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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

元旦の続きです2回目

「デスダム2」の二回目です。
勿体つけてすみません。

「デスダム2」(2)


金属の鋲が打ち込まれた黒エナメルのハイネックレオタード。
金属のとげとげがついた黒エナメルの長手袋。
太ももまで達する黒エナメルのハイヒールブーツ。
これはいったい・・・
いわゆるボンデージっていう奴かしら・・・
これを私に着ろというの?

「どういうこと? これを着ろとでも?」
私は紙袋を突き返す。
こんなもの着られるわけがないじゃない。
何を考えているの?
「おい」
「「ヒャイー!」」
リーダーらしき女戦闘員が背後の二人にあごでしゃくって命令する。
たちまち二人の女戦闘員が私の背後から両腕と両肩を押さえつけてしまう。
「な、は、離して」
私は必死にもがくが、パワーズスーツを身につけていない今はこいつらは振りほどけない。
そして、動けなくなった私の頬にリーダーらしき女戦闘員の平手打ちが打ち付けられた。
「くっ」
私は痛みをこらえて精いっぱいにらみつける。
悔しい。
絶対に赦さないんだから。

いきなりスパッとブラウスが切り裂かれる。
見ると女戦闘員の人差し指の爪がナイフのように鋭く伸びていた。
これまでも私たちを襲ってきた強靭で厄介な不可解な素材でできた爪だ。
思わず私は身構えたけれど、爪は容赦なくスカートを切り裂いていく。
ストッキングも引き摺り下ろされる。
ショーツとブラジャーもあっという間に切り裂かれてしまい、私は生まれたままの姿にさせられてしまった。

「ふっ、着たくなければその格好で首領様に会ってもらうが、それでもいいのか?」
口元に笑みを浮かべる女戦闘員。
くっ、なんてこと・・・
裸じゃどうしようもないじゃない・・・
仕方・・・ないか・・・
私は観念して着ることにした。

黒エナメルのレオタードはハイネックになっていて、背中のファスナーを下ろしたうえで身につける。
下着も切り裂かれちゃったから、素肌に身につけるしかない。
うう・・・
何でこんなことになっちゃったのかなぁ・・・
腰まで引き上げて袖を通すと、躰にぴたっと張り付くようでなんだかひんやりとする。
背中のファスナーは女戦闘員の一人が何も言わずに上げてくれ、首までぴったりとしたレオタードに包まれる。
黒光りするエナメルのレオタードは、所々に銀色に光る金属の鋲が埋め込まれていて、なんだか強そうにも感じるわ。
私は次に、長袖のレオタードにもかかわらず二の腕までもある手袋を嵌めていく。
これも手の甲や手首のあたりなどにとげとげが付いていたりして、殴ったりしたら結構なダメージが行きそう。
手を握ったり開いたりして手袋をなじませると、最後に私は太ももまでもあるロングブーツに足を通す。
サイドのジッパーをぎゅっと上げると、ブーツは私の脚にぴったりと密着し、なんだか履いているというよりも一体化したみたいな感じがするわ。
普段履かないハイヒールだから、慣れるまでは歩きづらいかもしれないけど、これならそんなに問題はなさそうね。

「着替え終わったわよ。これでいいの?」
私はくるっと一回転して戦闘員たちに姿を見せ付ける。
なんだか私が私じゃないみたい。
こんな服を着るのは生まれて初めて。
結構いい気分だわ。
「最後にこれを嵌めなさい」
女戦闘員が出してきたのは髑髏のマークの付いた毒々しいとげとげのサークレット。
「えっ? ちょっと待ってよ。こんなの着けたらまるで私がデスダムの一員になったみたいじゃない」
「黙って嵌めるのだ」
「ふう・・・わかったわよ」
逆らっても無駄のようだわ。
今はおとなしくしていたほうがいいわね。
それに何も本当にデスダムの一員になるわけじゃないんだもの。
サークレットぐらい嵌めても問題ないわ。
それに・・・
結構この格好って素敵じゃない。

私は髑髏のマークの付いたサークレットを頭に嵌める。
何か洗脳みたいなことをされるのではないかとも思ったけど、別になんてこともないみたい。
デスダムは日本を狙う悪魔のような軍勢だし、私は彼らから日本を護るDACパワーズの一員よ。
デスダムに協力するつもりなんてこれっぽっちも起きないわ。

「首領様のお見立てどおり。とてもよくお似合いです」
女戦闘員たちが私を見つめている。
なんだかとても気持ちいいわね。
こうして部下を従えるってのも悪くないわ。
「さあ、こちらへ。首領様がお待ちです」
「わかったわ。案内して」
私は女戦闘員たちに従って、デスダム首領の元に向かった。

                       ******

そこはホールだった。
ここはいくつかあるデスダムのアジトの一つということらしかったけど、このホールはどこでも造りが同じらしい。
正面に髑髏のレリーフが飾られ、周囲のコンソールには女戦闘員たちが操作のためについている。
私は戦闘員たちの後に従ってホールの中央に行き、そして髑髏のレリーフに向き合った。
「ヒャイーッ! 首領様、パワーズピンクこと糊倉美智留をお連れいたしました」
いっせいに右手を上げてレリーフに敬礼する女戦闘員たち。
まさか、この髑髏が首領なの?
『ようこそ糊倉美智留。いや、DACのパワーズピンク』
驚いたことに、髑髏の眼窩の奥が赤く光り、そこから声が聞こえてきたのだ。
「なるほど・・・本体はどこか別のところにいて、このレリーフを通して指令を伝えているってわけね」
首領が呼んでいるなんて言ったって、こういうことだったのね。
私はちょっとがっかりした。
もしかしたらデスダムの首領の正体がわかるかもしれないとかすかに考えていたのにね。

「それで? 私に何の用かしら? 私がDACパワーズの一員なんて言っているけど、見当違いもいいところ。私は単なるOLよ。DACとはなんのかかわりもないわ」
おそらく調べられているのでしょうけど、あっさり認めるわけにも行かない。
できるだけごまかさなきゃ。
奪われた装備だって、パッと見ただけじゃDACの道具だとはわからないものも多いしね。
『クククク・・・無駄なことはやめたまえ。君がDACパワーズのパワーズピンクであることは調べは付いているのだ』
ふう・・・やっぱりね。
でもどうして情報が漏れたのかしら・・・
まさかDAC内部にスパイがいるのかしら。
だとしたら大変だわ。
早急に手を打ってもらわなきゃ。

『君を呼んだのは他でもない。われは少々退屈なのだ。お前に話し相手になってもらいたい』
「ええっ?」
私は驚いた。
話し相手になってくれですって?
いったい何を考えているの?
「話し相手ですって?」
『そうだ。だが、心配することはない。DACの秘密を漏らせなどというつもりはないし、デスダムに協力しろと強要するつもりもない』
「デスダムへの協力など、そんなこと頼まれたってできるものですか!」
私は大声で怒鳴りつける。
戦闘員たちに殺されたってかまうものか。
私はDACパワーズのパワーズピンクよ。
見損なわないで。

『君にはこのアジト内を自由にうろつくことを許可しよう。戦闘員たちも自由に使役してかまわない。怪人に関しては若干問題があるが、その衣装を着ている限り我がデスダムの怪人といえども容易には君を害することはできんだろう』
えっ?
容易には害せない?
私は思わず自分の姿を見下ろした。
黒エナメルのボンデージレオタードがつややかに輝いている。
この衣装にそれほどの力があるというの?
『このアジトから外に出ることは許さん。もし外へ出ようとしたときには、君は死ぬことになる』
「死ぬ?」
『そうだ。このアジトを出た瞬間、その衣装には高圧電流が流れるようになっている。君は一瞬で黒焦げだ』
なんてこと。
やっぱりこの衣装は罠だったんだわ。
私はすぐさま背中のファスナーに手を伸ばす。
でも、ファスナーが降りてこない。
がっちりと固定されちゃったんだわ。
しまったぁ・・・
『無駄だ。その衣装は脱ぐことはできない。あきらめるがいい』
「卑怯者! 私にこんな格好をさせてどうしようって言うの?」
悔しい。
こんなことなら裸の方がましだったわ。

『言っただろう。われの話し相手になれと。それだけでいいのだ』
私は唇をかんだ。
どうやらこの衣装が脱げない以上どうしようもない。
外に出れば電流が流れるということは、アジト内でも流そうと思えば流せるだろう。
私は自ら電気椅子に座ってしまったようなものなのだわ。
「わかったわ。話し相手にはなります。でも、それ以上のことはしません。いいですね」
『結構だ、シャドウレディよ』
「シャドウレディ? 影の女ってこと?」
『美智留とかパワーズピンクなどと呼ぶ気にはならんのでな。勝手ながらそう呼ばせてもらおう。なに、ここでのコードネームのようなものだ』
「くっ、勝手にしなさい」
私は髑髏のレリーフをにらみつけた。

                          ******

驚いたことに、このアジト内での私の行動は自由だった。
自室も用意され、お酒や食事もちゃんと用意された。
読みたい本や雑誌も用意され、お菓子だって食べられた。
気味が悪かったのは、この衣装を脱ぐ必要がまったくないこと。
このボンデージを着て以来、私はトイレに行っていない。
もうあれから三日にもなるというのに一度もだ。
どうもこのボンデージ自体が私の代謝に影響を与え、排泄物を分解してしまうらしい。
肉体も強化され、女戦闘員たちとも互角以上に渡り合える。
それにパワーズピンクの時に主武器として使っていたムチもデスダム特製のものを渡されて、今では腰の金具にいつでもムチを巻きつけている。

デスダムの首領が話し相手が欲しかったというのは本当のことだったのかもしれない。
ここでデスダムの連中を観察していると、怪人たちはともかく女戦闘員は個性を消されてしまっているので、会話を楽しむという目的には不向きなのだ。
驚いたのは、この女戦闘員たちが元は人間だったってこと。
83号なんてDACの隊員の一人だったらしい。
強化レオタードによって肉体を強化し、洗脳マスクによってデスダムへの忠誠心を植えつけることで、人間の女性がデスダムの女戦闘員となってしまうのだ。
私がDACパワーズの一員であることが知られていたのも無理はない。
この様子では、他にもADOやDACの関係者が女戦闘員にされているかもしれないわ。
まったく・・・
DACはそんなことも気が付かないのかしら・・・

コンコンとノックの音がする。
私が入室の許可を出すと、すぐにスライドドアが開いて一人の女戦闘員が入ってきた。
「ヒャイーッ! シャドウレディ様、首領様がお呼びです。すぐにいらしてくださいませ」
右手を高く上げて敬礼し、用件を伝えてくる戦闘員。
なんだかこれって悪くない気分なのよね。
シャドウレディ様って呼ばれるのも慣れてきちゃった。
ここだけのことなんだし、別にいいよね。
DACに戻ればパワーズピンクになればいいだけなんだし。
「わかりました。すぐに行きますとお伝えを」
「ヒャイーッ! 失礼いたします」
回れ右をして女戦闘員が部屋から出て行く。
その動作はきびきびしていてとても気持ちがいい。
DACももう少しきびきびしたところがあってもいいんじゃないかしら。
護人や健二だっていつもいつもいがみ合ったりして。
日本を護るって言う意識が低すぎるわ。
無能な存在は抹消されちゃうのよ。
わかっているのかしら。
私は鏡台に向かって、いつものように黒の口紅で唇を染め、アイシャドウをひいて目元を妖しく黒く塗る。
全身を包む黒エナメルのボンデージと、黒く染まった目元や唇が美しい。
これなら首領様も気に入ってくださるはず。
私は鏡に向かってウインクをすると、首領様の元へ向かうのだった。

「お呼びかしら、首領様」
口調こそ皮肉っぽく振舞ったものの、私は髑髏のレリーフに膝を折って礼を尽くす。
ここで生かしていただいている以上、きちんと礼を尽くすのは当然のこと。
それに、私はこの聡明な悪の首領と話すのが嫌いじゃない。
他愛もないおしゃべりを悪の首領とするなんてどうかしているのかもしれないけど、デスダムの首領という存在をより深く感じるためにはとてもいいことだと思うわ。
いずれDACにも“偉大な首領様”のことを知らしめてやる必要もあるしね。
『来たかシャドウレディよ。またしばしそばにいるがいい』
重厚な声がレリーフの奥から聞こえてくる。
今日もこの声の主、声だけからでも想像が付く巨大な存在にただ一人で立ち向かうのよ。
まさに偉大な敵、いや・・・もっと何か・・・
その声を聞くだけで私は何か心地よささえ感じてしまう。
まるで敵というよりも大きな父性とかそんな感じ。
「ふ、仰せのままに」
私は再び手を胸にかざすと、ことさら礼儀正しく一礼してみせる。
でも、この皮肉は首領様にしか通じていない。
周囲にいる女戦闘員たちが私の態度をどう思っているかなどどうでもいいわ。
私の気持ちが首領様に届いていればいいのよ。
私はこれからの首領様と過ごす時間を楽しみに思い立ちあがる。
そして、レリーフの前にその身をさらすと、振り返って女戦闘員たちを見渡した。
  1. 2008/01/28(月) 20:32:19|
  2. デスダム
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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