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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

海軍のロケット砲なんだよ

先日の88ミリPAK43/41の回の時、空風鈴様がシュトルムティーガーのことについてコメントで書かれておりましたので、今日はそのシュトルムティーガーとは何ぞやという事を書いてみたいと思います。

1942年のスターリングラードの戦いにおいて、独軍は強固に防御された建造物に対しては少々の砲撃では被害を与えられないことを痛感いたしました。
特に75ミリから81ミリクラスの野砲や迫撃砲では、コンクリートで固められた石造建築物に対して効果が薄かったのです。

そこで独軍は、急遽150ミリ歩兵砲を三号戦車の車台に載せた突撃歩兵砲33Bを20両ほど作成して送り込みますが、包囲されたスターリングラードにおいて全て失われました。

ですが、この150ミリ砲の威力は重建造物に対しても有効であることを知った独軍は、新たに四号戦車の車台に150ミリ臼砲を載せたブルムベアを作成し戦場に送ります。
そして、更なる高威力の大口径砲を搭載した自走砲が求められるようになりました。

ちょうどそのころ、ドイツ海軍もまた沿岸防御用の大口径ロケット発射機(便宜上ロケット砲と呼称します)の開発を進めており、380ミリという巨大な弾頭を持つロケット弾を完成させておりました。
この大口径ロケット弾を発射するロケット砲を自走化したいという要望が海軍から出されますが、ここで陸軍の横槍が入りました。
沿岸防衛用ならともかく、自走砲となればそれは陸軍の管轄だろうということで、海軍開発のこの380ミリロケット砲は陸軍が取り上げて自走化することになったのです。

ロケット砲ですので、弾頭自体が噴射して飛んで行くため、砲本体はきわめて砲身が短く作られるものの、やはりその重量と巨大さゆえに搭載車台にはティーガーが選ばれます。
基本としてティーガーの車台に完全密閉式の固定戦闘室を設け、そこに380ミリロケット砲を搭載するという形が決められ、ヒトラーに提示されることになりました。

巨大、重厚、高威力の三拍子が大好きなヒトラーは、この基本案を大いに気に入って、すぐさま試作し、月産10両で生産するようにと命じます。
一両でも多くの戦車が欲しい陸軍のグデーリアンはこの命令に驚き、何とか試作車を作るだけにとどめさせたため、とりあえずシュトルムティーガーはまず試作車が作られます。

試作車はオーバーホールのために戦場から引き上げられたティーガーが使われ、その車台にロケット砲を取り付けて装甲板で囲みました。
この装甲は市街戦での激しい戦いに耐えるためにティーガーよりも分厚いものでした。

380ミリのロケット砲は発射の時の後方への噴射をどうするかが悩みどころでしたが、何と砲身の後ろから砲口の周りにぐるりと小さな穴を開けた排気口ともいえる部分へ回して逃がすことになり、正面からシュトルムティーガーを見たときの特長ともなっています。
この排気口の小さな穴の数は車両によってまちまちで、規格を決めて量産されたものではないことをうかがわせました。

380ミリロケット砲弾は重量が350kg.もあるために、車内への搭載時には車体外部に簡易のクレーンを取り付けて行うことが必要で、車内には最大でも14発しか積めません。
車内での砲身への装填作業はそれこそ車内の操作員全員で行ったといいます。

射程は最大でも6000メートルほどでしたが、さすがに120kg.もの炸薬が入っているために威力は絶大であり、少々の重建造物でも一撃で倒壊するほどの威力を持っておりました。

ヒトラーはこのシュトルムティーガーを量産したかったのかもしれませんが、結局最後まで新規に作られた車台を利用してのシュトルムティーガーというのは作られませんでした。
戦場から修理のために戻ってきたティーガーの車台が利用され、細々と生産されたのです。
最終生産数はわずかに18両だったといわれます。

機動性を悪化させるほどの重装甲を施したシュトルムティーガーは、敵に破壊されるよりも燃料切れや機械的故障で放棄されるものがほとんどでした。
そのため、わずか18両ほどしか作られなかったにもかかわらず、2両が現存して博物館に収められているそうです。

それではまた。
  1. 2008/01/19(土) 19:24:06|
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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
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