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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

似たようなものですが・・・

190万ヒット記念というわけではありませんが、以前途中まで書いて放置してあった短編に加筆したものを投下します。

だいぶ昔にMACXE'S様に投下したものと似たようなもので、シチュ切り出しのみの短編ですが、お楽しみいただければうれしいです。

ではではどうぞ。


「ママ! ママ! 目を覚まして!」
私はがっちりと固定された両手を何とかして振りほどこうとするけど、手首を金具で締め付けられて動かせない。
「無駄だ、フェアリーナは気を失っている。それにお前の声はあのカプセルには届かない」
磔にした私の横で、筋肉質の巨体で腕組みをしている大男がくぐもった声で笑う。
悔しい・・・
悔しいよぉ・・・
私が・・・
私が捕まったばっかりに・・・
「ママ・・・」
私の頬を涙が伝う。

私の目の前には、捕らわれてカプセルに入れられてしまったママの姿がある。
ピンクと白のレオタードに身を包み、ぐったりとうなだれて閉じ込められているのだ。
「ククク・・・もっと早く気付けばよかったな。まさかフェアリーナに娘がいたとは」
「ママをどうするつもり?」
私は男をにらみつける。
灰色の皮膚をした大男は真っ赤な口から牙をむき出し、金色の目で私を見た。
この大男こそ、ギガーズのガオラー将軍なのだ。
地球征服をたくらむギガーズ。
ママは正義の使徒フェアリーナとして、ギガーズの野望を打ち砕こうと戦っていたのだ。

でも・・・
私が油断したばかりに・・・
私が親友とは言え奈美恵(なみえ)ちゃんにママのことを言ったばかりに・・・
まさか奈美恵ちゃんがガオラーに利用されていたなんて・・・

「ククク・・・心配はいらん。これからフェアリーナには我がギガーズの考えを植えつけてやる」
「えっ? それはどういう?」
私は思わずママの方に目を向ける。
カプセルに閉じ込められたママの上から、何かお椀のようなものが下りて来るのが私には見えた。
「あれは何? ママに何をするの?」
「ククク・・・あれはお前の友達にも使用した洗脳装置だ。あれでお前のママにギガーズの思考を植え付けてやる」
ええっ?
洗脳?
ママを洗脳するの?
そんな・・・
「やめて! お願いだからやめて!」
私は必死に手足をばたつかせる。
でも、拘束された手足はまったく自由になってくれない。
「お願いだからやめてー」

カプセルの中でぐったりしているママの頭にお椀がかぶせられる。
そのちょっとした衝撃でママの目が開いた。
「ママ! ママ!」
私は必死にママを呼ぶ。
何とかして逃げてもらわなきゃ。
「ククク・・・では始めるとしよう」
ガオラーが含み笑いを漏らすと、手元のスイッチを入れる。
「ああ・・・ママァーーー」

私の目の前でママの躰が跳ねる。
カプセルに入れられたママの躰は、全身に激痛が走っているかのようにビクビクと跳ねている。
私にはどうすることもできない。
ただママが耐えてくれることを祈ることしかできない。
「ママ・・・」
「ククク・・・もうすぐだ。もうすぐお前のママはギガーズの思考に染まるのだ」
「お願い、やめて。何でもする。何でもするから・・・」
私はもうどうなってもよかった。
ママが苦しんでいるのを見ていられないよ・・・
お願い・・・
やめさせて・・・

やがてママの躰は跳ねるのをやめた。
カプセルの中で小刻みに震え、やがてそれすらも静まって行く。
「ククク・・・終わったようだな」
終わった?
ママは?
ママはどうなったの?

ママの頭に被さっていたお椀がはずれ、ママを閉じ込めていたカプセルも持ち上がって行く。
カプセルから出たママは、うつむいていた顔をすっと上げると、今まで私が見たこともないような笑みを浮かべた。
「ママ・・・」
それはすごく冷たく、すごく妖艶な笑み。
私はその笑みにぞっとするものを感じた。

「ククク・・・さあ、フェアリーナよ、来るがいい」
ガオラーがママを呼ぶ。
来るはずがない。
ママがガオラーに呼ばれて来るはずがない。
そうだよね? ママ。

「はい、ガオラー様。うふふ・・・」
ああ・・・そんな・・・
ママはすごくいやらしい笑みを浮かべる。
そして、ガオラーに誘われるままに歩き出す。
「ママ・・・」
私は目をそらすしかできなかった。

「ククク・・・気分はどうかな? フェアリーナ」
「はい。とてもいい気分ですわ。今までギガーズに反抗していたのがバカみたい」
ママの甘ったれたようなうっとりした声が私の耳に聞こえてくる。
ママ・・・
ママはもう正義の使徒ではなくなっちゃったの?
ママ・・・

「ククク・・・いい女だ。たっぷりとかわいがってやるぞ」
「はあん・・・ガオラー様ぁ」
「だめぇっ!」
私は思わず叫んでいた。
「だめぇっ! ママだめぇっ!」

「まあ、うふふ・・・この娘ったら何を言い出すの?」
ガオラーの腕を腰に当てたまま、ママは私の方に顔を向ける。
「ガオラー様はギガーズにとって重要なお方。そのようなお方に可愛がってもらえるのは女としての喜びだわ」
ぺろりと舌なめずりをするママ。
それがすごくいやらしい仕草に感じて、思わず私は目をそらしてしまった。
「クククク・・・待っていろ。フェアリーナ、いや、今はダークフェアリーナとなったお前のママと楽しんだあと、おまえにも我がギガーズの思考を植え付けてやる」
ママの腰に手を回したまま、ガオラーはいやらしく笑っていた。
「ああ・・・ガオラー様、それが私の新しい名前なのですね。うれしいですわぁ。私はダークフェアリーナ。ギガーズの忠実なしもべですわぁ」
すごくうれしそうなママ。
本当にギガーズの思考に染まっちゃったんだ・・・
私はすごく悲しくなった。

                        ******

かつかつと足音が響いてくる。
磔にされた私の前に姿を現したのはママだった。
でも、それは先ほどまでのママじゃなかった。
ピンクと白のレオタードのフェアリーナの衣装ではなく、黒光りするエナメルのボンデージがママの躰を覆っている。
両手には黒い長手袋を嵌め、足にはハイヒールのブーツを履いていた。
そして腰にはベルト代わりのチェーンを巻きつけ、髑髏の模様のサークレットまで嵌めている。
私は目をそらした。
もうママはママじゃなくなっちゃったんだ。
正義のヒロインフェアリーナはもういない。
今ここにいるのは、ギガーズのダークフェアリーナなんだ・・・

「クククク・・・どうだ、ママの姿は?」
ママの背後から現れるガオラー。
「素敵だろう。まさにギガーズの女戦士にふさわしい」
「とても気に入りましたわ。これこそ私にふさわしい衣装。あんな白とピンクの衣装なんてもう着たくありません」
「ママ・・・」
私は何もいえなかった。
唇を真っ赤に塗り、アイシャドウをつけたママはとてもいやらしい。
ガオラーに寄り添うママなんて見たくないよ。

「さて、お前にもギガーズの思考を植え付けてやろう」
「うふふふ・・・よかったわね鮎美(あゆみ)。あなたもギガーズの一員になれるのよ」
磔になった私の頭の上から、ママにかぶさったものと同じようなお椀が降りてくる。
「やだやだ助けてー!」
私は必死に首を振って、何とかお椀を避けようとした。
「おとなしくなさい! ギガーズの一員になれるのは名誉なことなのよ」
「クククク・・・心配はいらん。すぐにお前もギガーズの思考によって忠実なしもべになるのだ」
ガオラーもママも冷たい笑みを浮かべている。
あんな笑みを浮かべるママじゃなかったのに・・・

「いやーっ!」
何とか逃れようとした私だったけど、お椀のようなものは私の頭にすっぽりとかぶさってしまう。
それをただ黙って見ているママとガオラー。
ママのあまりの変わりように、私はすごく悲しくなった。

「キャーッ!」
躰に電気が走る。
まるで頭の中をかき混ぜられるみたい。
手足を固定されている私は、どうしようもなく激痛に翻弄されるだけ。
あまりの衝撃に何も考えることができない。
誰か助けて。

ギガーズギガーズギガーズ・・・
頭の中で繰り返される言葉。
やめてー!
私は必死で首を振る。
ギガーズなんかいやだー!
ギガーズの一員になんかなりたくないよぉ。

ギガーズギガーズギガーズ・・・
ギガーズこそがすべて。
ギガーズに歯向かう者には死を。
ギガーズに支配されることこそが幸せ。
ギガーズギガーズギガーズ・・・

私はギガーズの一員。
栄光あるギガーズのしもべ。
ギガーズに忠誠を。
私はギガーズのしもべ。

ギガーズギガーズギガーズ・・・
頭の中で繰り返される言葉。
栄光ある組織の名称。
その名を称え、その名に従うことこそ私の喜び。
私はギガーズの忠実なるしもべ。

私の頭からお椀型の機械が取り除かれる。
ああ・・・とても気持ちがいいよ・・・
なんてすばらしいんだろう。
栄光あるギガーズの一員に選ばれたんだ。
うれしいよぉ・・・

両手と両脚の枷がはずされる。
私はすぐにガオラー様とダークフェアリーナ様にひざまずいた。
「私はギガーズの忠実なるしもべ。どうぞ何なりとご命令を」
私はそう言って顔を上げる。
お二人が満足そうに私を見下ろしているのがとてもうれしい。
「うふふふ・・・お前はこれより我がギガーズの工作員として行動するのです。お前や奈美恵のような少女には誰もが油断するはず。ギガーズに歯向かう者に死を」
ダークフェアリーナ様の命が下る。
「ハッ、かしこまりましたダークフェアリーナ様」
私は任務の重要性に身が引き締まった。
これからは奈美恵ちゃんといっしょにギガーズのために働くのだ。
私はギガーズの一員となった満足感に包まれていた。

END
  1. 2009/11/18(水) 21:38:25|
  2. 洗脳・戦闘員化系SS
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舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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