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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

アメリカ南北戦争概略その31

両翼からの揺さぶりは水泡に帰しました。
グラントは新たなる行動を起こすことにします。

グラントは全軍をリーの軍勢の右翼を回り、後背へと向かわせます。
しかし、リーはその行動を察知し、グラントに容易に側面を迂回させようとはしません。
グラントはノース・アンナ川を渡河し、ハノーヴァーの鉄道分岐点へ向かいますが、リーはすでにハノーヴァーに防御陣を敷いておりました。

ハノーヴァー分岐点での戦闘は、北軍が当初有利に展開しているように見えました。
ハンコックとウォーレンの軍団が南軍両翼に回り込むことができそうに見え、包囲が完成すると思わせるものだったのです。

しかし、これはリーの罠でした。
両翼に回り込んだ北軍は、中央で左右に分断され、それぞれが各個撃破の目標となるのです。

ですが、そうはなりませんでした。
グラント自身が危険性を察知して両翼の展開を止めさせたのと、リー自身の健康が優れなかったためです。
リーは戦況に対応して指揮を取ることも出来なかったようで、北軍は危機を脱しました。

結局グラントはリーの陣地への攻撃を取りやめ、再び南へ向かいます。
リーとグラントは互いに牽制しあいながら、双方ともに南下しました。
数日の間、北軍と南軍は小競り合いを繰り返し、コールドハーバーという町に至ります。

リッチモンドとピーターズバーグよりどうにか増援を受け取ったリーは悩みました。
移動中の北軍に対し、先制攻撃を仕掛けたかったのです。
しかし、彼の命をあやまたずに実行する中堅指揮官がいませんでした。
南軍の人材不足がここにきて致命的になってきていたのです。
結局先制攻撃という構想をリーは放棄せざるを得ませんでした。

両軍は塹壕をこしらえてにらみ合いのまま時を過ごすことになりました。
グラントは結局更なる防御の強化がなされないうちに攻撃を仕掛けることにします。
ポトマック軍の兵士たちは覚悟を決めました。
塹壕陣地への攻撃がかなりの損害をともなうものであることを、彼らはわかっていたのです。

1864年6月3日。
北軍兵士の攻撃が始まります。
兵士たちは勇敢でしたが、残念なことに南軍の銃火の前には無力でした。
十字砲火を受けた北軍はばたばたと兵士が倒されていきます。
この突撃は八分間で終わりました。
わずか八分間の戦闘で、北軍は八千の兵を失ったのです。
これは南北戦争史上最悪の突撃でした。
ゲティスバーグの南軍ピケット隊の突撃よりも悲惨だったのです。
グラントは攻撃を中止するしかありませんでした。

グラントは再度リーと距離をとり、今度はヨークタウン半島に軍勢を差し向けます。
ピータースバーグ攻略です。

グラントはスミス少将の一万八千を先発させ、ピーターズバーグに向かわせます。
ピーターズバーグの南軍はかつてマクレランが行なった「半島作戦」の時に作られた塹壕陣地に拠って抵抗しますが、兵力の少なさはいかんともしがたいものでした。

ピーターズバーグ守備の南軍ボーリガールは増援を要請しはしましたが、増援が来るまでは少ない兵力で持ちこたえなくてはなりません。
しかし、北軍の攻撃に抗しきれず、塹壕はあちこちを北軍に寸断されてしまいます。
さらに北軍にはバーンサイド、ハンコック、ウォーレンの各軍団が到着し、総数は七万五千を越えます。
やむを得ずボーリガールはバトラーの軍勢を囲んでいた兵たちを引き揚げました。
ようやくバトラーは自由になったのです。

6月17日から18日にかけて北軍は南軍の防御線に対して攻撃を仕掛けました。
しかし、足並みが揃わないことおびただしい北軍は一部の防御線を占領したに過ぎませんでした。
南軍は防御線を後退させ、北方より駆けつけたリーとA・P・ヒルがピータースバーグ防衛に参加します。
続く19日から22日にかけて北軍は再度攻撃をかけますが、南軍の防備は固く、A・P・ヒルによって追い散らされてしまいました。
以後両軍は再び陣地線に篭もってのにらみ合いとなります。

結局このにらみ合いは翌年まで続くことになりました。
リーとグラントはがっちりと組み合ったまま、戦局の推移を他の地域にゆだねたのです。
戦いの焦点は西部に移りました。

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  1. 2007/05/05(土) 20:44:46|
  2. アメリカ南北戦争概略
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Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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