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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

止まらない・・・

シスターアンナ5回目です。

徐々に思考が変わってきている様子が感じていただけるかなぁ。
それではドゾー。

5、
静まりかえった夜。
すでに町は眠りにつき、時々魔物が徘徊しているに過ぎない。
夜は魔物たちの時間。
人間は家の中で息を殺し、浅い眠りをつかの間楽しむ。
夜通しやっている酒場ぐらいしか灯りは点いていないと思われたが、教会の一室から灯りが漏れていた。

「ん・・くぅ・・・ん・・・はあ・・・ああ・・・ん・・・んん・・・ああ」
開いた窓から艶めかしい声が聞こえる。
ランプの灯りに照らされたベッドの上の輝くような白い裸身。
うっすらと汗の浮き出た滑らかな肌が妖しく蠢く。
「ん・・・んん・・・あん・・・」
その手は股間に伸び、細かな動きを繰り返す。
白魚のような指がうねうねと動き、幻惑すら感じさせた。
「ああ・・・だめ・・・だめよ・・・ん・・・んんん・・・」
目をつぶり、快楽に息をあえがせながらシスターアンナの指は止まらない。
意識の中ではこれがいけないことだとはわかっている。
神は人間の性欲を穢れたものだと戒めている。
シスターアンナもそれを信じ、今まで躰を清く保っていたのだ。
でも・・・
でも止まらないよぅ・・・
いい・・・
気持ちいいの・・・
気持ちいいのよぉ・・・
くちゅくちゅと水音を立てるピンク色の秘めた唇。
綺麗な襞が指の動きにあわせて妖しく蠢いている。
だめなのに・・・
こんなことしちゃだめなのに・・・
そう思っても指は全く止まらない。
それどころかより深く潜り込んで彼女の敏感な部分を擦り引っかいていく。
「ああ・・・ああああ・・・」
彼女の全身を快感が走り回る。
何も考えられなくなってきて、躰がぴんと張り詰める。
「あ・・・い・・・いく・・・」
つま先が丸まって躰がしなる。
腰が浮いて頭が真っ白になる。
「いくぅぅぅぅぅぅぅ」
シスターアンナは光の中で絶頂を迎えていた。

「はあ・・・はあ・・・」
ベッドの上でぐったりとなるシスターアンナ。
いつ以来だろう・・・
一人で躰を慰めるなんてしばらくぶりだった。
気持ちよかった・・・
シスターアンナの顔に満足そうな笑みが浮かぶ。
オナニーって気持ちいいわぁ・・・
どうして神はこんな気持ちいいことを汚らわしく思うのかしら・・・
濡れてべとべとになった指を灯りにかざす。
んふふ・・・
そっと口へ運んで舌で舐める。
奇妙な味だがなんとも言えない。
「うふふ・・・神様にはナイショよ」
そう言っていたずらっぽく笑うと、シスターアンナは灯りを消して毛布をかぶった。

「おはようございます」
「おはようございますシスターアンナ」
「おはようございます」
朝早くから礼拝堂には人が集まってくる。
先日の脱走騒ぎにより、アクバーはよりいっそうの引き締めを行なってくるだろう。
酒場の人間が関わっていたとのことで、酒場も潰されてしまうかもしれない。
そうなったら人々はますます日々の憩いをなくしてしまうだろう。
せめてお祈りをすることで人々の心が休まれば・・・
シスターの尼僧服を身にまとい、凛とした姿で壇に立つシスターアンナ。
「おはようございます皆様。今日も神は皆様と共におられますわ。さあ、お祈りを捧げましょう」
そう言って聖像に向き直り跪いて両手を組む。
集まった人々も思い思いに両手を組んで祈り始めた。
天にまします神様・・・
どうかこの者たちに安らぎを・・・
安らぎ?
祈って安らぎが得られるの?
神様がそんなものを与えてくれるというの?
まやかしだわ・・・
中央の聖職者だって金儲けしか考えていないもの・・・
神なんてただのイメージ・・・
大魔王デスタムーアのほうがよほど実在しているだけにすがる価値があるというものよ・・・
大魔王デスタムーアなら願いをかなえてくれるかもしれないわね・・・
死という安らぎを与えてくれるかもよ・・・
うふふ・・・
シスターアンナは笑みを浮かべて立ち上がる。
「さあ、皆様。今日も一日頑張りましょう。くれぐれも魔物たちの機嫌を損ねないようにいたしましょうね」
祈っていた男女は一瞬えっというような顔をしたが、確かに言われる通りなので一様にうなずいた。
「わかりました。シスターアンナ」
町の人々はそれぞれ礼拝堂を出て行った。

「ふう・・・疲れた。祈ってどうにかなるんだったらとっくにこの町は救われているわ。そんなこともわからないのかしら・・・」
そう言って誰もいなくなった礼拝堂で聖像を見上げるシスターアンナ。
神様なんて・・・いるわけ無いわ・・・
ふいと視線を外し、住居に繋がる扉を開ける。
いつもなら聖像のほこりを払い、礼拝堂の掃除をするのだが、なぜか今日はする気になれなかった。
一日ぐらい・・・いいわよね・・・
何となく後ろめたさを感じたものの、シスターアンナは扉をくぐって閉めた。

窓の外を眺めているドグマ。
いつもどおりの牢獄の町がそこにはある。
あの忌々しい四人は他に仲間がいたらしく、テリーという剣士とチャモロという少年をすでに捕らえてある。
身包み剥いで牢獄へ入れたので、抜け出す心配は無いはずだ。
彼らの脱走を手引きした連中はすでに処刑を済ませ、その首は広場に晒してある。
人間どもは縮み上がっておとなしくなることだろう。
アクバー様よりのお咎めも無かったし、まずは重畳だ。
「町の様子はどうだ?」
玉座に座るアクバーが退屈そうに窓のほうを向く。
「は、取り立てて別に変わりはありません」
「そうか。教会はどうだ?」
「教会ですか?」
ドグマは再び窓の外を見る。
教会もいつもどおり・・・いや?
「今日はシスターアンナが見えませんな」
いつもなら教会の前を掃除していたりする時間のはずだが・・・
「そうか・・・グフフ・・・」
アクバーは大きな口をゆがめて笑った。

「ふう・・・相変わらずモノは高いし・・・いやになるわ・・・」
買い物に町へ出ているシスターアンナ。
いつもなら町の人々と触れあえるこの買い物が彼女は好きだった。
だが、今日は気が重い。
町中を無邪気に駆け回る子供たちや、屈託の無い笑顔で談笑しているおかみさんたちの笑い声がいやに耳につくのだ。
バカみたい・・・
こんな町に捕らわれて飼い殺されているのも知らないで・・・
どうしようもない連中・・・
人間なんてどうしようもない連中だわ・・・
アクバーに支配されても当然よね・・・
「?」
わ、私ったら何を考えているの?
昨日から変だわ・・・
あ・・・
シスターアンナは思い至る。
まさか・・・
まさかあの虫が?
あの虫が私を変にしているの?
ど、どうしよう・・・
キアリーやキアリクじゃ効かないわよね・・・
どうしよう・・・
シスターは青ざめる。
「このままじゃいけないわ」
何事か思いついたようにシスターアンナは通りを後にした。

「お願いです。囚人と会わせてください」
牢獄の町にある地下牢にやってきたシスターアンナ。
入り口を見張っている牢獄兵に先日再び捕らえられた四人組にあわせてくれるように懇願する。
彼らは町の外から来た旅人たち・・・
きっと何か知っているに違いないわ・・・
あの虫が一体何なのか・・・
『魔物のたましい』って何なのか・・・
「あいにくだがここは立ち入り禁止だ。立ち去りなさい」
無表情に答える牢獄兵。
以前彼はこの町にやってきた流れ者だった。
それをアクバーたちが捕らえ、今では牢獄兵として見張りに立っている。
「お願いです、少しだけ、少しだけ話をさせてください」
「だめだ」
「お願いですから!」
何とか会わせてもらおうと頼み込むシスターアンナ。
「だめだ」
だが、牢獄兵はにべも無い。
「お願いよ・・・」
「ここで何をしている?」
背後から声を掛けられるシスターアンナ。
「えっ?」
振り返ると全身を金属鎧で包み込んだゾゾゲルが立っている。
フルフェイスのヘルメットの奥の目が不気味に輝いていた。
「ゾゾゲル・・・」
「ここで何をしているのだ? シスターアンナ」
つかつかと近づいてくるゾゾゲル。
「そ、その・・・囚人とお話をさせて欲しかったのです」
少しうつむくシスターアンナ。
『魔物のたましい』について知っているかどうか聞きに来たなどという事がばれたら・・・
そう思い顔をそらす。
「囚人に? 何を話すというのだ?」
「そ、それは・・・神の教えをお話しするのですわ。彼らだって神様のお言葉を聞けば悔い改めて今回の狼藉を反省してくれると思いますの」
嘘が平気で言えるなんて・・・
でも、仕方ないわ・・・
きっと神も許してくれるはず・・・
許す?
バカね・・・
神様なんていないんじゃなかったの?
「いいだろう。おい、開けてやれ」
ゾゾゲルが顎をしゃくる。
「ハッ」
牢獄兵が鍵を開けて扉を開いた。
「いいのですか?」
シスターアンナはちょっと驚く。
まさか開けてもらえるとは思っていなかったのだ。
「少しの間だけだ。いいな」
ゾゾゲルはそのまま壁にもたれかかって目を閉じる。
「ありがとうございます」
頭を上げてシスターアンナは扉をくぐった。

「シスターアンナ?」
「シスター。ご無事でしたか」
牢獄の一部屋に入れられている旅人たち。
それぞれが二人ずつ三部屋に別れている。
シスターアンナはそのうちのヘボヘボとハッサンが捕らえられている牢の前に立った。
「こんにちは旅人さん。確かヘボヘボさんとハッサンさんでしたね」
「覚えていてくれて嬉しいです。俺がヘボヘボ。こっちがハッサンです」
「よろしくシスター」
あちこちにまだ傷が残っているものの、笑顔を見せる成年と巨漢の男。
「とりあえず無事でよかった。何とかここを脱出して町のみんなを救ってあげますからね」
何気ないそのヘボヘボの言葉にシスターアンナは怒りを感じた。
何とかここを脱出して町のみんなを救う?
余計なお世話だわ・・・
誰があなたに町を救ってくれなどと頼んだの?
無責任なことを言って町の人々をたぶらかさないで・・・
あなたがそんなことを言うから、町に人々はだまされてアクバーに逆らい命を落としたのよ。
それがわかっているの?
「シスター?」
「どうかしたのか? シスター?」
うつむいてしまったシスターアンナに首をかしげるヘボヘボとハッサン。
何か悪いことを言ってしまったのだろうか・・・
「何でもありません・・・何でもありませんわ」
顔を上げるシスターアンナ。
「よかった。それでここへはどうして?」
「シスター。何とか奴らから鍵を奪えないですか?」
鍵ですって?
こいつらはまだ懲りていないんだわ。
私が鍵を持ってきたら、またアクバーに立ち向くつもりなんだわ・・・
そして今度は私も殺される・・・
そんなことさせるものですか・・・
「鍵なんて無理です。少しはおとなしくしていてください」
「シ、シスター・・・そうですか・・・やはり難しいですよね」
落胆するヘボヘボ。
「それよりも聞きたいことがあります。『魔物のたましい』というのはご存知ですか?」
「『魔物のたましい』? 聞いたことないなぁ・・・」
ヘボヘボが首をかしげてハッサンを見る。
「いや、知らないな。チャモロはどうだ?」
ハッサンが少し離れたテリーとチャモロが入れられている牢に話しかける。
「すみません。僕も聞いたこと無いです」
少年も首を振る。
役に立たない連中だわ・・・
「すみませんシスターアンナ。私たちではお役に立てないみたいですね」
となりの牢から金髪のおとなしそうな女性・・・確かミレーユさん・・・が申し訳無さそうにシスターアンナに頭を下げた。
「そのようですね。無駄足でした」
あ・・・
私は何を・・・
「す、すみません。でも、その『魔物のたましい』がどうかしたんですか?」
シスターアンナはヘボヘボに振り返る。
どうかしたかですって?
あなたたちがアクバーに逆らったりするから、私はあの気色悪い虫を飲む羽目になったのよ!
それがわかっているの?
「あなたたちにはわからないわ。どうせあなた方はあの虫を飲んだわけではないのですから」
また・・・
でも止まらない・・・
心が尖って行くわ・・・
何でこいつらは平気な顔しているのよ・・・
「そんな言い方無いじゃないですか。シスターなのに」
シスターなのに?
シスターだったら怒ってはいけないの?
シスターは感情も欲望も抑えなくてはいけないの?
ばかげているわ・・・
「ええ、私はシスターですわ。でもだからどうだって言うの? あの気色悪い虫を飲んでもシスターなら我慢しろって言うの?」
止まらない・・・
どうしても止まらない・・・
「そんなことは言っていないじゃないですか!」
「おい、ヘボヘボ、よせ」
「ヘボヘボ」
回りの連中が心配する。
「もう結構です。私のことは自分でやります。あなた方のような役立たずに聞いた私がバカだったわ」
シスターアンナはそう言って牢獄を後にする。
「なんだ、一体?」
「どうしちゃったんだ?」
後に残されたヘボヘボたちには何がなんだかわからなかった。

「どうした?」
牢獄を出たところでゾゾゲルに声をかけられるシスターアンナ。
「・・・別に・・・」
無表情でその場を立ち去ろうとする。
「ふふ・・・いい顔をしているじゃないか」
「え?」
思わず脚が止まるシスターアンナ。
「人間のくだらなさにあきれ果てたような表情だ。なかなかにそそる」
「そ、そんなこと・・・」
ふいと顔をそらすシスターアンナ。
だが人間のくだらなさという言葉はなぜか心にのこる。
「帰ります。あの人たちに会うなんて時間の無駄でした」
地上への階段を上ろうとするシスターアンナ。
「待て」
「なんですか?」
その声にシスターアンナはにらむように振り返る。
「ふふ・・・俺はお前を探していたのだ。アクバー様よりこれを渡すように言われていたのでな」
一冊の本を差し出すゾゾゲル。
「これは?」
シスターアンナはそれを受け取る。
それは革で装丁された魔術書だった。
「魔術書?」
どういうつもりなの?
私は治癒魔法を主に学んだのよ・・・
攻撃呪文などは・・・
「アクバー様よりの指示だ。読んでみろ」
アクバー様よりの指示?
どういうことかしら・・・
でも・・・
読むぐらいならね・・・
「わかったわ。受け取ります」
本を買い物籠に入れて階段を上がるシスターアンナ。
結局彼女はそのまま教会へ戻るしかなかった。

[止まらない・・・]の続きを読む
  1. 2006/05/22(月) 21:43:38|
  2. デビルアンナ
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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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