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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

チハタンⅢ

久し振りにチハ車について書きますね。

97式中戦車の57ミリ砲が短砲身の低初速の砲だったことは以前書きました。

防御地形に潜む敵の機関銃を攻撃するにはそれで充分と考えられたのですが、ノモンハンでソ連軍の戦車を相手にしたとき、その主砲の貫通力の弱さが致命的であることがわかりました。

後のバルバロッサ作戦では、装甲が薄いということでドイツ戦車に歯が立たなかったBT-5/7型戦車でしたが、97式中戦車の57ミリ砲では至近距離でないと貫通できなかったんですね。

そのため後の一式機動47ミリ砲となる試製47ミリ対戦車砲を戦車砲として改良し、その砲を積んだ対戦車用の戦車を開発することになりました。

その一環として、考えられたのが、手っ取り早く97式中戦車の砲塔を47ミリ戦車砲に合わせて作られた新型砲塔に交換するというものでした。

こうして出来たのが新砲塔チハ、97式中戦車改です。

この47ミリ砲は初速も速く、97式中戦車の57ミリ砲では貫通することが困難だった米軍のM3軽戦車の正面装甲を約1000メートルほどの距離で撃破出来たそうで、戦車兵たちの士気はかなり高まったという事でした。

しかし、ご存知のようにヨーロッパでの戦いにおいて、すでに47ミリクラスの砲は貫通力の点で時代遅れとなってしまっており、太平洋の島々に上陸してくる米軍の戦車も75ミリ砲を搭載したM4が主流でした。

結局、47ミリ砲を搭載した97式中戦車改でも、M4に対抗することはかなわずに、いたずらに損害を多くする結果になってしまいます。

これは日本の大砲の開発と生産がほぼ大阪砲兵工廠一ヶ所に絞られてしまっていたためで、既存の大砲の生産に集中せざるを得なかった砲兵工廠としては、新型砲の開発にまで手が回らなかったんですね。

そのため強力な新型砲を作ることができずに、それを搭載する戦車も作ることができなかったんです。

このあたり、またしても国力の限界ということを感じさせられてしまいますね。

それではまた。

[チハタンⅢ]の続きを読む
  1. 2006/04/21(金) 22:38:09|
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(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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