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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

ホワイトリリィ(23)

200万ヒット記念SS「ホワイトリリィ」も今日を含めて残り3回。
今日は23回目です。
気が付けば210万ヒットも目の前。
連載中に達成できますでしょうかね。

それではどうぞ。


23、
手術台に静かに横たわる百合香。
規則正しい寝息とそれに伴う胸の上下が、彼女が眠っていることを示している。
大き過ぎない形のよい胸。
なんともいえず美しい。
「それでシステムを切り離すことは可能なのか?」
俺は医療戦闘員たちに指示を下している蜘蛛女に確認する。
「切り離すこと自体は可能とのことです。ですが・・・」
蜘蛛女が言葉を濁す。
「ですが?」
「ですが、百合香様ご自身の精神を崩壊させる可能性が少なからず起こり得るとのことです」
「むう・・・やはり防御システムが働くのか・・・」
予想していたとはいえ、俺は思わずうなってしまう。
異性人の技術を基にしているクーライの技術でも失敗の可能性を無くしきれないと言うのか・・・
さすが異星人が技術の悪用を阻止する意味でセットしていったものというわけだ・・・
「ドスグラー様が無理やり百合香様を洗脳や改造しようとしなくて正解でした。百合香様の意思に反してそういうことが行なわれた場合、百合香様もろともシステムは消滅する可能性があったとのことです」
「やはりか・・・それで今は問題ないというわけか?」
「はい。百合香様ご自身が我々クーライを受け入れられましたので、システムが反応しなくなっているようです」
手元のデータを報告する蜘蛛女。
俺の計画は間違っていなかったというわけか・・・
だが、システムを切り離せないとすれば厄介だな・・・

「百合香からホワイトリリィを切り離せないとなれば、いつまたホワイトリリィとして我々に敵対するかわからないというわけか・・・だが、切り離すには失敗を覚悟しなくてはならない。どうすればいいか・・・」
俺が苦悩していると、蜘蛛女がクスッと笑う。
こいつめ・・・すでに何か策を持っているんだな?
「ご安心くださいませ、ドスグラー様。切り離す必要はないのです」
「切り離す必要はない? どういうことだ?」
俺はおとなしく蜘蛛女が話すに任せる。
こういう会話も楽しいものだ。
「はい。ドスグラー様は百合香様よりホワイトリリィシステムを切り離し、その上でクーライの一員としての肉体強化をおこなおうとお考えだと思われます」
「そのとおりだ。百合香が病気や事故で死ぬようなことがあってはならないからな」
「ドスグラー様、その二つを分けて考える必要はないのです」
「分ける必要はない? あっ!」
俺はハッと気がついた。
なるほど、そういうことか。
「蜘蛛女、お前が言いたいことは、百合香のホワイトリリィのシステムをそのままクーライで改変し乗っ取ってしまおうということだな?」
「はい。ドスグラー様のおっしゃるとおりです。ホワイトリリィのシステムを乗っ取り、我がクーライの都合のいいように改変する。そうすれば百合香様よりホワイトリリィは消え去り、変わりに我がクーライの闇の女戦士が誕生するというわけです」
蜘蛛女がにっこりとうなずいた。
「それでいい。早速百合香のシステムを我がクーライのものへと改変せよ」
「かしこまりました。ドスグラー様。ですが時間が少々かかるかと・・・初めてのことでありますので」
「かまわん。その間の手は打つ。百合香を頼んだぞ」
「お任せくださいませ、ドスグラー様」
蜘蛛女が一礼する。
俺は百合香を蜘蛛女に任せ、手術室をあとにした。

さて・・・
百合香のシステム改変には時間がかかる。
蜘蛛女にはあのあとメールで細かい指示を与えてあるので問題はないだろう。
俺は久しぶりに会社に連絡をしてみた。
こんなに会社を空けたことなどなかったからな。
まあ、総務部長である俺がいなくても、会社などは問題ないはずだが。
俺は社長の田神紫乃に連絡を取り、問題がないか確認する。
会社のほうは特に問題はないとのこと。
だが、昨日と今日の事件で、うちの社員も二人ほど死んだらしい。
そのため、紫乃と老川専務がこのあと通夜に出ることになったという。
当然のごとく老川専務は、俺がいないことをねちねちと不来坂香穂里に文句を言っているらしい。
やれやれ・・・
これは早々に香穂里を改造してやって、老川を引き裂かせてやる必要がありそうだ。
きっと胸がすうっとするだろう。
専務には代役でも立てればいいか。
さて、彼女には何と融合させてやるのがいいだろうかな・・・
ハンミョウ女というのもいいかなどと考えながら、俺は不来坂香穂里に電話する。
そして老川専務のことをフォローしてやり、業務の問題がないかを確認しておいた。

夜になり、俺はまた蜘蛛女にわがままを言って夕食を作ってもらう。
蜘蛛女はいやな顔をするどころか、むしろ喜んでニコニコしながら作ってくれて、俺は美味しい夕食にありつけた。
正直百合香の作る食事と甲乙付けがたい。
いろいろな悪の組織の首領がいるが、こと食事の面では俺が一番恵まれているかもしれないな。

夕食を終えると、そろそろ了史が帰ってくる時間だ。
了史が帰ってきたときに百合香がいないとなれば、あいつはかなり騒ぐだろう。
浮気を疑い、電話をかけてきたやつだ。
どこに行っているのかと探すに違いない。
となれば、おとなしくしていてもらうことにしよう。
どうせそろそろ百合香のことは告げなくてはならない。
そのあとであいつがどうしようと知ったことではないが、まあ、できる限りのことはしてやるさ。
それが嫁を奪った父親のせめてもの心遣いだろうからな。

俺は当直のコオロギ女に後を任せ、ドスグラーの衣装から着替えて部屋に戻る。
そしてリビングでテレビを見ながら了史の帰りを待った。
クーライのニュースでTVはどこも埋め尽くされている。
昨日今日で死んだのはかなりの数に上ったらしい。
まあ、そのぐらい死んだところで地球全体の人間の数から見れば微々たるものだ。
さほど問題になるようなことではない。
いずれしっかりと管理してやるさ。

「ただいまー」
夜10時近くなって、ようやく了史が帰ってくる。
あいつもこんな時間まで大変なことだ。
これからもっと大変になるのだがな・・・
「ただいま。あれ? 父さん、百合香は?」
リビングに入ってくる了史。
「ん? 今手が離せないようだぞ」
俺はそう言って催眠ガスのスプレーを取り出して吹き付ける。
「ん・・・あ・・・な、何を・・・」
そのままその場に崩れ落ちる了史。
俺は了史が眠ってしまったことを確認すると、あらためて麻酔薬を打ち込む。
これでいい。
これで当分は起きてこない。
俺は上着を脱がせてネクタイをはずしてやると、そのまま肩に担いで二階の部屋に連れて行く。
そして椅子に座らせて、手錠を嵌めて拘束する。
あとで排泄物のために紙おむつを買ってこなくては・・・
ここでお漏らしをされてもかなわんからな。
まあ、明日はゆっくり休め。
会社には俺が連絡しておいてやる。
俺はぐったりとなった了史をそのままにして、二階の部屋をあとにした。

                   ******

ん・・・
朝か・・・
どうやらいつの間にか眠っていたらしい。
時計を見ると朝の6時。
いつもの起きる時間だ。
体内時計とは正確なものだな。
それにしても・・・
あれから12時間ほどが経つが、百合香の報告はまだ来ない。
医療戦闘員たちもてこずっているということか?
それともシステムが予想以上に強固ということなのだろうか・・・

俺は二階の了史の部屋へ行き、まずは了史の様子を確かめる。
相変わらず眠りこけており、起きる気配は微塵もない。
昨夜買ってきた紙オムツを穿かせているので、俺はまずその始末をおこなう。
やれやれ・・・
息子のオムツを取り替える悪の首領とはな・・・
俺はオムツを取り替えると、オムツ姿の了史に苦笑しつつ部屋からアジトに下りていく。
そしてドスグラーの衣装に着替えて司令室に行く。
いつものようにスモークが炊かれ、女怪人や女戦闘員たちが出迎えてくれる。
昨夜からの当直のコオロギ女が異常無しを報告する。
昨日一昨日の襲撃事件で、警察などの警戒が厳重になっているものの、我らの動向を掴むことはできていないとのこと。
当然だ。
我々の動向を警察ごときが掴めるものか。
俺は当直の引継ぎをして休むように言ってやり、蜘蛛女を呼び寄せる。
まったく・・・
蜘蛛女がいなければ俺はどうにもならんな。

すぐに蜘蛛女はやってくる。
均整の取れたボディが動くさまは、なかなかに見ていて気持ちがいいものだ。
「蜘蛛女まいりました」
スッと片膝をついて一礼する蜘蛛女。
「ご苦労。百合香の様子はどうだ?」
「はい。順調にシステム改変が進んでおります。すでにシステムそのものの乗っ取りは成功しましたので、二度とホワイトリリィが現れることはございません」
「そうか・・・」
俺はちょっと複雑な気持ちになった。
あれほど我々の障害となっていたホワイトリリィだが、もはや現れないというのはなんだか寂しいものがある。
「あとはシステムを利用し、百合香様を闇の女戦士へと仕立て上げるばかりです。おそらく午後にはお披露目ができるようになるかと」
「そうか。素敵な悪の女戦士にしてやってくれ。クーライの女幹部にふさわしいようにな」
「はい。心得ております」
にこっと微笑む蜘蛛女。
その口元がなまめかしい。
俺は再び百合香を任せ、蜘蛛女を下がらせた。

俺はそのあとで控え室に下がり、マスクを取って了史の会社に電話をかける。
まさか今オムツして寝ていますとは言わないが、会社を休むことぐらいは伝えてやらねばな。
電話をかけ終わり、ふと気がつくと暇になる。
そういえば、二週間もの有給を取ったわりに、ずっと百合香にかかりきりだったからな。
今日は少しゆっくりするか。
俺は着替えて自室に戻ると、まだ読んでなかった文庫本を取ってリビングに行く。
そしてコーヒーを飲みながら読書と洒落込むことにした。

昼はカップラーメンで済ませ、了史には栄養剤と麻酔薬を追加しておく。
紙オムツも交換してやるが、勃起してない状態で見ても、こいつのモノはそう小さいものではない。
おそらく百合香も楽しませてもらっていただろう・・・
だが・・・
パルスの影響で百合香は了史のモノが貧弱なモノと思い込んでいる・・・
俺のモノこそ最高と思い込んでいるのだ。
まあ、かわいそうだが、こいつのモノは二度と百合香に入ることはない。
了史には別の女でも用意してやるさ。
たとえ了史のことを毛虫のように嫌おうとも、強制的に洗脳してやればすぐに了史を愛するようになるのだからな。
少々人格が壊れたところでどうってことはあるまい。

やがてポケットの中の携帯が鳴る。
蜘蛛女からだ。
どうやら百合香の改変が終わったらしい。
俺はいそいそとアジトに下りる。
そしてまたドスグラーの衣装に着替え、司令室へと入って行った。
なんだかドキドキするな。

「お帰りなさいませ、ドスグラー様」
「「お帰りなさいませ、ドスグラー様」」
俺が司令室に入るたびに繰り返される儀式。
蜘蛛女と女戦闘員たちが跪いている。
だが、百合香の姿はそこにはなかった。
「ご苦労。蜘蛛女、百合香はどうなった?」
俺は首領の席に着くと、蜘蛛女にそう尋ねる。
「はい。すべて終了いたしました」
微笑んでいる蜘蛛女。
こいつめ・・・焦らしやがって。
「それで百合香はどこに」
「お待ちを。百合香様、ドスグラー様がお呼びでございます」
蜘蛛女が怪人たちの出入りする脇の入り口に声をかける。
すると、入り口がスッと開き、闇の中から現れるかのように一人の女が入ってきた。

「!」
俺は思わず息を飲む。
入ってきたのは百合香だ。
だが、そこにいたのは今までの百合香ではなかった。
邪悪で妖艶な笑みを浮かべた闇の女そのものだったのだ。
「うふふ・・・」
カツコツとヒールの音を響かせ、優雅に歩いてくる百合香。
そして俺の前にやってくると、スッと片膝をついて一礼する。
「お呼びでございますか? ドスグラー様」
そう言って顔を上げる百合香。
俺のマスクを模した小さな髑髏の付いたサークレットを額に嵌め、目元には黒いアイシャドウが塗られている。
唇にも同じように黒のルージュが塗られ、チラリと覗く白い歯と好対照を成していた。
「ほう・・・綺麗だな百合香。ちょっと立って見せてくれるか?」
「はい、もちろんです。ドスグラー様」
百合香がスッと立ち上がる。
見事な衣装だ。
黒エナメルのレオタード型のボンデージが身を包み、トゲの付いたチェーンがベルト代わりに巻きついている。
驚いたことにその両胸のところは丸くくり抜かれていて、形のよい乳房が丸見えだ。
おへそのところもダイヤ型にくり抜かれ、かわいくくぼんだおへそが姿を見せている。
乳首にもおへそにもピアスが付けられ、それぞれに小さな黒い宝石が輝いている。
両手には黒エナメルの長手袋が着けられ、二の腕のところにトゲの付いたリングが嵌まっていた。
脚は太ももから下を履き口と足首にトゲの付いたピンヒールのブーツが覆っている。
もちろんそれも黒エナメルだ。
俺が無言で眺めていると、百合香はくるりと躰を回して見せてくれる。
髪は明るい金色に染められていて、背中に流れる部分がつややかに光り、実に美しい。
全体を黒でまとめたその姿は、まさに悪の女戦士にふさわしかった。
「うふふ・・・いかがですか? 似合いますか、ドスグラー様?」
「ああ、とてもいやらしくてよく似合っている。まさに我がクーライにふさわしい悪の女戦士だ」
俺はゆっくりとうなずいた。
とてもよく似合っている。
「ああ・・・うれしいです。私もこの姿がとても気に入りました。こんな素敵な衣装にしていただき、感謝しています」
再び片膝をついて一礼する百合香。
「うむ。これからは我がクーライのために尽くすがいい」
「はい、もちろんですドスグラー様。私はクーライとドスグラー様の忠実なるしもべ。どうぞ何なりとご命令を」
「うむ。百合香よ、今日からはクーライの女幹部ブラックリリィと名乗り、我が片腕として仕えるのだ」
俺はもう一度うなずいた。
「素敵な名前をくださりありがとうございます。私はクーライの女幹部ブラックリリィ。私の身も心もドスグラー様のもの。永遠の忠誠をお誓いいたします」
凛々しい表情で俺を見上げる百合香。
その忠誠の言葉がなんともうれしい。
俺はついに今、最高の女と最高の手駒を同時に手に入れたのだ。
  1. 2010/03/14(日) 20:31:29|
  2. ホワイトリリィ
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03月14日のココロ日記(BlogPet)

ココロの小さいころの夢はゴミになることでした。今は舞方雅人さんの我先になりたい……なんて冗談です

*このエントリは、ブログペットのココロが書いてます♪
  1. 2010/03/14(日) 10:42:54|
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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