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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

ホワイトリリィ(10)

200万ヒット記念SS「ホワイトリリィ」も今日で10回目です。
楽しんでいただけますとうれしいです。

それではどうぞ。


10、
「ただいま」
俺は玄関を開けて自宅に入る。
「あ、お帰りなさいませ、お義父様」
百合香が玄関まで迎えに出てきてくれる。
今は以前と同じように笑顔を向けてくれるようになり、俺としても気分がいい。
「百合香さん、お土産だよ」
俺はケーキの箱を差し出した。
「まあ、いつもありがとうございます。あとでデザートに出しますね」
にこやかにケーキの箱を受け取る百合香。
彼女のご機嫌を取るのにいつもケーキでは芸が無いが、息子の嫁である百合香に花を買って帰ったりアクセサリーを買って帰ったりなど、今はまだ表向きできることではないからな。
「お義父様」
「ん? 何だい?」
俺が靴を脱ぐのを百合香はいつも黙って待っている。
話しかけてくるなどここ最近無かったことだ。
やはり俺への嫌悪感はほぼ解消されたと見るべきだろう。
「このケーキ、いつもの秋田屋さんのでは無いんですね? 最近人気のランペルールじゃないですか? 高かったでしょ」
ほう、知っているのか。
確かに結構値段はよかったが。
店も小洒落ていたし、そういえば客も多かったな。
「ああ、部下の女性に教えてもらったんだ。ケーキが美味しいと評判らしいな」
俺は先に立ってリビングへ向かう。
いつもは鞄を持った百合香が先に立つのだが、今日は俺の後を付いて来た。
「ええ、美味しいらしいんですよ。私も食べてみたいと思っていたんです。お義父様のおかげで願いが叶いました」
俺は振り向きたい衝動を必死でこらえた。
きっと百合香は今満面の笑みを浮かべているだろう。
見られないのが惜しい。
「それはよかった。百合香さんに喜んでもらえれば俺も嬉しい」
「あ・・・ありがとうございます」

今、口ごもったな。
何かあったか?
いや、先日の陵辱を思い出してしまったか?
ふとしたことで俺が百合香を女として見ていることを思い出したのかもしれないな。
まあいい。
そう簡単にはいくまい。
今夜から本格的に仕上げて行けばいいのだ。
「ああ、腹が減ったな。そういえば了史はまだかい?」
俺はそう言ってリビングに入る。
テーブルには今日もとりどりのおかずが並んでいた。
毎日この食道楽を楽しめる男はそうはおるまい。
いい女だ。
「了史さんは今お風呂に入っています。さっき帰ってきたところですわ」
「そうか」
ふん、帰っていたのか。
俺は急にいまいましくなり、着替えのために部屋に向かった。

夕食後、俺はいつもの通り部屋にこもる。
すぐに灰皿を手元に寄せて一服する。
タバコの煙が肺に染み渡ってなんとも言えず美味い。
明日からはしばらく時間が自由になるので、百合香に対する工作もいろいろとできるはずだ。
明日からが楽しみだ。
それにしても・・・
俺は夕食の時間を思い出す。
美味しそうに料理を食べる俺を、百合香は以前のような笑みを浮かべて、嬉しそうに見ていてくれたのだ。
それは俺の心をたぎらせた。
だが、次の瞬間、その思いは苦いものになる。
風呂から上がってきた了史が百合香の笑みを独り占めする。
俺が居るのを気にも留めずに百合香とキスをする。
いまいましい。
だが、了史よ、今にお前は思い知ることになる。
百合香の笑みがもはやお前に向くことは無くなるのだということを。
そして俺の息子に生まれてしまった不幸を嘆くようになるだろうということをだ。

俺はパソコンを立ち上げる。
いつものごとく数通のメールが入っていた。
『偉大なる我が首領ドスグラー様へ』?
蜘蛛女のやつ・・・
俺は苦笑する。
携帯にしろメールにしろ、日常的に使われているものの方がかえって人目を引きづらい。
クーライも専用の通信網を保持してはいるものの、日常的な連絡は携帯同様メールで行なうことも多いのだ。
俺はメールを開く。
中身はいつもの活動報告だ。
無論今は活動を控えさせているから、報告することはそうは無い。
それに本当に重要なことは会った時に直接話す。
要は単に俺にメールを送りたいだけなのだ。
携帯での通話同様、俺への直接メールは女怪人だけに許された特権だ。
女戦闘員たちには許されていない。
だから、女怪人たちはその特権を生かすべく、俺にメールしたり携帯で会話をするチャンスを探している。
携帯での会話はさすがにタイミングの問題があるので、そう頻繁には困るのだが、メールは俺が見たい時に見ればいいので、女怪人たちはこぞって俺にメールしてくる。
“やさぐれ首領の趣味の世界征服日記”などというタイトルででもブログを書けば、きっと女怪人たちからのコメントでコメント欄はにぎやかかもしれないな。
新たに怪人となったムカデ女も早速メールを送ってきている。
中身はモサドの情報だ。
俺の気を惹きたくて書いてきたのだろう。
可愛いやつ。
俺はそれぞれに返事を打ち込むと、送り返してやる。
きっと地下のアジトでは俺のメールに女怪人たちが喜んでいることだろう。

さて、俺のやりたいことはメールを読んで返事を打つことではない。
これから俺は百合香に俺の良さを教えてやるのだ。
俺はパソコンのモニターに監視用蜘蛛型ロボットの映像を映し出す。
天井裏に潜んでいた蜘蛛型ロボットは、すぐに活動を開始して換気口から這い出ていく。
このまま二階の百合香の寝室に忍び込ませ、内部の様子を探るのだ。
その様子を見ながら俺は信号パルスを調整する。
思考操作は今日から更なる段階に入るのだ。

鏡台に向かい、薄化粧を落としている百合香。
化粧などしなくても百合香の美しさは変わらないと思うのは俺の欲目だろうか。
だが、蜘蛛型ロボットのレンズを通しても、化粧を落とした百合香に美しさの陰りはいささかも見られない。
ベッドにはにこやかな表情で百合香を待つ了史。
やはりな。
今日は楽しむつもりなのだろう。
冗談ではない。
お前は百合香に相応しくはない。
百合香は俺のものだ。
今からそれを思い知らせてやろう。
俺はパルス発信機のパルスを調節する。
百合香には悪いが、今日のお楽しみはあきらめてもらわなければならない。
その分いずれ俺がじっくり楽しませてやる。
待っているのだ、百合香よ。

蜘蛛型ロボットの視界を発信機に合わせる。
天井に隠すように仕掛けられた発信機のパイロットランプがかすかに光る。
灯を消されても気付かれる心配は無いというわけだ。
俺はパソコンに入力して発信するパルスを選択する。
蜘蛛女のおかげで技術戦闘員たちが改良してくれた力作だ。
彼女たちにはご褒美をたっぷりやらねばならないな。
そんなことを思っていると、モニター内では百合香がいそいそと了史の待つベッドにもぐりこむ。
俺は了史に殺意すら覚えた。
あの百合香を好きにしている了史。
嫉妬で気が狂いそうになる。
いっそのことこのまま了史の部屋へ行き、その場で了史を殺して百合香を犯してやりたいぐらいだ。

落ち着け・・・
それでは了史は百合香との幸せな記憶を抱いたままあの世へ行く。
そんなことはさせない。
了史には百合香に裏切られた絶望を味わってもらわねば・・・
ふ・・・
俺は気が狂っているのだろうな・・・
実の息子にこのような感情を持とうとは・・・
まあ、悪の首領を楽しもうというのだ。
これぐらい狂っているのがちょうどいいか。
俺は苦笑する。
欲しい物は手に入れる。
俺はそうして今まで生きてきた。
自分には到底手の出せないようなものも、異星人のテクノロジーのおかげで手に入れることができた。
妻だって好きな男が別にいたはずだったが、強引に陵辱した上で我がものにした。
次は百合香だ。
相手が了史だろうと構うことは無い。
奪われる方が悪いのだ。

すでにパルスは照射されている。
了史用に調節したパルスと百合香用に調節したパルス。
この二つを相互干渉させずに発生させるのはかなりの高度な技術がいる。
だがクーライの技術陣に不可能は無い。
優秀な技術者を集め、さらに英才教育を施したりすることで俺に忠実な技術者集団ができあがる。
無論全員女性であり、通常の女戦闘員とは色違いの白い全身タイツに、口元だけが覗く全頭マスクをかぶせて技術戦闘員と名付けて使役しているのだ。
技術者として女性はふさわしくないと思われるかもしれないが、どうしてどうして、細やかな女性は技術者としても適している。
その技術戦闘員たちに作らせた発信機だ。
二種類のパルスを照射するなど造作も無い。

灯の消された二人の寝室では、二人の愛の営みが始まっていた。
『ん・・・百合香・・・もう濡れているのかい?』
『あん・・・意地悪・・・了史さんの指がいけないんじゃない』
耳をふさぎたくなる衝動に駆られ、俺はボリュームを下げる。
聞きたいのはそんな声ではない。
蜘蛛型ロボットの監視カメラは暗視タイプだ。
ほんのわずかな光でも増幅して鮮明に室内を映し出してくる。
ベッドの中でもぞもぞ動いている二人。
了史の愛撫に百合香の躰に官能の炎が燃え盛っているのだろう。
いつもより百合香の反応はいいはずだ。
パルスによって内側から燃え立たせられているのだ。
今の百合香は盛りの付いたメス猫同然にされている。
男が欲しくて仕方ないはずだ。
百合香は発情する躰をもてあますかのように布団を跳ね除ける。
うっすらと汗をかいた白い肌が艶めかしい。
了史の上に乗る騎乗位の体勢で、あられもなく了史のモノをむさぼろうとしている。
まさに一匹のメスがそこにいた。

だが、百合香の動きが止まる。
躰をずらして了史の股間に手を這わせる。
俺はスピーカーのボリュームをあげた。
『どうしたの? 調子悪い?』
百合香のせつなそうな声がする。
俺は意地悪い喜びを覚える。
そう、了史は今勃たないのだ。
勃起しないのだ。
当然だ。
俺がそうしているのだから。
了史に向けたパルスは脳を通して了史の肉体を制御する。
了史がいくら百合香に欲情していても、躰は反応しないのだ。
せっかく百合香が発情していても、了史は抱くことができないのだ。
俺は思い通りの結果に、思わず笑い声を出さずにはいられなかった。

『疲れているのね・・・このところお仕事忙しかったから・・・』
多少の落胆を言葉に滲ませつつも、百合香は了史のモノを愛撫する。
ゆっくりと優しくしごいて力付けようとしているのだ。
無駄なことを・・・
今の了史には何をやっても無駄なのだ。
パルスによって肉体は反応しないようになっている。
百合香の魅力的な肉体を見ても勃起しないのだ。
『あ、あれ・・・お、おかしいな』
苦笑しつつも何とか股間のモノを勃起させようと頑張っている了史。
『うふ・・・大丈夫。私に任せて』
百合香はさらに躰をずらすと、了史のモノをくわえ込む。
チッ、なんてことだ・・・
だが今は我慢だ。
これも百合香を手に入れるためには仕方が無い。

百合香は一所懸命に了史のサオに舌を這わせ、袋を優しく愛撫している。
発情した百合香はその行為自体に興奮しているのか、頬を赤らめていやらしく音を立て、股間には愛液を滲ませている。
だが、了史のモノは反応しない。
困ったようなすまなそうな顔で了史は百合香を見つめている。
妖艶な百合香の表情に、きっと内心は興奮しているのだろう。
だが躰は言うことを聞かないのだ。
まさに地獄の責め苦かもしれない。
技術戦闘員たちは実にいい仕事をしてくれた。
まさに溜飲が下がる思いだ。

『ハア・・・』
百合香がいくらやっても勃起しない了史のモノに疲れたのか、そっと躰を起こす。
『す、すまん。百合香』
『気にしないで。きっと疲れているのよ。今日はもう寝ましょ』
うなだれた了史に百合香は笑顔を向ける。
優しい女だ。
おそらくまだ躰は火照っているだろう。
欲望は満たされていないはずだ。
それでも了史を気遣っている。
まったくいい女だ。

百合香はパジャマを羽織って布団に入る。
隣では了史が今の体たらくなどなかったかのように目を閉じている。
さて、このままおとなしく寝るのかな?
動きがなくなるようなら後押しが必要かもしれないが・・・
『ん・・・んん・・・』
その小さな声を聞いた俺は思わず笑いを浮かべていた。
百合香の上にかぶせられた布団がもぞもぞと動いている。
ふふふ・・・
やはり躰が火照ったままでは寝られまい。
そっと起き出す百合香。
隣ですでに寝息を立てている了史を起こさないように、どうやら部屋を出るらしい。
俺は蜘蛛型ロボットに百合香の後を付けさせた。
  1. 2010/03/01(月) 21:12:17|
  2. ホワイトリリィ
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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