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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

スペイン内戦(4)

右派ファシスト勢力に対抗するために連合を組んだ人民戦線政府側は、当初から内部分裂の危険をはらんでおりました。
それはやがて自由主義・社会主義の派閥と、アナーキスト・共産主義の派閥に分かれ、人民戦線内部でも権力争いに発展していきます。
このため、内戦に際して両派の分裂を阻止すべく、ヒラル内閣に代わってカバレロ内閣が成立します。
カバレロは社会党でしたが、アナーキストや共産党員も主要閣僚に取り込み、どうにか両派の分裂を防ぎました。

陸軍の将軍であったモラやフランコが指揮するファシスト軍は、主として陸軍の兵士が所属しておりました。
そのため人民戦線政府軍は、主に労働者が銃を取って戦うという民兵を主戦力として戦わざるを得ませんでした。
彼らはファシストへの対抗心は高かったものの、軍事的技量は未熟であり、数は多かったものの戦力としてはあまりあてにはならないものでした。
ですが、そんな彼らも防御に回るととてつもない粘りを発揮することもあったのです。

1936年10月末。
フランコは内戦の早期終結を図るべく、スペインの首都マドリッドに対する攻撃を開始します。
これに対し人民戦線政府は早々にマドリッドからバレンシアへと疎開。
ですが、市民と人民戦線政府軍の民兵は、マドリッドを守るために必死の防戦を行ないました。
これには反ファシストの国際旅団も参加し、各国からやって来た義勇兵がファシスト軍と戦います。
国際旅団は50以上の国の義勇兵からなっており、多くはそれぞれの国の共産党員でしたが、ヘミングウェイなどの小説家など著名人や知識人も参加しておりました。
しかし、のちには人民戦線政府によりこうした知識人は投獄されるなどし、共産党員以外はいなくなっていったといいます。

国際旅団と民兵及び市民の必死の防戦、それにソ連からの軍事援助がマドリッドに届くようになると、ファシスト軍の攻撃は撃退され、こう着状態に陥りました。
ソ連からの軍事援助が予想外に人民戦線軍を強化していることを知ったファシスト軍は、ドイツ人義勇航空軍団「コンドル軍団」を結成したり、ドイツ製の一号戦車やイタリア製のCV33戦車を戦場に投入しましたが、これらの戦車の主武装は機関銃しかなく、人民戦線軍の投入してきたソ連製のT-26戦車やBT-5戦車にはほとんど通用しませんでした。
逆にT-26やBT-5は45ミリ砲という当時としては強力な主砲を搭載しており、1000メートル離れた地点からでも、容易に一号戦車やCV33戦車を撃破することができました。
このためファシスト軍は、戦車戦ではほぼ一方的に敗北することが多く、以後人民戦線軍の戦車に対しては対戦車砲や88ミリ高射砲で対抗するようになって行きました。

結局ファシスト軍は人民戦線軍の守るマドリッドを攻略することはできませんでした。
フランコは短期決戦での内戦の終結をあきらめ、長期戦に備えて戦略の練り直しをおこないます。
それはイベリア半島北部の港湾や鉱山、そして工業地帯の制圧を図り、人民戦線政府を疲弊させるというものでした。

マドリッド防衛は人民戦線政府側に一応の勝利をもたらしました。
しかし、このことはソ連からの軍事援助が大きく作用したことは間違いなく、人民戦線政府内では共産党の発言力がいやが上でも増しました。
さらに国際旅団を率いていたエミリオ・クレーベルという将軍も実はソ連人の軍事顧問であり、国際旅団だけではなく、人民戦線政府軍内ではソ連人軍事顧問が実権を掌握していくことになります。

1937年の春になると、フランコの新戦略が動き始めました。
ファシスト軍はスペイン北部のバスク地方に戦線をしき、人民戦線政府から切り離します。
孤立したバスク地方でしたが、人民戦線政府はバスク地方の救出をおこなおうとはしませんでした。
バスク地方には当時自治政府がおかれており、その自治政府と人民戦線政府との関係が悪化していたのです。

邪魔が入らないことを理解したファシスト軍はじっくりとバスク地方を攻略していく予定でしたが、そこである事件が起きました。
ドイツ義勇空軍「コンドル軍団」による「ゲルニカ」爆撃でした。

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  1. 2010/06/18(金) 21:46:43|
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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
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