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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

ノモンハン18

ノモンハン7の記事中で「重光葵」のふり仮名で「しげみつ あおい」としてしまいました。
正しくは「しげみつ まもる」でございます。
お詫びして訂正させていただきます。
申し訳ありませんでした。


「我過てり」
7月26日付の小松原中将の日誌の冒頭です。

7月23日から行なわれた日本軍の砲兵団によるソ連軍火砲撃滅攻撃は、無残な失敗に終わりました。
高台に位置するソ連軍砲兵陣地に対して、日本軍の砲火は効果的な威力を発揮することができませんでした。
そのため、ソ連軍の砲撃はほとんど衰えることがなかったのです。

関東軍司令部はこの砲兵団による攻撃に大いに期待しておりました。
そのため、わざわざ歩兵の夜襲を中止させてまで、砲兵の布陣を待ったのです。
日本軍の再攻撃は砲兵の攻撃とともに始まりました。
歩兵たちは味方の砲兵がソ連軍火砲を撃滅してくれるものと信じて、勇んで陣を飛び出して行きましたが、彼らの前にはソ連軍火砲の砲弾が降りそそいだのです。

さらに間の悪いことに、日本軍が夜襲を中止した14日以降、ソ連軍はひたすら物資の蓄積と防御陣地の強化、それに援軍の配置などを行なっておりました。
日本軍の歩兵はその強化された防御陣地への突撃をしなくてはならなくなったのです。
「我過てり。なぜ砲兵の攻撃など当てにしたのか。あのまま歩兵による攻撃を続けていれば・・・」
小松原中将の日誌は切々と真情を訴えました。

砲兵による攻撃が上手く行かない状況で、強化された敵陣への攻撃が上手く行くはずはありません。
しかし、小松原中将はこの際砲兵を当てにせず歩兵だけで敵陣を突破して見せるという意気込みを見せておりました。
得意とする夜襲に持ち込めば、まだ勝機はあると見たのです。

そんな小松原中将の下に、26日関東軍司令部は新たな命令を送りました。
「当面の敵撃滅を待たずに速やかに築城を実施すべし」
つまり、攻勢を中止して防御陣地を作り守りに徹しろというのである。
さらに後方に下げられていた安岡少将の戦車第3第4連隊はついに駐屯地への撤収が命じられました。
日本軍の攻撃は全て徒労に終わったのでした。

ノモンハンで日本軍兵士が必死に戦っていた頃、関東軍司令部と東京の参謀本部では相も変らぬ仲たがいを繰り広げておりました。
参謀本部が、ノモンハンの戦闘をいかに終息させるかに付き討議したいので、関東軍参謀長は東京へ来られたしと言う電報を送ると、関東軍司令部ではこの忙しい時に東京へ来いとは何事か、参謀総長こそこっちへ来いと息巻きます。
さすがに関東軍の磯谷参謀長がそれはまずいということで東京へ出向きますが、参謀本部とはすでに意見が相容れず、参謀本部の少しぐらい国境がずれても構わないという意見に対して、死んでいった英霊にどう申し開きをするのか、絶対にその意見は受け入れられないと突っぱねます。

結局、参謀本部が提示した「ノモンハン事件処理要綱」は、単なる参謀本部“案”とまで貶められ、その場で磯谷参謀長によって“案”と書き加えられる始末でした。
関東軍は参謀本部は統御することができませんでした。

しかし、関東軍司令部としても参謀本部の横槍を退けたと安心してはいられない状況でした。
ノモンハン以外でのソ連軍の活動が情報として入ってきつつあったのです。
8月にはソ満国境全線で大攻勢が仕掛けられるかもしれない。
そうなったら満州防衛のためにノモンハンだけに関わっているわけには行きません。
また、北海道の稚内よりも北にある地域ですから、冬の到来は予想以上に早く9月には氷点下まで下がります。
冬に備えて越冬の準備をしなくてはなりません。
関東軍は戦場で冬越ししても粘るつもりでした。
そのため、攻勢を中止して防御陣地築城を命じたのです。

日本軍は733高地(バル西高地)から742高地(ノロ高地)までのラインを防御ラインとしました。
北側の721高地(フイ高地)も防御陣に組み込まれましたが、その近辺ではまだ戦闘が続いておりました。
そして、この全てがハルハ河西岸のソ連軍火砲の射程内だったため、陣地構築は非常な困難をともないました。

7月1日から26日まで、つまり、日本軍の攻勢開始から終結までの損害は約五千人。
参加兵力の三分の一を失いました。

そして8月を迎えます。

その19へ


現在「海」祭り開催中です。
会場はリンク先から行けますので、どうぞ足を運んで下さいませ。
今日からは一般の方々のご参加も受付中です。
ぜひぜひ皆様の作品をお寄せ下さいませ。
お待ちしております。

それではまた。
  1. 2007/10/01(月) 20:04:44|
  2. ノモンハン事件
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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