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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

アメリカ南北戦争概略その34

アトランタ前面での戦いは攻撃側の南軍によっては不本意な結果になりました。
しかし、フッドはまだまだ意気を失ったわけではありませんでした。
どのみち北軍を追い払わなければ、アトランタは遅かれ早かれ陥落の憂き目を見てしまうでしょう。

フッドは、アトランタ東面に軍を進めてきた北軍マクファーソン隊に狙いをつけました。
アトランタを囲む防御陣でマクファーソンを引き付け、その間に迂回行動した別働隊が背後に回って攻撃。
前後からの挟撃によってマクファーソン隊を壊滅に追い込むという作戦でした。

1864年7月21日、フッドの命により、ウィリアム・ハーディーは麾下の軍勢を引き連れてアトランタ南方より迂回行動の途につきます。
この行動はアトランタ市民にとっては、南軍の撤退と見え、そのためにパニックに陥った市民が避難をしようとして混乱。
ハーディー隊もその混乱に巻き込まれ、行軍を著しく妨害されるという一幕も起こりました。

迂回行動はその後も迅速さとは程遠く、結局22日の夜明けという攻撃開始時刻を大幅に上回りました。
正午近く、ようやくハーディーは麾下の部隊に攻撃を命じます。
南軍はバート、ウォーカー、クリーバーン、メーニーの各師団が横隊に展開し、北軍マクファーソン隊にぶつかりました。

北軍マクファーソン隊は、ちょうどその頃側面防備の陣地構築を終えたところでした。
もしかしたら南軍は側面に迂回攻撃をしてくるかもしれないと思っていたのでしょう。
そのためにまたしても南軍の攻撃は側面に対する奇襲ではなく、ある程度防備の整った陣地に対する強襲となってしまったのです。
南軍はあっという間に師団長の一人ウォーカーを失い、北軍も指揮を取っていたマクファーソンその人を失います。

フッドはハーディー隊の攻撃が始まったのに呼応し、アトランタからもチーザムの部隊を攻撃に参加させます。
午後3時ごろ、チーザムの軍勢はアトランタ東面の塹壕陣地より躍り出し、北軍マクファーソン隊に向かいました。
側面と正面からの強襲を受け、さらには司令官マクファーソン自身も失った北軍マクファーソン隊でしたが、戦場に到着したシャーマンの指揮と、防御陣地での防御戦ということもあり、南軍の攻撃を跳ね返します。
結局南軍はまたしても北軍以上の損害を受けて、アトランタに後退せざるを得なくなりました。

一方北軍のシャーマンも、十万の兵力を擁するとは言いながらもアトランタの周囲の南軍の塹壕陣地に強襲をかけることは、自軍戦力をすり減らすだけであると認識していました。
そのためシャーマンは古来から拠点攻略に有効な手段、敵の補給を断っての包囲戦を行なうことにします。

シャーマンはそのためにマクファーソンより指揮を引き継いだハワードの軍勢と、トマスの軍勢にアトランタ南方の鉄道線路を遮断するよう命じます。
鉄道線こそアトランタの生命線なのです。
まずは先鋒としてハワードの軍勢が移動を開始、それを知ったフッドは対応を迫られました。

フッドは配下のサミュエル・D・リーに軍勢を率いて北軍より先に街道を押さえるよう命じます。
アトランタより西方に伸びるリック・ステレット街道にはエズラ教会という教会があり、その近くの街道辻を押さえることで北軍の動きを封じることができると目論んだのです。
S・D・リーは命令を受領すると、麾下の軍勢を率いて進発しました。

ところが、エズラ教会に着いてみると、そこにはすでに北軍ハワードの一隊が街道沿いに陣地を築いてしまっておりました。
命令に忠実なリーは、この北軍を追い払い街道辻を占拠することこそ任務と思い、北軍陣地へ攻撃を仕掛けます。
南軍の攻撃は苛烈であり、また戦況を憂慮した同僚のスチュワートが援軍を率いて到着しもしましたが、やはり塹壕に篭もる北軍兵士を追い出すことはできませんでした。
結局五千の損害と負傷したスチュワートというものしか得ることの無かった南軍は、アトランタに帰還。
この一連の攻撃によりアトランタのフッドの手元には三万五千の兵士しか残らなくなってしまいました。

シャーマンはその後もアトランタ南方の鉄道線を遮断するべくハワードの軍勢をさらに南下させ、ジョーンズボロという鉄道の中継点まで近づきます。
ジョーンズボロの陥落はすなわちアトランタの陥落である以上、フッドは全力で防衛しなくてはなりません。
フッドは先日の戦闘で損害を受けたS・D・リーの軍勢を再編し、さらにハーディーの軍勢も一緒にジョーンズボロに送り出しました。

1964年8月31日。
先手を取ったのは南軍でした。
先任のハーディーがS・D・リーの軍勢も指揮下に置き、北軍ハワードの軍勢に攻撃を仕掛けたのです。
北軍は進軍途上を襲撃され、少なからぬ損害を出しましたが、後退するまでには至りませんでした。
それでも北軍の進撃は停止し、ハワードは別ルートを進軍してくるトマスの軍勢の到着を待つことにします。

翌9月1日、戦場の様相は一変します。
北軍にはトマス率いる軍勢がハワード隊と合流。
圧倒的な兵力を揃えたのに対し、南軍はあろうことかフッドの指示によりS・D・リー隊がアトランタへ戻るよう引き抜かれます。
アトランタそのものの危機を感じたのかもしれませんが、残されたハーディーの軍勢だけではジョーンズボロを守りきることは不可能でした。
北軍の攻撃の前にハーディーはついにジョーンズボロを放棄。
アトランタの運命は決まりました。

9月1日の夜、フッドはアトランタを放棄。
翌2日、シャーマン率いる北軍はついにアトランタに入城しました。
アトランタ攻防戦の終了でした。

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  1. 2007/05/14(月) 20:52:16|
  2. アメリカ南北戦争概略
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
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