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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

史上初の空母同士の戦い

ドゥーリットル隊による東京空襲で心胆を寒からしめられた日本軍でしたが、戦争開始時に策定していた初期占領予定地域に対する第一段作戦は順調に終了いたしておりました。

そこで更なる戦果拡大を目指し、アメリカを屈服させるべく、第二段作戦が計画されることになりました。
その一環として計画されたのが「MO」作戦です。
「MO」作戦とは、ニューギニア島南部にあるポートモレスビー攻略を中核としたソロモン諸島南部と東部ニューギニアの攻略作戦で、これによってオーストラリア大陸とアメリカ大陸との連絡線を遮断するための足がかりを作るという計画だったのです。

昭和17年(1942年)4月23日。
ドゥーリットル隊の空襲後の衝撃冷めやらぬこの日、「MO」作戦は発令されました。
日本軍は各地への上陸部隊とその護衛艦隊で構成されるMO攻略部隊と、敵艦隊が出撃してきた場合にそれを攻撃する機動部隊であるMO機動部隊の二つに分かれてニューギニア方面へと向かいます。
MO機動部隊には航空母艦「翔鶴」と「瑞鶴」を擁する第五航空戦隊が配属され、一方のMO攻略部隊には部隊の上空直援として軽空母「祥鳳」が配属されました。

日本軍の暗号解読その他の情報から、米軍は日本がポートモレスビー攻略の部隊を出撃させたことを察知しておりました。
そしてその戦力が軽空母を含むとはいえ航空母艦三隻であることもわかっていたといいます。
米軍はこの攻略部隊をなんとしても阻止するべく、味方の航空母艦をニューギニア方面に向かわせます。

しかし、その陣容は心もとないものでした。
航空母艦「サラトガ」は、日本の潜水艦からの魚雷で損傷して修理に入っており使用不能。
航空母艦「ホーネット」はドゥーリットル隊を発進させ帰還中のため間に合いそうもなく、その護衛についていた航空母艦「エンタープライズ」も同じく間に合いません。
結局、米軍が使用可能だった航空母艦は、大型空母「レキシントン」と中型空母「ヨークタウン」の二隻のみでした。
やむを得ずこの二隻のみで日本軍を迎撃することに決した米軍は、早速この二隻の空母を戦場となるであろう珊瑚海に向かわせます。

昭和17年(1942年)5月3日。
日本軍の攻略部隊の一部がソロモン諸島のツラギに上陸します。
この報に接した米軍は、折悪しく燃料補給中だったレキシントンを捨て置き、ヨークタウン一隻でツラギへ向かいます。
翌5月4日、ヨークタウンから発進した艦載機がツラギの日本軍部隊を攻撃。
これで日米双方とも近くに敵空母がいることを察知しました。

5月6日、ヨークタウンはレキシントンと再び合流。
日本艦隊の位置を探るべく索敵機を発進させます。
一方の日本軍も、ツラギに進出した大型飛行艇が米艦隊を発見。
その位置を知らせるもその後見失ってしまいます。
逆に米軍の作敵機は、ほぼ全ての日本艦隊を発見。
索敵では米軍が優位に立ちました。

5月7日午前4時。
このままでは米軍からの先制攻撃を受けると感じたMO機動部隊の原少将(先日の記事のバタビア沖海戦に出てきた原少将とは別人)は、一刻も早く米機動部隊を発見するべく索敵機を発進させます。

午前5時53分、索敵機から敵機動部隊発見の報告が入ります。
直ちに翔鶴と瑞鶴から攻撃隊が発進し、敵機動部隊撃滅に向かいましたが、なんとこれは油送船「ネオショー」とその護衛についていた駆逐艦でした。
結局、この油送船と駆逐艦を撃沈したものの、肝心の敵機動部隊への攻撃はできなかったのです。

そのころレキシントンとヨークタウンからはMO攻略部隊目がけて攻撃隊が飛び立っておりました。
MO攻略部隊には護衛の軽空母祥鳳がついていたものの、多数の米軍機に攻撃を受け、ついに祥鳳は沈んでしまいます。

敵油送船と引き換えに軽空母を失った日本軍はこのまま引き下がるわけにはいきません。
5月8日、またしても敵機動部隊発見の報に攻撃隊が飛び立ちます。
今度は間違いなく敵機動部隊であり、午前9時10分、日本の攻撃隊が米艦隊に襲いかかりました。

この攻撃は功を奏し、ついにレキシントンは沈没。
ヨークタウンも損傷を受けてしまいます。
日本軍にとっての脅威は失われたはずでした。

しかし、この攻撃の約2時間前、ヨークタウンとレキシントンからは日本機動部隊目がけて攻撃隊が発進しておりました。
攻撃隊はスコールに隠れてしまった瑞鶴をを見つけられなかったものの、もう一隻の翔鶴に攻撃を集中。
翔鶴も損傷を受けてしまいます。

レキシントンを失い、ヨークタウンまでも損傷した米軍は後退せざるを得ませんでした。
しかし、瑞鶴が無傷で残ったとはいえ、度重なる出撃で飛行可能な航空機は底を付いておりました。
日本軍もポートモレスビー攻略を延期し、後退するほかはありませんでした。

こうして史上初めての空母同士の海戦である「珊瑚海海戦」は終わりを告げました。
無傷の空母が残った日本軍が、戦いそのものという面では勝利を得たと言ってもいいかもしれません。
しかし、本来の目的であるポートモレスビー攻略を行なわせなかったという点からは、アメリカ軍が勝者となったとも言えるでしょう。
いわば痛みわけですが、損傷した翔鶴と搭載機を失った瑞鶴がミッドウェー海戦に参加できなかったのに対し、米軍はヨークタウンをわずか三日で突貫修理を行い、ミッドウェーに向けて出撃させているのです。
国力の差がじわりと出始めてきたのでした。

それではまた。
  1. 2009/01/30(金) 20:53:55|
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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