なんとなく宇宙船のゲームがしたくなったので、トラベラーサプリメントとしても使える「MAYDAY」を「RPGamer」に掲載されていた2100バージョンでソロプレイ。
リプレイをSS風に起こしてみました。

2100バージョンは以前にも紹介しましたが、加減速の回数が10回から20回程度と制限されるため、派手な動きにはならないのですが、なんとなく推進剤残量に縛られる感じが好きです。
シチュエーションとしては、タクテクス誌の四号に掲載されました「帆船の戦い」の海賊シナリオから、英国東インド会社の武装商船対海賊船をもじって、宇宙の武装商船対海賊船という感じにしました。
『キャプテン、パッシブレーダーに感ありです。至急ブリッジにおいでください』
「わかった。おい、もういいぞ」
俺はインターコムに返事をすると、狭い無重力ベッドの上で俺のモノをしゃぶっている女に止めるよう命令する。
女は名残惜しそうに俺を見上げたが、すぐに俺のモノから口を離すと、ハンカチで丁寧に唾液をぬぐい、ズボンに収めていく。
可愛い奴だ。
無重力で邪魔にならないように短くした髪がややアンバランスな感じだが、顔立ちも悪くない。
先日までは太陽系連合宇宙軍の若き女性士官だった女だが、もぐり医者に作らせた薬物と機械的洗脳を組み合わせた結果、今では俺の言いなりになるメス奴隷だ。
今では特製のボディラインにぴったりした宇宙服を着込み、俺のために働いている。
「お前も来い」
俺の言葉にこくんとうなずく。
うむ、可愛い奴だ。
「パッシブに感だと?」
俺はブリッジに入るなり確認する。
「はい。熱源探知からも間違いなく宇宙船です。おそらくは地球へ向かう商船かと」
航法席に着いている航法士がそう報告する。
やはりな。
ここは今の地球と木星の位置関係から言って航路となっているはずだ。
普通の商船ならここを通るに違いない。
スクリーンに映し出される光点に俺は目をやる。
さて、狩りを開始しようか・・・
俺はキャプテンシートに着くと、ぺろりと舌なめずりをした。

轟々と推進剤を撒き散らし、目標に向かっていく我が「スケルトン」号。
宇宙空間ではためいたりはしないだろうが、ドクロのマークの海賊船の旗も掲げている。
こういうロマンが宇宙の男には必要なのさ。
さて、そろそろ相手もこちらに気が付いているだろう。
どう出てくるかな?
(MAYDAYでは一隻の宇宙船を三個のユニットで表示します。それぞれ未来位置、現在位置、過去位置でして、実際には現在位置の真ん中のユニットが実物の宇宙船となります)

意外なことに相手の船は慌てふためいて進路を変えるでもなく悠然と航行を続けている。
いや、加減速の上限が10回程度の商船である以上、不用意な進路変更はするべきではないのだが、海賊船が接近していると言う状況では、慌てふためいて進路を変えようとする船長が多いのも事実だ。
むしろ進路を変えないのは手ごわい船長かもしれない。
「おい、おとなしく停戦して降伏しろと言ってやれ」
俺は降伏勧告をすることにした。
これでおとなしく降伏してくれるならその方がいい。

俺は「スケルトン」号を相手の船のベクトルを合わせるために軌道をずらす。
こっちは推進剤をたっぷりと積んでいるので、20回の加減速は行えるし、いざとなれば1回限りのブースターも使えるのだ。
どうあがいても商船に逃げ切れるわけはない。
だが、接近したことで相手の船の特徴がつかめてきた。
なんてこった。
相手が悠然としていたのも無理はない。
相手は商船は商船でも木星系開発公社の武装商船だ。
推進剤こそ商船と同じぐらいしか積んでいないが、太陽系連合宇宙軍の巡洋艦並みの武装を備えているのだ。
下手にうろうろと進路変更するよりも堂々と撃ち合って返り討ちにしてやろうと言う腹積もりに違いない。
くそ。
こっちも尻尾を巻いて逃げるつもりなんかない。
それに木星系開発公社の武装商船ともなれば、金目のものはたくさん積んでいるはずだ。
もしかしたらお偉いさんや女も乗っているかもしれない。
そいつらを確保すれば奴隷として売ったり身代金を取ることも考えられる。
手を出さない理由はないのだ。
「射撃準備だ」
俺は砲撃手席に着いた女にそう命じた。

「お!」
相手はこっちがベクトル合わせに入ったタイミングで加速してきた。
嫌がらせレベルではあるが、こういうタイミングずらしは結構イラつかせられるもの。
一撃をお見舞いしたいところだが、この距離ではまだ遠い。
推進剤勝負なら負けはしないのだ。
相手はどうあがいても残り2回ほどしか加減速できまい。
いまだ10回以上の加減速回数を残しているこちらが圧倒的に有利なのだ。

「撃て」
俺の言葉に無言でうなずきボタンを押す女。
肉眼では見えないが、舷側のレーザー砲が発射され、相手の船に向かったはず。
残念なことに反応がないところを見るとはずれたようだ。
さすがにまだベクトルも合っていない上にこの距離ではいかにテレパスと言えども命中は難しいか。

ベクトルが合ったところで俺は二度目の射撃を命じる。
相手側からの反撃も行なわれたようだが、幸いこちらに被害はなし。
そしてこちらの一撃は相手の砲塔を吹き飛ばしたらしい。
冷酷な笑みを浮かべる女を見て、俺は調教がうまく行ったことを喜んだ。

武装を破壊され、ベクトルも合わされた相手にもはや勝ち目はない。
商船側からは降伏すると言う連絡が入る。
俺は自ら銃をもって相手の船に乗り込むべくブリッジを出る。
もちろん砲撃手の女にはよくやったと言葉をかけてやった。
さて、どんなお宝があるのやら・・・
と言うことで、動きも少なく戦闘もあっけなく決着が着いてしまいました。
商船は合計で10回しか加減速ができず、大体発進で3、着陸で3使うため、航路途中で使えるのは4回がせいぜいなので、海賊船の襲撃を受けてもほとんど身動きが取れないんですよね。
対して海賊船は20回の加減速ができるので、機動は海賊船が圧倒的に有利、しかも命中率を上げるテレパス少女も乗っているので、どうあれ商船側はかなり不利でしたが、それでも一回の命中で商船の武装を破壊できたのは幸運でした。
見た目的にはたいしたことない戦闘でしたが、プレイそのものは結構楽しかったです。
今日はこんなところで。
それではまた。
- 2015/03/14(土) 20:18:25|
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