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舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

兄と妹

トリノオリンピック始まりましたね。
冬季オリンピックということで、いまいち盛り上がらないような気もしますが、日本選手の活躍に期待です。

さて、今日はローネフェルトの投下をしますねー。
偽装作戦はどうなるのでしょうかー。

『こちらゴダミス丘陵守備隊。接近中の部隊、所属を明らかにせよ! 繰り返す、所属を明らかにせよ』
ミノフスキー粒子下でも明瞭に聞こえる通信。
直射のレーザー通信が入っているのね。
『こちらは捕獲物資輸送中の第452師団第452連隊第3大隊第1小隊。パイロットのジョージ・カールセンです』
ジムから通信が流れる。
『捕獲物資を本隊に輸送中であり、敵モビルスーツも捕獲しております。通行許可を願います』
『・・・・・・・・・』
ドキドキする瞬間。
こんな子供だましに引っかかるはずも無い・・・
それでも接近さえできれば勝機はある。
『第3大隊は二日前にアルジェに居たはずだが、どうしてここへ?』
『我々は大隊本隊とは別行動をとっている。疑うのは当然だが確認を取ってくれ』
『了解した。だがすぐにというわけにはいかんな。朝を待て』
これも当然。
疑わしき者を通すわけには行かない・・・か・・・
『そうしたいのはやまやまだが、こちらも任務です。我々が捕獲した敵モビルスーツの中には未知のモビルスーツ、おそらく新型が含まれていて、一刻も早く分析のために本隊に届けよとのアレキサンダー師団長よりの命令なんです』
『アレキサンダー師団長の?』
ブリーフィングで出た名前。
実在の連邦軍アフリカ方面隊第452師団の師団長。
そのぐらいは私たちにもわかっているということね。
『・・・・・・・・・』
時間が流れる。
『もう一機のジムのパイロットは?』
「あ、はい。第452師団第452連隊第3大隊第1小隊所属、キャサリン・グリンウッド曹長です」
私は襟元を引き締めて通信に出る。
正面右上のパネルが点灯して連邦軍の士官が映し出された。
私は不自然に見えないようにジムを操縦して行く。
着々と私たちは丘陵の細い道を進み、敵の懐に入って行く。
『了解した。こちらの資料にもカールセン少尉とグリンウッド曹長がパイロットということで登録されている』
顔写真つきかしら?
『通過を許可します。どうぞ気をつけて』
嘘・・・
連邦には警戒心がまったく無いのかしら?
『・・・・・・感謝します』
ヒューリック大尉も戸惑ったようだわ。
一瞬答えに詰まったよう。
もしかしてこれは・・・罠?
私は手のひらにじっとりと汗をかいているのがわかった。

粛々と道を進む我が中隊。
先頭のヒューリック大尉のジムも何となく動きがぎこちなく見える。
もしかして私はもっとぎこちないのかしらね。
いつも乗りなれた06系や07系と操作がそれほど変わらないのが救いだけど・・・
タンクもどきやジムが我々の行軍を見つめている。
その砲身はいつでもこちらに向けられるだろう。
最初の一弾をどちらが撃つのか・・・
どうか・・・
どうかこのまま私たちを行かせて・・・

丘陵の間を通る部分に差し掛かる。
ここを通り抜ければ・・・
もしかしたら・・・
私は淡い期待を抱いてしまった。

『キャシー! 本当か? 本当にお前なのか? 俺だ、兄のマークだ。顔を見せてくれ!』
私のジムに通信が入る。
私は息を飲んだ。
最悪だ・・・
まさかこの軍服の持ち主の身内が居たとは・・・
『キャシー! キャシー! 連絡が取れなくて心配だったんだ。顔を見せてくれ』
『グリンウッド曹長は任務遂行中です。私用通信はやめていただきたい!』
ヒューリック大尉の助け舟。
でも、おそらくは無理だわ。
『あ、ああ、すまない少尉。私はマーク・グリンウッド中尉だ。妹のキャシーとは今までしばらく会えなかったんだ。顔ぐらい見ても構わんだろう?』
丘陵の頂上付近で手を振ってくるジムが居る。
あれがグリンウッド中尉の機体?
『わかりましたグリンウッド中尉殿。曹長、顔を見せてやれ』
「はい・・・」
私は観念してマシンガンのトリガーボタンに指をかけた。
「久し振りですね、兄さん」
私は通信をつなぐ。
実直そうなメガネをかけた青年がそこには映し出された。
『お、お前は?』

『各機起動! 攻撃だぁっ!』
ヒューリック大尉のジムがマシンガンを撃ち始める。
丘の上からこちらを覗き込んでいたグリンウッド中尉のジムがまず蜂の巣になっていった。
『うわぁっ!』
コクピットが爆発に包まれるのが映し出される。
私は思わず目をつぶる。
この軍服を着ていた兄と妹を私たちは殺してしまった・・・
だが、それが戦争。
殺らなければ殺られてしまう。
私は慌てて戦闘体勢をとり始めた連邦軍に向かってマシンガンのトリガーボタンを押した。

サムソンのトレーラーから横に転がり落ちるアヤメのMS-06Dザクデザートタイプ。
直接起き上がるリスクを避けた上手い行動だわ。
案の定連邦のタンクもどきの主砲弾がトレーラーを直撃する。
『オクストッ!』
ヒューリック大尉の悲痛な声。
ジョン・オクスト少尉の07Bか?
振り返るとサムソントレーラーから起き上がりざまを撃ち抜かれたオクスト少尉の07Bがドウッと倒れるのが見えた。
『オクストッ! 馬鹿者め!』
ヒューリック大尉が無念を振り払うようにマシンガンを撃つ。
私はブラウン伍長のサムソンに近づいてシールドを取り出した。
『ジオンだぁ! ジオンの襲撃だぁっ!』
『こちらゴダミス丘陵守備隊! こちらゴダミス丘陵守備隊! ジオンの攻撃を受け交戦中。救援を請う。救援を請う!』
『ガンタンクⅡ3番機は左の敵を撃てぇ! 左だぁっ!』
慌てふためく連邦の通信。
『お姉さま!』
あうー・・・
「ミナヅキ少尉! 普段はお姉さまはやめなさいって言っているでしょ!」
『了解ですぅ。お姉さまぁ』
わかっていない・・・
私は苦笑した。
「気をつけて。周り中は敵だらけよ! キャウッ!」
そう言っている間にもシールドに敵弾を受ける。
『お姉さまっ! よくもぉ!』
「アヤメ、私は大丈夫。気をつけて!」
私は体勢を立て直す。
いつもならこの連邦のシールドには手を焼くのだけど今日は感謝ね。

『食らえぇ!』
アヤメのデザートザクのマシンガンが火を噴く。
近づいて来ていたジムの一機が装甲を撃ち抜かれてダウンする。
だが敵は多い。
あちこちからの集中砲火が私たちのモビルスーツを狙ってくるのだ。
『山猫、付録、エヴァ、走り回るんだ! 囲まれるな!』
ヒューリック大尉の指示が入る。
ふふふ・・・
私が山猫なのはいいとして、アヤメは付録・・・か。
『大尉殿!』
『こっちだぁ! エヴァ』
私が振り向くと一機の09?がホバー機動しながらバズーカを発射していた。
「ドム? それにしてはちょっと感じが違うか・・・」
『エヴァ・ラフィード准尉のトロピカルドムテストタイプだそうですぅ』
アヤメのデザートザクが私の背後につく。
「トロピカルドム?」
ここにもテスト機か・・・
私はマシンガンを発射して展開しつつある61式を掃射した。 [兄と妹]の続きを読む
  1. 2006/02/12(日) 19:05:24|
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舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

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