FC2ブログ

舞方雅人の趣味の世界

あるSS書きの日々

今度はジオン側で。

ミリタリーオタクの舞方は0083とか08小隊とかのミリタリーチックなガンダムがけっこう好きです。
で、ガンダムネタでもチョコチョコと書いてみたくなったので、書き始めてみることにしました。

前回は連邦側で書いたので、今度はジオン側の人物を出してみようと思います。
まあ、たわけた戯言だと思って流し読みしてくれればと思います。

かすかな振動が艦内を震わせている。
息が詰まりそうな圧迫感。
周りの海水の圧力が私自身にも影響を与えてくるかのよう。

出港してから二週間。
シャワーを浴びることなど夢のよう。
核融合潜水艦といえども、艦内の水には制限がある。
ちょっとしたシャワーで汗を流したいと思っても決められた日以外は使うことはできないのだ。
汗臭い男たちの中で私は呼吸をし続ける。
この狭い艦内から解放される日が来るまで・・・

「ジブラルタルを越えます。地中海に入りました」
「ようし。お出迎えは無さそうだな」
機械と人が密集する発令所。
パネルスクリーンにはこの艦の現在位置が表示されている。
それはジブラルタル海峡を抜けて地獄の海へ入ったことを示していた。

ジオン公国所属ユーコン級潜水艦U-34
ジオン大西洋艦隊所属の外洋型大型潜水艦だ。
連邦が保持していた潜水艦を接収し、所要の改造を施したユーコン級潜水艦はジオン海軍の主力である。
海というものを持たないジオン公国にとっては、海軍戦力に関しては地球侵攻作戦以前からの検討課題ではあったものの、実際の戦力保持は第一次降下作戦及び第二次降下作戦以後になってからのことであった。
予想以上の降下作戦の成功によって、連邦軍地上戦力の拠点を包囲接収したジオン軍は、キャリフォルニアやニューヤーク、及びハワイの連邦海軍基地より艦船を接収。
構造及び運用が宇宙艦船に似通っている潜水艦に目をつけた。
核融合動力の外洋型ミサイル潜水艦を改修し、ミサイル格納庫にモビルスーツを搭載。
その運用能力を付与したタイプをユーコン級として就役させていたのだ。
元となった潜水艦の高性能もあり、ユーコン級は海中から神出鬼没の行動で水中型モビルスーツを使い、連邦海軍を混乱に貶めていた。

しかし、十月を過ぎ、連邦軍に少し余裕が出てくると、もともとの海上戦力の豊富さがものを言い始めてくる。
ヒマラヤ級対潜空母を中核としたハンターキラーグループが、太平洋大西洋の双方で潜水艦狩りに転じたのだった。
ジオンの水中用モビルスーツは確かにすぐれているものの、その行動半径はそれほど広くは無く、運用には拠点となる母艦が必要だ。
水中用モビルスーツそのものは対潜哨戒機など恐れるには足りないが、母艦であるユーコン級は航空攻撃には脆弱である。
結果、ジオン海軍は高性能な水中用モビルスーツを腹に抱えたまま母艦であるユーコン級を撃沈される事態が相次いでいた。
そして、広大な太平洋や大西洋ならともかく、敵味方の海軍戦力が入り乱れる地中海は、ジオン潜水艦隊にとっては地獄の海と言って過言ではなかったのだ。

「艦長! 出撃させてください!」
狭い発令所で私は声を荒げてしまう。
聴音器から聞こえてくる音はかなり多数のスクリュー音。
モニターブイを上げて確認した艦長の目には地中海をアレキサンドリアへ向けて航行中の一大船団が映っていた。
そのどれもが武器弾薬を満載しているのは間違いない。
ここで沈めなければアフリカの友軍が苦戦するのは目に見えているではないか。
「艦長! 出撃させてください。新鋭のズゴックであれば半数は沈められます!」
私は詰め寄るように艦長に迫った。
汗臭い男の体臭が鼻につく。
換気が働いているにもかかわらず発令所内は蒸し暑い。
そのため軍服の前を開けたラフな服装に軍帽を斜めにかぶった艦長が厳しい表情で私を見た。
「だめだ。ここでモビルスーツを出せば確かに戦果を上げることはできるだろう。しかしすぐにハンターキラーどもが来てわれわれは追い詰められる」
「ですが艦長!」
私は食い下がる。
敵がいれば闘うのが軍人だ。
こそこそ逃げ隠れをするのは軍人じゃない。
「だめだ! ここでお前を死なせるわけにはいかないんだ」
「えっ?」
私は驚いた。
それはどうことだろう・・・
「高速スクリュー音接近!」
ソナーマンの声が発令所内に響く。
U-34の艦内に緊張が走った。

「高速スクリュー音接近! 連邦のフリゲート二隻です」
「モニターブイ収容。急速潜航!」
艦長のドラ声が発令所内を引き締める。
U-34はすぐに艦首を下げて海底に向かっていく。
連邦のフリゲートは二隻で連携攻撃をしてくるだろう。
最近は連邦も水中用モビルスーツまで投入してくるらしく、油断はできない。
「艦長、ズゴックで」
「焦るなよお嬢ちゃん。トリポリまでにはまだ遠い」
にやりと笑う艦長。
「わ、私はお嬢ちゃんではありません。私はアマリア・ローネフェルト大尉。モビルスーツパイロットです」
私はきっと赤くなっていたに違いない。
お嬢ちゃんと呼ばれた事に対する恥ずかしさと怒りとでだ。
「ああ、君は優秀なパイロットだ。この戦争で死んでしまうには惜しいほどのな」
「艦長・・・」
「それにな。俺は命令を受けているんだよ。トリポリで君はこの艦を降りることになる」
私はびっくりした。
トリポリで降りる?
このU-34を?
「ど、どういうことですか?」
「宇宙へいくんだ」
「宇宙へ?」
「そうだ。君はソロモンへ行くんだ」
ソロモン・・・
我が軍の宇宙要塞・・・
私はそこへ・・・
「深度150メートル」
深度計が150の数字を指している。
「よし、機関停止。音を出すなよ」
艦長がぐいと帽子をかぶりなおした。
連邦のフリゲートのスクリュー音だけが不気味に響いていた。 [今度はジオン側で。]の続きを読む
  1. 2005/11/04(金) 22:24:14|
  2. ガンダムSS
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

カレンダー

10 | 2005/11 | 12
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -

AquariumClock 2

プロフィール

舞方雅人

Author:舞方雅人
(まいかた まさと)と読みます。
北海道に住む悪堕ち大好き親父です。
このブログは、私の好きなゲームやマンガなどの趣味や洗脳・改造・悪堕ちなどの自作SSの発表の場となっております。
どうぞ楽しんでいって下さいませ。

ブログバナー


バナー画像です。 リンク用にご使用くださってもOKです。

カテゴリー

FC2カウンター

オンラインカウンター

現在の閲覧者数:

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

管理人にメールなどを送りたい方はこちらからどうぞ

ブログ内検索

RSSフィード

ランキング

ランキングです。 来たついでに押してみてくださいねー。

フリーエリア

SEO対策: SEO対策:洗脳 SEO対策:改造 SEO対策:歴史 SEO対策:軍事

フリーエリア