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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

豊家滅亡その7

慶長5年(1600年)8月5日に江戸に到着した家康は、それからの日々を足場固めに費やします。
諸大名に書状を発し、調略に余念が無かったのです。
それと同時にこの期間は豊臣恩顧の諸大名の動静をうかがう時期でもありました。
果たして人質を捨てても本当に家康に付き従ってくれるものかどうかを見極めようとしたのです。

そのため家康の江戸滞在は思いのほかの長期に及ぶことになりました。
せっかく疾風のごとき速度で清洲まで進出したにもかかわらず、家康が来ないために東軍諸将は清洲城で西軍に対してどう動くべきか考えあぐねていたのです。

家康が来て下知を下すものと考えていた東軍諸将は、家康が自分たちを捨て駒にするのではとも考え始めますが、その東軍諸将の焦りを感じた家康は使者に村越茂助(むらこし もすけ)という人物を向かわせたといいます。
この村越茂助、実直なというよりも愚直な人物で、任務を全うしようと一言一句間違いなく家康の言葉を伝えるであろうということで選ばれたとされ、そのときの口上はこうであったといわれます。
「皆様(東軍諸将)はこの家康の部下ではなくお味方である。部下ならいちいち指図しなくてはならないが、お味方には指図など差し出がましいことはいたしません。どうぞ存分なお働きを」
この口上に東軍諸将は気がつきます。
お前たちが味方かどうか疑っているからさっさと戦えというものであるということを。
東軍諸将は動き出しました。

もっとも、これは疑問があるとも言われ、村越茂助の派遣自体はあったものの、口上としては家康は風邪を引いて動けないのでもうしばらく待ってほしいというものであり、いまだ不気味な動きを見せている上杉景勝に対応するために江戸を動けない家康の時間稼ぎの使者であるというのが有力となっているようです。

8月19日にこの村越茂助を清洲に迎えた東軍諸将は、使者の口上がどうであれ翌20日には軍議を開いて岐阜城攻略に取り掛かることになりました。

8月21日。
池田輝政、浅野幸長、山内一豊ら一万八千が木曽川上流から、福島正則、黒田長政、藤堂高虎(とうどう たかとら)ら一万六千が木曽川下流から美濃(岐阜県)へ進入します。

8月22日に小競り合いの末木曾川を渡った東軍は、その勢いで木曽川近くの竹ヶ鼻城を攻め落とします。
そしてそのまま岐阜城攻略に取り掛かりました。

この時点で岐阜城には、織田秀信の手勢と援兵約七千が守備しておりました。
岐阜城はかつては稲葉山城と呼ばれ堅固な城として名高いものでした。
七千が篭城すれば、一月以上は落城しないはずでした。
そう、篭城していればです。

織田秀信は織田信長の血筋という自負心が強すぎたのかもしれません。
一戦もせずに篭城することは耐えがたかったようで、主力約四千を率いて城外へ討って出てしまいます。
しかし、東軍は約一万八千の軍勢でこれを迎え撃ち、織田勢は一蹴されてしまいます。
残った兵力では篭城もおぼつきません。
岐阜城はわずか一日、わずか一日で陥落いたしました。

岐阜城の次は大垣城です。
まさか一日で岐阜城が陥落するなど思いもよらなかった三成は、大垣から離れた沢渡に陣を敷き、守備隊を岐阜と大垣の中間合渡川に派遣して東軍の動きを探っておりました。

合渡川の守備隊は岐阜落城を見届けずに進出してきた黒田長政、藤堂高虎ら東軍に蹴散らされ、それを知った三成は沢渡の陣を捨てて大垣城に撤収。
東軍もそれ以上の進出はせず、大垣近辺でのにらみ合いとなりました。

岐阜城陥落は家康にとってひとつの転機でした。
東軍諸将の動向も確認できたうえ、西軍の拠点が陥落したことで今後の戦いを有利に展開させることが可能となったからでした。
家康はついに江戸を出立する準備を始めます。
時に慶長5年8月28日でした。

それより先、宇都宮に布陣していた徳川秀忠が徳川家の主力約三万八千を率いて美濃に向かったのが8月24日、この軍勢は中山道を進み、家康の東海道とは別ルートを通ることになります。
東軍の戦争準備は着々と進んでおりました。

一方、石田三成は前線での東軍の動きが無いことを見極めて一度佐和山城へ戻ります。
一説によれば、三成は佐和山城に秀頼を迎えることにしていたため、その最終確認のために戻ったとも言われます。
その後再度大垣城に戻った三成は、近隣の西軍諸将に大垣城への参集を命じます。
戦機は熟しつつありました。

その8へ
  1. 2007/12/03(月) 19:41:42|
  2. 豊家滅亡
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禿げねずみ? サル?

今日は本の紹介をひとつ。

「秀吉神話をくつがえす」 藤田達生著 講談社現代新書

豊臣秀吉については、今までも幾多もの書物によっていろいろと語られてきておりますが、そのそれぞれが果たしてどうだったのかという観点で書かれている本です。

著者はまず、秀吉のあだ名として有名な「サル」というあだ名から虚構ではないかと示しています。
信長が秀吉の妻にあてた手紙においては「禿げねずみ」と書かれており、信頼の置ける資料において「サル」というあだ名は一度も出てきておりません。

これは、秀吉の自己神格化における一連の流れのひとつで、自己の幼名を「日吉丸」としたことからして日吉山王権現にあやかったものとされ、日吉神社の神獣が猿であったことからあだ名をサルとしたのではなかったかというのです。

また、秀吉はよく言われるような農民出身ではなく、各国に独自の情報網を持っていた流浪の商人の一人ではなかったかとも著者は書いており、その独自の情報網の発達が、秀吉の神業のような機動性の裏打ちではなかったかとしています。

実際、情報収集力にはそれほど劣っていなかったであろう明智光秀や毛利輝元を出し抜き、中国大返しを成立させるだけの情報を先んじて手に入れることは、とりもなおさず秀吉の情報収集力が桁外れのものであったことを示しているといえるとしております。

このようにこの本は、秀吉の出自、本能寺の変前後の行動、関白就任後の天下統一事業のそれぞれにおいて、通説といわれていた部分を検証し、新たな秀吉像を提示してくれています。

なるほどなーと思わせる部分が多く、非常に楽しく読ませていただきました。
日本史、特に戦国期に興味のある人は目を通されてもいいのではないでしょうか。

それではまた。
  1. 2007/12/02(日) 19:30:00|
  2. 本&マンガなど
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ちょっとグダグダ

いつものように先輩とウォーゲーム。

今日は「D-Day」(CMJ46号付録)をプレイ。
お互いの初めてのプレイでしたので、ちょっとグダグダになっちゃいました。

陣営は私が連合軍、先輩が独軍でプレイです。
最初のプレイでは、お互いに敵ユニットのいるへクスからは離脱できないのを忘れていて(一応はルールブックをお互い確認したんですけどねww)、双方ともに部隊をかなり自由に動かしてしまい、第8ターン終了時に気がついたところでやり直しに。

まあ、その時点では連合軍がかなり不利でしたので、やり直しは望むところでしたが。(笑)

二回目は敵ユニットに拘束されてしまうため、お互いになかなか動きが取れません。
しかし、このプレイも第2ターンまで攻撃側が後退によって損害を吸収できないというのを忘れていて(しょうもないですね)、お互いに部隊の損害が少なかったんですが、第3ターンからは双方の損害が激増します。

特に連合軍は虎の子の機甲師団が次々と反撃によって撃破されてしまい、上陸海岸まで失う体たらく。
結局第8ターン終了時で投了となりました。

多少時間が余ったので、「ドイツ戦車軍団:エルアラメイン」(CMJ47号付録)をプレイ。
このゲームは初心者向けの4ターンしかないお手軽ゲームなので、ちょっとした時間でできます。

枢軸軍を先輩が、私が英連邦軍を担当しました。
独軍の装甲師団は強力で、英軍は各所で撃破されますが、私はイタリア軍の守るラインを突破して盤外へ脱出し勝利をもぎ取ることに全力を投入します。

イタリア軍の防御陣を突破することには成功しましたが、残念なことに、アラム・ハルファの陣地を失ってしまい、反撃で取り戻すこともできずに敗北でした。
取り返すことができれば何とかなったかもしれないのになぁ。

今日は二敗一グダグダ(笑)
次回はアフリカンキャンペーン(CMJ31号付録)でもやろうかな。

それではまた。
  1. 2007/12/01(土) 18:55:48|
  2. ウォーゲーム
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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