?」
そう言いながら脚を前後させ胸を強調するように両手で挟み込む彼女。
うんうん。
完全にかかったね。
「何? あんたまだ私に催眠がかかっているとでも言うわけ? そんなものにはかかってません。見ればわかるでしょ?」
そう言いながら、さらに着ているものを脱いでいく委員長。
タイツを脱ぎ、ブラもパンツも脱いで裸になってしまう。
今が暖かくなってきた時期でよかったね。
「ふっふーん! これでもまだ私が催眠にかかっているとでも? ご主人様」
「えっ? ご主人様をご主人様って呼ぶのは当然じゃない。あなたは私のご主人様なんだから」
「えっ? 新しい制服? 当然着るわ。私は委員長なんだから、率先して新しいことに取り組まなくちゃ」
ボクが差し出した紙袋を受け取り、中身を身に着けていく彼女。
くふふ・・・
バニーガールのコスチュームを新しい制服だなんて。
どこかの風俗店ですかね?
「ふう。着たわ。へぇ・・・網タイツが脚をきれいに見せるし、お尻にはウサギの尻尾が付いてかわいいし、腰を締め付けるコルセットはスタイル維持にいいわね。これっていい制服じゃない?」
思った通りだ。
バニーガールのコスチュームを着た委員長はとても似合っている。
これを見られただけでも、彼女を催眠にかけた甲斐があったというものだ。
頭に付けたうさ耳カチューシャもかわいいよ。
「え? もちろんよ。このまま授業に出るわよ。制服なんだから当然でしょ? おかしなこと言うご主人様ね」
にこやかにほほ笑む委員長。
さっきまでの怒りはどこかへ消えたらしい。
それどころか、ボクのことをご主人様と呼び始める。
うんうん。
こうでなくちゃ。
「さ、行きましょ。ご主人様」
ボクの腕に自分の腕を絡めてくる委員長。
本当にこの格好のまま授業を受けるつもりらしい。
まあ、委員長がこの格好をしててもおかしくないっていう催眠をクラスにかければいいだけなんだけどね・・・
ボクはそのまま委員長とクラスへ向かった。
******
「えっ? 質問? いいわよ。何でも聞いて」
放課後、ボクは数学の先生を呼び止める。
今年から教師になったばかりの先生で、まだ初々しさが残っている。
生徒に話しかけられるのがうれしいのか、目を輝かせてボクに話しに食いついてきた。
「えっ? そのペンライトを? ええ、見たわよ。それが何か?」
「えっ? 人気のないところで? そうね、じゃ、数学準備室に行こうか。たぶん大崎先生は職員室にいるだろうから」
そう言ってすたすたと数学準備室に向かっていく先生。
まあいいか。
もし大崎先生がいても、ペンライトで部屋から出てってもらえばいいし。
それにしても先生スタイルいいよなぁ。
こうしてタイトスカートのスーツ姿だと後姿がとてもいい。
人気も高いんだよな。
まあ、今日からみんなのビッチになってもらうけど。
「うん、大丈夫。大崎先生は職員室みたい。さ、入って入って」
数学準備室は幸い誰もいなかった。
さて、じゃ、始めるとしますか。
「それで? 質問って何? えっ? どうしてスーツを着ているのかって? 女性教師はいやらしい下着姿で授業をするべきじゃないかって? 言われてみればそうよねぇ・・・」
首をかしげながら自分の服装を見下ろす先生。
「そうよねぇ。こんな格好じゃ生徒たちに悪いわよねぇ」
そう言いながらスーツを脱ぎ始める。
くふふふ・・・
いい効き目だ。
「今日は油断してババシャツなのよねぇ。明日はちゃんといやらしい下着姿で来るわね」
確かに今日の先生は色気のない補正下着だ。
でもまあ、これはこれで。
「ええ、もちろん。黒がいいかしらね? 脚はガーターストッキング? OKOK。任せて」
うんうんと言いながらメモを取っていく先生。
明日が楽しみだね。
「えっ? もちろんよ。生徒に数学もセックスも楽しんでもらわないと。思いっきり誘惑しちゃうわよぉ」
「ええ、ガンガンセックスしてもらうわよ。それが教師の務めですもの。私の躰は生徒たちのものなの」
「中出し? もちろんOKよ。妊娠したらみんなに妊娠の勉強をさせられるしね」
「それだけ? OK。それじゃ先生は仕事があるから。バイバイ」
ボクは下着姿のままの先生を残して数学準備室を出る。
あははは・・・
大崎先生が目を回すんじゃないかな。
まあ、そろそろ全校集会でも開いて、全員にペンライトを見てもらうとしようか。
あはははは・・・
******
「おはようございます。ご主人様」
「おはようございます。ご主人様」
バニーガール姿でぼくを出迎える委員長ともう一人。
完全に僕のメス奴隷となった二人は、常にバニーガール姿でぼくに付き従う。
さっそく朝のチンポしゃぶりをやってもらうけど、クラスの誰もそれがおかしいことだとは思わない。
むしろ女子たちは二人をうらやましそうに見て、ごくりと喉を鳴らす子もいる。
もちろんボクが始めると同時に適当な彼のところへ行っておしゃぶりを始める子もいるし、いつかは自分もとばかりに張り型をしゃぶって練習する子もいる。
男子はというと、女子にしゃぶってもらう者もいれば、授業が始まるのを待っているものもいる。
なんといっても今日の一時間目は数学だ。
先生が下着姿でおしゃぶりやセックスをしてくれる楽しい授業が待っている。
ほかにもめぼしい女性教師にはみんな催眠をかけ、下着姿のセックス授業が当たり前になっている。
だから男性教師の授業やおばさん教師の授業は人気がない。
まあ、来年にはもっと若い女性教師を増やすよう校長には言っておいたけどね。
それにしてもこのペンライトはなんてすばらしいものなんだ。
こんなものを拾ってしまうなんてボクは最高にツイていた。
いずれは持ち主が現れるかもしれないが、その時まではたっぷりと楽しませてもらおう。
「ご主人様、今日はどちらのオマンコで?」
バニーガール姿で腰を振る二人。
ボクのかわいいウサギたちだ。
「今日は委員長だな」
「うれしいです、ご主人様ぁ」
「ああん・・・それじゃ私は放課後お願いしますぅ」
二人が対照的な表情をする。
くふふふ・・・
ボクの一日はまだ始まったばかりだった・・・
END
いかがでしたでしょうか?
明日も短編SSを一本投下する予定です。
明日のはある方の作品に非常に影響を受けた作品です。
お楽しみにお待ちいただければと思います。
それではまた。
- 2017/07/22(土) 20:35:44|
- 催眠・洗脳系
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ブログ12周年記念といたしまして、昨日まで四日連続で中編SSを一本投下させていただきましたが、今日からは短編を二三本投下していこうと思います。
第一段は「ママはおんなかいじん」です。
すごく短いSSでして、さらにかなーりダークかつ救いのないお話となっておりますので、そういうのはちょっとなーと思われます方は、そのままブラウザを閉じていただけるよう、SS自体は「追記」のほうに載せますので、読んでもいいよと思われます方は「追記」からお入りくださいませ。
なお、明日はちょっとしたMCモノを一本投下しようと思いますので、そちらもどうかお楽しみに。
[ママはおんなかいじん]の続きを読む
- 2017/07/21(金) 20:19:01|
- 怪人化・機械化系SS
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12周年記念SS「紋章からの声」も今日が最終回です。
お楽しみいただければ幸いです。
「ククク・・・まずは一人目というわけだな。 それで?」
相沢狭霧を部屋に帰した後、私は再び司令部を抜け出し、ビルの屋上で三葉虫男様と会う。
今日は擬態を解き、巨大な三葉虫の姿を私に見せてくださっている。
「はい。彼女には自室で一人になったときには必ずボーハッツの女戦闘員の姿になるように命令し、さらなる自己暗示をかけるようにいたしました。今頃は自室でも女戦闘員としての自分を脳に刻み込んでいるかと・・・クフフフフ・・・」
思わず私の口から笑いが漏れる。
楽しい・・・
人間を洗脳して手駒にすることがこんなに楽しい事だったなんて。
最高の気分だわ。
「うむ。よくやったぞ、ムカデ女。このままテラズファイター司令部の占領作戦を実行せよ」
「はい。ご命令のままに」
三葉虫男様の前にひざまずいた私はそのまま一礼する。
この作戦はボーハッツにとって重要な作戦と言われ、私は光栄であると同時に任務の重要さに身が引き締まる。
絶対に失敗するわけにはいかない。
「これは追加のスーツとドリンクだ。持っていくがいい」
「かしこまりました」
私は新たな女戦闘員のコスチュームと強化薬のドリンクを受け取り、一礼してその場を後にする。
次の獲物を誰にするかを考えながら・・・
******
「おはよう」
「おはようございます、司令」
「おはようございます」
いつもの朝のオペレーションセンター。
いつもと変りない交代の時間。
クフフフフ・・・
愚かな人間たち・・・
でも、すぐにお前たちも偉大なるボーハッツの一員にしてあげるわ・・・
「おはよう。特に変わりはない?」
「おはようございます。昨晩は特に何も」
町原好美が司令官席を明け渡してくる。
この娘もいずれは・・・
「そう。それは何より。ゆっくり休んでちょうだい」
「ハッ、それでは司令部をお渡しします」
「引き継ぎます」
いつものように司令部を引き継ぐ私。
オペレーターたちも順次交代が行われる。
相沢狭霧も問題なく出てきたようね。
少し表情が変わったかしら・・・
クフフフフ・・・
さて、今日は誰にしようかしら・・・
******
「ひっ! ど、どうして? 司令がどうして?」
「クフフフフ・・・私はもうテラズファイターの司令官なんかじゃないの。私はムカデ女。偉大なるボーハッツの女怪人なのよ」
呼び出されて私の部屋にのこのことやってきた風元聡美を私は追いつめる。
今日の獲物はこの娘。
お前もボーハッツの女戦闘員になるのよ。
「そ、そんな・・・」
慌てて逃げ出そうとする彼女を私は押さえつける。
「い、いやぁっ! 離してぇ!」
「クフフフフ・・・さあ、私の洗脳波を浴びなさい」
私は触覚と歩肢、それと単眼から洗脳波を浴びせていく。
「あ・・・」
途端に目付きがとろんとなる風元聡美。
クフフフ・・・
かわいい娘。
これからはボーハッツの女戦闘員として働くのよ。
いいわね。
「キキーッ!」
「キキーッ!」
右手を挙げて服従声を発する二人の女戦闘員。
女戦闘員サギリと女戦闘員サトミだ。
二人とも眼だけが覗く黒い全身タイツに身を包み、腰にはボーハッツの紋章の付いたベルトを締めている。
これで二人。
着々と作戦は進行するわ。
******
「おはようございます」
「おはよう。今日もよろしくね。異常は?」
いつものように町原副司令に交代の挨拶をする私。
「特に何も。このところボーハッツもおとなしいですね」
「そうね。昼間も夜間も動きがないわね」
クフフフ・・・
外ではね・・・
「それじゃあとは引き継ぐわ」
「お願いします。あら?」
怪訝そうな顔になる町原好美。
「どうかした?」
「昼間チームの娘たち、いつもあんなに荷物が多かったですか?」
夜間チームと入れ替わる昼間チームのオペレーターたち。
そのいずれもがトートバッグのようなものを持ち込んでいる。
クフフフ・・・
みんなもう昼間チームは仲間だけと知り、我慢できなくなったようね。
「終わった後みんなで何かするためとかじゃない?」
私は適当にごまかす。
まだ夜間チームに知られるわけにはいかない。
知られずに仲間を増やしていくのだ。
「そうですか? なんだか最近昼間チームの娘たちがちょっと変な感じに見えて・・・」
「変?」
「はい。時々廊下ですれ違う時に右手をスッと上げようとしたりとか、自室にこもりきりとか、表情もなんだか冷たく感じて・・・」
「そう? 特にそんな感じはしないけど」
「それならいいのですが・・・」
釈然としない表情の町原好美。
やはりこの女はなかなか鋭い。
放っておくわけにはいかないわね。
「わかったわ。私も気を付けてみる」
「お願いします。それではあとはよろしくお願いします」
「ご苦労様」
私はテラズファイターの敬礼をして町原好美を見送る。
確かについ右手を上げるボーハッツの敬礼をしてしまいそうになるわね。
でも・・・
クフフフフ・・・
町原副司令が出て行き、オペレーションセンター内が昼間チームだけになる。
「ふふふ・・・」
「うふふふ・・・」
「ふふふ・・・」
五人のオペレーターたちからひそかな笑い声が漏れ始める。
「クフフフ・・・お前たち、もう我慢できないんでしょ? いいわよ。着替えなさい」
「キキーッ!」
「キキーッ!」
「キキーッ!」
私の許可にいっせいに席を立って制服を脱ぎ始める彼女たち。
皆下着まで脱ぎ捨て、持ってきたバッグの中から戦闘員のコスチュームを取り出していく。
偉大なるボーハッツの女戦闘員のコスチューム。
眼だけが開いている黒い全身タイツ状のスーツだ。
もうこれが着たくてたまらないのだろう。
やがて彼女たちは全員がボーハッツの女戦闘員の姿になる。
私もムカデ女のスーツを持ってきておけばよかったわ。
クフフフフ・・・
「「「キキーッ!」」」
整列して右手を上げ、服従声を発する女戦闘員たち。
昼間チームはすでに全員が女戦闘員。
自室でもこの姿で過ごし、いつでもボーハッツに身をささげることを考えるようになっている。
偉大なるボーハッツの尖兵だ。
「クフフフフ・・・その姿こそがお前たちの本当の姿。お前たちは偉大なるボーハッツの女戦闘員。そうよね?」
「「「キキーッ! はい、私たちは偉大なるボーハッツの忠実な女戦闘員。ボーハッツに忠誠を誓い、何でも命令に従います!」」」
その言葉にためらいも何もない。
彼女たちは完全に洗脳され、ボーハッツのしもべとなった。
なんてすばらしい事だろう。
クフフフフ・・・
******
「失礼します。司令、お呼びですか?」
夜、夜間チームに引き継いだ後、私は町原好美を司令官控え室へと呼びつけた。
クフフフ・・・
彼女にもボーハッツの素晴らしさを教えてあげないと。
「「「キキーッ!」」」
彼女が部屋に入ってくると同時に、左右から女戦闘員たちが彼女を確保する。
「えっ? な、なに?」
司令官に呼ばれて部屋に入ったところを取り押さえられるなど、彼女は予想もしてなかっただろう。
「ま、まさかボーハッツ? どうして?」
「クフフフフ・・・」
自室から衣装を持ち込んで着替えていた私は、彼女の前に姿を現した。
「さ、坂木司令? そ、その格好は?」
私は彼女の前でゆっくりとヘルメットをかぶる。
触覚や単眼からの情報が脳につながり、私はムカデ女として完成する。
「クフフフフ・・・どう、この姿は? 私はもう坂木真梨香などではないの。私は偉大なる暴発軍団ボーハッツの怪人ムカデ女。すでにこの娘たちは私の洗脳波でボーハッツの女戦闘員へと生まれ変わったのよ」
「ま、まさか・・・そんな・・・本部が・・・」
驚愕に言葉が出ないみたい。
クフフフ・・・
無理もないわね。
あなたが信頼していた司令官などもうどこにもいないのだから。
「くっ!」
なんとか身をよじって逃げようとする彼女。
「無駄よ。彼女たちは肉体強化をされているわ。もう普通の人間など素手で首をねじ切るくらい簡単にできるわよ」
「くっ・・・誰かぁ! 誰かぁ!」
「それも無駄。ここはオペレーションセンターからは離れているし、そもそもオペレーションセンターは丈夫な壁とドアで守られているから、音など通さないわ。一般職員もこのあたりには来ないし。万が一来たとしても外には女戦闘員が二人。クフフフフ・・・」
こうやっていたぶって彼女の絶望する顔を見るのも楽しいわね。
でも・・・
「心配はいらないわ。お前にもボーハッツの偉大さ、ボーハッツに従う喜びを感じさせてあげる」
「や、やめて! いやぁっ!」
「さあ、町原好美、お前も女戦闘員になりなさい」
「いやぁ・・・あ・・・」
私の洗脳波を浴び、すぐにその目がとろんとなる。
クフフフ・・・
たっぷりと心の底から洗脳してあげるわ。
やがて町原好美の洗脳が終わる。
「キキーッ!」
右手を挙げて服従声をあげる女戦闘員。
眼だけが覗く黒い全身タイツに身を包み、長手袋とハイヒールのブーツを履いている。
腰にはもちろん偉大なるボーハッツの紋章が付いたベルトを締めており、そのドクロの目が赤く輝いている。
着用者に自らが何者かを刻み込んでいるのだ。
「クフフフ・・・さあ、言いなさい。お前は何者?」
「キキーッ! 私は偉大なる暴発軍団ボーハッツの忠実なる女戦闘員。ボーハッツに身も心もささげ、忠誠を誓います。キキーッ!」
そこにはもはやテラズファイターの副司令官だった町原好美などはいない。
彼女はボーハッツの女戦闘員として生まれ変わったのだ。
私はそのことに満足する。
「それでいいわ。これからはその姿が本当のお前。自室で一人になったときにはその姿に戻り、自分がボーハッツの女戦闘員であることを脳に刻み込みなさい」
「キキーッ! もちろんです、ムカデ女様。この姿こそ本当の私。偉大なるボーハッツの女戦闘員になれて光栄です。キキーッ!」
クフフフフ・・・
これでいいわ。
残るはあと夜間チームのみ。
それもすぐに私の洗脳波で・・・
クフフフフ・・・
******
「キキーッ!」
「キキーッ!」
「キャー!」
「そ、そんな! 司令部にボーハッツが現れるなんて!」
女戦闘員たちに取り押さえられる二人のオペレーターたち。
今週の夜間チームの蜷田弘佳(になた ひろか)と、足利真尋(あしかが まひろ)の二人だ。
クフフフフ・・・
驚くのも無理はないわ。
いきなり本部内でボーハッツの女戦闘員たちに囲まれて取り押さえられたのだから。
「キキーッ! お前たちもムカデ女様に洗脳していただき、偉大なるボーハッツの女戦闘員に生まれ変わるのよ」
二人の前に立つ一人の女戦闘員。
「えっ?」
「まさかその声? 副司令では?」
「キキーッ! 町原好美などという女はもういないわ。私はムカデ女様に洗脳していただき、偉大なるボーハッツの女戦闘員として生まれ変わったの。この姿は私の本当の姿。私はボーハッツの女戦闘員ヨシミ。偉大なるボーハッツに栄光あれ! キキーッ!」
その豊かなバストを見せつけるように胸を張る女戦闘員ヨシミ。
その誇らしげな姿はテラズファイターの副司令官だった時と似ていたが、今の彼女にはボーハッツこそがすべてなのだ。
「クフフフフ・・・」
二人を洗脳するために私はゆっくりと姿を見せる。
残ったのはこの二人。
この二人が終わればオペレーターたちはすべてボーハッツの女戦闘員となる。
偉大なるボーハッツがまた一歩、地球支配を進めるのだ。
その手助けができるのはなんと気持ちがいい事か。
「ひぃっ!」
「きゃぁっ! ボー、ボーハッツの怪人!」
私の姿を見て悲鳴を上げる二人。
「お黙り! 私は偉大なるボーハッツのムカデ女。お前たちもボーハッツの女戦闘員になるのよ」
「そ、そんな・・・その声は司令? 司令まで?」
「いや! いやぁぁぁぁぁ!」
青ざめ泣きわめく二人に対し、私は触覚と歩肢、そして単眼から洗脳波を浴びせていく。
クフフフフ・・・
この瞬間がたまらない。
人間の思考を思い通りにするのは気持ちがいいわぁ。
「キキーッ!」
「キキーッ!」
洗脳が終わり、渡された衣装を身に着けた二人が右手を上げて服従の声を上げる。
黒の全身タイツをまとい、女戦闘員の姿で私の前に立つ二人。
女戦闘員ヒロカと女戦闘員マヒロ。
先ほどまでとはうって変わり、その目はボーハッツへの忠誠に輝いている。
これでオペレーターはすべて偉大なるボーハッツの女戦闘員。
オペレーションセンターはボーハッツの支配下よ。
******
『キキーッ! ムカデ女様、準備が整いました』
インターコムからヨシミの声が流れてくる。
自然の流れで、彼女が女戦闘員たちの指揮を執っているのだ。
頼もしい私の右腕となってくれている。
クフフフフ・・・
女戦闘員ってかわいいわ。
「すぐ行くわ」
私はインターコムに返事をすると、オペレーションセンターへ向かうことにする。
今日はこの司令部の新たなる出発の日。
すでに私はもうムカデ女の姿でしか過ごさなくなっている。
もし、ボーハッツの一員以外のものと会えば殺せばいいのだ。
司令部内のことをもみ消すのもたやすいこと。
すでに五人ほど殺しているが、人間を殺すのはとても気持ちがいい。
「それじゃ行ってくるわね、クズ夫さん」
私はかつて夫だった男の写真に話しかける。
偉大なるボーハッツに歯向かい命を落とした愚かな男。
こんな男が以前は私の夫だったなどとは思いだしたくもない。
でも、人間の愚かさを楽しむために、私はあえて写真を残していた。
そう・・・
偉大なるボーハッツの一員となり、この身をボーハッツにささげたかつての妻の姿を見せつけるためにも・・・
クフフフフ・・・
今の私は身も心もボーハッツのものなのよ。
あなたは今どんな気持ちかしらね。
クフフフフ・・・
「キキーッ!」
「キキーッ!」
「キキーッ!」
オペレーションセンターに入った私をいっせいに服従声で出迎える女戦闘員たち。
今日は昼間チームも夜間チームもなく、全員がこのオペレーションセンターに集まっている。
黒い全身タイツに身を包んだ美しい女たち。
全員が偉大なるボーハッツに忠誠を誓い、その身をささげるのだ。
なんと素晴らしい事だろう。
「キキーッ! ムカデ女様、すべて整っております。あとはご命令くだされば・・・」
右手を上げて敬礼する女戦闘員ヨシノ。
スタイルのいい彼女には、女戦闘員のコスチュームがとてもよく似合う。
もちろんほかの女戦闘員たちも負けてはいない。
美しく強い女たち。
ボーハッツの強力な戦力になるだろう。
「つなぎなさい」
「キキーッ!」
私の命令に通信機を作動させる女戦闘員サギリ。
正面の巨大モニターの上にはボーハッツのドクロの紋章が掲げられている。
これから世界の支配者となる組織だ。
『首尾はうまくいったようだな、ムカデ女よ』
大幹部三葉虫男様のお姿が巨大モニターに現れる。
巨大な三葉虫のお姿はとても素敵。
この方にお仕えできるのはなんて幸せなのだろう。
「はい。テラズファイター司令部のオペレーターたちはすべて女戦闘員に洗脳し、私の支配下となりました。もはやオペレーションセンターはボーハッツのものです」
『よくやった。これからは偽情報でテラズファイターをほんろうし、始末してやるのだ。わかっているな?』
「キキーッ! もちろんです。偉大なるボーハッツに歯向かう愚か者ども。この手で縊り殺してやりたいですわ」
『うむ。だが油断はするな。奴らはまだ強力だ』
「もちろんです」
三葉虫男様のお言葉に私は心が引き締まる。
そう、油断してはならないわ。
奴らの息の根を止めるまで。
『では、次の指示があるまで、そこの支配をより完璧にするのだ。良いな!』
「キキーッ! かしこまりました」
私は右手を上げて服従声で了解したことを示す。
「お前たち、聞いた通りよ。今日からここは偉大なるボーハッツの前進基地になるの。働いている男どもは役に立つものは奴隷にし、役に立たないものは始末しなさい。女は素養があるものは女戦闘員に、ないものはやはり奴隷にするのよ。足りない分は女を補充し、できれば有能な奴を集めて女戦闘員にするわ。いいわね」
「「「「キキーッ!」」」」
モニターから三葉虫男様の姿が消えると、私は女戦闘員たちに命令する。
さあ、忙しくなるわ。
世界はボーハッツのもの。
私たちはボーハッツの忠実なしもべなの。
クフフフフ・・・
アハハハハハハ・・・
END
いかがでしたでしょうか?
四日間にわたりお読みいただきまして本当にありがとうございました。
明日からは短編をいくつか投下していこうと思います。
明日はとても短いお話ですが、ものすごくダークで救いのないお話です。
そういうのはお好きじゃないという方もいらっしゃるとは思いますが、どうかご容赦を。
それではまた。
- 2017/07/20(木) 20:13:09|
- 紋章からの声
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「紋章からの声」も今日で3回目です。
後半に入りました。
お楽しみいただければ嬉しいです。
目覚ましのアラームが鳴る。
もう朝だわ。
起きなくちゃ。
私は上半身を起こして躰を伸ばす。
うーん・・・
気持ちいい・・・
なんだかすがすがしい気分だわ。
最高。
ひくひくと触角が動く。
両脇の歩肢がざわざわと蠢いている。
そうか・・・
昨晩はこのまま眠ってしまったんだわ。
私は布団をはねのけて起き上がる。
フローリングの床に私のかかとが当たって音がする。
なんだかいい音。
私の外皮の硬さを感じさせてくれる音だわ。
私は立ち上がって姿見のところへ行く。
鏡の中からムカデ女の私が見つめ返してくる。
黒く丸い単眼。
額から伸びる太めの触角。
両顎に挟まれたような私の口元は真っ赤な唇がいやらしい笑みを浮かべている。
両脇に連なる歩肢。
茶褐色の外骨格。
黒いアンダースーツに覆われた躰。
全てが私。
ムカデ女の私。
偉大なるボーハッツの怪人ムカデ女。
それが私。
「キキーッ!」
私は右手を斜めに上げて服従声をあげる。
ボーハッツのしもべであることの宣誓の声。
服従声をあげることで、心の中により深くボーハッツの一員である誇りと喜びが広がってくる。
「私はムカデ女。偉大なるボーハッツの忠実なるしもべです。いかなる命令にも従います」
誰に聞かせるでもなく、私はそう口にする。
でも、ベルトのバックルがちゃんと私の言葉を聞いてくれている。
そんな気がした。
はい・・・
ご命令のままに・・・
私はボーハッツより与えられた命令を思い出す。
テラズファイターの司令官に擬態し、その司令部を支配すること。
それこそが私の使命。
ご命令に従います。
「キキーッ!」
私は自分の外皮を外し、ヘルメットを脱ぐ。
テラズファイターの司令官である女の顔が鏡に映る。
これは誰?
これは私?
そうだわ・・・私はこの女に擬態しなくてはならない・・・
この女に擬態し、テラズファイターの司令官としてふるまうのだ・・・
私はアンダースーツを脱ぐ。
白く柔らかい無防備な人間の肌・・・
自分が自分でなくなってしまったような喪失感・・・
ご命令でなければこんな姿をするなんて考えたくもない・・・
でも・・・ご命令には従わねば・・・
私はテラズファイターの司令官の制服に着替え、身支度を整える。
この姿で活動し、すべての情報を手にしなくてはならない。
そしてこの司令部を掌握し、偉大なるボーハッツの前線拠点とする。
そのために働くのだ。
私は冷蔵庫に入れておいたドリンクを出して飲み干すと、姿見に自分の姿を映し出す。
テラズファイターの司令官の制服に身を包んだ私。
うまく擬態できているようだ。
おそらく気付かれることはないだろう。
「キキーッ!」
私は右手を斜めに上げて服従声を発する。
はい・・・
これより使命を果たします・・・
私はペンダントを制服の下に隠すと、部屋を後にした。
「おはようございます、坂木司令」
「おはようございます」
「おはようございます」
オペレーションセンターに入ると、いつものように夜間チームが挨拶をしてくれる。
「おはよう。異常はない?」
私はいつものように司令官席の町原副司令に挨拶する。
「はい、とりあえずは。ただ・・・」
「ただ?」
いつもは歯切れのいい彼女が珍しく言葉を濁したのが私は気になった。
「はい。深夜に壁を這うおかしな人影を見たという報告が一件入ってますが、報告者が酒に酔っていたとのことで、おそらくは何かの見間違えかと」
彼女の言葉に私はうなずく。
なるほどそういうことか・・・
もしかしたら昨晩の私の姿を誰かに見られたのかもしれない・・・
気を付けなくては・・・
「ほかには?」
「特に何も。昨日機動部隊一つを撃破しておりますし、ボーハッツも戦力の補充に努めているかと」
「そうかもね。でも油断は禁物よ」
「はい。わかっております」
表情を引き締める町原副司令。
彼女の能力は高く、ボーハッツの支配下となればいい働きが期待できるはず。
この女を支配し、私の手駒とすることで、この司令部の支配もしやすくなるに違いない。
まずはこの女からにするべきか?
だが、優秀なだけに気を付けなくてはならない。
一度指示を仰ぐべきかも。
気付かれてはならないのだ。
「それでは司令部を引き継ぎます。町原好美、待機に入ります」
「ご苦労様。ゆっくり休んで」
私はそのまま彼女を見送る。
ほかのメンバーも順次引き継がれ、司令部は昼間体制に移行した。
「あの・・・坂木司令」
しばらくいつものように司令官としての仕事をこなしていた私に、オペレーターの一人が話しかけてくる。
メガネをかけ、髪をショートにした娘で、相沢狭霧(あいざわ さぎり)という娘だ。
主に通信のオペレーターをやっている。
「どうしたの?」
私はいつもの通り返事をする。
「実は・・・昨晩からのデータをチェックしていたところ、この本部内から微弱な電波が発信されているようなのです」
「微弱な電波が発信?」
どういうことだろう?
「はい。それも昨晩だけではなく、三日ぐらい前からなんです」
真剣な表情の相沢狭霧。
三日ぐらい前から?
もしかして・・・
「相沢さん、そのことは誰かに話した?」
「いえ、まずは司令に報告しなきゃと思いまして」
「そう。これは大変なことの可能性があるから、今はまだ誰にも言わないで。いいわね?」
「は、はい」
「場合によっては情報漏洩の可能性もあるわ。副司令とも相談して対応するので、対応が決まり次第あなたにも教えるわね」
「わかりました」
敬礼して席に戻っていく相沢狭霧。
何とかごまかせたみたいだけど、これは対応を確認しないと。
「ちょっと席を外すわ。あとはお願い」
私はそう言って席を立った。
控室に入ってカギをかける。
これでここには誰も来ない。
私はペンダントを制服の内側から外へ出し、そのまま洗面台の鏡に向かう。
やがてペンダントの紋章の目が赤く光り・・・
「はい」
「はい。この通信が気付かれた可能性があるかと」
「はい。それではまずあの娘から?」
「はい。かしこまりました」
「はい。私にお任せくださいませ」
私は命令を受け取る。
まずはあの娘の口を封じなくてはならない。
あの娘の口を・・・
「相沢さん」
「は、はい」
オペレーションセンターに戻った私は、相沢狭霧を呼ぶ。
「お呼びでしょうか?」
「先ほどの件、誰にも話してはいないわね?」
「もちろんです」
私の念押しに力強くうなずく彼女。
これなら大丈夫だろう。
「今晩その件で副司令と話し合うわ。あなたにも同席してほしいの。いいわね」
「あ、はい。了解です」
「それではちょっと遅くて悪いんだけど、2130に私の自室に来てほしいの。場所はわかるわね?」
「2130ですね? 了解です。場所はわかります。何かデータをまとめたほうがよろしいですか?」
「必要ないわ。あなたの証言がほしいの」
「了解しました」
引き締まった表情で敬礼する相沢狭霧。
司令官に自分が必要とされていると感じているのだろう。
これでいい・・・
******
一日の任務を終え、夜間チームに引き継ぎを終えた私は、自室に戻って着替えをする。
これから来る獲物を待ち受けるために・・・
偉大なるボーハッツのために・・・
ピンポンと呼び鈴が鳴る。
2130ちょうど。
時間に正確なのは好ましいわ。
「どうぞ」
私はインターコムにそう告げる。
さあ、いらっしゃい。
最初の獲物はあなたになるのよ。
私はなんだかゾクゾクするものを感じている。
ボーハッツのために働けるのだ。
偉大なるボーハッツのために・・・
「失礼します。えっ?」
室内に入ってきた相沢狭霧が驚いている。
それも当然だろう。
人間は暗闇では目が見えない。
明かりを消してある室内に戸惑ったに違いない。
クフフフ・・・
こんな闇など私にはどうってことないのにね。
「司令? 坂木司令?」
玄関わきのスイッチを探す相沢狭霧。
気配を消して天井に潜む私には、その様子が手に取るように見える。
もっとも、この部屋は一般隊員の部屋とそれほど造りに違いはないから、すぐにもスイッチは見つかるだろう。
だがそれまでに数秒はかかる。
それでいい。
私は天井から這い降りると、すぐに玄関の鍵をかける。
「えっ? 何?」
カチャッという音が彼女にも聞こえたのだろう。
「誰? 司令? 坂木司令ですか?」
目が慣れ、うっすらと室内の様子が見えているはず。
私は入口の所に立ち、彼女を逃がさないようにする。
「こんばんは、相沢さん」
「司令? どうして部屋の明かりを?」
彼女が探り当てたスイッチを押す。
室内に明かりがつき、私たちの姿があらわになる。
「えっ? ひっ?」
すぐ近くに私が立っていることに驚いたのだろう。
悲鳴をあげようとした彼女の口をふさぎ、私は彼女を押し倒す。
「む、むぐっ!」
必死で抵抗する彼女。
でも、私の力にはかなわない。
クフフフ・・・
気持ちいい・・・
人間ってこんなに弱い生き物だったんだわ。
クフフフフ・・・
「おとなしくしなさい、相沢狭霧。死にたくはないでしょ?」
彼女の目が驚愕に見開かれる。
おそらく私の声に気が付いたのだろう。
突然襲われて押さえつけられた相手が、まさか司令官だったとは思わなかったに違いない。
「さあ、私の音をお聞きなさい」
私は彼女の目を見つめながら、触覚と歩肢を震わせて洗脳波を出す。
クフフフフ・・・
これで彼女は私のもの・・・
「む・・・ぐ・・・」
彼女の目がとろんとなる。
洗脳波が効き始めたようだ。
もう手を放しても大丈夫だろう。
私はそっと彼女の口から手を離す。
「あ・・・」
口が自由になったにもかかわらず、叫び声をあげたりする様子はない。
いい感じだわ。
「さあ、起きなさい。相沢狭霧」
私は彼女の上からよけ、彼女を自由にする。
ぼうっとした表情でゆっくりと立ち上がる彼女。
「私のほうを見るのよ」
「・・・・・・はい」
彼女がうつろな目で私のほうに向きなおる。
「お前はもう私の虜。私の命令にはなんでも従うしもべ」
「・・・・・・はい。従います」
「これが何かわかる?」
私は腰にはめたベルトのバックルを指さす。
偉大なるボーハッツの紋章。
私のすべてをささげる紋章。
「・・・はい。暴発軍団ボーハッツのマークです」
「そう。今日からこの紋章があなたの支配者。あなたはこの紋章に忠誠を誓うのよ」
「・・・はい。忠誠を誓います」
「テラズファイターはボーハッツの敵。それを脳に刻み込みなさい」
「・・・はい。刻みます」
「では、右手をこう斜め上に上げ、キキーッと服従の声をあげなさい」
「・・・はい。キキーッ!」
彼女が右手を上げ服従声をあげたところで、私は洗脳波を最大にする。
「あ・・・」
彼女の心にボーハッツへの服従心とそれに伴う心地よさが刻み込まれたはず。
これでこの女はボーハッツのしもべ。
クフフフフ・・・
私は部屋から紙袋を持ってきて、中から女戦闘員のコスチュームを取り出す。
全身を覆う全身タイツになっていて、着ることで強靭な防具となり、肉体を保護してくれるものだ。
「さあ、着ているものをすべて脱いでこれに着替えなさい」
「・・・はい。司令」
私は苦笑する。
「私はテラズファイターの司令官などではないわ。この姿の時はムカデ女様と呼びなさい」
「・・・はい。ムカデ女様」
着ているものを脱ぎ全裸になる相沢狭霧。
そして差し出された全身タイツを着こんでいく。
オペレーターとはいえ、それなりに引き締まった肉体が女らしいボディラインを見せている。
クフフフ・・・
人間たちは基本的に男が戦うもの。
こうして見るからに女と分かるボディラインであれば、戦いにも一瞬の躊躇が生まれるはず。
それこそが女戦闘員の大きなメリット。
さすがは偉大なるボーハッツ。
長手袋をつけ、ハイヒール状のブーツを履き、最後に私と同じボーハッツの紋章の付いたバックルのベルトを付ける。
これで彼女は眼だけを除き、すべてが黒に包まれた。
ボーハッツの女戦闘員としてふさわしい姿。
ボディラインも露骨に表れ、男たちが見れば思わず息をのむだろう。
クフフフフ・・・
バカな人間たち。
偉大なるボーハッツの恐ろしさを知るといいわ。
「さあ、こっちへ来なさい」
私は女戦闘員を姿見のところへと連れて行く。
全身を映す姿見に、その姿を映し出させ、女戦闘員となったその姿を脳裏に刻み込ませるのだ。
「さあ、ごらんなさい」
「・・・はい」
全身黒一色となった彼女が姿見を見つめる。
「これが本当のお前の姿よ。お前は偉大なる暴発軍団ボーハッツの女戦闘員。ボーハッツの命には絶対服従し、ボーハッツにすべてをささげるのがお前の喜び。脳にしっかり刻み込みなさい」
「・・・はい。私は偉大なるボーハッツの女戦闘員。ボーハッツにすべてをささげ、命令に従います」
「それでいいわ。さあ、服従声を。キキーッ!」
「キキーッ!」
私は女戦闘員となった彼女と二人で右手を挙げて服従声を出す。
気持ちいい・・・
偉大なるボーハッツに栄光あれ・・・
******
(続く)
- 2017/07/19(水) 20:12:05|
- 紋章からの声
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昨日から始まりました「紋章からの声」の二回目です。
お楽しみいただけたら幸いです。
それではどうぞ。
「うーん・・・」
もう朝なのぉ?
なんだかちっとも寝た気がしないわぁ。
もっと寝ていたい。
あーあ・・・
私は意を決して起き上がる。
仕事に行かなくちゃならないものね。
やれやれ・・・
もっとゆっくり寝ていたいわぁ。
あら?
ふと見ると、大きなトランクケースが置いてある。
キャスター付きのトランクケースなんて持っていたかしら・・・
そもそもどうしてこんな部屋の真ん中にあるの?
中に何が?
私は不審に思いながらトランクケースを開けてみる。
えっ?
これは何?
何なの?
私はトランクケースの中身を出してみる。
黒い全身タイツのようなアンダースーツ。
首から下をすべて覆うようになっていて、指先からつま先まで一体になっている。
おそらく着れば躰のラインがすっかりあらわになるに違いない。
それに牙をむき出した昆虫のような顔をしたヘルメット。
黒い丸い単眼がまるで私をにらみつけているかのよう。
額からは二本の触角がのびていて、顎が左右に開いたようなデザインになっている。
これをかぶったら、おそらくは口元部分は覆われずにそのまま露出するみたいね。
さらにヘルメットと同じ茶褐色で小さな脚が脇にいくつもついているボディスーツ。
水着かレオタードのような形をしているけど、少し厚手で表面は固い。
たぶん少々の攻撃ならはじいてしまいそうだわ。
ほかには鋭い爪の付いた長手袋と、かかとがハイヒール状になっているロングブーツ。
どちらもボディスーツと同じように硬い素材でできているようで、外側に向かってとげとげが付いている。
こんなとげとげで引っかかれたらただでは済まないだろうし、それ以上にこの爪で引き裂かれたらひとたまりもないに違いないわ。
最後は腰につける大きなバックルの付いたベルト。
バックルにはあのペンダントと同じドクロの紋章が付いている。
美しくて見惚れてしまうほどの素敵な紋章だけど、この紋章が付いているということは・・・
私は思わず胸のペンダントを手に取る。
このペンダントは・・・
このペンダントは・・・
ドクロの目が赤く光って・・・
・・・・・・
私は広げた衣装を丁寧にトランクケースに入れ直す。
これは大事な衣装・・・
誰にも気づかれないようにしまっておかなくては・・・
私の大事な衣装・・・
私にふさわしい衣装・・・
これを着た私こそが本当の私・・・
偉大なるボーハッツの女怪人ムカデ女の衣装・・・
はい・・・
心に刻みます・・・
私はボーハッツの忠実なしもべムカデ女・・・
ボーハッツに忠誠を誓います・・・
・・・・・・
いけない。
気が付いたらもうこんな時間だわ。
私は身支度を整え、部屋を出る。
もちろん出がけに夫に挨拶することは忘れないし、トランクケースから出しておいたドリンクを飲むことも忘れない。
真っ黒で苦みがあるドリンクだけど、躰を強化してくれるものなの。
飲み続けることで私にふさわしい躰になるのよ。
それこそ生身の人間の首をねじ切ることができるぐらいに・・・
「みんなおはよう」
私は好美ちゃんから引き継ぎ、任務に就く。
「おはようございます、司令」
「おはようございます」
昼間チームのオペレーターたち五人が挨拶を交わしながら席に着き、それと入れ替わるように夜間チームの五人が部屋を出る。
この司令部は二交代制。
夜間チームと昼間チームがあり、時々メンバーが入れ替わる。
12時間勤務という過酷さだけど、その分途中休憩が多めに取られていて、ボーハッツが出現でもしない限りは全員がここにいることは少ない。
来週は私が夜間の番だわ。
予算の配分、人員の新たな配置、ボーハッツの被害に関する報告書、処理しなくてはならないことは多岐にわたる。
どうしたのだろう・・・
今日はいつもよりもイライラする・・・
どれもこれもなんだかイライラする・・・
なんだか思い切り暴れたい・・・
鋭い爪で引き裂き、ヒール状のかかとなんかで蹴り飛ばしたりしたらすっきりしそう・・・
ああ・・・なぜこんなにいらいらするのかしら・・・
「司令! 坂木司令! ボーハッツです! ボーハッツ出現!」
ドクン・・・
心臓が跳ね上がる。
ボーハッツ・・・
地球を支配する組織・・・
偉大なる組織・・・
えっ?
私は・・・
今私は何を考えて・・・
「司令! 司令!」
「あ・・・し、出現位置は?」
私は城崎(しろさき)さんの声に我に返る。
とにかく出現位置を特定し、テラズファイターに出動を命令しなくては。
「C-17地区です。怪人が一体と戦闘員が数体。典型的な機動部隊です」
「テラズファイターに出動を命じて! それと近隣の警察及び消防にも出動要請を!」
「了解!」
オペレーターたちが次々と私の命令を伝えていく。
とても有能な彼女たち。
彼女たちなら・・・・・・のしもべとして、きっと優秀な・・・・・・として働いてくれるはず・・・
私はぺろりと唇を舐める。
地球は・・・・・・のもの・・・
スクリーンに映し出される戦いの現場。
轟く爆発音。
私たちはただその光景を見守るしかできない。
残すはボーハッツの怪人のみ。
体格のいい男性が着ぐるみを着たようなボーハッツの怪人。
どうやらゴキブリをモチーフにしているのか、黒いスーツの上に茶褐色のボディスーツをまとっている。
背中にはつややかな翅があり、額には長い触角が揺れている。
なんだか素敵・・・
人間とゴキブリが融合したみたいでとても素敵・・・
城崎さんもほかのみんなもその姿に悲鳴を上げているけど、どうしてこんなに素敵なのに悲鳴を上げるのかしら?
ボーハッツの怪人はこんなに素晴らしいのに・・・
ボーハッツの怪人であることはとても喜ばしいことなのに・・・
テラズファイヤーの直撃がゴキブリ怪人に突き刺さる。
断末魔の悲鳴を上げ、ゴキブリ怪人が爆発する。
ドクン・・・
胸が痛い・・・
ボーハッツの怪人が死んだ・・・
悔しい・・・
悲しい・・・
許せない・・・
どうして?
私はテラズファイターの司令官なのに・・・
この悔しさと苦しみは何なの?
「ボーハッツの機動部隊の殲滅を確認。周囲に異常なし」
「了解。直ちにテラズファイターを引き上げさせて。ゆっくり休ませてあげて」
ふう・・・
私は席に腰を下ろす。
そう・・・
ゆっくり彼らを休ませてあげたい・・・
ゆっくりと・・・
「お疲れ様でした、司令」
司令官席にコーヒーを持ってきてくれる風元聡美(かざもと さとみ)ちゃん。
「あ、ありがとう」
私は礼を言ってコーヒーを受け取る。
「怖い顔をしてましたけど、何か?」
「えっ? ええ、何でもないんだけど、今回も手ごわい相手だったなって。でも・・・」
「でも?」
「ううん、何でもないわ。コーヒーありがとう。ちょっと早いけど休憩に入るわ。何かあったら控室にいるから」
私は湯気の立つマグカップを手に立ち上がる。
「了解しました」
風元さんもほかのみんなも敬礼で私を見送る。
私はなぜかムッとして、答礼もせずにセンターを出た。
ふう・・・
オペレーションセンターの近くにある司令官控え室。
勤務中の休憩は主にここで行う。
食事なども食堂で取るよりここで取るほうが多い。
上司がいたら美味しい物も美味しくなくなっちゃうかもしれないものね。
ふう・・・
コーヒーを飲み終えると、水滴がテーブルに落ちる。
あれ?
何?
これは涙?
私は泣いているの?
急激にゴキブリ怪人の死の悲しみが襲ってくる。
今まで必死にこらえてきたけど、一人になったらもう止められない。
私は唇をかみしめて嗚咽を漏らす。
なぜ?
なぜこんなに悲しいの?
敵なのに・・・
ゴキブリ怪人は敵なのに・・・
悔しくて悲しくて涙が止まらない・・・
どうして?
私はペンダントを取り出す。
ここは私一人。
監視カメラなどもない。
誰にも見られる心配はない。
私はペンダントのドクロの紋章を見つめる。
偉大なるボーハッツ・・・
地球を支配するのにふさわしい組織ボーハッツ・・・
ボーハッツ・・・
・・・・・・
はい・・・
悲しくて悔しくて・・・
ゴキブリ怪人・・・ゴキブリ男の無念は私が・・・
はい・・・
この司令部を私の支配下に・・・
はい・・・
かしこまりました・・・
はい・・・
私はボーハッツの忠実なるしもべ・・・
心に刻み込みます・・・
私はボーハッツのムカデ女・・・
坂木真梨香(まりか)は仮の姿・・・
はい・・・
私の身も心もボーハッツにささげます・・・
はい・・・
ご命令のままに・・・
・・・・・・
いけない。
なんだかうとうとしちゃったんだわ。
しっかり寝ているはずなのに・・・
疲れがたまっているのかしら・・・
早くセンターに戻らないと。
私は化粧を直してセンターに戻る。
どうやら特に問題はなかったようだ。
もっとも、ボーハッツは一度機動部隊を撃破されれば、数日は動かないことが多いので、二三日はだいじょうぶかもしれない。
******
ふう・・・
昼間の事件を報告し、好美ちゃんに後を引き継いだ私は自室に戻ってきた。
今日も一日終わったわぁ・・・
疲れたぁ・・・
今日はボーハッツの襲撃があったからなおさらね・・・
さて、着替えなきゃ・・・
私はソファから立ち上がり、着替えるために自室に入る。
そしてクロゼットからハンガーを取り出して脱いだ制服をかける。
ネクタイを外してシャツを脱ぎ・・・
チャラッ・・・
ペンダントの鎖が鳴る。
そういえばこれをしていたんだったわ。
私はペンダントヘッドを手にとって・・・
・・・・・・
はい・・・
着替えます・・・
本当の私に着替えます・・・
私は奥においてあったトランクケースを取り出してふたを開け、中の物を取り出していく。
黒い全身タイツのようなアンダースーツ。
牙をむき出した昆虫のような顔をしたヘルメット。
小さな脚が脇にいくつもついているボディスーツ。
鋭い爪の付いた長手袋。
かかとがハイヒール状になっているロングブーツ。
腰につける大きなバックルの付いたベルト。
バックルにはペンダントと同じドクロの紋章が付いていた。
すべてを取り出して並べ終えると、私は着ているものを脱いでいく。
シャツも、スカートも、下着もすべて脱いでいく。
そうやって生まれたままの姿になると、今度は並べられたものを身に着ける。
まずは黒い全身タイツのようなアンダースーツ。
首から背中にかけて開口部があり、そこから躰を通していく。
脚を差し入れて腰までたくし上げ、さらに袖に腕を通していく。
首から下が覆われると、背中の開口部が勝手に閉じたので、私は腕や足を動かしてアンダースーツを躰に密着させ、一体化させる。
私は次に茶褐色のボディスーツを着る。
形としては水着かレオタードのような感じで、股間から胸の部分を覆ってくれるやや厚いもの。
表面は硬いのに、着ると柔軟性がある。
左右には小さな脚がいくつも生えている。
着ることでボディスーツがアンダースーツと密着し、この脚たちがもぞもぞと動き始める。
この脚も私の躰の一部となるのだ。
さらに私はボディスーツと同じ茶褐色のブーツを履く。
脛や膝までカバーされ、防御力は高い。
かかと部分がハイヒールのようになっているのに、ちっとも履きづらくない。
むしろこの足の形こそが本当の私・・・
そして私は両手に鋭い爪の付いた手袋をはめる。
二の腕部分までの長手袋になっていて、ブーツと同じく硬い殻に覆われている。
表面にはこれもブーツ同様にとげとげが付いていて、触れたものを傷つけるようになっている。
爪も鋭く尖っていて、獲物を切り裂くのにふさわしい。
腰には大きなバックルの付いたベルトを着ける。
バックルにはペンダントと同じボーハッツのドクロの紋章。
私が何者かを教えてくれる大事な紋章・・・
最後に私はムカデの頭を模したヘルメットを頭にかぶる。
一瞬視界が遮られるが、すぐにヘルメットについた黒い単眼からの映像が私の脳に映し出される。
同時に触角からも周囲の状況が流れ込み、私はめまいを起こしてしまう。
でも、すぐに私の脳が調整され、外部情報を認識する。
全てを着終わった私は、姿見の前に立つ。
ムカデと私が融合したような姿。
はい・・・
これこそが私の本当の姿・・・
脳に刻み込むべき私の姿・・・
私はムカデ女・・・
私はスッと右手を上げる。
「キキーッ!」
服従の声。
偉大なるものへの忠誠のあかし。
ボーハッツは私のすべて・・・
ベルトのバックルの目が光る。
ペンダントと同じく赤い光。
「はい」
私は返事をする。
「はい。私は偉大なるボーハッツのムカデ女です」
「はい。何でもご命令に従います」
「はい。この姿こそが本当の私です」
「はい。偉大なるボーハッツこそ地球を支配するのにふさわしい組織」
「はい。私はそのために働きます」
「はい。すべてはボーハッツのために」
「はい。まずはこの司令部を私の支配下に」
「はい。お任せくださいませ」
「はい。ご命令のままに」
「キキーッ!」
私は再び右手を上げてボーハッツに忠誠を誓う。
とても・・・
とても気持ちがいい・・・
天井を這っている私。
これは夢?
これはいったい?
私はセンサー類をよけながら出口へ向かう。
天井にセンサーは少ない。
天井を這いまわるものなどいないから。
カメラも下を向いている。
たまに廊下を通る人間も、上を見上げたりなどしない。
私は人の出入りに合わせてゲートを出る。
行かなくては・・・
この姿を見ていただかなくては・・・
私はムカデ女・・・
偉大なるボーハッツの女怪人・・・
私は壁の壁面を伝い、目的の場所へ移動する。
夜の闇が私の姿を隠してくれる。
躰の両脇の脚たちが私の躰を支えてくれ、両手の爪で壁を手繰り寄せて這って行く。
気持ちいい・・・
なんて気持ちがいいのかしら・・・
こんなにいい気分なのは初めてだわ・・・
フェンスを乗り越えてビルの屋上に立つ。
夜風が涼しくて気持ちがいい。
唯一肌が露出している口元を風が通り過ぎていくわ。
「ほう・・・ここにも問題なく来たようだな。上出来だ」
私はその声に振り向き、スッとひざまずく。
以前お会いした体格のいい男性。
偉大なるボーハッツの大幹部三葉虫男様の擬態したお姿。
私のお仕えするお方。
「ククク・・・今一度問おう。お前は何者だ?」
「はい。私は偉大なるボーハッツの忠実なるしもべ、ムカデ女でございます」
私の口からすらすらと出てくる言葉。
ああ・・・
そうよ・・・
私はムカデ女。
それ以外の何者でもないわ。
目の前のお方が満足そうにうなずく。
「うむ。それでいい。お前はもうテラズファイターの司令官ではない。われら暴発軍団ボーハッツの一員。それを心に刻み込むのだ」
「はい。もちろんです」
そう・・・
私は偉大なるボーハッツの一員。
テラズファイターの司令官なんかじゃないわ。
「いいか、お前は再び司令本部に戻り、司令官に擬態して部下たちを油断させるのだ」
「かしこまりました」
「お前の歩肢と単眼、それに触角にはペンダント同様洗脳波を出す装置が組み込まれている。それを使い、部下たちを洗脳して手先にするのだ。わかるな?」
「はい。もちろんです」
私の歩肢や触覚にそのような能力があるなんて・・・
素晴らしいわ。
「これを持っていくがいい」
私は大きめの紙袋を受け取る。
デパートなどで使われる手提げタイプの大きな紙袋だ。
「これが何かお尋ねしてもよろしいでしょうか?」
「うむ。これはお前が飲んでいるのと同じ肉体強化薬と、女戦闘員のコスチュームだ」
「女戦闘員?」
「そうだ。お前の部下たちはボーハッツの手先となるにふさわしかろう」
私はこくりとうなずく。
私の洗脳波で女たちを洗脳し、ボーハッツの女戦闘員にするのだ。
クフフフフ・・・
「では行け。くれぐれも気付かれるなよ。いいな」
「かしこまりました。ご命令のままに」
私は一礼し、大幹部様の前から下がって、再びビルの壁へとその身を躍らせた。
******
(続く)
- 2017/07/18(火) 20:08:01|
- 紋章からの声
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| コメント:4
本日からブログ12周年記念としまして、中編SSを四日間で公開したいと思います。
タイトルは「紋章からの声」です。
どこかで読んだような話とは思われるでしょうが、お楽しみいただければと思います。
それではどうぞ。
紋章からの声
「うーん・・・」
私はゆっくりと目を開ける。
電灯が煌々と点いている。
どうやら照明を消さずに眠ってしまったらしい。
いや・・・
そもそもどうして私はベッドで寝ているのか?
昨夜帰ってきた記憶が全くないんだけど・・・
確か本部を出てショッピングをしたところまでは覚えているけど・・・
駐車場で車に乗ろうとして・・・
誰か男の人に声をかけられたような・・・
うーん・・・
思い出せないわ。
でもまあ・・・
自分の部屋のベッドで寝ていたわけだし、ちゃんと帰ってきたのだろう。
それにしてもパジャマにも着替えずに寝ていたとは・・・
お酒でも飲んで帰ってきたかしら。
本来ならこういう記憶の欠如とかは、ボーハッツの仕業の可能性があるから必ず報告しなければならないけど・・・
まあ、問題ないわよね、うん。
私はベッドから降りて躰を伸ばす。
うーん・・・
躰がなまっているかしらねぇ。
デスクワークばかりだし、躰を動かさないとだめねぇ。
今度訓練室ででも運動しなきゃ。
ふと胸に違和感を感じる。
あら?
これは何?
私、いつの間にこんなペンダントを?
気が付くと私は首からペンダントを下げていた。
黒い金属でできている丸いペンダント。
表面には牙の生えたドクロが浮き出ている。
これは確かボーハッツの紋章では?
どうしてこんなものが私の首に?
私が記憶を探ろうとしたとき、ドクロの目が赤く輝く。
・・・はい・・・
私はこのペンダントのことが好きになります・・・
この紋章に従いたくなります・・・
はい・・・
誰にも気が付かれないようにします・・・
はい・・・
・・・・・・
あら?
なんか一瞬気が遠くなった?
うーん・・・
まだ寝ぼけているのかしら。
それにしてもよく見るとすごく素敵な紋章だわ。
別にボーハッツの紋章だからって気にする必要もないわよね。
うん、結構いいペンダントだわ。
私はペンダントをそのまま下げたままにして、仕事の支度を始める。
いけないいけない。
急がないと遅刻しちゃう。
司令官ともあろうものが遅刻するわけにはいかないわよね。
私はいつものように洗顔して化粧をし、クリーニングされている制服に着替えていく。
首から下がったペンダントの重さが心地いい。
こんな素敵なペンダント、もう手放せないわ。
でも、こんな目立つものをさらしておくわけにはいかないわよね。
私は制服のシャツの下にペンダントを押し込むと、ネクタイを締めて上着を着る。
この司令官の制服は軍服のようでいかめしいのだけれども、これを着ると気分が引き締まるのよね。
ボーハッツには負けないわという気持ちが湧いてくる気がするわ。
うん、これで良し。
私は脱いだ制服をクリーニングのかごに入れ、姿見で自分の格好をチェックすると、隣に立てかけてある夫の写真にウィンクする。
行ってくるわね、あなた。
今日も私と地球を守ってね。
私は自室を出てオペレーションセンターへ向かう。
無機質な白い廊下にカツコツと靴音が響く。
ここは地球を守るテラズファイターの本部。
私は女ながらにここの司令官というわけ。
今日も地球を狙うボーハッツとの戦いが始まるわ。
気を引き締めなくちゃね。
暴発軍団ボーハッツ。
まさに名前の通り地球上で暴発し始めた謎の組織。
地球征服を堂々と公言し、不気味な怪人や黒づくめの戦闘員を繰り出してくるなど、まるで特撮番組の悪の組織。
でも、その力は侮りがたく、各国の軍隊では相手にならなかった。
私の夫も、そのボーハッツとの戦いで命を落とした一人。
だからこの戦いは、私にとっては仇討ちという意味合いもあるの。
結局軍の力ではどうにもならないボーハッツに対し、日本が生み出したのが特殊スーツによる人間の強化。
これにより、ボーハッツの怪人とも互角に戦えるようになったのだ。
そして、それによって新たに編成されたのが地球を守るテラズファイター。
特殊スーツに身を包んだ五人の男女が、これまた特撮番組のヒーローのようにボーハッツと戦っているのだ。
もちろん彼ら五人だけでは戦いに勝てるものではない。
バックアップ体制がしっかりしなくてはならないのだ。
そのためにこの司令本部があり、スーツの整備や情報の収集、戦術の指示など様々な任務に就く人たちが働いている。
そのトップの司令官職を私が勤めているというわけ。
なので、私自身が一応は司令官ということで重要人物として保護される対象ということもあり、普段はこの本部内の居住区に暮らしている。
夫と暮らしていた家は思い出がありすぎるし、子供のいない私は独り身だから、もう一時的な居住というよりすっかりここが家になってしまっているけどね。
まあ、何かあればすぐに司令部に顔を出せるから、好都合と言えば好都合。
「おはようございます。坂木(さかき)司令」
ドアを開けて司令本部に入った私を、副司令の町原好美(まちはら よしみ)が出迎える。
スタイルのいい彼女は、いつ見てもこの緑色の制服がよく似合っていて、思わず見惚れてしまうぐらい。
表情にやや冷たさを感じさせるところはあるけど、それが逆に知的さを見せていて魅力的にも思える。
相当な美人には間違いないから、きっと男が放っておかないと思うのだけど、彼女に近づきがたいものを感じるのか、彼氏はいないらしい。
副司令とはいっても、私がいない間は彼女がこの本部の責任者であるのだから、実質的には司令官二人体制と言えるかもしれないわね。
「おはよう。今日もよろしくね。異常はない?」
「はい。現状ボーハッツの兆候は見られません」
「了解。それじゃあとは引き継ぐわ。休んでちょうだい」
「はい。それでは本部を引き継ぎます」
敬礼して私に引き継ぎをすます好美ちゃん。
それほど離れているわけではないんだけど、彼女のほうが年下ということもあって、ついつい好美ちゃんって言っちゃうのよね。
私も答礼を返して司令官席に着く。
ほかのオペレーターたちもそれぞれに交代を済ませ、テラズファイター本部は昼間体制へと移行する。
ここにいる女性たちが、日本中からボーハッツの情報を受け取り状況を把握するオペレーターたち。
皆美人ぞろいなのは、採用する側に何らかの意図があるのかもしれないけど、そんなことはどうでもいい。
彼女たちは押しなべて優秀で、今やボーハッツとの戦いには欠かせないメンバーだ。
私の指揮も彼女たちがいてこそなのよね。
さて、今日も頑張りますか。
私は司令官席に着き、改めて状況を確認する。
次々寄せられる報告が、今のところボーハッツの動きはないと知らせてくる。
でも油断はならない。
奴らはいつ現れるか予測がつかないのだ。
気を抜いてはいけないのよ。
私はそっと服の上から胸のペンダントに手を当てる。
その重みがなんだか私を落ち着かせてくれるような気がするわ。
******
ふう・・・
今日の仕事は終了。
とりあえず今日はボーハッツの襲撃がなかったことで、事務処理がそれなりに進んだわね。
処理しなきゃならないことって結構多くて、気が付くとすぐに溜まっているわ。
いやになっちゃう。
さてと・・・
私はやってきた好美ちゃんに後を引き継いでもらう。
オペレーターたちもそれぞれが夜間チームに引き継いでいる。
私も部屋でゆっくりさせてもらうとしましょうか。
ふう・・・
疲れたぁ・・・
私は部屋に戻ってくるなり、制服のままソファに横になる。
結構司令官というのも神経使って疲れるのよね。
最近は歳のせいか、疲れが抜けなくて困るわぁ。
私は乱雑に上着を脱ぎ捨て、ネクタイを外してブラウスを脱ぐ。
はあ・・・
制服は嫌いじゃないけど脱ぐとホッとするわぁ。
チャラ・・・
ペンダントの鎖が音を出す。
そういえばペンダントをしていたんだった。
私・・・いつの間にペンダントなんかするようになったっけ?
それにしてもこのペンダント・・・
見れば見るほどドクロなんて言う不気味な紋章なのに・・・
まるで引き込まれそうになるように見惚れてしまう・・・
なぜか好きなのよね。
確かボーハッツもこんな紋章を使っていたと思うけど・・・
ボーハッツもいいセンスしているのかもしれないわね。
私はペンダントヘッド部分を手に取り、目の前にかざしてみる。
牙の生えた恐ろしいドクロが私をにらんでいる。
その目がまた赤く輝いて・・・
・・・・・・
はい・・・
ボーハッツは偉大な組織です・・・
ボーハッツこそ地球を支配するのにふさわしい組織です・・・
ボーハッツに歯向かうものは死です・・・
ボーハッツに従うことこそ喜び・・・
私はボーハッツに従います・・・
ボーハッツの命令に従うことは私の喜びです・・・
私はボーハッツのしもべです・・・
・・・・・・
あれ?
なんだかうとうとしてしまったかしら。
うーん・・・今日は読書はやめて早めに寝ようかしら。
明日もまた気が抜けないでしょうし。
うん、そうしましょう。
私は脱ぎ捨てた制服を整えてハンガーにかけ、パジャマに着替えて寝ることにする。
もちろん挨拶も忘れない。
おやすみなさい、あなた。
******
「うーん」
今日はいい目覚め。
すっきりして気分がいい。
なんだか夢を見たような気もするけど、昨夜はぐっすり眠れたものね。
あーあ・・・
でもやっぱりお仕事なのよねー。
早くお休みの日にならないかしら。
もっとも、休みの前日はぶっ通しの勤務になっちゃうんだけど・・・
司令と副司令しかいないから、どうしてもそうなるのよねー。
好美ちゃんと一緒に今度上層部に掛け合ってみなくちゃ。
さてと、遅れたら好美ちゃんに迷惑がかかるわね。
支度して出かけなきゃ。
私はパジャマを脱いで起き上がると、そのまま姿見の前に行く。
ベージュの下着姿のまま姿見の前に立つと、胸から下がっている黒いペンダントがよく目立つ。
これからは下着は黒にした方がいいかも・・・
その方がこのペンダントに合う気がするわ。
私は夢で教わった通りにスッと右手を斜めに上げ、キキーッと声を出す。
なんとなくドクロの紋章がそれに答えてくれたような気がするわ。
気持ちいい・・・
なんだか気分がすっきりするわ。
こうして声を発するのってすごく気持ちがいいのね。
最高だわ。
あれ?
私はいつからこんなことをしていたかしら・・・
なんだか今まではしていなかったような・・・
まあ、いいわ。
こんなに気分がいいんだもん。
した方がいいに決まってるわ。
えっ?
またドクロの目が赤く?
・・・・・・
はい・・・
かしこまりました・・・
受け取って本部に持ち帰ります・・・
はい・・・
気付かれぬようにします・・・
はい・・・
ご命令のままに・・・
・・・・・・
いけない。
遅刻しちゃう。
なんだって朝の忙しい時に姿見なんか見ていたのかしら。
私はあわてて身支度を整え、制服を着こんで部屋を出た。
行ってきます、あなた。
******
結局今日もボーハッツの動きはなし。
平和なのはいいことだけど、何かよからぬことを企んでいるのではないかと気になるわ。
奴らにこの地球を渡すものですか。
地球を支配するのは・・・・・・に決まっているのに・・・
え?
何・・・
私は何を?
「司令、交代します」
私がちょっとした違和感を感じていると、好美ちゃんがやってくる。
これで、今日も終了だわ。
「今のところ異常なしよ。あとはお願いね」
「了解しました。本部を引き継ぎます」
「お願いします」
私は右手をスッと斜めに・・・
「えっ?」
慌てて敬礼し直す私。
何?
今のは?
私はいったい?
私は何か違和感を感じながらも本部を出る。
なんだか最近ちょっと変だわ。
疲れているのかしら。
今日も早めに寝たほうがいいわね。
充分睡眠をとらなくちゃ。
部屋に戻った私は、遅くなった夕食を済ませ、シャワーを浴びてベッドに入る。
いつもより早いけど、今朝からなんだか変な感じだし、少しでも寝て休息した方がよさそうだわ。
おやすみなさい。
ふと私は目を覚ます。
行かなくちゃ。
私はベッドを抜け出すと、普段着に着替えてから本部を出て、車に乗り込み発進させる。
行かなくちゃ・・・
行かなくちゃ・・・
どこへ行くかよくわからないけど、行かなくちゃ・・・
「ふむ。ちゃんと来たようだな。どうやらうまくいっているようだ」
体格のいい男性が私の目の前にいる。
この方は誰?
うまくいっているって何のこと?
「これを渡そう。気付かれぬように持ち帰るがいい」
「・・・かしこまりました」
私はなぜかそういって大きなトランクケースを受け取った。
旅行の時に使うようなキャスター付きのトランクケースだ。
中に何が入っているのかはわからない。
本当なら、外部から何かを本部に持ち込むときは、ゲートでチェックを受けるのだけど、そんなことはどうでもいい・・・
「持って帰って一人になったらペンダントを見ろ。誰にも気づかれないようにな」
「はい。ご命令のままに」
私はこくんとうなずく。
この方の命令に従うのは気持ちがいい。
私はこの方に従うのが当然のこと。
「では行け。怪しまれるな」
「はい」
私はトランクケースを手に回れ右をする。
そのまま車に戻って本部へ戻る。
なんだかよくわからない。
でも、命令には従わなくちゃ・・・
「お帰りなさい、坂木司令」
本部ゲートで警備主任が出迎えてくれる。
ごく普通のビジネスビルの地下駐車場。
その奥にある隠し通路から入ることができるこの本部。
さらにここでチェックを受けなくてはいけない。
それだけ厳重に守られているのだ。
「こんな時間にお出かけでしたか? いつものように荷物チェックをさせていただきます」
私が車から大きなトランクケースを取り出すと、警備主任と警備員たちがやってくる。
「ごめんなさい。上層部からの命令で、この中身は私以外の者には見せてはならないとされているの。私の責任で通過させてもらうわ」
私はそんな言葉をつらつらという自分に驚く。
私はいったい何を言っているのだろう・・・
「そうですか。了解しました」
警備員たちが敬礼で私を通してくれる。
これでいいんだわ。
何も問題はない。
私は指紋、網膜、暗証番号のチェックを行いゲートを通る。
ガラガラとトランクケースのキャスターの音が廊下に響く。
早く部屋に持ち込まなければ。
誰かに見られると厄介だわ。
あれ?
どうして厄介なのかしら・・・
とにかく厄介なのよ。
「ふう・・・」
誰にも会わずに部屋に戻れたことにホッとする私。
夜間チームはみんな勤務中だし、昼間チームはこの時間ならそれぞれ自室で休んでいる時間だもの、当然と言えば当然だけど・・・
私は持ってきたトランクケースを見る。
どうしてこんなものを持ってきたのだろう?
私はいったい何をやっているのだろう?
何かが変。
何かが変なはずなのに・・・
これでいいと思っている私がいる。
そう・・・
これでいい・・・
この部屋は私一人。
監視カメラなどというものもここにはない。
個人のプライベートは保たれているのだ。
誰もここでのことは気付かない・・・
・・・・・・
私は服の下からペンダントを取り出す。
牙の生えたドクロが私を見つめてくる。
偉大なる組織の素敵な紋章。
見ているだけで心が吸い込まれそうになる。
・・・・・・
はい・・・
誰にも気づかれていません。
はい・・・
ここには私一人です。
はい・・・
かしこまりました・・・
・・・・・・
鏡の中に映る異形の姿。
これは何?
まるで虫が大きくなって人間の形になったみたい・・・
黒く丸い目が鏡の中から私を見つめている。
これは誰?
これは私?
私は虫になったの?
口元だけが覗くヘルメット。
赤い唇が女性らしいことを示している。
私は恐る恐る唇を舐めてみる。
鏡の中でも唇を舐めている。
いったい何がどうなっているの?
触角が生え、ギザギザのとげの付いたヘルメット。
茶褐色の躰には左右に小さな脚がいくつもついて蠢いている。
手も足も茶褐色でギザギザが付いている。
手には鋭い爪もついているわ。
そして腰には大きなバックルの付いたベルトが巻かれている。
バックルには見たことのあるドクロの紋章。
ボーハッツの紋章だわ。
すると、これはボーハッツの怪人なの?
どうしてそんなものがここにいるの?
私はいったい?
これは私の姿なの?
・・・・・・
はい・・・
着替え終わりました・・・
はい・・・
これが私の本当の姿です・・・
はい・・・
私はボーハッツの女怪人・・・
ムカデ女です・・・
はい・・・
心に刻み込みます・・・
私はムカデ女・・・
この姿こそが私の本当の姿・・・
・・・・・・
******
(続く)
- 2017/07/17(月) 20:34:56|
- 紋章からの声
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2005年の7月16日に開設いたしました当ブログ「舞方雅人の趣味の世界」
昨日で丸12年が経過し、今日から13年目に突入いたしました。この一年間はこれまでと違い、いろいろと変化の多い一年間でした。
父の施設入りや引っ越しなどで、残念ながら連続更新は昨年ついに途切れてしまいましたが、それでもブログそのものはこうして続けてくることができました。
これもひとえに皆様のおかげと存じます。
本当にありがとうございます。
幸い、ここのところ創作意欲も湧き、この日に合わせてSSもいくつか制作することができました。
そこで13年目突入記念といたしまして、明日から一週間ほどSS投下週間にしたいと思います。
第一段としまして、明日から四日間で中編SSを連載いたします。
タイトルは「紋章からの声」で行こうと思います。
今までの作品とあんまり代わり映えしない作品とは思いますが、楽しんでいただければと思います。
明日からをお楽しみに。
それでは13年目も当ブログ「舞方雅人の趣味の世界」をよろしくお願いいたします。
- 2017/07/16(日) 20:22:30|
- 記念日
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昨日今日とプロ野球はオールスターです。
今日はまだどうなるかわかりませんが、昨日はパ・リーグの勝利でしたね。
しかも日本ハムの選手がそれなりに活躍ということでうれしい限り。
谷元投手は一イニングをしっかり抑え、西川選手と中田選手がホームランですかー。
特に中田選手はオールスターでは初めてのホームランとのことで、感慨もひとしおかも。
おめでとうございます。
ただ、セ・リーグの負け投手がマテオ投手というのが複雑ですねぇ。
昨日はパカスカ打たれましたからねぇ。
困ったものです。
ともあれ日ハムの選手にはこれをきっかけにシーズンでも爆発してほしいもの。
中田選手には特に期待したいです。
頑張ってほしいなぁ。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/15(土) 19:55:01|
- スポーツ
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タミヤニュースの579号が到着しました。

こちらが表紙。
今号は第二次大戦時の英陸軍第48歩兵師団(上)と、第4歩兵師団(下)のマークだそうです。
ぱっと見、「あ、英軍かな?」と思ってしまうあたり、マークにもお国柄を感じますね。
今号では、第56回の静岡ホビーショーの模様やタミヤオープンハウス2017の記事に続いて、十川俊一郎氏の追悼作品展の記事が。
大変申し訳ありませんが、お名前を存じ上げず、いったいどなたなのだろうと思いましたが、かつてタミヤニュースでも何度もその名を目にした模型クラブ「カンプ・グルッペ・ジーベン」の代表の方ではございませんか。
残念ながらお亡くなりになられてしまったとのことで、時の流れの移り変わりを感じずにはいられません。
ご冥福をお祈りいたします。
巻中のジオラマは中東戦争での一コマ。
数で押すアラブ軍のIS-3戦車に対し、連度の差で勝利を収めたイスラエル軍のM48の情景です。
最近はタミヤからもイスラエル戦車などが模型化されてますので、こういう中東戦争のジオラマも増えてきたような気がします。
ほかにも今号も面白い記事がいくつも。
なんだかんだ見ていて楽しいです。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/14(金) 20:34:20|
- タミヤニュース
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暑いです。
今日も札幌は最高気温が33度を超えました。
めったに暑さが来ない札幌でこれはつらいー。_(:3 」∠)_
そんな中、プロ野球はもうはやオールスターです。
つまり前半戦が終了です。
まあ、正確にはもう後半に入っているわけですが。
我が阪神は広島に8ゲームも差を付けられての二位。
ここから優勝をかっさらうのはかなり難しそうですが、何とか食らいついていってほしいですね。
しかし、足元には2.5ゲーム差で横浜が付いてきており、正直上に上がるよりも下に落ちるほうが可能性ありそうなのがつらいところです。
藤浪君がめど立ってないのが困りものですねぇ。
一方の日本ハムは首位に23ゲーム差を付けられての五位。
正直CSも今年は無理でしょう。
昨年ができすぎだったとはいえ、今年のこの状況は予想外でしたねぇ。
大谷君の穴がこれほど大きいとは思いませんでした。
もちろん近藤選手の抜けた穴も大きいですね。
それだけ大谷君の投打の影響力が大きかったのかもしれません。
各球団とも残りは60試合程度。
両チームとも何とか少しでも上に行ってほしいものです。
頑張れ両チーム。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/13(木) 20:31:22|
- スポーツ
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もうあむぁい様のサイト「あむぁいおかし製作所」様でお読みになった方も多いとは思いますが、このたび、「あむぁいおかし製作所」様のイラスト企画に参加させていただき、つっきー様の魅力的なイラストにSSを付けさせていただきました。
そこで、こちらでもそのSSを掲載したいと思います。
タイトルは「俺が首領様のメスになった日」です。
お楽しみいただければと思います。
「あむぁいおかし製作所」様
http://okashi.blog6.fc2.com/イラスト つっきー様
https://www.pixiv.net/member.php?id=9450522
俺が首領様のメスになった日
「堀内(ほりうち)君、ちょっと来てくれたまえ」
ん?
博士が俺を呼んでいる?
「あ、はい。何ですか、博士?」
「いいから、ちょっと来てくれたまえ」
待機室の入り口で手招きしている博士。
いいのかな?
俺待機中なんだけど・・・
「行ってこいよ、ひろと」
読んでいた雑誌から顔をあげるあきら。
さっさと行って済ませてこいっていう表情だ。
やれやれ・・・
俺は飲みかけのコーヒーを置いて待機室を後にした。
「で、何の用なんです、博士?」
俺が連れてこられたのは奥にある研究室。
ここは俺たち『セイバーズ』でもめったに来ることはないエリアだ。
日々俺たちの強化のための研究が行われているとは聞いているが・・・
「うむ・・・それなんだが・・・」
なんだか歯切れの悪い博士だな。
いったいどうしたというんだろう・・・
いつも俺たちの指揮を執る博士とはちょっと違う・・・
結局博士はその後を続けぬままに奥に入っていく。
俺は仕方なくそのあとに続いていく。
何だというんだ、いったい?
「な?」
俺は言葉を失った。
研究室の台の上に寝かされていたのは、俺たちが先日苦労して倒したはずのクモ型女怪人アラクネではないか!
ボンデージ風のコスチュームにガータータイプの網タイツを身に着け、顔には額から目のあたりにかけてクモを模したアイマスクを着けている。
見た目的にはコスプレをしただけの女のようだが、腕から自在にクモ糸を出し、それを使って俺たちを攻撃してくる強敵だったのだ。
だが、先日の戦いで俺たちセイバーズはやっとのことで彼女を倒し、その身を捕獲したのだったが、まさかここに彼女がいるとは・・・
「博士・・・これはアラクネでは?」
「そうだ。デスバグーの女怪人アラクネだ」
博士がメガネの位置を直す。
「いったい?」
「うむ・・・私が本部に提案してな。彼女を使って奴らを内部から崩壊させることに決定したのだ」
「内部からの崩壊?」
どういうことだろう?
「彼女を脱走させ、デスバグーのアジトに帰す。おそらく奴らは彼女を迎え入れるだろう。そうなれば奴らの内部情報を得ることができ、うまくいけば内部からやつらを崩壊させることができると私は考えたのだ」
博士の説明の俺は耳を疑った。
この女を脱走させるだって?
俺たちがどんなに苦労して彼女を倒したのか知らないはずはないだろう・・・
「博士! この女を解放したって、俺たちに協力すると思いますか!」
「うむ。そのことなんだが・・・君を呼んだのはそのことなんだ・・・」
「え?」
どういうことだ?
******
「うーん・・・」
なんだ?
妙に甲高い声だ・・・
それになんだか・・・
俺はゆっくり目を開ける。
ここは・・・どこだ?
天井には手術室のような無影灯。
俺は手術を受けたのか?
いったい?
俺はゆっくり体を起こす。
かかっていたシーツが開け・・・
「な、なんだこれは!」
俺は女のような甲高い声をあげていた。
いや、声だけじゃない。
俺の胸には・・・
俺の胸には・・・
豊満な二つのおわん型のおっぱいが付いていたのだ!
「な・・・ななな・・・」
待て、落ち着け・・・
確か俺は・・・
アラクネを・・・
そうだ!
思い出した!
アラクネの体を使って成りすますことに・・・
いや・・・
えっ?
変装してとかじゃ・・・
なかったのか?
「おお、気が付いたかね堀内君? いや、クモ女アラクネ」
部屋に入ってくる博士。
「博士・・・これはいったい?」
俺は自分の体を改めて見る。
二つのおっぱいがたわわに実り・・・
おっぱいってこんなに重さを感じるものなのか?
それに滑らかな肌。
白くて細い腕。
男の体と全然違う・・・
って、おい!
俺は女になってしまったのか?
「博士!」
俺は甲高い声で博士に詰め寄る。
「これはどういうことなんだ!」
「だから、言ったではないか。アラクネの体を使ってアラクネに成りすまし、デスバグーのアジトに潜入しスパイ活動をしてもらうと」
「俺がやるんだったんですか? てっきり誰か女性隊員が変装してとか・・・イエローの千早(ちはや)だっているでしょうに」
「千早君やほかの女性隊員ではどうにも波長が合わなかったのだよ。物は試しと君で検査をしたら、ぴったり一致したのでね。悪いが当面はアラクネとして活動してもらいたい」
「そんな・・・」
何が当面はだ・・・
何がアラクネとしてだ・・・
俺に女として過ごせっていうのか?
「そ、そうだ! 体! 俺の体は?」
「心配はいらん。ほれ、あそこに」
博士が指さす先には、俺の体が透明なカプセルに入っていた。
「生きて・・・いるのか?」
「当然だ。だが、このまま意識が切り離されたままだと、いずれ限界が来るだろう。一週間・・・一週間で任務を果たしてほしい」
「一週間以上かかったら?」
俺は思わず博士の襟首をつかむ。
でも、いつものように力が入らない。
女の体ってこんなにやわなのか?
「その場合は、元の体に戻せなくなる可能性がある。いや、あくまで可能性だ。だが、確実を期すためにも一週間で敵情を探り、できれば内部から崩壊させてほしい。アラクネは女怪人とはいえ、首領に近い存在のはず。首領の暗殺も可能かもしれんぞ」
なんてこった・・・
まさかそんな任務を俺がやる羽目になろうとは・・・
そう言えば・・・
「博士。一つ聞きたいんだが、アラクネの意識はどうなったんだ? 俺の体の中なのか?」
「いいや。それは考えなくていい」
博士が首を振る。
俺はそれだけで理解した。
アラクネは死んだんだ・・・
いや、消えてしまったというべきか・・・
何だろう・・・
俺は妙に悲しくなった。
「ところで・・・いつまでも裸では都合が悪いだろう。服を着たらどうかな?」
博士がそういって横を向く。
裸?
俺は自分の体を見下ろして・・・
「ば、ばかーーーーーー!」
大きな声をあげていた。
******
「こんなもの・・・かな?」
俺は戸惑いながらも、何とかアラクネの衣装を身に着けていた。
こいつ・・・
こんな柔らかな体をしているくせに、出るところは出て、くびれるところはくびれている。
鏡に映してみるだけで、惚れ惚れするようないい体だ。
こんなにいい女がなぜデスバグーの一員なんかに・・・
そして衣装も体つきを強調するようなエロティックなもの。
黒革でできたようなボンデージスーツに皮手袋。
太ももまでの網タイツにロングブーツ。
こんなヒールの高い靴なんて大丈夫なのかと思ったけど、体のほうが覚えているのか、何の問題もなく立っていられる。
柔らかなサラサラの紫色の髪。
きっと手入れをしっかりしていたんだろうなぁ。
お化粧は俺にはさっぱりわからないけど、この顔を貶めるようなことはしたくないから、ちゃんと化粧の勉強もした方がいいのかなぁ。
そう言えば、いつも俺たちの前に現れるときはこのクモの形をしたアイマスクを着けていたけど、アジトでも着けたままなのかなぁ?
まあ、こうなったからにはやるしかないけど・・・
そう言えば、博士が気になることを言っていたな・・・
“オシオキ”がどうとか・・・
アラクネは眠らされていた時にうわごとのようにオシオキが・・・とかオシオキを・・・とか言っていたらしい。
そのたびに脳波が興奮状態になっていたらしいから、結構やばいのではないかと。
まあ、“オシオキ”って言えば“お仕置き”のことだろうけど、拷問でもされていたのだろうか?
この体からはうかがえないけど・・・
まあ、少々の拷問ぐらいで音を上げるような俺じゃないとは思うけどな。
俺はクモを模したアイマスクをつけてみる。
途端に俺の体に力がみなぎってくる。
なるほど。
俺たちのセイバーズスーツと同じように、着用することで肉体を強化してくれるというわけか。
なかなかいい感じだ。
これは結構いけるかも・・・
俺は手袋に付いている突起に意識を集中する。
すると突起からはすぐにクモ糸が飛び出して、壁に張り付いた。
なるほど。
やはり思った通りだ。
セイバーズスーツとこの衣装は根っこのところは同じなのかもしれない。
さてと・・・
******
背後でサイレンの音と怒号が飛び交っている。
とりあえずここまでは順調。
博士に言われたが、本気で逃げなくてはデスバグーの連中にアラクネが脱走してきたとは思ってもらえないだろう。
だから、このことを知っているのはごく少数。
セイバーズチームと博士と本部上層部ぐらいなものだろう。
現場の警備員なんかは全く知らされていないから、本気で俺を追ってくる。
それを何とか逃げ切らなくてはならない。
それにしても体が軽い。
女の体ってこうも軽いものなのか?
いや、一部重たい気もするが・・・
どうにも違和感がぬぐえない。
なんで俺、女の体になっているんだよ。
勘弁してくれよ。
俺はクモ糸を使ってビルからビルへと飛び移る。
どこかの特撮映画に出てきたやつみたいだ。
もっとも、デスバグーにしろセイバーズにしろ、特撮と言われたらそのものだけどな。
さて、脱走したはいいけど・・・
デスバグーのアジトってどこなんだ?
どうやって行けばいいんだ?
『アラクネよ・・・』
ひやぁっ!
一つのビルの屋上に降り立った俺は、突然呼びかけられたことに驚いた。
「誰だ? じゃなかった、えーと・・・誰?」
いけないいけない。
俺は男じゃなく女だった。
女らしい言葉づかいをしなきゃ・・・
『アラクネよ・・・』
また声が聞こえる。
周囲には誰もいない。
夜の闇だ。
ビル街なので下の方は明るいが・・・
『アラクネよ、返事をせよ・・・』
「は、はい」
そうか・・・
このマスクだ。
このマスクから声がするんだ。
だから誰もいないんだ。
『アラクネよ・・・どうやらうまく脱出したようだな・・・』
「え、ええ。あのようなところ、抜け出すのは難しいことではありませんでした・・・わ」
うわぁ・・・
なんだか自分で言っててむず痒い感じだ。
女言葉なんて苦手だよ。
『では、しばしそこにいるがいい・・・今迎えを送った・・・』
「ありがとうございます」
やれやれ。
どうやらアジトに連れて行ってもらえそうだ。
ところで・・・
この話しかけてきているのは何者?
もしかして、デスバグーの首領か?
「あのぉ・・・」
俺は恐る恐る話しかける。
『なんだ・・・』
「もしかして、首領様・・・ですか?」
『我が声を忘れたか? アラクネよ・・・』
「い、いえ、とんでもありません。どうもやつらに捕らえられたときに故障か何かしたようで、いつものお声とは違って聞こえたものですから」
やばいやばい・・・やっぱり首領だ。
俺は必死に弁解する。
ここで怪しまれたら元も子もない。
なんとかアジトに潜り込まなくては。
『そうか・・・では戻ったらマスクのチェックを行うがいい・・・』
「ハッ。かしこまりました」
ふう・・・
何とかうまくいきそうな・・・
このビルの屋上に通じるドアが開き、二人の人影が現れる。
黒覆面に帽子にコート姿。
間違いない。
デスバグーの戦闘員たちだ。
一人一人の戦闘力はそれほどでもないが、集団でかかってくるためになかなか厄介な連中。
もちろん警察程度で対処できる相手じゃない。
「アラクネ様、お迎えに参りました」
「どうぞこちらへ」
恭しく俺に一礼する二人。
ふふん・・・
なんだか気分がいいな。
「ご苦労様」
俺はそういって二人の後に続く。
どうやら怪しまれてはいないらしい。
俺は二人とともにこのビルの地下駐車場に降りてくる。
時間も時間だからか、エレベーターで一般人に会わなかったのはよかった。
もし会っていたら、俺はともかくこの二人がその人を殺してしまっていただろうから・・・
デスバグーというのはそのくらい残虐な組織なのだ。
俺はごく普通の乗用車に乗せられ、駐車場を出る。
二人の戦闘員も無言だし、俺も無言。
下手に何か言って怪しまれたらまずいしな。
ただでさえ女言葉なんてとっさには出てこないのに。
どこに向かっているのだろう?
どうやら尾行を警戒してか、何度も進路を変えている。
乗っている俺にもどこを走っているのかわからなくなってきたぞ。
まあ、とにかく今はアジトに潜り込むことが先決だが・・・
気が付くと、車はどこかの立体駐車場に入っていた。
そしてそのままエレベーターで降りていく。
ここがアジトの入り口なのか?
そこから車はさらに地下通路を走り、どこかの地下空間で止まった。
「アラクネ様、どうぞ」
戦闘員がドアを開けてくれる。
「ありがとう」
俺は礼を言って車を降りる。
目の前には重々しい扉。
すでにもう一人の戦闘員がドアを開けてくれている。
なんだよ・・・
レディファーストって気持ちいいじゃないか・・・
そのまま廊下を進んでいくと、人影が見えた。
「ヒィーッ!」
奇声をあげて敬礼してくれたのは驚いたことに黒覆面のメイドさんじゃないか。
デスバグーの女戦闘員というものなのか?
今まで見かけなかったのは、アジト内だけでしか行動しないのかもしれない。
「ご、ご苦労様」
なんと言っていいのかわからず、俺はとりあえずそう言った。
「アラクネ様。首領様がお呼びです。どうぞこちらへ」
「は、はい」
うわぁ・・・
アジトに来た早々に首領と対面か・・・
大丈夫かな・・・
いや、これは逆にチャンスだ。
場合によれば、首領と一対一で会えるかもしれない。
もし可能なら首領を・・・
******
重々しい扉が開く。
メイドさん女戦闘員がどうぞとばかりに手で中を指し示す。
どうやら俺一人で入れということか。
もしかしてこんなに早くチャンスが?
いや、待て、焦ってはだめだ。
落ち着け。
俺はブーツのヒールをカツカツと鳴らして部屋に入る。
部屋は少し薄暗く、左右に石造りの円柱が立っている。
何か神殿を模したような感じだ。
奥に一段高いところがあり、そこには玉座のようなものが設えられていて、そこに三角頭巾をかぶった人物が座っていた。
どうやらあれがデスバグーの首領ということか・・・
いずれその頭巾をはぎ取って、中の顔を拝んでやる。
俺は玉座の前まで進むと、恭しくひざを折る。
これでいいのかな・・・
いつもアラクネがどんなふうに首領と対面しているのかがわからないから、怪しまれないか不安だ。
ええい、ままよ。
「戻ったようだな、アラクネよ」
重々しい声。
マスクから聞こえてきた声だ。
やはり首領の声というだけに威厳を感じる。
「ハッ。不覚にも敵であるセイバーズに捕らえられてしまいましたが、隙を見て脱出してまいりました。ご心配をおかけして申し訳ございません」
俺は心から詫びるように一礼する。
くそっ、なんで俺が敵の首領に頭を下げなくちゃならないんだ・・・
「よい。無事で戻ってきたことうれしく思うぞ。これからも我が命に従い、忠誠を尽くせ」
「ハッ、もちろんです。どうかこのアラクネに何なりとご命令を」
「クックック・・・では早速お前の忠誠心を見せてもらうとしよう」
「ハッ」
俺が返事をすると、ごとっという音がして、ブーツが落ちてきた。
なんだ?
首領の履いていたものか?
「もってこい」
「は、はい」
俺は恭しく両手でブーツを持ち、恐る恐る石段を上がって首領の下へ行く。
やべぇ・・・
俺、デスバグーの首領とこんな近くにいるよ。
俺がブーツを差し出そうとすると、ローブの中からぬっと足が差し出される。
えっ?
裸足?
裸足でブーツを履いていたのかな?
もしかして俺に履かせろと?
「どうした・・・いつもなら喜んで舐めるものではないのか?」
「はいぃ?」
どうすべきか戸惑っていた俺に、首領がとんでもないことを言ってくる。
舐める?
何を?
もしかしてこの足を?
俺が?
首領の足を?
舐めるぅ?
「あ、首、首領様の足を・・・でしょうか?」
「そうだ。いつもなら首領様の足を舐めさせていただけるなんて光栄ですと言って、喜んで舐めているではないか」
違うという言葉を期待した俺の希望はあっさりと打ち砕かれる。
喜んで舐めている?
アラクネめ・・・
そんなことをしていたのかよ・・・
「どうした? お前まさか奴らに・・・」
「い、いえ、うれしすぎて思わず確認してしまったのです。本当に首領様の足をお舐めしてよろしいのでしょうか? 敵に捕らわれてしまった私が・・・」
「よいと言っている」
やばい・・・
今疑われるわけにはいかない。
やるしかないのか?
ひぃー・・・
俺は首領の足元にひざまずくと、恐る恐る足のつま先に顔を近づける。
蒸れたような臭いが俺の鼻を突いてくる。
うう・・・
なんで俺がこんなことをしなきゃ・・・
なんだかドキドキする。
こんな事初めてだよ。
足を舐めるなんて・・・
俺は目をつぶって覚悟を決め、思い切って首領の足先を口に入れる。
おえー!
強烈な吐き気を感じるが、必死に抑えて、足指に舌を這わせる。
塩味のような苦みのような・・・
なんとも言えないまずさだ・・・
うう・・・
どうしてこんな・・・
ひぎっ!
突然俺の頭に激痛が走る。
首領が俺の髪をつかんで引っ張ったのだ。
「アラクネよ、マスクを着けたままとは何事だ」
「あっ、も、申し訳ありません」
俺は髪をつかまれたまま慌ててマスクを外す。
途端にスーツの力が薄れ、首領の強烈な威圧感を感じてしまう。
うそ・・・
なんだ・・・
怖い・・・
バグスターの首領ってこんなに恐ろしい存在だったのか・・・
「ふん・・・相変わらずお前のおびえる表情はいい」
「あ、ありがとうございます」
素直にそう言えてしまう。
逆らえない。
このお方には逆らえない・・・
どうしたらいいんだ・・・
「足はもういい。次はこっちを頼む」
首領が俺の髪を離し、ローブの前を開ける。
「えっ?」
ズボンの前が開けられ、そこから屹立するモノが覗いている。
あれが・・・首領のおちんちんなのか・・・
大きい・・・
俺もそれなりとは思っていたけど・・・
「どうした? お前の大好きなものだろう? しゃぶれ」
「あ・・・は、はい。ありがとうございます」
俺はもう抵抗する気もうせ、首領の両足の間に体を入れておちんちんに顔を近づける。
「ククク・・・やはりチンポが好きか? 変態マゾメスグモめ」
「そ、そんなことは・・・」
「いいからしゃぶれ!」
「は、はい」
俺は首領のおちんちんを口に含む。
太い肉棒が俺の口いっぱいに広がる。
うぐ・・・
おちんちんを咥えるなんて初めてだよ・・・
「ふん、いつもより動きが悪いな。手伝ってやろう」
首領が俺の頭を両手で鷲づかみにする。
ふごっ
いきなり頭を動かされ、おちんちんがのどの奥まで押し込まれる。
あぐっ・・・ふぐっ・・・
頭をガシガシ動かされ、俺の口の中でおちんちんが暴れてる。
た、助けて・・・
こんなの耐えられないよ・・・
うごっ!
突然口の中にねばつく液体が充満する。
精液?
首領が俺の口の中に射精したのか?
うげっ!
うげぇぇぇぇっ!
おちんちんを抜かれ、思わず俺は吐き出してしまう。
「どうした? いつもなら美味しい美味しいと味わって飲み込むではないか」
アラクネ・・・そんなことまで・・・
「も、申し訳ありません。不覚にも捕らわれていたせいか、まだ体の調子がよくなくて・・・これにて下がってもよろしいでしょうか?」
ダメだ・・・
これ以上は俺が持たないよ・・・
「うごわっ!」
突然俺は玉座から蹴り落とされる。
「な、なにを?」
俺は痛みに耐えながら、床にうずくまる。
「ふん・・・不覚にもだと? 心にもないことをほざきおって!」
ローブを整えつつゆっくりと降りてくる首領。
「そ、それはどういう?」
「四つん這いになって尻をこっちに向けろ」
「は?」
「聞こえなかったのか? 四つん這いになって尻をこっちに向けろと言ったんだ」
「は、はい」
俺はよくわからないままに命令に従う。
ダメだ・・・
逆らえない・・・
「ひぎぃっ!」
パシーンという乾いた音が響き、俺のお尻に強烈な痛みが走る。
「あぐ・・・な、なにを・・・」
どうやらお尻を平手でたたかれたらしい。
「お前が心にもないことを言うからだ」
「そ、そんなことは・・・本当に不覚で・・・申し訳ありません」
ひたすらに謝る俺。
だが二度目の痛みが俺の尻に与えられる。
「ひぐぅぅぅっ!」
「嘘をつけ!」
「う、嘘では・・・」
「いいや! お前はわかっていてセイバーズに捕まったのだ。我の撤収命令を無視してな。その意味が分かるか?」
三度目の乾いた音。
「ひぎゃぁぁぁ! わ、わかりません。私は・・・私は・・・」
確かにアラクネは撤退しようとしていたようだった。
でも、俺たちが逃がさなかったのだ。
だからアラクネは命令を無視したわけでは・・・
「黙れ! お前はこれを期待していたのだ! 我から受けるお仕置きを期待して、わざと命令を無視したのだ! 違うか!」
四度目、五度目と俺のお尻がぶたれる。
「ち、違います・・・違いますぅ・・・」
俺は必死に弁解する。
もう・・・もうやめて・・・
拷問には耐えられるつもりだったけど、まさかこんな・・・
「いいや、違わないぞ。お前はこれを期待していたのだ。そうでなければ・・・」
首領がいきなり俺のボンデージスーツの股間のクロッチを外す。
「ひやぁぁぁ!」
首領の指が俺の股間に突き入れられ、グネグネとこね回してきたのだ。
「見ろ。お前がお仕置きを期待していたのでなければ、どうしてここがこんなに濡れているのだ?」
えっ?
濡れている?
俺の・・・
俺の股間が濡れている?
そんな・・・バカな・・・
「言ってやろう。お前は気持ちがいいのだ。快感を感じているのだ。叩かれて気持ちよくなっているのだよ」
首領の声が脳に響く。
嘘だろ・・・
俺・・・
気持ちよくなってるのか?
叩かれて快感を感じているのか?
何度目かの平手打ちがお尻に当たる。
体がジンジンしびれてくる。
気持ちいい?
気持ちいい・・・
俺・・・感じているのかもしれない・・・
「だからお前は命令を無視してわざとやつらに捕まった。そうであろう?」
「は、はい・・・そうですぅ・・・」
俺は何を言ってるんだろう・・・
もう何が何だかわからない・・・
体が痛みでどうにかなりそうだ・・・
いや、どうにかなるのは頭のほうなのか?
ああ・・・
気持ちいい・・・
叩かれて気持ちいい・・・
「栄養が脳に行かずにこっちにばかり行ってるからそんなことを考えるんだ! 変態マゾメスグモめ!」
「にぎゃーーー!」
突然両胸をぎゅっと鷲づかみにされ、俺は痛みで気が遠くなる。
それと同時に頭の中が真っ白になり・・・
「ふん・・・痛みでイってしまうとは、本当にどうしようもないメスグモだ」
ぐったりと床に伸びた俺の耳に首領の声が聞こえてくる。
イってしまった?
俺はイってしまったのか?
これがイく?
俺はイってしまったんだ・・・
俺はなんだか気持ちよかった・・・
******
「うう・・・ううう・・・」
ちくしょうちくしょう・・・
なんなんだよ・・・
何がどうなっているんだよ・・・
俺はいったいどうしてしまったんだよ・・・
アラクネの自室に戻った俺は、屈辱に一人ベッドの上で泣いていた。
悔しい悔しい悔しい・・・
なんなんだよなんなんだよなんなんだよ・・・
なんで女の体は痛いのが気持ちいいんだよ!
おかしいだろ!
おかしいよ!
こんなんじゃ・・・
こんなんじゃ俺はおかしくなってしまうよ・・・
アラクネは・・・女はこんな体をしているのかよ・・・
くそっくそっくそっ!
ふざけるな―!
首領にされたことが脳裏に浮かぶ。
足の指を舐めさせられ、おちんちんをしゃぶらさせられた・・・
その味と感触がよみがえってくる・・・
吐き気がするほどいやだったはずなのに・・・
喉の奥まで突っ込まれた苦しさを思うとドキドキしてくる・・・
俺はボンデージの上から自分の胸をつかんでみる。
首領に思い切り握りつぶされたように握ってみる。
「うぐっ」
猛烈な痛みが体を走り、じんじんしてくる。
なんなんだよ・・・
どうしてこんなに痛いのに体がほてってくるんだよ・・・
ボンデージの股間部分のクロッチを外し、オマンコをむき出しにする。
これが女の体・・・
首領の指がここをぐちゅぐちゅとかき混ぜて・・・
俺は自分の指を差し入れる。
ねっとりと濡れているのが指先に伝わってくる。
こんなふうにぐちゃぐちゃに・・・
俺の指がまるで首領の指のように動いていく。
「はあぁぁん」
なんだよ・・・
俺、なんて声出しているんだよ・・・
気持ちいいよ・・・
女って気持ちいいよぉ・・・
胸を握り、オマンコをいじり、おチンポをしゃぶっていることを想像し、お尻の痛みを思い出す。
ああん・・・
なんでぇ・・・
なんでこんなのがいいのぉ?
俺・・・
おかしくなっちゃう・・・
私・・・
おかしくなっちゃうよぉ・・・
ああん・・・
体がしなる。
つま先が丸まってくる。
イく・・・
イくぅ・・・
イっちゃうぅぅ・・・

******
ピピピピと電子音が鳴っている・・・
俺はいったい・・・
「はい・・・」
寝ぼけた頭で返事をする。
『アラクネ様・・・アラクネ様・・・起きてください。アラクネ様』
「な、なに?」
俺は起きて周りを見る。
え・・・と・・・
ここはどこだっけ?
俺はいったい・・・
頭がぼんやりする。
何がどうなったんだっけ?
『アラクネ様・・・アラクネ様』
そうだ・・・
ここはデスバグーのアジト。
俺はアラクネとしてここに潜入したんだったっけ。
「はい、何か用?」
俺は枕元のインターコムに返事する。
「おはようございます、アラクネ様。首領様がお呼びです」
画面に現れる黒マスクのメイドさん・・・ああ、女戦闘員だったっけ・・・
首領様がお呼び?
どきんと心臓が跳ね上がる。
行かなくちゃ・・・
早く支度していかなくちゃ。
「わかりました。すぐ行くとお伝えを」
俺はそういってインターコムを切る。
女の身支度に時間がかかるというのは本当だな。
あれから俺はシャワーを浴びて化粧を整え、ボンデージと網タイツを穿き、髪を整えてからマスクをつける。
体が覚えているせいか、思ったよりはスムーズだった。
とはいえ、この間なんだかんだとおよそ30分。
早くいかなくては。
首領様がお待ちかねだ。
俺はかつかつとブーツのヒールの音を響かせながら廊下を早足で歩いていく。
時々すれ違う戦闘員たちが敬礼してくるのが気持ちいい。
やはり幹部的女怪人なのは伊達ではない。
「お待たせいたしました。首領様」
俺は玉座の間へ入り、玉座の下でひざまずく。
「遅かったな。ま、女とはそういうものだが」
「申し訳ありません」
首領の声を聞くだけでなんだか胸が高鳴ってくる。
落ち着け。
失礼があってはいけない。
「ククク・・・少しは変化したかな?」
「ハッ? 変化ですか?」
「いや、何でもない。気にするな」
「ハッ」
首領様が気にするなと言う以上、気にしてはならない。
「お前を呼んだのはほかでもない。アラクネよ。お前に今一度チャンスをやろう」
「ハッ、ありがたきお言葉」
俺は首領様の言葉になんだかうれしくなる。
汚名を返上する機会を与えられるのだ。
ここでより一層の首領様よりの信頼を得ることができれば・・・
できれば?
できれば・・・今後活動しやすくなるということだわ。
「任務は簡単だが重要だ。我がデスバグーに有用となる機密文書が、今夜首都科学研究所に運び込まれる。お前はそれを途中で奪ってくるのだ。いいな」
「文書を? かしこまりました。命に代えましても」
「うむ。期待しているぞ、アラクネ」
「はい。首領様」
俺は深く一礼して玉座の間を出る。
機密文書を奪って来なくてはならないのか・・・
さて、どうしたらいいのか・・・
俺は配下の三人の戦闘員たちを連れ、襲撃予定地点まで車で出かける。
「それじゃやってちょうだい」
なんだか女言葉も慣れてきたな。
もっとも、今の俺はアラクネなんだから、女言葉を使うのは普通なんだけどね。
自分のことも俺じゃなく、私って言うようにした方がいいかな。
うっかりして俺はなんて言ってしまったら、怪しまれちゃうものね。
気を付けなきゃ・・・
「ごめんなさい。止めてくれる?」
俺は公衆トイレのある公園を見つけ、そのそばに車を止めさせる。
「ちょっと緊張してしまったみたい。すぐ戻るからここで待ってて」
「ヒィーッ! かしこまりました、アラクネ様」
三人の戦闘員を車に残し、俺は公衆トイレに入っていく。
そして、気付かれないようにまた外に出て、夜の公園を散歩しているカップルに狙いをつける。
悪いけど、スマホをちょっと使わせてもらわなきゃ・・・
俺は手袋の甲に付いた突起から糸を発射し、二人の顔をぐるぐる巻きにする。
いきなりのことに二人は声を出す間もなく、顔中を糸に覆われる。
うまくいった。
俺はすぐに飛び出して二人に当て身を食らわせて気絶させ、男が持っていたスマホを借り受ける。
「うふふふ・・・ざっとこんなもの」
クモ女である俺にかかれば人間などたやすいもの。
さてと・・・
「もしもし・・・アラクネだけど、大至急博士につないで・・・アラクネだってば!」
俺はセイバーズ本部に電話し、博士を呼び出してもらう。
オペレーターが何やら慌てていたようだけど、急いでほしいのだから当然だ。
『もしもし、能登川(のとがわ)だが』
「あ、博士、アラクネです。緊急事態です」
『アラクネ? おお、堀内君か。首尾はどうだ?』
あっ・・・
堀内ってそういえば俺の名だったっけ・・・
なんだか昨日からずっとアラクネって呼ばれていたから、一瞬戸惑ってしまった。
「博士、今晩首都科学研究所に機密文書が運ばれるのはご存知ですか?」
『連絡は受けている。こちらとしてもいつでも支援できるように態勢を整えているところだ』
やはり。
さすがは博士だ。
「そのことなんですが、デスバグーがその文書を狙っていて、俺が襲撃する手はずになっているんです」
『なんだって? 本当かね?』
「はい。それで大至急機密文書を取り替えてほしいのです。襲撃そのものは成功させてください」
『ふむ、なるほど。アラクネとして襲撃を成功させ、首領の信頼を得るというわけだな?』
さすがは博士、話が早い。
「はい。そうすれば首領様のそばにより一層近づけ、首領様を暗殺・・・」
俺は心臓が跳ね上がった。
首領様を暗殺?
そうだった・・・
俺は首領様をできれば暗殺しなきゃならないんだった・・・
『うむ。わかった。すぐに手配し、機密文書はクズデータと取り換えるように指示しよう。それでいいね』
「はい。お願いします。博士」
『うむ。くれぐれも気をつけてな、堀内君』
「はい」
俺は電話を切る。
これで大丈夫。
それにしても、なんだか堀内って呼ばれるのはすごい違和感を感じるなぁ。
俺はクモ糸で縛った二人にスマホを返すと、急いで車に戻る。
幸い三人が怪しんだ様子はない。
女性のトイレは長いと相場が決まっているからな。
女というものは便利で気持ちいいものだなぁ。
このままアラクネとして生きるのも悪くないかもなぁ・・・
******
襲撃自体は簡単に終わった。
戦闘員たちに輸送車を妨害させ、俺のクモ糸で乗員たちを捕縛して文書を奪って終わり。
博士と打ち合わせていたとはいえ、おそらくこの短時間ではセイバーズが最速で出動したとしても間に合わなかっただろう。
セイバーズもあれでいろいろとお役所的なところがあって、すぐに出動というわけにもいかなかったりするからな。
まあ、とにかく、俺は無事に襲撃を済ませ、奪い取った文書をアジトに持ち帰ったことを首領様に報告したところだった。
「アラクネ様・・・アラクネ様」
部屋に戻ってくつろいでいると、インターコムで呼び出される。
「アラクネよ。何か用?」
なんだか女言葉も板についてきたかもしれない。
やばいかなぁ・・・
自分の体に戻ったときに大変かも・・・
「首領様がお呼びです」
「えっ? 首領様が?」
そんなことを考えていた俺は何か背筋に冷たいものを感じてしまう。
まさかもう文書が偽物とバレたんじゃ?
そう言えば、博士は“クズデータ”と入れ替えるって言っていたっけ・・・
「アラクネ様?」
「あ、はい。すぐに行きます」
俺はすぐに玉座の間へと向かった。
「お呼びでしょうか? 首領様」
玉座の前にひざまずく俺。
やはりここに来ると緊張してしまうのか、胸がドキドキしてしまう。
偉大なる首領様・・・
「うむ。アラクネよ・・・四つん這いになってこちらに尻を向けよ」
「えっ?」
それってまさか・・・
俺の心臓がより一層激しく鼓動する。
まさか・・・
オシオキ?
俺は言われたとおりに、四つん這いになって首領様に尻を向ける。
ああ・・・
ドキドキする・・・
オシオキされてしまうのかな?
ああん・・・
首領様が玉座を降りてくる気配。
そして俺の背後にやってきたのを感じた次の瞬間・・・
「ひぎぃぃぃぃぃ!」
パシーンという乾いた音がして、尻に激しい痛みを感じた俺は思わず悲鳴を上げていた。
「ひぎゃ、ひぎゃぁぁぁっ! お、お許しを・・・お許しくださいませぇ!」
二度三度とお尻を平手打ちされ、俺は情けなくも許しを請う。
拷問に耐えられるなんて嘘だった。
あれは俺が自分の体だったからだ。
女の体になった今、こんなにも俺はもろくなっていたんだ・・・
「アラクネよ! このクソメスグモめ!」
玉座の間に乾いた音が絶え間なく響く。
「お許しを・・・お許しをぉ・・・」
俺はただただ許しを請うだけ。
尻が熱くなり、体がじんじんしびれてくる。
頭がぼうっとして何も考えられなくなってくる。
俺は今何をされているんだ?
これが・・・オシオキなの?
ああん・・・
「このバカグモめ! これをよく見てみろ!」
尻への平手打ちが止まり、俺の脇に奪ってきた機密文書のファイルが放り出される。
俺は四つん這いのままで、そのファイルを手繰り寄せ、中を見て愕然とした。
「白紙?」
そんな・・・
“クズデータ”ですらない白紙?
博士はいったい何を・・・
こんなものを奪ってきたらこうなるのは目に見えているじゃないか・・・
博士は俺が首領様に処分されてもいいというのか?
あんまりだわ・・・
「バカグモ! 中身も見ずに奪ってきたのか? 偽物をつかまされる可能性は考えなかったのか?」
「ひ、ひぐぅぅぅぅ!」
股間のクロッチを外され、むき出しになったお尻を再度叩かれる。
「そ、それは・・・」
最初から偽物とわかっているから確認なんてするわけがない。
でも、まさか白紙のファイルだなんて考えもしなかった。
ひどすぎる・・・
「ん? なんだぁ? やはりお前は変態マゾのメスグモだな。叩かれて感じているんだろう?」
えっ?
叩かれて感じて?
俺が?
叩かれて感じている?
「そ、そんなはずは・・・ひぐっ」
いきなりオマンコに突っ込まれる指。
そのままぐにゅぐにゅとかき混ぜられる。
「ひあああ・・・」
「見ろ、こんなに濡れているではないか。お仕置きをされているというのに感じているんだろう?」
「ち、ちがいますぅ・・・」
俺は必死に否定する。
オシオキをされて感じているなんて・・・あり得ない・・・
体がほてっているのは痛みのせいで・・・
オマンコが濡れているのも叩かれたせいで・・・
なんだか頭がぼうっとして気持ちよくなっているのもオシオキされたせいで・・・
ああ・・・
もう何が何だかわかんないよ・・・
「はぐっ」
突然髪をつかまれマスクを剥がされる。
「まさか・・・お前はお仕置きをされたくて、わざと失敗しているのではあるまいな?」
「そ、そんなことは・・・」
髪を持ち上げられ、あまりの痛さに思わず体を浮かせていく。
「ならばお前はただの間抜けだ! 考える脳が付いている癖に仕置きでアンアン喘ぎやがって! いいかクモ女、今度しくじりやがったら、刺激で動くだけの人形にして、お前の手下どもと一緒に街に放り出してやるからな!」
「は・・・はひぃ・・・」
髪を持ち上げられ、顎をつかまれた俺は、ただそう返事するしかなかった・・・
******
お尻が痛い。
体が熱い。
頭がぼうっとする。
首領様のお声が脳裏によみがえる。
お前はオシオキをされたいのだ!
お前はオシオキが好きなのだ!
お前はオシオキをされて感じている変態メスグモだ!
全部・・・
全部当たっている・・・
オシオキされたい・・・
オシオキが好き・・・
オシオキされて感じている変態メスグモなの・・・
ちくしょうちくしょうちくしょう・・・
なんなんだよなんなんだよ・・・
なんでこんなに感じちゃうんだよ・・・
アラクネの体だからなのか?
女の体だからなのか?
女の体だから気持ちよくなるのか?
女の体・・・
女の体がいい・・・
女の体でいたい・・・
このまま女でいたい・・・
股間に指を差し入れる。
熱い・・・
濡れている・・・
感じている・・・
私の体が感じている・・・
指を動かす。
「ああん・・・」
思わず声が出てしまう。
全身に走る気持ちよさ。
これが女の体。
これが女の喜び。
気持ちいい・・・
気持ちいいよぉ・・・
指が止まらない。
くちゅくちゅという水音が部屋に響く。
脳裏によみがえる首領様の指の動き。
ぐにゅぐにゅとこね回される感触。
たくましい腕の太さ・・・
重厚で威厳のあるお声・・・
三角頭巾の奥のお顔はどんな顔なのだろう・・・
お尻を叩く力強い手の平・・・
思い出すだけで体が熱くなる・・・
首領様・・・
首領様・・・
首領様・・・
首領様の足を舐めたい。
首領様のおチンポをしゃぶりたい。
首領様に叩かれたい。
首領様にオマンコをいじられたい。
首領様のお言葉に従いたい。
首領様に命令してもらいたい。
首領様のおそばでずっとお仕えしたい。
首領様にオシオキしてもらいたい。
首領様。
首領様。
首領様。
首領様首領様首領様首領様首領様首領様・・・
体がしなる。
つま先が丸くなる。
頭の中がスパークする。
ああ・・・
ああああああああ・・・
イく・・・イく・・・イっちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!
******
ん・・・
寝ちゃっていたのか・・・
なんだか頭がぼうっとする。
そう言えば、ここへ来てからずっと頭がぼんやりしているような気もする。
なんだろう・・・
女の体だからかしら・・・
「アラクネ様。アラクネ様」
メイド戦闘員が私を呼ぶ。
「アラクネよ。何?」
私はインターコムに返事する。
「首領様がお呼びです」
「わかったわ。すぐに行きます」
私はそういうとインターコムを切って身支度をする。
首領様の下へ行かなくちゃ・・・
「お呼びでございますか、首領様」
私は玉座の下で一礼する。
「うむ。来たか」
偉大なる首領様の重々しい声。
デスバグーの絶対神たる首領様。
そのお声を聞くだけでも私の胸は高鳴ってしまう。
「ハッ、アラクネが参りました」
私は再度頭を下げた。
「アラクネよ。お前に任務を命じる」
「ハッ、何なりと」
嬉しい。
このところ失敗続きの私だというのに、首領様はまだ私に任務を命じてくださるのだ。
なんて光栄。
今度こそ失敗は・・・
あれ?
何かが変なような・・・
「この男がわかるか?」
私の足元に一枚の写真が放り投げられる。
制服を着こんだいかつい男。
確か見たことがある・・・
確か・・・セイバーズの上層部に・・・
「この男はな、愚かにも我らデスバグーに対抗するセイバーズの上層部の一人、室田(むろた)参謀だ」
やはりそうだ。
セイバーズの直接の上司ではないが、防衛軍の参謀として作戦立案を行っている一人だ。
「アラクネよ」
「ハッ」
「今晩この男は料亭で会合を行うという情報をつかんだ」
「ハッ」
「始末せよ」
「えっ?」
私は驚いた。
この男を暗殺しろというのか?
「聞こえなかったのか? この男を始末してこい」
「ハ、ハハッ」
私は頭を下げる。
でも、何だろう・・・
心のどこかでそんなことをしてはいけないと感じている。
首領様の命令は絶対。
でも・・・
この命令は・・・
そうだ・・・
失敗すればいい・・・
暗殺に失敗すれば、私がオシオキをされるだけで済む。
ぞくっ・・・
背筋が震える。
オシオキという言葉を考えただけで、私は体が熱くなる。
そうよ・・・
失敗すればいい・・・
「アラクネよ」
「ハッ」
「失敗した場合は・・・わかっているな?」
「ハハッ」
オシオキしていただける。
首領様にオシオキしていただける。
「失敗した場合は何もなしだ」
「えっ?」
「失敗したときは何もなしだ。その代わり・・・始末してきたらたっぷりとオシオキをしてやろう」
「あ・・・」
私は体が震えた。
始末してくれば・・・
始末してくればたっぷりとオシオキが・・・
オシオキが・・・
ゾクゾクする・・・
体がオシオキを求めている・・・
首領様の命に従い、オシオキをしてもらう・・・
ああ・・・
なんて幸せなのだろう・・・
「アラクネよ。我が言葉を復唱せよ」
「あ・・・はい。失敗した場合には何もなし・・・成功したら首領様にオシオキをしていただける・・・」
「そうだ。それを忘れるな」
「はい。首領様」
私は首領様に一礼し、玉座の間を後にする。
心はもう決まっていた。
******
「それで? 奴はお前を見て何か言っていたか?」
「は、はい・・・だから逃がすのは反対だったとか、能登川の失態だとか、裏切ったのかとか・・・」
「ふむ、なるほどな。で、簡単だったか?」
「は、はい・・・簡単でした。護衛を戦闘員たちとともに始末し、私のクモ糸で逃げられないよう拘束したうえで、奴の首をへし折ってやりました」
私は玉座の前にひざまずき、首領様にご報告する。
暗殺を無事に行い、任務に成功したことをご報告するのだ。
ああ・・・
首領様はなんと言ってくださるのか・・・
「ふむ。どうやら思考改造に成功したようだな」
「はっ?」
今のお言葉はどういう意味だろう?
「何でもない。それより、ずいぶんと期待しているようではないか?」
「は・・・はい・・・」
思わず体がかあっとなる。
オシオキを望んでいることがもうバレているというの?
「いいだろう。こっちに尻を向けろ」
「はいっ」
私はいそいそと這いつくばって首領様にお尻を向ける。
ああ・・・
首領様ぁ・・・
「はひぃぃぃぃぃぃ!」
パシーンという乾いた音。
お尻が熱くなる。
全身がじんじんと感じる。
痛いのに気持ちいい・・・
気持ちいいのぉ・・・
任務を果たしたことによるオシオキ。
ううん・・・
これはもう私にとってはご褒美。
首領様の手が私のお尻をぶってくださる。
首領様のスパンキング。
それがもうたまらなく痛くて気持ちいい。
頭がぼうっとして何も考えられなくなっちゃう・・・
「ふん! 我に尻を叩かれてアンアンアンアン喘ぎやがって! 本当にどうしようもない変態マゾメスグモになったものだ」
「は、はい・・・私は、首領様にお尻を叩かれて感じる変態マゾメスグモですぅ・・・」
私はある意味自分に言い聞かせるように繰り返す。
構わない。
私は変態マゾメスグモで構わない。
「言ってみろ! 私はお仕置きが大好きな変態メスグモのアラクネですと。言ってみろ!」
「はいぃ・・・私はぁ・・・私はぁ首領様のオシオキが大好きな変態メスグモのアラクネですぅ・・・」
体中に走る痛みと快感を感じながら、私は首領様の言葉を繰り返す。
私は変態メスグモのアラクネなのぉ・・・
「ほう・・・実はお前はアラクネではなく、セイバーレッドの堀内ひろとではないのか?」
「えっ?」
私の背筋に冷たいものが走る。
そうだ・・・
俺は・・・
俺はセイバーレッドの堀内ひろとだったのではなかったか?
「ど、どうしてそれを?」
「ふん! 最初から知っておったわ。セイバーズが我らデスバグーを内部崩壊させるため、お前を我が下に送ってきたことをな」
「そ、そんな・・・」
私は全身に冷水を浴びせられたような気がした。
全て露見していただなんて・・・
「だから利用させてもらったのだ。お前の思考をじょじょに歪めるため、こことお前の部屋に洗脳波を出す装置をセットしてな。多少歪めすぎた感じはあるが、まあよかろう」
洗脳?
私は洗脳されていたというの?
「一つ聞こう。その体に入っていたもともとのアラクネはどうなった?」
私はふるふると首を振る。
正確なところは聞かされていないけど、おそらくは・・・
「そうか・・・奴もいい女だったが・・・まあ、新たな我好みのアラクネが手に入ったということで良しとするか」
どくん・・・
好みの?
首領様は私を好みとおっしゃってくれた?
「ひやぁぁぁぁぁ!」
ボンデージのクロッチが外され、首領様の指が私のオマンコをかき混ぜる。
「クククク・・・気持ちよかろう? 変態マゾのメスグモよ」
くちゅくちゅと音がして、私の体に言葉にならない快感が襲ってくる。
「は、はいぃぃぃ・・・気持ちいいですぅ・・・」
「これからはお前がアラクネとなるのだ。我の忠実なかわいいメスグモ怪人アラクネとなるがいい」
私をアラクネに?
私をアラクネとしてそばにおいてくださると?
嬉しい・・・
なんて嬉しいの・・・
「はいぃ・・・なります! アラクネになりますぅ!」
私は心からそう答えていた。
「ではもう一度聞くぞ! お前はセイバーレッドか? それとも我に忠実なアラクネか?」
「アラクネですぅ! 私は・・・私は首領様の忠実なしもべの女怪人アラクネですぅ!」
そう・・・私はアラクネ・・・
セイバーレッドなんかじゃない・・・
セイバーレッドなんかじゃないわ!
「いい返事だ! では我からのお祝いを受け取るがいい!」
「ひゃぁぁぁぁぁぁ」
強烈な平手打ちをお尻に受け、私は頭が真っ白になり、イってしまったのだった・・・
******
「ぐはっ」
「きゃあっ」
二人同時に私のクモ糸に薙ぎ払われるセイバーブルーとセイバーイエロー。
うふふふ・・・
他愛ない。
お前たちの連携などセイバーレッドがあってこそのもの。
崩すのなど造作もないわ。
「おい、ひろと! いくらデスバグーの首領に信頼されるためと言っても、ちょっとは手加減しろ!」
「そうよ! 先日の室田参謀の殺害もあなたじゃないかって報告が来ているわ。博士が必死にそうじゃないって上層部に訴えたのよ」
くふふ・・・そんなことしなくてもいいのに。
あの参謀を殺したのは間違いなく私なんだから。
ふふふふ・・・
私はさらにクモ糸を鞭のようにふるって二人を痛めつける。
楽しい・・・
先日あの参謀を殺した時も妙に心がうきうきとした。
こうやって人間どもをいたぶるのはなんて楽しいのかしら。
最高だわぁ。
「うわぁっ! やめろって! ひろと!」
愚かな奴。
あきらはまだ私がセイバーレッドのひろとだと思っている。
冗談じゃないわ。
私はアラクネ。
ひろとなどもう私の中にはいないのよ。
「きゃぁぁぁっ」
壁にたたきつけられてぐったりとなるセイバーイエロー。
うまく気絶したようね。
あの程度では死んでないとは思うけど・・・
まあ、死んだら死んだで構わない。
「このぉ! いい加減にしろ!」
あきら、セイバーブルーがソードをかざしてせまってくる。
私はそれをスッとかわし、クモ糸の鞭をお見舞いする。
「うがぁっ!」
イエローと同じく壁にたたきつけられるブルー。
だが、さすがに気絶まではしない。
とはいえ、もう動くのは難しそうね。
私はブルーのそばに歩み寄り、倒れているブルーを足で踏みつける。
「ぐはっ! や、やめろ・・・ひろと・・・」
「あははは・・・まだ私がセイバーレッド、堀内ひろとだとでも思っているの?」
私はおかしくなってしまう。
「な、なに?」
「私はデスバグーの女怪人アラクネ。首領様が私を洗脳して作り変えてくださったのよ」
「ば、バカな・・・そんな・・・」
「もう私は身も心もデスバグーの忠実なしもべ。セイバーズを倒して首領様にご褒美のオシオキをしていただくのを楽しみにしているメスグモなの」
「ひ、ひろと・・・」
「だから・・・さっさと死ね!」
私は足に体重を乗せ、セイバーブルーの首をへし折る。
ああん・・・
人間を殺すのって気持ちいい・・・
******
んちゅ・・・くちゅ・・・
私は首領様の足を舐める。
指の股にも丁寧に舌を這わせ、その味を味わっていく。
足を舐めるという行為が、こんなにもゾクゾクするものだとは以前は知らなかった。
首領様の足・・・美味しいわ・・・
「セイバーブルーを倒し、セイバーイエローは拉致してきたか。よくやったぞ、アラクネ」
「んちゅ・・・おほめに預かり光栄です、首領様」
「ククク・・・もうすっかりアラクネになったようだな?」
「はい。私はもう身も心も首領様の忠実なしもべ、女怪人アラクネですわ」
私は心の底からそう思う。
今の私はアラクネ。
今頃は本部に残してきた以前の体も持たなくなってきているはず。
でも構わない。
あんな体はもうどうでもいい。
「ククク・・・今のお前のその気持ちは我の行った洗脳によるものかもしれんのだぞ」
「何の問題もございません。むしろ、私を完全なるアラクネにしていただき、首領様には感謝いたしております」
私はあらためて感謝の意を込めて足を舐める。
「ククク・・・我が足を舐めながらオマンコを濡らしているとは・・・いやらしいメスグモになったものだ」
「ああん・・・申し訳ありません。首領様の足を舐められると思うと、オマンコが自然に・・・」
「ククク・・・それで捕らえたイエローはどうするつもりだ?」
「はい。彼女にも首領様の偉大さ、すばらしさを感じていただこうと、洗脳装置で教育しております。同時にスタッフに銘じて彼女専用の怪人スーツを作らせておりますので、三日もすればサソリ型女怪人スコーピアとして首領様にご挨拶できるかと」
新たな女怪人ができれば、デスバグーにとってもうれしいこと。
それに・・・オシオキされる気持ちよさを彼女とも分け合いたいわ。
「そうか。それはよくやったぞアラクネ。褒美にお仕置きをしてやろう。尻を向けるがいい」
「はい! 首領様」
私はこれからたっぷりとオシオキされることを楽しみに、いそいそと首領様にお尻を向けるのだった。
End
- 2017/07/12(水) 20:19:26|
- 女幹部・戦闘員化系SS
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今日の日本ハムは対オリックス戦。
先発のマウンドには斎藤佑樹投手が上がりました。
・・・が、5回のマウンドにはもう斎藤君はいませんでした。
4回を投げて被安打11、8失点で降板です。
なんともまあ・・・orz
どうも抑えられませんねぇ。
今日は守備でもミスがあって、自分で自分の首を絞めたとか。
うーんうーん・・・
いろいろとバッシングを受けることもある中、応援しているのでぴしゃっと抑えてほしいのですけど・・・
やはり肩が限界なのかなぁ。
たぶんまた二軍落ちではないかと思うんですが、何とか頑張ってほしいものです。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/11(火) 20:42:16|
- スポーツ
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連日暑い札幌です。
今日も午後には最高気温33度を記録したそうで、これで四日連続の真夏日だとか。
あーつーいー。 _(:3 」∠)_
なんでも7月上旬に四日連続の真夏日というのは125年ぶりなんだそうで、私のこれまでの人生を二回やっても足りません。(笑)
まさに異例の暑さです。
今年は長期予報では今後も暑さが続くらしいのですけど、札幌の場合、6月や7月に暑くても8月はさっぱりということもあるのでわかりません。
過去にも6月に30度を超えたのに、7月8月は30度を超えた日がなかったなんて年もあった気がします。
今年はどうなりますか。
まあ、夏は暑い方が売れるモノは売れるんでしょうけどね。
でも、暑くて食欲が落ちているのが困りものです。
バテたらやばいので、食事だけはとらなくては・・・
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/10(月) 19:31:54|
- ニュース
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日曜20時は大河ドラマ「おんな城主 直虎」の時間。
昨年の「真田丸」のようにブログには書いてませんでしたが、今年もしっかり見ています。
今日はなんだかんだとついに気賀を手に入れることに成功しちゃいましたね。
直虎の周りにはいい人材が集まりましたなぁ。
そして次週はいよいよ武田台風が上陸してくる気配。
なんと武田信玄は松平健さんとのことで、武田軍はマツケンサンバを踊りながら迫ってくるのではという話が。(笑)
あの肖像画に似せてきてますねぇ。
今川家も氏真君がどうにか持たせてきましたが、いよいよ命運が尽きるのか?
氏真君は長生きなので死にはしないというのはわかっているのですが。
いよいよ佳境に入ってくる「おんな城主 直虎」
次週も楽しみです。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/09(日) 20:56:19|
- 映画&TVなど
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今日も日本ハムはソフトバンクに2対5で敗れました。
これで五連敗で、負け越しの数も18に膨らみました。
それにしても勝てませんねぇ。
今日はなんと中田選手を一番打者に起用する奇策を用いましたが、全く機能しなかったようで4打数3三振です。
うーむ・・・困ったものですねぇ。
1勝したなと思えば連敗、止めたなと思うとまた連敗。
どうにもなりません。
まあ、けが人も多く、大田選手もスタメンから外れてますしねぇ。
今年はもう正直難しいと思いますが、せめてもう少し頑張ってほしいものです。
中田くーん、頼むよぉ。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/08(土) 20:12:29|
- スポーツ
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今日の札幌は最高気温が33度を超える真夏日となりました。
あーつーいー! _(:3 」∠)_
扇風機だけが頼りです。
そんな中、昨日日本ハムと横浜DeNAとの間でトレードが成立したと発表がありました。
日本ハムからはなんと今季入団したばかりの外国人投手エスコバー投手が、横浜からはキャッチャーの黒羽根選手が交換です。
日本ハムは今回外国人野手のドレイク選手を獲得したことで、メンドーサ投手、マーティン投手含め外国人選手が五人となってしまったため、枠の関係でエスコバー投手の放出となったようです。
さらには大野捕手のFA移籍の可能性に備えての捕手強化という側面もあるのかもしれません。
エスコバー投手には横浜で頑張っていただきたいとともに、黒羽根選手には日本ハムで活躍してほしいと思います。
いいトレードになったと言われたいですね。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/07(金) 19:41:51|
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昨日から今日にかけ、九州北部で記録的な大雨が降ったというニュースが流れております。
一部では一時間に100ミリ以上も雨量があったという話で、各所で被害が出ているようです。
人的被害も出ておりまして、現時点(6日21時)で3人の方がお亡くなりになられ、19人の方が行方不明になられているとのこと。
どうかご無事でおられることをお祈りいたします。
それにしてもやはり最近は豪雨被害が多いですね。
昨年は北海道でも台風による豪雨で大きな被害が出ました。
農業にも大きな被害が出て、一部ポテトチップスにも影響が出るほどでした。
これも温暖化の影響なのでしょうか?
雨は今後もまだ続くそうです。
どうか充分にご注意を。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/06(木) 21:21:34|
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先日来ルールを読んでいるコマンドマガジン66号付録の「ATS-BG2(アドバンスドトブルクシステム ベーシックゲーム2) スターリングラード」を、ルール理解を進めるためにちょっとユニットを動かしてみることにしました。
シナリオですとマップ全域を使ったり、車輌が登場したりするため、全くシナリオ関係なく歩兵と機関銃程度の支援火器のみでやってみました。

攻撃側は独軍で士官1、下士官3、分隊が7に機関銃が重軽合わせて5。
なおこのゲームでは重機関銃にはそれぞれ専用の操作チームが自動的についてきます。
なのでさらに操作チームが2ということに。

防御側はソ連軍。
士官1、下士官2、分隊が7に機関銃が重軽合わせて3。
こちらも重機関銃には操作チームが付いてます。

なお、このゲーム、本当にヘクスも大きければユニットも大きくて、わりと一般的な大きさと思われるアバロンヒル社の「Squad Leader」のユニットと並べてみると、その大きさがわかってもらえるかと。
右が今回プレイする「ATS-BG2」で、左が「Squad Leader」のユニットです。
このゲームは士官と下士官の差しかなく、また士官や下士官に個性はなくて一定の能力です。
数値は、火力-射程-士気値の順となっていて、これは分隊も指揮官も同じです。
このゲームはそれぞれのユニットが、端的に言えば1ターンに1回射撃か移動か射撃のできる移動を敵味方交互に行うというもののようです。
なので、敵の移動に対して射撃を行ってしまうと、もうそのユニットはそのターンは移動できません。
移動するか、敵に対して射撃するかの判断が必要になるようです。
以下、手番ごとに記述してみます。

まずはダイスで主導権を決定。
このゲームは10面ダイスを使います。
青が独軍、赤がソ連軍の二個の10面ダイスを用意しました。
出目の小さい方が主導権をとることができ、先攻か後攻か選べます。
独軍が低かったので、後攻を選びました。
続いて射撃&移動セグメント。
両軍が交互に射撃なり移動なりを行っていきます。
独軍が後攻を選んだのでソ連軍から。

さすがに開始時点からでは妨害ヘクスなどもあって射撃は難しいのですが、士官がいるので、物は試しとソ連軍の重機関銃が射撃を開始。
このゲームはダイスの修正ではなく使用する火力の欄が左右にずれる形です。
D2の重機関銃はD8の独軍へ機関銃の5火力で攻撃。
途中の妨害ヘクスなどで左に4列もずれますが、士官の指揮で右に2列ずれるので、差し引き左に2列のずれ。
結果1火力で攻撃したのと同じことになり、ダイスの出目も悪く効果なし。
「Fマーカー」を置いて射撃をしたことを示します。

次はドイツ軍の番。
重機関銃を持った操作チームが4移動力を使える「突撃」移動を選択。
「突撃」は移動前や移動中に射撃もできる移動ですが、Mサイズの支援火器は射撃不能なので、今回は移動のみ。
B7からB5の砲弾跡に移動して身を潜めます。
移動したことを示す「↑マーカー」を置きます。
今度はソ連軍です。
ソ連軍は先ほど射撃した重機関銃に射撃回数が残っていたので、もう一度撃ちました。
目標も同じで、修正も同じでしたが、今回もスカ。
これで重機関銃は射撃しきってしまいました。

独軍は今度はE8にいるすべてをスタックにまとめて、全力移動になる「疾走」を選択し、7移動力中6移動力を使ってE5の建物ヘクスまで移動します。
「疾走」は移動力は大きいのですが、途中で射撃を行うこともできませんし、Lサイズの支援火器しか持っていくこともできません。
また、2ターン連続で「疾走」することもできません。(例外あり)
「↑マーカー」と「疾走」を行ったことを示す「疲労マーカー(Winded)」を置きます。
ソ連軍は射撃をする目標が見当たらないのでパス。

独軍はB7にいた機関銃チームの残りと下士官をスタックさせ、「突撃」でB5まで進出。
先の機関銃チームと合流します。
ソ連軍はこの時点でも移動も射撃もなくパス。

独軍はB8にいた下士官と分隊2個をスタックにして「突撃」でB6へ。
射撃も行えますが、目標がなく射撃なし。
ソ連軍はここもパス。

独軍は最後に残ったD8の3個分隊と士官をスタックさせ、「突撃」でD6に進み、そこでD2のソ連軍に対して射撃。
「突撃」移動での射撃は火力が半分になりますが、士官の修正に期待。
ただ、さすがにこれは妨害ヘクスや建物の修正などで士官の修正を入れても左に4列もずれてしまい、効果はありませんでした。

これに対してソ連軍はD2の2個分隊が移動してきたD6を射撃。
2個分隊合わせて10火力で、妨害ヘクスとD6の砲弾跡の修正で4列左にずれますが、相手が「突撃」移動をしているので右に一列ずれ、4火力の欄に。
ダイス目は2でC2のダメージ。

独軍は1個分隊を裏返し、残りの指揮官と分隊は士気チェックに成功しました。
これ以後は双方移動も射撃もなくパスが続き、双方連続パスが2回続いたことで射撃&移動セグメントは終了。
近接突撃セグメントは独軍が主導権を握って、いくつかの分隊やスタックが1へクスの浸透移動を行いましたが、まだ敵ヘクスに入り込むまでには至らず、白兵戦はなし。
これでマーカーを外したり回復したりするターン終了セグメントに入り、マーカーを取って1ターン目が終了しました。

1ターン目が終了(2ターン目開始時)の盤面です。
独軍が結構接近しました。
2ターン目は独軍が先攻を選択。

まずE4ヘクスからすべての火力でD2へ射撃を選択。
火力的には20火力以上あるのですが、妨害ヘクスと石造り建物で4列左へ。
下士官の修正で右に1列ずれますが、8火力の欄で判定です。
とはいえ、ダイス目がよくC2のダメージ。
ソ連軍は分隊1個を裏返しましたが、士気チェックには成功。

お返しとばかりにソ連軍はD2からD5の独軍を射撃。
全火力を集めて13火力ですが、3列左2列右でこちらも8火力の欄。
ダメージはC2で、独軍は裏返っていた分隊を除去。
士気チェックには何とか成功です。
独軍はB5ヘクスの1個分隊を「突撃」移動でB3へ。

ソ連軍は今度はE2にいる2個分隊がE4を射撃。
8火力が地形で4列左と下士官で1列右で2火力の欄。
それでもC1のダメージが出て、これが独軍を混乱させます。
独軍は1個分隊にダメージマーカーを置き、そのほかの下士官と分隊に士気チェックを行いますが、これがまあ見事に失敗。
士気喪失となって「Brokenマーカー」を置かれます。
これが置かれると敵に近づく移動はできず、射撃もできません。
大変!

独軍はB5ヘクスの残りを「突撃」移動でB3へ。
ソ連軍はパス。

独軍はD5にいるすべてをスタックで「突撃」移動させ、C5に入ったところでC1にいるソ連軍に対して「突撃射撃」を行います。
火力は半分ですが、士官の修正のおかげでC2のダメージ。
ソ連軍も分隊が裏返ったり士気喪失したりと大変なことに。

ソ連軍のめぼしい射撃できるユニットが減ったので、独軍はB4にいた機関銃チームをそれぞれ一手番ずつでB2に移動。
その間ソ連軍はD1から射撃したものの効果なし。
これで独軍ソ連軍ともにパスパスと続き、2ターン目の射撃&移動セグメントが終了。

この後近接突撃セグメントとターン終了セグメントを行って2ターン目が終わりました。

2ターン目終了時の盤面です。
E4の独軍は回復しましたが、C1のソ連軍は一部士気喪失が残りました。
今回は練習ということでここまでで終了。
シナリオでは分隊数も増えますし、車輌も入ってくるので、結構大変と言えば大変そう。
ただ、ルールを把握してしまえば、まあ何とかなるかなという感じです。
やはり「Squad Leader」とはいろいろな意味で違いますね。
同じ規模のゲームですが、アプローチの違いを感じました。
一度はどなたかと対戦できればいいですね。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/05(水) 20:26:44|
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7月に入ったばかりですが、早くも台風が日本上陸です。
台風3号が九州と近畿地方を横断していったようです。
イメージとしては早い気がしますけど、例年に比べてどうなんでしょう。
今のところ大きな被害は出ていないようですが、雨の量が多く避難指示が出ているところもあるようなので、充分ご注意いただきたいところです。
台風の影響なのか、新潟方面でも大雨になっているようで、今日の阪神‐DeNA戦は中止。
年に一度の楽しみにしていた方もいらっしゃったでしょうが、残念なことになってしまいました。
こちらもがけ崩れとかが発生しているという話もありますので、ご注意いただければと思います。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/04(火) 20:52:09|
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今日は久しぶりに超短編SSを一本投下します。
タイトルは「もしもベランダに女戦闘員のコスチュームが落ちていたら・・・」です。
いつものごとく、私の好きなコスチューム堕ちのSSです。
お楽しみいただければ幸いです。
それではどうぞ。
もしもベランダに女戦闘員のコスチュームが落ちていたら・・・
「ギギィッ!」
「ギギィッ!」
奇妙な声をあげて襲い掛かってくる人影。
全身を黒い全身タイツ状のコスチュームに身を包み、腰には大きなバックルの付いたベルトを締めている。
顔は眼だけが覗く全頭マスクに覆われ、表情はまるっきりうかがえない。
だが、すっぽり包まれているからこそくっきりと浮き上がるボディラインが、この連中が女性であることを示していた。
「性懲りもなく現れたな、グシャーの女戦闘員め!」
「気を付けろ! こいつらがいるということは、近くに怪人もいるぞ!」
「わかってるわ」
赤、青、黄色のコスチュームに身を包んだ男女がそれぞれ声を掛け合う。
暗黒組織グシャーに対抗する聖風戦隊ホーリーウインズのメンバーたちだ。
「いたわ! あそこ! 隣のビル!」
紅一点のウインズイエローが指さす先に、巨大なドクガのようなグシャーの怪人が現れる。
グシャーは首領、幹部、怪人、女戦闘員がヒエラルキーをなす悪の組織であり、怪人は常に数名の女戦闘員を引き連れているのだ。
「ようし! まずはこいつらを片付けて、隣のビルに飛び移るぞ!」
「おう!」
「ええ!」
リーダーであるレッドの掛け声に、ブルーとイエローが返事する。
すぐさま襲い掛かってきたグシャーの女戦闘員たちとの戦いが始まった。
「ギギィィィィィィィ・・・」
「ギギィィィィィィィ・・・」
レッドやブルーに投げ飛ばされ、ビルの屋上から落ちていく女戦闘員たち。
いかに強化されているとはいえ、屋上から落とされたのではたまらない。
「レッド、ブルー、放り投げるのは危ないわ。下に人がいたら危険だし、何よりこの女たちのコスチュームを回収しないと」
「そ、そうだったな。つい放り投げてしまった」
「あとで回収すればいいだろう。だが、気を付ける」
イエローの注意にレッドもブルーもうなずく。
「よし、これでこっちのビルにいた連中はすべて倒したな。飛び移るぞ!」
「おう!」
「ええ!」
それなりに距離があるのをものともせず、三人の正義の戦士たちはビルとビルの間を飛び移っていった。
直後、ドサッと音を立ててマンションのベランダに人が落ちてくる。
「ギギ・・・ィ・・・」
叩きつけられたショックか、一度ピクリと躰を動かしたものの、すぐに動かなくなってしまう。
さらにもう一体がそのすぐそばに落ちてくる。
「ギッ・・・ギギィ・・・」
背中から落ちたもう一体も、背中を打ち付けて動かなくなってしまう。
落ちてきたのはレッドとブルーに放り投げられたグシャーの女戦闘員たちだ。
たまたま隣のマンションのベランダの同じ場所に落ちてきたのだ。
黒い全身タイツに身を包んだ二人の女たちは、その場で息絶えた。
やがて女戦闘員の躰に異変が起きる。
白い煙のようなものがコスチュームから噴き出し、それに伴ってどんどんコスチュームが平たくなっていく。
数分で白い煙は出なくなり、あとには抜け殻のような黒の全身タイツとブーツと手袋、それにグシャーの紋章が入ったベルトだけが中身があったときそのままの形で残されていた・・・
******
「ふう、ただいま。由美佳(ゆみか)がいてくれて助かったわぁ」
「通りかかったら、ちょうどお母さんが買い物を終えて出てくるところだったもんね。それにしても今日はいっぱい買ったのね」
部屋に入ってくる母娘。
両手にいっぱい買い物袋を提げている。
どうやらたくさん買い物をしてきたらしい。
「今日は紙類が安かったのよ。トイレットペーパーやティッシュは買いだめしておいても大丈夫だからと思って」
「私が通らなかったらどうするつもりだったの?」
「その時はその時よ。あ、悪いんだけどベランダから洗濯物を取り込んでくれる?」
「はーい」
母親に言われ、持っていた買い物袋を置いてベランダに向かう娘。
高校生なのだろう、紺系の制服に身を包み、ショートカットの髪のかわいい娘だ。
「よいしょ」
トイレットペーパーやボックスティッシュを押し入れにしまうためにリビングを離れる母親。
その間に娘は、洗濯物を取り込むためにベランダに出る。
そして足元にあるものに気が付いた。
「えっ? これって・・・」
きれいに人の形に並べられた黒い衣装。
まるで人が着ていたまま中身だけを抜き取ったみたいだ。
頭の先からつま先までが黒一色の衣装であり、ベルトのバックルだけが銀色に輝いている。
そこにはグシャーの紋章であるピエロの顔が描かれており、その目が不気味に彼女を見つめたような気がした。
しばらく足元の衣装を見ていた娘は、やがておもむろに着ていた制服を脱ぎ始める。
上着もスカートも脱いで下着だけの姿になったかと思うと、さらに下着までも脱ぎ始める。
スポーツブラもショーツも脱ぎ、紺のソックスも脱いで生まれたままの姿になると、今度は足元の黒い衣装に手を伸ばす。
ベルトやブーツ、手袋をいったん外し、全身タイツだけになったところで、彼女は背中の部分に手を当てる。
すると不思議なことに、全身タイツの背中に切れ目ができ、左右に開く。
その穴に娘は足を差し入れ、タイツを穿くようにたくし上げていく。
腰まで穿くと、今度は腕を通し、肩まで着こんでいく。
首まで黒に覆われると、マスク部分を頭にかぶり、目の位置を合わせて調整する。
すっかり全身が覆われると、背中の切れ込みが消え、彼女の躰に密着した。
全身をくねくねと動かして全身タイツをなじませた彼女は、次に足に黒革のブーツを履き、手にも黒革の長手袋をはめていく。
最後にグシャーの紋章の付いたベルトを腰に締めると、グシャーの女戦闘員が完成した。
「由美佳ー、取り込んでくれた?」
紙類をしまい込み、食材を冷蔵庫に入れた母が、ベランダのほうを見る。
「えっ?」
そこには全身を黒い衣装で覆った女が立っていたのだ。
「だ、誰? 誰なの?」
「ギギィッ! 見てぇ、お母さん。とっても気持ちがいいの」
女戦闘員がくるりと躰を回してみせる。
「えっ? 由美佳? 由美佳なの?」
眼以外すべてが黒に覆われているが、確かに身体つきは女性である。
「うーん・・・なんだかよくわからない。由美佳だったかもしれない。どうでもいいわ、そんなの。それよりもお母さんも着ようよ。これ、とっても気持ちがいいの」
足元のもう一着を取り上げて差し出す黒い女。
「由美佳、冗談はやめて! そんなのすぐに脱ぎなさい!」
本能的な恐怖が母親を包む。
このままでは娘が得体のしれないものになってしまうのではないか。
「いやよ。これを脱ぐなんて考えられないわ。だってこんなに気持ちがいいのに・・・ギギィッ!」
首を振る女戦闘員。
「由美佳!」
「お母さんも着ようよ。気持ちよくて力がみなぎって社会を破壊したくなるよぉ。首領様の命令なら何でもしたくなるの。ギギィッ!」
「変な声を出すのはやめて。お願いだからそれを脱いで。元の由美佳に戻って!」
なんとか娘を元に戻そうと訴えかける母。
「いやよ。それに由美佳って呼ばれてもなんだかピンと来ないわ。女戦闘員073号って呼んでほしいな」
「女戦闘員?」
確か最近TVで聞いたことあるような気がするが、まさか自分たちの身の回りで起こることだとは思ってもみなかったのだ。
「そう。私はグシャーの首領様にお仕えする女戦闘員073号。由美佳なんて名前はもう必要ないの。ギギィッ!」
「そんな・・・どうしたらいいの・・・」
愕然とする母。
だが、女戦闘員が衣装を持って近づいてくる。
「お母さんも着ればいいのよ。着ればすぐにこれがどんなに素晴らしい衣装かわかるわ。さあ」
娘に胸に押し付けられるように渡された衣装をつい受け取ってしまう母。
「えっ?」
衣装を持った母の表情が変わる。
ウソ・・・こんなにいい手触りなの?
いつも穿いているパンストやタイツと同じようなものだろうという無意識の思い込みが、一気に崩れ去る。
確かにナイロンぽい布地には違いないのだが、すべすべして手触りがすごくいいのだ。
思わず手に取った衣装をまじまじと見つめてしまう母。
すると腰に巻かれたベルトのバックルに描かれたピエロの紋章と目が合ってしまう。
あ・・・
急速に母の意識にこの衣装を着てみたいという気持ちが湧きあがってくる。
着てみたい・・・
この衣装を着てみたい・・・
着てみたい着てみたい・・・
着たい着たい着たい着たい・・・
「ああ・・・」
母は全身タイツを広げ、背中側に手を当てる。
すぐに切れ目ができあがり、着ることができるようになる。
母は何かに憑かれたかのように着ているものを脱ぎ始め、下着も何もかも脱ぎ捨てる。
そして裸になった彼女は黒い全身タイツに足を通した。
「ああ・・・あああ・・・」
うっとりとした表情で全身タイツを着こんでいく母。
足から腰、そして上半身へとまるで黒い布が侵食していくかのようだ。
袖に腕を通し首までたくし上げ、あとは全頭マスクをかぶるだけ。
彼女は何のためらいもなくマスクをかぶり、目の位置を合わせていく。
背中の切れ目が消え、黒い全身タイツが躰に密着すると、次はブーツを履いていく。
床がどうなろうとお構いなしであるかのように、彼女はハイヒールのブーツを足に履き、手には皮手袋をはめていく。
最後にグシャーの紋章の付いたベルトを腰に締める。
そこにはもう先ほど買い物を終えて帰ってきた主婦の姿はなかった。
「ギギィッ!」
全頭マスクに覆われた口から奇声が漏れる。
両手は全身タイツに覆われた躰を愛撫する。
たわわな双丘に密着した全身タイツ越しの胸。
太ももにぴったりと張り付いた布地がつややかに光っている。
「ギギィッ!」
マスクから覗く目を閉じ、うっとりと全身をまさぐる女戦闘員。
「ギギィッ! どう? 気持ちいいでしょ?」
母の痴態に影響されたのか、娘も奇声をあげながら全身を愛撫する。
「ええ・・・とっても。最高だわぁ。これこそ私にふさわしいコスチュームよぉ・・・ギギィッ!」
「うふふ・・・こうして右手をあげながら叫ぶともっと気持ちいいわよ。ギギィッ!」
「ギギィッ! 本当だわぁ・・・なんて気持ちがいいの・・・ギギィッ! ギギィッ!」
娘の言葉に自分も右手を上げて奇声を出す母。
「ギギィッ! ギギィッ!」
「ギギィッ! ギギィッ!」
二人は並ぶようにして右手を上げ、お互いに奇声をあげ続ける。
「くふふふ・・・これでお母さんもグシャーの女戦闘員ね。ギギィッ!」
「ギギィッ! 何を言ってるの? 私はもうあなたのお母さんなんかじゃないわよ。私たちはお互いにグシャーの女戦闘員同士。仲間じゃない。ギギィッ!」
「ギギィッ! そうだったわね。じゃ、なんて呼べばいい?」
「私は暗黒組織グシャーの女戦闘員059号よ。059号って呼んでちょうだい。ギギィッ!」
誇らしげに自分の番号を言う女戦闘員059号。
「ギギィッ! わかったわ059号。私は073号よ。よろしくね」
「ギギィッ! こちらこそよろしくね。073号」
二人はお互いの番号を呼びあった。
「ねえ、そろそろ行きましょう。首領様の下へ。ギギィッ!」
「ええ。もうここには用はないわ。私たち女戦闘員の巣へ行きましょう。ギギィッ!」
「「偉大なる暗黒組織グシャーのアジトへ。ギギィッ!」」
二人は声をそろえてそう言うと、ハイヒールの音も高らかに歩きはじめる。
せっかくホーリーウインズが倒したはずの女戦闘員二体分は、こうして新たに補充されてしまい、あとには誰もいなくなったマンションの一室だけが残っていた。
END
- 2017/07/03(月) 20:53:51|
- 女幹部・戦闘員化系SS
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昨晩は布団に入ってうつらうつらしたころにグラグラッと来ましたね。
胆振地方で震度5弱の揺れだったそうで、札幌でも一部は震度4だったとか。
幸いうちはそれほど大きく揺れることはなかったので、戸棚が倒れたり本が散らばったりなんてことは全くなく、布団の中で結構揺れたなーぐらいののんきさでした。
震源に近い場所では店の商品が破損したりといろいろと損害も出たようですが、大きな被害はなかったようで何よりです。
本当に良かった。
で、北海道で揺れた一時間後ぐらいに今度は九州で震度5弱の揺れがあったそうで。
こちらも大きな被害はなかったみたいですけど、ほぼ同時に南北で地震とはびっくりですね。
何らかの影響があったのでしょうか?
日本は地震国というのを改めて知らされた昨晩の地震でした。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/02(日) 19:14:35|
- 日常
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今日のデーゲームの阪神-ヤクルト戦で、阪神は3対1と久しぶりに勝利をおさめ、連敗を脱出しました。
\(^o^)/ヤッター
何と昨年のドラフト一位の大山選手がスリーランホームランですよ!
しかもプロ入り初ヒットがホームラン。
そして、逆に言えば阪神はこのスリーランしか点が取れなかったわけで、連敗を脱出とはいえ、全く打ててないのは改善されてないですねぇ。_(:3 」∠)_
とにかく打てませんねぇ。
今日の試合は能見投手や中継ぎ以降の投手が何とか抑えてくれましたけど、ほんと困ったものです。
新外国人をとるらしいですけど、どうなりますか。
まあ、ともかく、連敗を脱出したので、明日も勝って連勝と行きたいですね。
頑張れ阪神。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2017/07/01(土) 20:21:57|
- スポーツ
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