昨日は阪神が負けちゃいましたが、今日は何とか勝って欲しいですね。
ということでちょっとこんなのを書いちゃいました。
カチッというかすかな音がしてデジタル時計が5:00を示す。
俺はベッドから起き上がって身支度を整え始めた。
隣で安らかな寝息を立てているエレーナ・クリモワ曹長の寝顔が美しい。
ジャブローから打ち上げられた時には慣れるなんて想像もできなかった無重力でのセックスにも、いつの間にか慣れてしまった。
軍服を着込み、そっと部屋を出ると早朝時間の艦内はまだ静かだった。
俺は艦内通路をマグネットシューズを使い走り始める。
居住区から艦首へ行き、そこから引き返して艦尾まで走るとまた居住区へ戻ってくる。
それだけでこの巡洋艦「ボルゴグラード」ではけっこうな距離になるのだ。
体力維持に俺は毎日走るのを日課にしている。
途中で長い髪の毛を後ろで纏めたソフィア・エリアルド中尉が向こうから走ってきた。
時間ピッタリ。
相変わらずきつめの表情だが、そこが魅力でもあるし、GM小隊の小隊長として部下の人望も厚い。
「ヨッ、君も時間ピッタリだね」
片手を挙げてエリアルド中尉が走り去る。
モビルスーツパイロットとしては体力維持は欠かせない。
機種は違うが俺も同じことだ。
この「ボルゴグラード」にはエリアルド中尉が率いるGM小隊と、モーリス中尉の率いるボール小隊があり、俺はそのボール小隊の二番機のパイロットを務めている。
RB-79「ボール」
わが連邦軍の物量の象徴とも言うべき存在だが、要は安く早く適当に作れる機体がこれしかなかったというのが実情だと俺は思う。
作業用モビルポッドに大口径の主砲を取り付けただけの代物。
180ミリキャノンの威力はガンタンクで実証済みで、当たればジオンのザクなどは吹き飛んでしまうが、いかんせん宇宙空間での命中率は高いものではない。
ミノフスキー粒子下での戦闘は目視でというのが標準だが、照準器だけで大砲の弾を高速で移動するモビルスーツにあてるのは至難の業だ。
結局弾をばら撒いてまぐれ当たりを期待するしかないのだが、ばら撒くだけの弾数も搭載できやしない。
最終的には小隊単位でGM隊の後方から支援砲撃をするだけになるのだが、まあ、情けないものである。
男としては噂のガンダムとは言わないまでもGMのパイロットとしてモビルスーツに乗りたいものであるが、現状では仕方が無い。
艦内を一周した俺はシャワーを浴びて汗を流すと、ノーマルスーツに身を包み他のパイロットたちがいるブリーフィングルームへ向かうことにする。
すでに部屋にはクリモワ曹長の残り香だけが残されており、今頃は彼女が俺のボールに弾を補充している頃だろう。
あと数時間後にはわが小艦隊はソロモンの哨戒圏内に入ることになる。
明日にはあの第十三独立艦隊も戦場に到着するはずだ。
わが艦隊はティアンム総司令指揮する艦隊の前衛としてソロモンに接近する。
「前方にジオンのパトロール艦隊!」
「総員戦闘配置!」
サラミス級巡洋艦「ボルゴグラード」の艦橋に緊張が走る。
相手はムサイ級巡洋艦三隻からなる小艦隊。
対するこちらはタイガー・オカダ大佐率いるサラミス級巡洋艦が四隻。
戦力的には五分と五分だろう。
先日の遭遇戦では一敗地にまみれ、無念の後退となったが、今日はそうは行かないはず。
俺は「ボルゴグラード」艦長カネモト中佐の発進命令を受け、甲板にむき出しで係留されているボールへ向かう。
俺のボールはすでにクリモワ曹長が発進準備を終えていた。
俺は整備兵たちに敬礼しボールのコクピットにもぐりこむ。
クリモワは整備状況を知らせる振りをして近づいてくると、ヘルメットをこつんと接触させた。
「死なないで下さい」
俺は彼女の言葉に無言でうなずくとハッチを閉める。
すでに敵はあの新型のリックドムとやらを展開中らしい。
さて、プレイボールと行くとしようか・・・
ということで何とか勝って欲しいのですが、どうも旗色は悪いようですね。
頑張れタイガース。(笑)
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- 2005/10/23(日) 20:02:12|
- ガンダムSS
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